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451
2003/05/26(Mon) 21:57
パトロス
宮城沖M7.0地震について
本日発生した宮城県沖地震について、iモード対応のHP
http://www.ailab7.com/ians"

に解説6として、一報を載せました。
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解説6 宮城沖M7.0地震について

本日(5・26)夕刻に宮城県沖でM7.0の地震が発生しました。地震規模の割りには、被害が少なくて安心いたしました。ANS観測網では盛岡、仙台ともに異常の報告はありませんでした。震源の深さが60kmということが、被害がでなかった理由であり、コンパスや電磁波メーターに異常が見られなかった理由かと思います。阪神淡路のM7.2地震は震度が20kmと、大変に浅いところで起きた地震であることが、あれだけの被害を発生させたものと思います。浅い地震では、マイクロクラックも地表近くで起こることから、地電流の発生も地表近くに起こり、それが地上のコンパス異常、電磁波異常につながってくると思われます。それにしても、東北地域に観測点がもっと欲しいものだと思います。

452
2003/05/27(Tue) 10:34
パトロス
宮城沖M7.0地震について (2)
フリートークの中で、「仙台でANSの異常報告がなかった」ことと「マグニチュードの割りには昨日の地震のゆれが少ない」という指摘がありました。地震の規模を正確に計測することの困難さを感じますが、返信メールから少し紹介します。
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記録簿に載っていますが、24日11時にガウスメーターが0.2mGに上昇したようですよ。ガウスメーターはデジタル表示ですので、読み間違いということはありません。高価なので(4〜5万円)所有者が少ないですが、地震計にくらべればはるかに安く、はるかに役に立つと思います。官庁が目を向けてくれるといいのですが・・・・。マスコミはM7.0という数値の発表にびっくりしたんでしょうね。私は地震の専門家ではないので、具体的にどのようにM値を決定しているのか知りませんが、教科書にあるリヒターの定義というのを見ると、原則として震源から100kmの位置に設置してある地震計の最大振幅から決めているようです。そうだとすると、関東圏の地震は関西圏の地震よりもオーバーな評価になってしまいます。同じダイナマイトイを砂漠の砂地の中で爆発させるのと、岩盤の中で爆発させるのとでは、明らかに岩盤の方が100キロ離れた地震計の振幅は大きくなります。関東から北海道にかけては、硬く緻密な地殻本体が地表に接近していますので、揺れやすいという宿命にあります。よって、関東圏の地震マグニチュードは気象庁発表を割り引いて考える必要があると私は思っています。ご指摘のように、神戸の地震(M7.2)ははるかに大きな揺れだったろうと思います。新聞では深度71kmとなっていましたが、深いところの爆発だったことも、被害が少なくてすんでよかったです。盛岡市内に住む作家の高橋克彦氏のコメントが載っていました。「ドドーン」と爆弾が落ちたような衝撃で、体がすくんで動けませんでした。」ということです。地震は爆発現象であることを早く認識する必要があります。
453
2003/05/28(Wed) 12:14
パトロス
余震はなぜ頻繁に起きるのか
iモード対応のHPに解説8として、 余震はなぜ頻繁に起きるのか、という疑問の回答を掲載しておきました。
http://www.ailab7.com/ians
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今回の地震でも余震が続いていますが、大きな地震の後には余震がつきものです。なぜ余震が継続するのかを考えて見ましよう。それはニューオフィス24にある図を見ると理解が早いでしょう。地下の水は、冷水、温水、熱水、超臨界水、となったあとは、熱解離がはじまって、解離水つまり酸素と水素の混合ガスに分離し始めます。解離する度合いは圧力の低下、と温度上昇で決まります。安定していた領域に変動が起こって、結合水が高い解離度の領域にはいりますと、解離ガスが発生し、貯蔵されます。暫くのあいだは、解離という吸熱反応のために温度が低下していて、解離ガスは爆発しませんが、暫くして周囲から熱が移動してきますと、温度が上昇してきて、解離水に着火し、地震が起こります。爆発後、解離水は結合水に戻ります。この一連のサイクルが、生じているのが、余震の原因だと思われます。余震はその場の熱と圧力関係に見合った解離度になって、安定するまで、繰り返し起こることになります。
454
2003/05/29(Thu) 17:07
パトロス
余震はなぜ頻繁に起きるのか(2)
[453]の内容をANS video No.5に収録しました。
http://www.ailab7.com/DVans.html 地下空間では、その場の熱・圧力関係に見合った解離度になって、安定するまで、余震は続きます。これは、群発地震でも同じことであります。一度大きく「熱・圧力」環境が崩れると、安定するまで時間が掛かります。貯水深の大きなダムサイトでの地震なども同じ理由で起こっている地震ではないかと思います。
455
2003/06/01(Sun) 12:04
パトロス
地震理論をバージョンアップしよう
 T氏が送ってくださった情報
http://members.jcom.home.ne.jp/proton.news/5_earthquak/5_file/5_2.html#Anchor-49575 の中に
日本地震学界の金字塔(その2)として、

