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491
2003/06/24(Tue) 08:39
パトロス
地震対策は経世済民になるか
一つの文章の解釈に天と地ほどの違いがありますね。現状では、安心していていいのか、という解釈をしている人は極少数でしょう、皆無かもしれません。

歴史の話をするつもりはないのですが、複雑な流れを読み解くコツは、結果として誰が得をしたのか、立場が良くなったのか、という問いを発してみることだ、と教えてくれた人があります。この場合、少なくとも一般大衆にとって良かったことはないのではないでしょうか。地震計を配置し、諸々の対策に備品を納入した関連業者、仕事が増えて本当は喜んでいる役所の人達、研究費を獲得し易くなった研究者、などなどにとって良かったのではないでしょうか。

民の懐が豊かになることが、藩の財政建て直しとイコールだとして、諸策を練り、諸事業を興していった上杉鷹山公の姿勢との違いを感じます。経済とは、経世済民、つまり世の中をうまく経営して、民を救済することだと親子ほど歳の違う鷹山公に教えたのは、尾張藩の名教育者細井平州だったのです。果たして、現今の地震対策は経世済民になるのでしょうか。少し脱線でした。

492
2003/06/24(Tue) 11:37
パトロス
鷹山の一喝「民の懐が豊かになる仕事を!」
サンデー毎日、ニュースハンター(T氏情報です)
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生駒断層=大地震の確率「1000分の1」をどう受け止めるか
 「30年以内に大地震が起きる確率は0・1%」  こう説明されて、あなたはどう感じるだろうか? 単純に考えれば「1000分の1」で、「まあ、大丈夫だろう」と思う人が大半だろう。

 ところが、専門家に言わせれば、この数字は十分「注意が必要」なのである。  全国の活断層の危険度を分析している国の地震調査委員会がこのほど、大阪平野の東側にある「生駒断層帯」の調査結果を発表した。この断層は大阪府枚方市から羽曳野市まで南北に約38キロの長さがあり、全体が動けば、マグニチュード(M)7〜7・5の大地震になる可能性が指摘された。これは阪神大震災(M7・3)と同規模に当たる。

 問題なのは「いつ、この地震が大阪を襲うか」である。調査委が最新の研究成果をもとにはじいた確率が、冒頭の「今後30年以内に0・1%(正確には『ほぼ0%〜0・1%』)」という数字だ。

 しかし、この評価法には問題がある。生駒断層が地震を引き起こす間隔は3000〜6000年で、この悠久の時間から見れば、「これからの30年」などというのは、ほんの一瞬でしかない。こうした条件の下で確率を計算すれば、どんなに地震が切迫していても最高値は5〜10%程度にしかならないという。「つまり、0・1%といっても、地震が起きないということではありません。全国の断層の中で見れば、やや高い数字なのです」 文部科学省地震調査研究課の担当者はこう説明する。ちなみに阪神大震災が起きる直前の同様の発生確率は「0・4〜8%」だったという。

 調査委ではこの確率をより理解してもらうため、「0・1%〜3%未満」を「やや高いグループ」、「3%以上」を「高いグループ」と規定することとした。 これまで評価が下された断層は8カ所。「活断層でない」と評価されたものもあるが、「フォッサマグナ」の名前で知られ、長らく地震が起きていない「糸魚川―静岡構造線断層系」(長野、山梨県)は「14%」と、阪神大震災を超える切迫度となった。神奈川県西部の「神縄・国府津―松田断層帯」(3・6%)、静岡県の「富士川河口断層帯」(0・2〜11%)も、対策は待ったなしだ。

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以上です。文部科学省地震調査研究課の担当者は、これで当面「仕事に追われて忙しい」状態になるのでしょう。上杉鷹山はこれを聞いてなんと言うのでしょうか。題名の一喝は私の想像です。

493
2003/06/24(Tue) 22:23
パトロス
仙台駅東側での異臭騒ぎ
仙台駅の東側一帯で今朝7〜9時頃謎の異臭が発生したそうです。過去にも3度あって、原因は不明のようです。(硫化水素成分なども含んだ)解離ガスの漏出の可能性もあると考えられます。現在仙台の青葉区南部の観測員(21日(土)に東10度の異常報告)にその後のコンパスの経緯を問い合わせております。

