解説18 「ぬるぬる地震」など有り得ない

静岡新聞にスロースリップの記事が載っていました。「こんにゃく」みたいにヌルヌルと地殻が動くものでしょうか。とてもGPS観測信奉者の意見にはうなずけません。
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(2003年10月9日)
県西部のスロースリップ 過去にも繰り返し発生
 県西部の地下で続いていて、東海地震との関連性が注目されている地殻変動の異常「スロースリップ(ゆっくり滑り)」の研究報告が八日、京都で開かれていた日本地震学会で行われた。・・・・この地域で過去にもスロースリップが繰り返していた―と発表し、今回もその一つとして終わる可能性を指摘した。ただ、今回は変動量が大きく、監視も必要だとした。
 (中略)
 スロースリップは地下のプレート(岩板)の境界が地震を伴わず、ずるずる滑る現象。通常、東海地域では海側のプレートが陸側のプレートの下に潜り込んでいるが、今回は逆向きに戻る方向へプレート間が滑っているのが国土地理院のGPS(衛星利用測位システム)で確認され、スロースリップと分かっている。

 この地域は東海地震の想定震源域に隣接し、滑りが東海地震の引き金になるプレート間のプレスリップ(前兆滑り)につながる危険性も心配されている。これについて・・固体地球研究部門長は「今回の滑りは量も多く、期間も長いが、このままならスロースリップはあと二年ほどで終わる可能性が考えられる。ただ、プレスリップに移行する危険性も否定できないので、監視だけは十分しておくべきだ」としている。

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上ですが、「今回は逆向きに戻る方向へプレート間が滑っているのが確認され、スロースリップと分かっている。」とはどういうことでしょうか。そんなにヌルヌルとこんにゃくのように動く地殻が、大地震を発生させることがあるのでしょうか、またスロースリップとプレスリップとはどこが違うのでしょうか、素人にはチンプンカンプンな議論が大真面目で語られています。摩擦とか、スリップとかの物理エネルギーは爆発現象という化学エネルギーに比べたら一万分の一くらいの小さなエネルギーで、高速道路の橋脚をなぎ倒すようなエネルギーは持っていません。後世の人が下す歴史の検証で「専門○○」と揶揄されないことを祈るばかりです。