「五十嵐丈二博士の論文”測地データに現れたプレート境界の応力臨界状態の兆候”及び”東海地域の測地データ:その後の推移”を地震学の素人が読む。」というのがありました。図1、図2というのはその金字塔といわれる論文を見ていただきたいのですが、次のような説明文がついていました。
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 図1・掛川に対する浜岡(御前崎)の標高の経年変化が一次式=線形で表現されたもの。赤のオリジナルデータはその周辺に分散している。従来はこのように沈降の経年変化はリニアーなものとして捉えられる傾向にある。ここに図2の解析を五十嵐博士は今回新たに提示した。図2・ 図1のリニアーな関係を、よりオリジナルデータに近づけるものとして、高次自己相関関数=フラクタルを導入することによって臨界点を算出することの出来る揺らぎ曲線を得た、これは多元的解析法の成果である。
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以上が説明文ですが、簡単に述べると、図1にあるように、現在は「掛川に対して浜岡の標高が直線的に沈下を示している」のですが、必ず反転隆起するから、図2に示すように、「東海地震発生は2004.7±1.7年」と結論付けられるということです。この期日を明確にしたことが、タブーを破って公表に踏み切った地震学の金字塔というわけです。しかしこれは、プレートの沈み込みという旧理論から見た見解であります。年間数センチも潜り込むのだから、必ず何年か後には反撥があって、大地震が起こるに違いないという、信念のようなものが、社会に根付き、強迫観念のように地震の周期説が迫ってきます。地震はプレートの潜り込みによって起きるのではなく、解離ガスの爆発によって起きるのである、という新地震理論から見た見解では、そのような強迫観念は生まれてきません。周期的に起きているように見えるのは、地殻の疲労破壊が原因で、地殻中に空隙が生まれて局所的圧力減少があって、大量の解離ガス(解離水)が発生するからです。地震理論を旧バージョンから新バージョンに切り替える必要性があります。バージョンアップした世界はIT関係のハードでもソフトでもそうですが、まるっきり違った世界が展開します。

456
2003/06/02(Mon) 09:53
パトロス
ニューバージョン地震論で見る地震の実態
T氏情報の中に、関東大震災を起こした地震の実態を再調査した鹿島建設研究所からの報告がありました。東京近辺の地震計の多くが振り切れてしまっていて、当時は解析が十分出来なかったのでしょう、近年になって、秋田、山形、仙台、岐阜、長崎などの遠隔地の地震記録を調査して、震源、深度などを明らかにしています。 http://www.kajima.co.jp/tech/katri/technical/earthquake1923/index-j.html http://www.kajima.co.jp/tech/katri/technical/earthquake1923/gaiyou/index-j.html#zu_1-2

これによると、震源はこれまで発表されてきた相模湾内ではなく、ニューオフィス27,30にも紹介した、震動災害が激甚であった、丹沢、秦野、平塚、近辺であったようです。したがって、これは解離ガスの爆発方向が地表面と垂直に近くなっている、いわゆる直下型地震であったことがわかります。また本震の深さは、23kmで、大変浅い場所での地震であったこともわかります。余震はもっと浅いところでも起こっています。地震災害は、爆発の規模と爆発点の深さ、爆発の方向によって大きく違ってきます。今回(5・26)の宮城県沖地震で、地震規模(規模の決定が難しいことですが)の割には被害が少なかったのは、爆発が地下深く(71km)で起こったからです。また爆発の方向も震害には影響しますが、今回の地震は地表面に垂直ではなかったように思われます。たとえば、浅くても水平方向の爆発であれば、震害は少なくなりますが、別の懸念つまり瓜生島沈降というような惨状を呈する可能性が発生します。

