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2291
Date: 2016-06-05 (Sun)
九州に働く「引っ張る力」とは詭弁である
 出版のために、編集作業を急いでいる「「熊本地震」にみる地震学の矛盾」から、九州の地震に関する項目を紹介します。
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本州と九州では力の作用が違うって?
それはなぜ?九州にはプレート論が適用されないの?

A地震はなぜ起きるのか

子: ところで、テレビなどで地震学者が説明するときは毎回、海洋プレート側が陸側プレートに衝突する図面を使用しているけど、九州は別なんだね。いったい九州で地震が起きる“しくみ”ってどういうふうに解釈してるの?

父: 通説の地震学では一般的に内陸型地震と海溝型地震とに分けてね、内陸型(プレート内地震)だと「長い年月の間にたまった「ひずみ」が開放されるから」とか「活断層が動いたから」とか説明してるね。

 また海溝型(プレート境界地震)の地震は内陸型に比べて巨大であってね、「海のプレートと陸のプレートの間で起きる跳ね上げ現象である」とか「留め金が外れたので跳ね上げた」とか説明しているね。

 だから、九州が南北に引っ張られている、ということになると、プレート論では説明不可能だから戸惑ってしまうよね。  

 引っ張る力は何処から生まれるのか分からないし、引っ張りでも「ひずみ」がたまるのかなど、理論のほころびを感じるんだよ。

子: でも、テレビに出てくる地震学者は全員「活断層」と「プレート論」を基礎にしてるからね。引っ張られていても通説で解釈できるんだろうと、みんな信じてるよ。

父: うーん、たとえばね、「ひずみ」が開放されるのが地震なら、大きな地震で「ひずみ」が解放されたら、地震の要因が無くなるはずだ。だから、今回のように1500回を超える余震が起きるのは説明がつかないよね。

 プレート論の矛盾は後で詳しく説明するけど、プレートが跳ね上げるということが疑問なんだよ。  
プレートはね、自重で沈んでいくとされているけどね、

「沈んでいく物体が、どうして相手を、押したり跳ね上げたりできるのか?」

「沈んでいく板が、どうして地震のエネルギーを内陸部にまで伝達できるのか?」

という疑問が残るんだよ。

 跳ね上がるのは陸側のプレートなんだろうけど、そもそも、プレートに「はがね」のような弾性は期待できないんだね。岩盤はガラスと同じような脆い弾性体でね、そんな大きな弾性力は期待できないんだ。
 むしろ、「石版」や「カリントウ」と同じで、ポキッと折れてしまうはずなんだよ。「ひずみの蓄積」という概念そのものに疑いが持たれているんだよ。

 ましてや、「引っ張る力」なんて存在しないよ。

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出版予定の拙著から一部分を紹介しました。
「地震」を飯の種としている地震学者や官僚や、マスコミ記者の宗旨替えを求めることは困難でしょうから、

せめて大多数の民衆は今の地震学が「詭弁地震学」であることに気付いて、反論をしましょう。

たとえば、海保の観測では本州も四国も九州も、全て西〜西北西に移動して、フィリピン海プレートに“押されて”いるように見えますが、なぜ九州は押されていないのでしょうか?・・・と聞いてみてください。

2292
Date: 2016-06-06 (Mon)
「逆稲妻」が起きるのは解離現象で発生する自由電子が原因ではないか
地上または、海上から空中に向かって稲妻が走るという「逆稲妻」の映像がYOUTUBEに載っていましたが、このような現象をはじめて見ました。

実は、この「逆稲妻現象」(空中に向かって放出される稲妻現象)は関東大震災でも阪神淡路大震災でも、また、三河地震のときにも観察されていたのですが、「通説地震学」では解説できないために「無視」されてきています。

 関東大震災では当日早朝に以下のような報告があります。

•初島(熱海沖)付近で水平線上に稲妻が走った。音はしなかったが大変なことが起こるぞと話し合い、漁をやめて岸に引き返した。(「関東大震災等デ発生した前兆現象」)