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仙台で謎の異臭 通報続々 過去にも3度、原因不明

 24日午前7時から9時ごろにかけ、仙台市宮城野、若林区などから「ガスのようなにおいがする」という通報が、市ガス局や市消防局に相次いだ。通報は約60件に上り、ガス局が調べたが、都市ガスは検知されず異臭の原因は分からなかった。仙台市内では、2000年5月をはじめ過去にも3度、同様の異臭騒ぎがあったが、正体は不明のまま。今回も「発生源が特定できない」(ガス局)といい、原因究明は難しそうだ。

 最初の通報は午前7時10分ごろ。若林区中倉2丁目の住民が「ガスのようなにおいがする」などと消防局に届けた。消防通報は午前9時ごろまで約10件あった。<br> 消防局は若林区中倉、沖野、南材木町、宮城野区福田町、青葉区高松の5カ所に消防隊を出動させた。各地の異臭は5分ほどで消滅したらしく、消防隊が到着した時には異臭がしなかったという。体の不調などを訴えた住民はいなかった。

 ガス局にも午前7時ごろから、住民から「ガスが漏れているのではないか」などの問い合わせが約50件あった。若林区南材木町と中倉に職員を派遣して、ガス漏れ検知器を使って調べたが、都市ガスは検知されなかった。

 異臭が通報された範囲は、宮城野区福田町から青葉区高松までの東西約6キロ、太白区長町から青葉区高松までの南北約5キロに及んだ。ガス局によると、異臭の正体や発生源は特定されていない上、ほぼ同じ時刻に離れた地域の住民から通報があり、発生源が1カ所かどうかも不明だという。

 仙台管区気象台は「24日朝の風速は3m以下で弱く、雨も降っていた。この状況では、異臭が広範囲に拡散するとは考えにくい。似た物質が複数の場所で発生し、拡散せずに滞留していた可能性もある」と指摘する。 ガス局によると、都市ガスのにおい成分と似たにおいの物質には、硫化水素などがある。暑さで、そうした物質が下水道などから発生する可能性はあるという。2003年06月24日火曜日(河北新聞)

http://www.kahoku.co.jp
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日本全国にこうした原因不明の異臭騒ぎがあるのではないでしょうか。そんな時に水素ガス検知センサーがあれば、解離ガス発生説の証拠が得られるかもしれないと思うと、現在センサーが輸入物しかなく、40万円近い高額であることを残念に思います。

494
2003/06/25(Wed) 00:54
パトロス
水素の性質と地震時噴出ガスの怪
[459]ゴールド博士から学ぶ(8)、の中の(2)ボージュの地震で、「炎にふれたものが焼かれるようなことはなかった」とあります。水素の性質を考えるとそれを理解することができそうです。(T氏情報です)
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「新エネルギー海外情報99-10 号 水素の可能性」より抜粋
水素は空気中において広範囲に瞬間的に燃焼をするので、直接の危険は着火と爆発である。水素は非常に速く拡散し、水素の火炎は速やかに燃焼しつくし、ほとんど熱を放射しないので、密封しない限り爆発させることはできない。水素濃度が4%に接近しないよう閉鎖空間にセンサーを設置することができる。4%は爆発が起きる最低濃度で、この時点で安全装置を作動させることができる。実験室で既に用いられているシステムは、危険濃度を検知すると自動的に水素ガスを大気中に排出する。BMWの試作車は水素を検知すると窓や屋根が開く。

水素の炎は肉眼では見えないことによる危険があるが、ある意味では従来燃料の火よりも安全である。水素は火炎速度が非常に早く、液体水素を含め早く燃えつくす。計算によれば、自動車内でのガソリンを含む炎は20〜30 分燃え続けるが、等価の水素燃料の炎は1〜2 分で終わる。水素火炎は高温燃焼するが熱放射は僅かしかなく、したがって物体がきびしい焼損を受けるにはその物体が直接火炎中にある場合に限られる。火炎近くにある物体が火炎を捕捉する可能性はなく、有害な煙の発生や延焼は抑制される。

水素の爆発の危険を、他の燃料のそれと単純に比較することは困難である。爆発の実際の爆発結果はその時の圧力波の伝播形式によるが、一般に水素の爆発による爆発エネルギーは、同じエネルギー量を持つ等価の爆発源からのものよりも小さい。すなわち閉鎖空間における水素の爆発は大きなダメージを与えるが、例えば等価の天然ガスよりも十分小さい。さらに水素は有害でもなく腐食性もない。他の引火性ガスのようにたまることがなく、多くの専門家の意見によれば、他の燃料より多くの危険性を持つものではなく単に異質と言うだけである。