旧バージョン地震学では、見えてこない地震の実態が見えてくるのではないでしょうか。

457
2003/06/03(Tue) 12:21
パトロス
新バージョン地震学の普及に尽力を
T氏より旧バージョン地震学の知見がおかしいのでは、とのメールが届きました。
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 NHKのHPでも、関東大震災は、相模トラフ震源の海溝型地震の典型としての扱いです。
http://www.nhk.or.jp/nhkvnet/bousai/earth/plate.html

 処が、先日お送りした、鹿島建設が今年3月に発表した 関東大震災の全貌を、地方の過去の測候所データからの解析では どうみても神奈川県直下の震源としか見えないのです。

http://www.kajima.co.jp/tech/katri/technical/earthquake1923/index-j.html
日本の将来を過ちかねないような重要な情報の基本部分で どうして、これほど大きな差が有るのでしょうか。  又、本震が流布するM7.9では無くM8.1である事。 9月1日当日と翌日だけで、M6.1からM75の八個の大きな余震があり、 その大半が深さ5Kmより浅い所で発生しております。 それぞれの発生ポイントが、これまでの海溝型のプレートの沈み込み位置と 言われる部分と大きな開きが有るように見えます。 これだけ浅い震源にこれだけのエネルギーを発生する事は 解離水爆発以外では、説明が困難ではないでしょうか。
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以上です。旧バージョン地震学を覚えていないと、大学入試にも合格しない時代ですから、NHKに見解を改めてくれ、といっても容易なことではありません。こつこつと新バージョン地震学の普及に努めるしかないでしょう。

本セミナーを参加・聴講されている方にも普及に尽力願えれば幸甚に存じます。

458
2003/06/04(Wed)16:38
パトロス
ゴールド博士から学ぶ(7)
ゴールド博士は十九世紀に入っても、地震現象はガス爆発的様相を示していることを地震学者が認識していたことを紹介しています。断層地震説一色になったのは20世紀半ばになってからのことなのです。
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次の世紀(一九世紀)に入っても、地震の原因を探る多くの科学的研究のなかで、地震に伴うガス噴出の証拠を挙げるものは後を断たなかった。例えば、ビショッフ(一八三九)は次のように記している。「地震は地球内部のガスの噴出によっても発生するかもしれない。少なくともいくつかの地震においては地震で生じた裂け目から噴出するガスや、硫化水素の存在を示す硫酸や硫黄蒸気の臭気が指摘されている。(中略)よくひきあいに出される大地や海からほとばしり上がる炎は可燃性のガスの存在を示している。海水や湖水の温度上昇と沸騰、水柱の発生、大地の割れ目からのさまざまな物質の噴出などがしばしば目撃されているが、水を加熱したり固体を地下から運搬してくる蒸気やガスの上昇を考えれば説明がつく。」

イギリスの地震学者ロバート・マレー(一八五二、一八五三、一八五四)は歴史に残されている五千件をこえる地震を網羅した六百頁に及ぶ地震目録を出版し、発光現象(地震光)、爆発、特異な大気の現象等々を含む地震の付随現象を記載した。近代的な地震計の発明者ジョン・ミルネ(一八八六)はその地震の教科書の中で、大部分の地震は火山活動と関連する過程での蒸気の爆発効果によって発生すると結論した。

また、偉大な博物学者アレキサンダー・フォン・フンボルト(一八二二)は、十九世紀に広く受け入れられた「地震において見られるすべての事象は大気中への出口を求める弾性的な流体の挙動を物語っているようである」という考え方を整理した。イタリアの研究者ガリ(一九一一)は発光現象が見られた大きな地震を百四十八例挙げたが、このうちには地面から噴き上がる炎を伴ったものも多い。日本では地震光の写真が数多く撮影されている(日本は地震多発国で、カメラを保有している人が多い)。
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なぜ二十世紀の中ごろから、地震現象の爆発的様相に目を向けなくなってしまったのでしょうか。不思議なことです。最後にある日本人はカメラを保有している人が多いから地震光の写真が多く撮影されている、というくだりは、松代地震で撮影されたものを意識されているのかもしれませんが、当の日本で、地震学者がそれを評価していないのではないでしょうか。

459
2003/06/06(Fri) 17:14
パトロス
ゴールド博士から学ぶ(8)
ゴールド博士は「大地震の記録からなんらかの一貫性を読み取るには抜粋を通覧するのがよい。」として、記録に残されている数百の大地震のうちから、十八件の大地震を選び、年代順にその抜粋を掲げています。十八件のうちの最初の三件を紹介します。
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(1)ケベック(カナダ)一六六三年二月五日