また、出典を忘れましたが、横浜でも、外国人が東京湾だったか、相模湾だったかに逆稲妻を見ています。

 阪神淡路大震災では、淡路島で地上から出る発光現象が目撃され、証言に基づいたスケッチが描かれています([1244]参照)。


証言にもとづいて描かれた地震発光の様子
(斗之内漁港から野島方面を望む)

また、三河地震では以下のような記述があります([724]参照)。

「「ドーン」と遠い所から地鳴りが起ると、東の海上を水平線から角度20度位の高さを南西から南東に、焔の玉が周囲を赤く染めながらかけぬけた」

「麦畑に避難してから数回海上を火の玉が走った」

さらに調べると、南海地震(昭和21年12月21日)を体験したらしい中山正睴大臣(元国土長長官)が衆議院災害対策特別委員会で次のように「逆稲妻」の目撃を語っています。
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「平成十二年三月九日(木曜日)   
  午後一時三十分開議
 出席委員  
  委員長 岡島 正之君    
   国務大臣   
 (国土庁長官)      中山 正暉君

○中山国務大臣 (前略)私の六十七年間の人生経験の中でも、ちょうど昭和二十年でございましたか、中学校へ上がる、戦争の終わる年だったと思いますが、私は枚岡東小学校というところへ疎開をしておりました。
 そして、大阪の生駒山の中腹でございますが、地震が来まして、運動場へ出なさいと言われて、私は駆け出しましたら、ちょうど和歌山の方に下から稲光みたいなものが七本ぐらい、稲光は上から降るものが、あれは電気らしゅうございますけれども、青い光が和歌山の方に七本ぐらい立っているのを、私は強烈な印象で、今でも目をつぶるとそれを思い出しますが、南海大地震というのがありました。それから福井大地震とか新潟の大地震とか、本当に自分の生きている間だけでもいろいろな体験をいたしました。

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最初に紹介した動画は5月30日にアメリカ・テキサス州のヒューストンで撮影されたものですが、地震とは関係が無かったのでしょうか、不明です。

しかし、地震は起きなかったとしても、原因は地下に於いて水の解離による自由電子が生成されたことが原因ではないかと思っています。自由電子が多くなり、局所的に空中との電位差ができて、「逆稲妻」が発生したのではないかと考えています。
 地震が起きなかったのは、解離ガスの着火温度に達する(熱伝導による熱移動で)前に、解離ガスが拡散してしまった可能性があります。

 大変珍しい映像を見ることができましたが、地震学のメカニズム解明に役立てばいいなと思いました。地震に伴って見られる発光現象に関しては武者金吉氏の「地震なまず」にたくさんの情報が載っています。地震学者はこれを無視すべきではありません。 Date: 2016-06-09 (Thu)


2293
Date: 2016-06-08 (Wed)
不要なマスコミは倒産するしかない
[2288]では産経新聞の「大震法を直ちに撤廃せよ」という社説を紹介しました。

熊本地震が起きてからは、「大震法」が「邪魔な法律」と見えてきたようです。法律を作るように進言した地震学者が言えないことを新聞が言っているのでしょう。

 しかし、「熊本地震」が起きる前には毎日新聞の<b>[地震学「反省」の先に]</b>という「論点」サイトで、政府の地震調査研究推進本部地震調査委員長という肩書きを持つ本蔵義守東工大名誉教授(固体地球物理学者・地震学者)が「大震法を備えに生かせ」という意見を述べています。この時点では「大震法」を尊重しているわけです。



氏は「就任以来、次の地震で想定外を無くすことを原点に研究してきた」そうです。しかし、またもや

「前震の後に巨大な本震が起きた」、

「余震が1500回を超えた」

という想定外の地震に見舞われてしまいました。

「東海地震では前兆滑りと呼ばれる前兆現象が観測される可能性があり、地殻変動を研究してきた蓄積がある。観測と研究を続けるべきだ」

と述べておられますが、大切な事は「正しい地震発生のメカニズム」に沿った観測と研究を続ける事でしょう。地震のたびに説明困難な現象に出会うのですから、「地震理論」を入れ替える方が先だと思います。