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以上ですが、

・(水素の燃焼は)ほとんど熱を放射しないので、密封しない限り爆発させることはできない。
・ガソリンを含む炎は20〜30 分燃え続けるが、等価の水素燃料の炎は1〜2 分で終わる。
・物体がきびしい焼損を受けるにはその物体が直接火炎中にある場合に限られる。
・閉鎖空間における水素の爆発は大きなダメージを与えるが、例えば等価の天然ガスよりも十分小さい。
などとあるように、水素ガスの性質が、地震時に見られる不思議な現象、たとえばゴールド博士の報告にある18の大地震のガス噴出事例や、[460]に紹介した伊勢湾内での地震時現象の不思議さを謎解きする上で参考になりそうです。

495
2003/06/25(Wed) 09:03
パトロス
敦賀近くの滋賀県でも異臭騒ぎ
敦賀でのコンパス異常は前回と違って地震発生を見ることなく終息するかもしれませんが、40キロ南の滋賀県高島町で、異臭騒ぎがあったそうです。仙台の異臭騒ぎもそうですが、全国には意外に多くの解離ガス漏出現象があるのかもしれません。情報を紹介します。

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敦賀市内ではありませんが、滋賀県高島町の友人が昨日ガス漏れのような臭いを感じて念のためガス会社に点検を依頼したが異常がなく、不思議なこともあると話しておりました。昨日朝方のことだそうです。およそ30分は臭ったらしく、近所の方も感じたようだとのこと。今朝先程連絡をしてみると激しい雨のせいか今日は感じないとの事、ANSさんの御指摘の件に相当するかどうかわかりませんがよく似た事例ですのでお知らせいたします。なお0時に西5度へなり3時、6時も同じく西5度。6つのうち1つは西3度を指してます。この磁石は当地から滋賀県の高島郡方向つまり南西向きに設置してあるのものです。徐々に誤差は解消されつつあるように思えます。

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観測者は誤差と表現されていますが、勿論磁針の振れ、観測読み取り値のことであります。少しづつ正常値に戻っているようですが、これから、解離ガスに着火・発震ということもあるかもしれません。着火せず、解離ガスが漏出しているのなら、このまま終息に向かうことも考えられます。いずれにしても、貴重なデータになるものと思われます。

496
2003/06/25(Wed) 09:25
パトロス
異臭騒ぎの情報収集にご協力を

各地の新聞、テレビあるいは個人情報等で、異臭騒ぎの報道がありましたら、教えていただきたいと思います。ANS会員外のかたでも、コンパスを固定設置されておられる方がありましたら、コンパス情報と一緒にご連絡いただければ幸甚に存じます。<br>新しい地震説を確立するための貴重な証拠資料になりますのでご協力をお願いいたします。

PCからは  ans@ailab7.com
携帯からは、mag@ailab7.com 
でも結構です。よろしくお願いいたします。パトロスこと石田 昭

497
2003/06/26(Thu) 10:54
パトロス
ヘルツとガウス、電磁波と磁場
未会員の方で、ANSに少し関心のある方から、周波数と、ガウスのどちらを計測するのか、また電磁波と磁場の違いを教えて欲しいと言う質問がありました。電気の専門家ではありませんが、お答えしておきました。他にも、こうした疑問をお持ちの方があるかと思いますので紹介します。間違いがあれば、ご指摘ください。

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さて、ご質問の件ですが、専門家ではありませんので、詳細は専門家のHPなどで学んでいただけたらと思いますが、分かる範囲で、お答えしたいと思います。

まず、
@「ヘルツとガウスの違いです。周波数と磁力の強さと思うのですが他のホームページ等では、ヘルツを計測して観測をしていて、ガウスのこと等全く出てきません。どちらを計測すれば良いのでしょうか」

に関してですが、電波観測で地震予知を行っている方は検知できる周波数があるはずだとして、問題にされていますが、ANSでは、誰でも観測できる観測方法を使う、ということから、周波数は問題としておりません。電磁波の振幅、つまり強さを測る計器である、ガウスメーター(これはデジタル方式で計測が簡単です)を推奨しています。もちろん会員の中にはアナログタイプで計測されている方もあります。