「火の矛と槍が空中で波打つのが見えた。そして炎の刃がわが家に襲いかかってきた・・・しかし、行く先々で恐怖をふりまいただけで別に危害を与えるようなことはなかった」(ラルメン、一六六三)

「大地からとび出した炎のたいまつと玉は・・・・大地に逆戻したり、大気中で泡のように消滅したり、・・・・大きな一区画の土地が持ち上げられ(セントローレンス)川に落ち込んだ。大地がひき裂かれて口を開けているところでは煙と炎の玉が一定の間隔をおいて噴出し、悪臭を放つ灰が非常に濃密な雲となって立ち昇った。これがふりかかって船の甲板は灰まみれとなった」(サイモン、一六六三)。

(2)ポージュ(フランス)、一六八二年五月十三日

「ただ一カ所で深さ不明の裂け目が一本生じた以外は割れ目やその他の出口など見あたらないのに、炎が大地から湧き上がるのが見えた。・・・大地から発する炎は草など植物が生えているところで最も頻繁に発生した。炎にふれたものが焼かれるようなことはなかった。この炎はとてつもない悪臭を放ったがそれは硫黄臭といったものでは決してなかった」(ガリ、一九一一の引用文)。

(3)ノルシアとアキラ(イタリア)、一七〇三年一月四日と二月二日

「アキラとノルシアそれに他の地域で・・・大地のあちこちに裂け目の発生を見る。そこから硫黄と瀝青の悪臭が立ち昇った。アキラの人々は地震の後多くの場所で口を開けた大地から硫黄と火が発生したと言っているが、これは全面的に信頼してよい」(ガリ、一九一一の引用文)。
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ここでは、「炎にふれたものが焼かれるようなことはなかった」とありますが、断層周辺の枯れ草が燃えてしまうという事実もあります。地中から解離ガス(酸素と水素の混合ガス)が噴出する時に、地盤によっては硫黄分や瀝青なども一緒に伴って吹き出てくるのでしょう。そうした成分が何等かの化学反応を起こしているようです。

日本の記録にも同じように、火の玉が海中から飛び出してきて、伊勢湾を船で移動中の人をびっくりさせたと言う記録があります。いつか紹介したいと思います。

460
2003/06/07(Sat) 13:11
パトロス
伊勢湾内でのガス噴出現象
防災科学技術資料「紀伊半島地震津波資料」の中にある記事です。
「安政元年(1854)六月十五日、伊賀、伊勢、大和を中心とする大地震あり。(中略) 十三日、十四日に前震活動があり、何れも紀伊半島各地で感じた。」この地震の資料の中に伊勢の相可(おうか)、西村三郎右衛門の手紙というのがあります。意訳して紹介します。
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6月14日海に出た漁船または廻船などの話で、海上より七〜八尺ばかりある真っ黒なもの三つ飛来する中に、火焔もあって、なんとも怖しく、舟人は恐れて舟底に隠れたが、それは四日市の浜に上がって一つは煙の散るように薄くなり、二つはそのまま北西に飛んでいったが、その後に大地震があったという。

6月14日、四日市より乗船した舟人が25日松阪に来て話すには、14日夜八ツ時差し渡しおよそ四〜五間もある赤い火の玉が二つ海中より光り出て、その光は一塊となって消えるかと思うまもなく、海も里も共に震動し、波が逆立って危険であったが、ようやくにして岸に船を寄せ命が助かった。里のほうでは数万人一同に声を発し、その怖しさは言うことが出来ない、とのべた。

14日北勢長島より松阪へ用事があって五人で小船を仕立ててやって来た人が、四日市のあたりで大変事があったときに、沖合に居合わせた。右手に光ものを見るやいなや、波が逆立ち、震動の音と同時に船が転覆し、荷物も弁当もともに海に投げ出され、ようやく命は助かって桑名へ帰ったが、その夜を明かしかねたという。
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いかがでしょうか。日本にも西洋と同じような、ガス噴出現象があるのです。断層地震説では説明がつかないと思うのですが、地震学はこうした、地震に伴う自然現象を説明できるものでなくてはならないと思うのです。新地震理論は解離ガスの爆発説を採っていますが、こうした地震現象を合理的に説明できるはずです。

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