 さて、今回は「大震法を備えに生かせ」という主張を撤回するのでしょうか。大きな地震が起きる度に地震学者はあたふたと「矛盾する前言の言い訳」に追われています。 

 一方読者の意見を拾ってみると「なぜ「今の地震学」に疑問を持たないのだろうか?というタイトルで以下のような記事があります。

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「不思議なのは、「地震爆発説」を主張されている石田・元名工大教授とその支持者を除き、ほとんど、今の地震学理論自体に疑問を投げかけているのを目にしていないことです。

日本のアカデミズム地震学は、戦後に導入された米国生まれの「プレートテクトニクス理論」「断層地震学」と独自の「地震歴史学」が柱になっているようで、国内の「地震学者」という分野の学者さんは皆、これだけでやっているようです。」

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確かに何人かの人が「地震爆発論」を支持する記事を書いてくださっていますが、マスコミや地震学者らしき人から「通説地震学の疑問」を提起する声が聞こえてきません。どうして「通説への疑問」を学者が持たないのか、私も不思議です。

どこかに書きましたが、講演会を地方で開催するときには大手のマスコミ支社に挨拶に行き、「地震爆発論」の説明をしています。支社の記者は大変興味深いといって取材してくれますが、記事にはなりません。きっとデスクという上役が「没」にするのだろうと推定しています。

 しかし、そんなマスコミは不要です。これだけ「地震爆発論を支持する声」が巷にあるのなら、「通説とは違う説だけど、こんな説もある」として報道し、自分で判断できないのなら、「真偽は読者の判断に任せます」という姿勢をとるべきではないでしょうか。

 不要なマスコミは消えるしかありません。たしか日本神道の高級神霊が霊言で「マスコミは倒産する。倒産させる。」と述べていたのを聞きました。

 マスコミの諸氏よ、前にも言いましたが「地震学に於ける「関が原の合戦」は東軍(地震爆発論)の勝利で終わりました」という記事を早く書いてください。「倒産」を免れるかもしれませんよ。

2294 
Date: 2016-06-09 (Thu)
通説地震学の無力、限界を露呈する報道
熊本地震で「想定外」が次々と出現した、という報道が朝日新聞にありました。
結局は「通説地震学」が無力・無能であることを白状しているのではないでしょうか。
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活断層の評価、限界露呈 熊本地震「想定外」次々
編集委員・佐々木英輔、野中良祐
2016年6月9日05時10分

写真・図版地表に現れた断層。刈り取られた後の稲の列が途中でずれている=熊本県益城町、広島大提供
 

熊本地震は、国が約20年にわたり進めてきた活断層の評価や地震への備えに課題を突きつけた。知られていた活断層でも実際の地下構造は複雑で、事前評価と異なる場所に断層のずれが起き、被害をもたらしたとみられている。想定より小さな地震の後に続く地震の予測にも限界があり、警戒をどう呼びかけるのか手探りが続く。

 「阪神大震災以降の活断層評価と対策の妥当性が厳しく問われるべきだ」。5月下旬に千葉市であった地球惑星科学連合大会では、熊本地震の最新報告と今後の検証課題が語られた。

 1995年の阪神大震災を活断層がもたらしたことから、国は主要活断層帯の調査を進めてきた。その後起きた大きな地震の多くはほかの活断層や未知の断層が震源だったが、今回は主要活断層として警戒されていた布田川(ふたがわ)断層帯・日奈久(ひなぐ)断層帯で起きた。

 国の地震調査委員会はこの断層帯を6区間に分けて地震を想定。4月14日のマグニチュード(M)6・5の地震で主に動いたとされた高野―白旗区間はM6・8程度、16日のM7・3の布田川区間はM7・0程度を想定していた。