大地震だけを検知したいということで、電磁波の強さ(振幅)を一つの計測対象としています、大地震ならば広範囲の周波数帯で電磁波が放出されると考えています。

もう一つの質問
A「電磁波と磁場の違いもお願いします。電波の波と磁力だとは思うのですが・・・。地震が起きる前は波が変わるのか?磁力が変わるのか?もお願いします。」

についてですが、これは、@と違って、静磁場(静磁気)の変化を観測する手法です。磁場は電流が流れる時には必ず電流の周囲に発生しますが、電流が流れていなくても磁石などの周りには静磁場が出来ています。その一つが地磁気という地球の静磁場です。

地震時には地電流という電流が流れるために、地球の静磁場が局所的に乱れるわけです。この乱れを検知しようと言うのが、コンパス観測です。

また、地電流の発生によってできる磁場は、磁石の水平方向成分を相殺効果によって打ち消し、吸着力を弱めるであろうことを利用して、磁石落下を観測しようというのが、各種安心センサー、ムーバッジでの観測です。

@は電磁波の振幅を観測するもの、Aは静磁場の変化を観測するものですが、大地震の場合には、電磁波も発生するでしょうし、地電流も発生するでしょう。したがって、@、Aともに有効な観測方法であると考えている次第です。<br>取り急ぎ、応急回答(?)でした。よろしくお願いします。

498
2003/06/26(Thu) 23:05
パトロス
地震学ラビリンスからの脱出
国土地理院でGPS導入に携わった元官僚の方が、今度は大学で教鞭をとっておられるそうです(T氏情報)。三つの注釈はパトロス設定の注です。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030625-00000002-mai-l23
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[予知最前線]東海地震 GPSの地震予知可能性−−鷺谷威助教授に聞く /愛知
◇数ミリ単位の変動把握−−名古屋大学大学院火山地震・防災研究センター、鷺谷威助教授

 人工衛星を活用したGPS(全地球測位システム)は地震予知には欠かせない観測手法だ。国土地理院の主任研究員として、導入当初からGPSに携わり、この4月からは名古屋大学大学院火山地震・防災研究センター入りした鷺谷威(さぎやたけし)助教授(38)にGPSによる地震予知の可能性などを聞いた。【高久昌隆】

 ――GPSを分かりやすく説明してください。
(略)
 ――本格的な導入はいつですか。
鷺谷 90年代です。それ以前はレーザー光線を使った観測法が中心でした。現在は受信機の設置個所も増え、94年に200カ所だったのが、現在は国内で1000カ所以上になりました。

――どんな調査ができるのですか。
鷺谷 列島がどう動いているか、です。水平方向の変動なら年間数ミリという微小なレベルまで把握することができます。しかも、リアルタイムに近い形で。数ミリ単位の変動の把握はGPS導入以前は不可能でした。

 ――その結果、どんなことが明らかになったのですか。
鷺谷 房総半島や三浦半島は、北北西方向に年間約2センチずつ移動していることが判明しました。関東地方の太平洋側では、相模トラフの下にフィリピン海プレートが少しずつ潜り込んでいるため、地形や地殻が変動しています。関東大震災(1923年)は、この種の変動の蓄積によって引き起こされたものです(注―1)。一方、伊豆半島は西向きに移動しながら、しかし、半島の付け根部分はほとんど動いていないことも判明しました。

――それは、何を意味するのですか。
鷺谷 伊豆半島の地殻変動は、フィリピン海プレートとは異なる動きがあるんです。伊豆半島周辺は、フィリピン海プレートとは別のプレートであると解釈できるのではないか(注―2)。実際に、この仮定を裏付ける動きがGPSで観測されています。

 ――従来の地殻構造の考え方を覆す観測結果ではないですか。 
鷺谷 これまでは「フィピン海プレートだけが陸側のユーラシアプレートの下に沈み込んでいる」と考えられていました。しかし、別のプレートが存在しているからといって、東海地震の予知研究の方向が大きく転換するわけではありません。

