深発地震面はプレートの潜り込む面ではない
一般的には和達ベニオフゾーンとも呼ばれている深発地震面は、海溝から地球内部に潜りこんでいくプレートの上面を表しているのだということになっています。海洋プレートがここで2億年にわたる長い移動を終えて、寿命が尽きる所、海洋底の言わば墓場であるという解釈になっております。石田理論では、全く違った解釈になります。

図は和達ベニオフゾーンとも呼ばれる深発地震面を模式的に表したものです。このゾーンのなかで、地球深部になるほど解離度は高くなっていくはずです。

図に示すような、マントル対流によって地球内部に潜っていく溶融マントルには、海溝部付近での大地震によって取り込まれた大量の水が混入していると考えられます。この水は地球内部に進入すると、温度の上昇に伴って、解離する度合いが増加していくはずです。解離度100%になるまでは、解離と結合を繰り返していくはずです。これが、帯上になって深発地震面が出来る理由であります。
右の図は上図の円形部分を取り出したものです。解離度が20%の領域から30%の領域に進行すると、新たに解離水の発生が起こります。最初は吸熱反応によって、周囲の温度が低下しますので、爆鳴気としての爆発は起こりません。しかし、深部へ進行すると共に、温度が移動して低温度領域が縮小していきます。爆破条件を満たすところで、着火し、爆発を起こします。これが深発地震の発震するメカニズムであります。爆発後は安定した結合水の状態となり、次の解離度のゾーンへと進行し、同様のプロセスを辿るはずです。地震は解離度が100%になるまで繰り返し発生することになります。