■連鎖・長さ・枝分かれ…複雑な実態

 「ほぼ想定規模だった」との声もあるが、実態は複雑だ。地震は連鎖し、断層も想定より長かった。九州大などの余震の精密観測では地下で複数の断層が並行し、区間をまたいで複雑に破壊が進んでいたという。九大の清水洋教授は「余震の広がり方が、従来のパターンに当てはまらない。地下が複雑で見通しはわからない」と説明する。
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言っていることは、「活断層」というものは存在せず、過去に発生した大きな地震の「傷痕」に過ぎないということです。

 だから、「傷痕」を一生懸命調査しても、何も分からないということです。大きな地震が起きるたびに、「傷跡」はどんどん増えるのです。

 そんな「傷痕」を調べることは「税金の無駄遣い」以上の何物でもありません。

いい加減に「通説地震学」を総入れ替えしたらどうでしょうか。
こんなに税金が無駄遣いされたら、
昔なら、「農民一揆」が起きていたでしょう。

2295
Date: 2016-06-10 (Fri)
熊本地震に見る「衝上断層」
ネットを見ていたら、あるブログで、次のような衝上断層(垂直に近い断層)が熊本地震で現れていたことを知りました。発生場所は書いてありませんでしたので詳細は不明です。(阿蘇市内と言う情報がありました)

これは、明らかに爆発が鉛直方向に起きたことを示すもので、布田川断層とか日奈久断層という横ずれ断層が動いた結果ではありません。新たにできた断層であり、「断層地震説」の矛盾を露呈するものです。

[2283]でも解説しましたが、前震(M6.5)は爆発が水平に近く、本震(M7.3)は爆発が鉛直に近かったというのが真相でしょう。この写真に見る「衝上断層」は本震で出現したものだろうと推定できます。本震はまさに「直下型地震」であったことが分かります。

今回の地震は地震学者にとって「想定外」の地震だそうですが、本日(6月10日)までに1700回を超える有感地震(注:参照)があったということですから、その中に方向が違う様々なタイプの爆発があったのだと推定できます。

少なくとも、九州が南北に「引っ張られていて、断層が動いた」という地震説は間違いです。そのようなメカニズムで「衝上断層」は決して発生しません。

「熊本地震」にみる地震学の矛盾「父と子による地震問答」の表紙ができました。A5版でカラー印刷、7月上旬には出版の予定です。

注:
熊本の余震見通し 震度5強の余震に注意
日本テレビ系(NNN) 6月9日(木)18時37分配信  

熊本地震の新たな余震の見通しが出された。

 熊本地震から間もなく2か月となるが、気象庁の観測では体に感じる地震が約1700回発生している。政府の地震調査委員会は今後の余震活動について、熊本地方と阿蘇地方では1か月程度は最大震度5強の余震に注意が必要だとの見解をまとめた。

 一方、大分県中部では大きな余震がおきる可能性は低下したとみている。 垂直断層の写真は阿蘇市狩尾・甲賀無田という場所のようです。
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-11043.html

2296
Date: 2016-06-11 (Sat)
驚きの凹形地形変動の出現とそのメカニズム
さらにネットを調べていて、情報速報ドットコムというサイトの画像に驚きました。

[2295]に紹介した阿蘇市狩尾の垂直断層もここが発信元のようですが、これとは別の道路にも垂直断層が現れています。しかも、数十メートルの区間で凹状に窪んでいることが分かります。

速度制限の数字から見て[2295]とは別の道路である事ははっきりしています。(後記:陥没地形の両端部分のようです)

このような断層が現れるメカニズムは通説の「断層地震説」では絶対に説明できないはずです。説明不可能だから、地震学者はこれをオーパーツ扱いしているのでしょうか。地震学者は何故報告しないのでしょうか。

石田理論として解釈すると、次のようなことが考えられます。接近した二箇所で方向の違う大きな爆発(地震)が起きたという解釈です。

 どなたか、別の考え方からこのような凹形の地形変動が発生するメカニズムを推定できる方があったら教えていただきたいと思います。

さらに、気付いた事は「垂直断層」の恐ろしさです。実は[2295]の写真の左端にはコンクリート構造物が刃物で切断されているような状況が写っているのです。

これを見て、それでもまだ地震学者は「断層が動くことが地震だ」というのでしょうか。

 「動く」というのは自動詞です。自分から動いてコンクリートまで切断するという巨大な力は何処から発生すると考えるのでしょうか、明らかに詭弁です。
 断層は他動詞の「動かす」力により「動かされている」のが正解です。動かす力は「爆発の力」です。