 ――伊豆半島が移動する西の先は、東海地震の「巣」、つまり想定震源域がありますね。 
鷺谷 南海トラフ沿いのプレート境界では44年(東南海地震)と46年(南海地震)に巨大地震が発生しましたが、駿河湾周辺では発生しなかった。その発生しなかった地震が、東海地震という説もあります。プレートの沈み込みの速度が想定よりも小さいのなら、ひずみの蓄積も遅い。だから、それだけ発生間隔が長くなるともいえます。

 ――東海地震に備えて大規模地震対策特別措置法(大震法)が78年に制定されましたが、四半世紀が経過しても起きていない。 
鷺谷 もともと南海トラフ沿いの他の場所に比べて、沈み込み速度が小さければ、発生が遅れている説明にはなります。

 ――それなら発生時期はいつ?
鷺谷 わかりません。しかし、ひずみは確実に蓄積されています(注ー3)。マグニチュード(M)8級地震のエネルギーは十分蓄えられていると考えて間違いないでしょう。

 ――最先端のハイテク技術が集積されたGPSでも地震予知に関しては限界があるのですね。 
鷺谷 もちろんです。GPS観測は、これまで知られていなかった日本列島の変動の様子を次々に明らかにしつつあるのは確かです。しかし、プレート境界面の形状など不明な点はまだ多いですから。

毎日新聞  [6月25日19時57分更新]
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(注―1)関東大震災の震源は平塚あたりの地下23キロ地点だと言うことが最近の調査(鹿島建設研究所)で判明しています。プレートの接合地点でないことはあきらかで、話に矛盾があるように思います。

(注―2)こうやって、小さなプレート(マイクロプレート)をいくつか想定して、ラビリンスの奥深くに入り込むのではないでしょうか。プレート説を捨てて「深層ガスの爆発」と言うアリアドーネの毛糸をたどらないと、迷宮から脱出は出来ないと思います。

(注―3)物理学が専門の坂柳義巳筑波大名誉教授が述べておられるように、岩盤のような固い物質にはガラスと同じで歪が蓄積されることはないのです。これもプレートが潜り込んでいるということを、信じているが為の、強迫観念です。

何回も述べてきたように、GPSで分かるのは地球の表皮の動きであって、骨に当たる地殻の動きではありません。プレートテクトニクス信仰、GPS信仰、トモグラフィー信仰などなどの間違った信仰を捨ててもらいたいと思います。

499
2003/06/27(Fri) 11:20
パトロス
またしても、国費の浪費
今朝の産経新聞ウェブのニュースを紹介します。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/27pol003.htm

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東南海・南海地震 観測態勢を強化 政府調査推進本部、計測器を大幅増設
 政府の地震調査研究推進本部は二十六日、東海沖から四国沖で発生が予想されるマグニチュード(M)8級の東南海・南海地震について、観測態勢を強化する計画をまとめた。五年後をめどに海底地震計などの大幅な増設に着手し、長期予測の精度向上を目指す。  東南海地震は和歌山県・潮岬沖から静岡県・浜名湖沖、南海地震は高知県・足摺岬沖から潮岬沖を震源域とする海溝型の巨大地震。推進本部が平成十三年に発表した三十年以内の発生確率は、東南海地震が約50%、南海地震が約40%と高い。  計画によると、震源域に海底地震計や衛星利用測位システム(GPS)などを順次増設し、わずかな地殻変動も正確に把握できるようにする。  東海地震と違って、直前予知を目指すものではなく、長期的な予測の精度向上が狙いだが、GPSなどは東海地震の観測網に匹敵する規模になる。  海底地震計は紀伊半島沖を中心に、気象庁や文部科学省などが二十−四十キロ間隔で設置。GPSは海上保安庁が海域に八十キロ間隔で設置するほか、陸域でも十五キロ間隔で整備する。人工衛星のレーダーを使った地殻変動観測も行う。  推進本部は、東南海・南海地震の防災対策に関する特別措置法が七月に施行されることを踏まえ、当面の優先課題を今回まとめた。最終計画は十七年に策定する。

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「東海地震と違って、直前予知を目指すものではなく、長期的な予測の精度向上が狙いだが、GPSなどは東海地震の観測網に匹敵する規模になる。」とありますが、同じ規模のGPS網を敷くのだが、直前予知を目指さない、と言うことは、東海地震も直前予知には役立たない、と白状するようなものではないのでしょうか。でも地震関連予算は前年規模を維持したい、したがって「長期的な予測の制度向上」と言う看板を掲げたのでしょうか。

私には長期予測というものが全く科学的根拠の無いいい加減な浪費に思えてなりません。大地震は直前予知こそが可能だと思います、しかもGPSという測地的手法では不可能で、磁場変化、異常電磁波計測、もっといいのは異常水素ガスの検知と言う手法によってです。

500
2003/06/27(Fri) 16:14
パトロス
ゴールド博士から学ぶ(13)
ゴールド博士が紹介している18ケースの世界的大地震の最後の三つです。海城地震は地震の予知が成功した有名な例です。

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(16)ルーマニア、一九四〇年十一月十日
次に掲げるのは、ドゥベトレスクとペトレスク(一九四一)が収集した目撃談に出てくる一節である。

「・・・地面の上を覆っている半透明のガスのような熱い層・・・見え隠れするガスの火・・・地面の動きに合わせて消長する火炎・・・タンパ山の山麓から山頂にかけての稲妻のような閃光・・・崩壊した岩石から立ち昇る火災と、植生などない裸の山肌から立ち昇る閃光。」

(17)海城(中国)、一九七五年ニ月四日
中国東北部に起こったこの地震の数週問前、断層付近の気温は周辺地域よりも高かった。その差は加速度的に増大し、地震前日には一〇℃に達した。

「地震に先立つ一カ月の間、遼陽や丹東一帯の地方は異常な臭気を放つガスに見舞われた。人々はこれを"地ガス"と呼んだ。・・・一人がこのガスで気絶した。・・・地震直前には奇妙な霧に覆われる地域が続出した(人々は"地ガスの霧"と呼んだ)。霧の高さは二、三メートルにすぎなかった。非常に濃い白黒のまだらになっており、成層しているが不均質で特異な臭気を伴っていた。この霧は地震の一ないし二時間前に出現しはじめ、星の光を遮るほど濃いものとなった。地震がおさまると急速に消滅した。この"地ガスの霧"が出現した地域は、地震の原因となった断層帯と関係があるものと考えられる」(遼寧省気象台、一九七七)。

「ここでは暫定的な説明をしておく。この地震が被圧岩石の強度を低下させる深部起源のガスの上昇がひきがねとなって起こったものであるとすると、このガスは地震発生の前に通常地下水面上の間隙に存在するガスと混合し、これを土中から追い出したはずである。地下数メートルの深さの土壌ガスは真冬の地表よりも一〇℃ほど温かく、水蒸気で飽和している。このガスが地表の大気に触れれば霧が発生する。七%程度以上のCO2を含んでいれば、たとえ温度が高くても地表付近に滞留し、空気がこの程度のCO2を含んでいれば人問は不調を訴える。このようなガスの放出を想定すれば、伝えられた動物の異常な行動や、この地震に先立って報告された地下水の変化も説明がつく」(鄭ほか、一九八一)。

(18)松潘・平武(中国)、一九七六年八月十六、二十ニ、二十三日
「一九七六年三月から広い範囲にわたって大規模な異常現象がいろいろと認められていた。・・・重慶地区の望江人民公社では岩石の裂罅(ひび)から天然ガスが噴き出し、ダンプカーで裂罅に泥をかぶせても噴出を止めることが困難であった。・・・省地震局の一局員は七月二十一日の夜、三人の地震学者とともに震央から七五キロメートル離れたところに火球を見たという私的な談話を発表している。・・・別の場所では、民家の近くで発生した火球が樹木に沿って上昇し、この民家の屋根を焼き抜いた。一晩に五十個の火球が現われ、全部で一千個もの火球が目撃された。日中には小さな煙の球が報告されているが、これはおそらく夜間に見える火球と同じ現象と考えられる。・・・火球は河床に生じた裂罅沿いに最も多く現われた。・・・松潘・平武地震の数週間前に省地震局の技術者の一人は井戸の水が激しい勢いで泡立っているのに気づき驚いている。・・・松潘・平武地震と唐山地震の前に吐き気を訴えた人もいる」(ウォーレスと滕、一九八〇)。

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[494]に紹介した、水素ガスの性質からみて、火球の成分は水素ではないかと推定されます。ダンプカーで砂を盛っても止められないほどの勢いで噴出するようですが、神戸の町を襲ったのもこの水素ガスではなかったのでしょうか。

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