 この写真が地震学者の調査報告にないのは(確認していませんが)通説地震学にとっては好ましくない事実だから、オーパーツ扱いしているのかもしれません。

2297
Date: 2016-06-11 (Sat)
いつまで失敗を繰り返すのか、目覚めよ
 政府の地震調査委員会は10日、30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を示した「全国地震動予測地図」の平成28年版を公表した、と産経新聞が報じています。

「熊本地震は確率が8%弱の場所で起きた。低い地域でも安心すべきではない」と平田直委員長(東大地震研究所教授)は警鐘を鳴らしている、と報じていますが、「それならば、予測値図などだすな!」と言いたい人がいっぱい居るのではないでしょうか。

「どうして、そんな当たりもしないいい加減な確率を出して、恐怖させたり、安心させたり、人騒がせなことをするのだ!」とまた、お叱りを受けるのでしょう。

新聞社も何故政府の委員会に注文をつけないのでしょうか。

無能な将官が負けても負けても反省する事なく、同じ戦法を繰り返し、国家を破綻させてしまった先の大戦を見るような「むなしさ」を感じます。

 こんなリーダー達ではトランプ氏が大統領になったら一ひねりで、捨てられるかアメリカのジャパン州にされてしまうのではないでしょうか。
 捨てられたら中国の属州になるでしょうし、どちらにせよ独立国家の道は閉ざされます。選挙をやっても正論が聞き入れられないことは2009年と2012年の選挙で実体験しました。

 出版予定の拙著「「熊本地震」に見る地震学の矛盾」が気付きの縁(よすが)になってくれれば良いなぁと思っています。

2298
Date: 2016-06-11 (Sat)
熊本地震の衝上断層は業界のオーパーツ(不都合な事実)なのか

阿蘇市狩尾の県道175号線に現れた衝上断層の状況が分ってきました。(今まで私が報道を知らなかっただけですが)
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(坂野栄信アナウンサー報告)
阿蘇市狩尾の県道175号では、16日の地震の影響で道路が寸断されています。地域住民の人たちは、はしごを使って行き来しています。この地域の人たちは高齢の人も多く、大変そうに昇り降りしている姿が見られました。約1メートル50センチ陥没していると思われます。そして、住民の人に話を聞いたところ、「ズドドドドという大きい横揺れがして、揺れが収まった後、外の様子を見にいったら地面が落ちていてびっくりした。まさかこんなことになっているなんて思わなかった」と話していました。家の奥の方には車が車庫に入れられています。「車が出せずに大変、困っている」と言っていました。ここから約2、300メートル奥の方まで陥没しているようです。今回の地震の影響がいかに大きい規模だったのかが見て分かります。

 引用元:http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000072808.html

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これだけ顕著な断層が発生しているのに、「日本活断層学会」のサイトには「横ずれ断層」に該当するような写真しか載っていません。

地震の業界村では既存の二つの断層(布田川断層と日奈久断層という横ずれ断層)から判断して九州には南北に「引っ張りの力」が作用していると考えています。

したがって、やはり、「九州が南北に引っ張られている」という“業界の常識”に反するような断層があっては困るので、「衝上断層」はオーパーツなんでしょうか。

 そうした学会の「真実の探求」に反するような姿勢が、学問を遅らせているとしか考えられません。
「地震学会」とか「活断層学会」とかを解体しないとダメでしょうね。

トンチンカンな解説を証拠の動画として残しておきましょう。
https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=k9kb-SWpvDo

追加映像:

次の動画の最初の場面は最初の動画と同じ場所です。ドローンで上空から見た現場付近ですが、陥没は広範囲にわたっています。

 通説の「断層地震説」や、「断層がずれ動いた影響で地盤が沈んだか、地下の軽石などの層が砕けた可能性がある」という横浜国大の小長井教授の説明では無理があるのではないでしょうか。

2299
Date: 2016-06-12 (Sun)
地震爆発論の爆発を「全方位の押し現象」と誤解しないで欲しい
[2268]で、ネコ虎紳士の「破綻が明らかな活断層理論、熊本大地震に説得力ゼロか!」という記事を紹介しました。その記事に対するコメントを見ると、

「地震爆発論では地震波がP波とS波に別れる理由が説明できなくなってしまう」

という commentallezvous氏の問いかけがあり、管理人のネコ虎紳士が次のように的確に答えておられます。

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「コメントありがとうございます。

あなたの理解する地震爆発論は、ダイナマイトのような爆発現象を想定しているのではないでしょうか。
ネットに「地下核爆発があった場合,地震記録で爆発があったかどうかを判別することがあります。爆発は押し波(外へ押し出す波,つまりP 波)しか出ません。」と書かれており、地震爆発論ではS波が出ないはずだという疑問提起だと思われます。そして、ダイナマイトや花火の爆発のように、全方位に発散するものと考えているわけです。 だから、「押し」といわれる震源から離れる動き、つまりP波(縦波)しかできないと考えているのです。

 しかしながら、石田地震爆発論はダイナマイトや花火のような爆発を考えてはいません。そうではなく、「引き」という震源に引き込まれるような動きが「水素爆発の特徴である爆縮現象」によって生まれると考えています。これが「押し引き分布」が生まれる原因です。この「押し」と「引き」の両方が発生するので、「せん断波」というS波が発生するのです。
 たしかに水爆実験などでは「押し」だけで「引き」が無いために、水爆実験の地震波形は単純なP波(縦波)だけの性質を持ちますが、石田地震爆発論は単なる爆発を地震原因としていないので、地震波がP波とS波に別れる理由を説明できることになります。
管理人」
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この「P波とS波の発生」に関する問題は新・地震学セミナーで何度も言及してきた内容です。  

 高等教育機関で地震学を学ぶと「爆発現象」を「ダイナマイトや尺玉花火」のような爆発と教わってしまうらしく、「全方位に押し出される」と解釈するようです。

たとえば、[2079]にも書きましたが、国立研究開発法人の資格があるNIED・防災科学技術意研究所」という権威ある機関のHPに以下のようにあります。

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かつては、地下でマグマが爆発して地震となるという考えがあった。もしこれが正しければ、震源からはあらゆる方向にまず押し波が出て行くことになる。従って、全観測点で初動は押し波となるはずである。逆に、地下の空洞がつぶれて地震になるのならば、全観測点で引きにならなければならない。実際の押し引き分布からは、このような単純な震源像は排除される。

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これが石本博士らの「マグマ貫入爆発説」を否定してしまった「思考の原点」です。

 ネコ虎紳士の回答にあるように、

「 地震爆発論はダイナマイトや花火のような爆発を考えてはいません。そうではなく、「引き」という震源に引き込まれるような動きが「水素爆発の特徴である爆縮現象」によって生まれると考えています。これが「押し引き分布」が生まれる原因です。」

というのが、地震爆発論です。


水素爆発と「押し引き」現象の発生メカニズム

 何度でも、言わないと、「爆発イコールダイナマイト」という固定観念に洗脳されている人には「通説に矛盾」があることが分からないようです。

いまだに、こんなやり取りがあるのか」という情けない思いがしますが、「正しいこと」は何度も繰り返しコメントする必要があるのでしょう。

理解して頂けるまで、何度でも繰り返すしかありません。

2300
Date: 2016-06-13 (Mon)
熊本地震・北丹後地震に現れた共役断層の意味
大陸はなぜあるの?というブログをみていたら、「北丹後地震」で現れた「郷村断層」と「山田断層」の謎を「地震学者はもう一度見直して欲しい」といった要望が書いてありました。

二つの断層は「共役断層」として知られており、「右ずれ」と「左ずれ」の断層が直交して現れるものです。その一節を紹介します。
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1927年北丹後地震(M7.3)

郷村・山田断層の余震域は円グラフ3/4のようで特異である。余震のない1/4の地域の地下はどういう状態になっているのだろうか? 地下に構造的な何かがあり、地震の発生を妨げているのだろうか?

 だいたい、郷村・山田断層のようなT字型共役断層の、どこにどのような形でエネルギーが溜まるのだろうか? もともと断層にエネルギー(歪あるいは応力)が溜まるということ自体、かなり疑わしい。ひびの入った器は割れ易い。断層という傷があれば、小さな力が加わるだけでずれ始めるはずだ。断層というだけでもエネルギーが溜まり難いはずだが、T字型ともなると、その溜まり方は更に複雑化する。

 このようにして見ていくと、郷村・山田断層は謎だらけである。地下がどのようになっているのか、地震がどのように起こるのか、全くイメージできない。いったい日本では、どれだけの研究者がこの断層系の不思議さに着目しているだろうか? 共役断層という名前が付いたことで、また前記のような石柱実験で一応の説明がついたことで安心しきってしまい、それ以上に調べる気になっていないのかも知れない。郷村・山田断層の謎を、もう一度根底から見直してほしいと願う。
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ブログ主の「地震エネルギー」つまり「歪エネルギー」についての疑問は的確なものがあります。今までにこのような疑問を発しておられる研究者らしき人を見たことがありません。  

しかし、これは石本先生の「マグマ貫入理論」や「押し円錐理論」で本当はすでに解決している問題です。しかし、戦後アメリカナイズされた地震学会のなかで、石本理論を否定してしまったために「謎」の中に入ってしまったものです。

今度の熊本地震では4月14日の前震で「右ずれ断層」が現れたと報道されています。


熊本地震で現れた「右ずれ断層」

「共役」となる「左ずれ断層」は[2294]でも紹介した「熊本市内で見つかった地表のずれ」というのが該当するものだと推定できます。

益城町を離れた熊本市内で見つかった「左ずれ断層」(共役断層).......「日奈久断層」と直行する節線と「押し円錐」の関係

写真を見ると明らかに「左ずれ断層」であり、「日奈久断層」とほぼ直交していることが分ります。断層発生のメカニズムは[2284]で説明したとおりです。

つまり、震源が浅くて爆発が水平の場合には「傷痕」は直交する二つの面として現れるのです。水平な「押し円錐軸」の右側に「右ずれ断層」が、左側に「左ずれ断層」が出現します。

「北丹後地震」の場合には郷村断層が「左ずれ」で、山田断層が「右ずれ」になります。郷村断層が内陸部には伸びず、全体としてはT字形になったのは、内陸部の地盤が“頑張って”破断するのを耐えたからです。

こんなに簡単明瞭に理解できる、「断層のメカニズム」が石本理論を捨てたために、「闇」の中に入ってしまったことはまことに残念です。早く「地震爆発論」に復帰するべきです。

2301
Date: 2016-06-14 (Tue)
「震源断層」 見えないけど存在するという詭弁地震学
ブログ「大陸はなぜあるの?」に載っている最新の話題は、地震学の「詭弁」である「震源断層」についてです。通説に従って「思考」するとどうしても「訳が分らなく」なるという話題です。 抜粋して紹介します。
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訳の分からない震源断層
鹿児島県北西部地震の震源地を訪れたいと思っていた。

 昨年7月15日に金森博雄教授より頂いたメールに、興味深い震源図が添付されていた。郷村断層はT字型に並んだ2つの断層が同時に動いた謎の共役断層であった。ところが教授からの震源図を見ると、謎の程度が郷村断層どころではない。〒記号型というかF字型というか、余震域が全く解釈不能な形をしている。その奇妙な震源図の元となった地震こそが、鹿児島県北西部地震であった。

 鹿児島県北西部地震とは、1997年3月26日に起きたM6.6の地震、同年5月13日のM6.4の地震のどちらか、もしくはそれら両方の地震のことである。後者の5月の地震は特に不思議な地震であった。M6.6というこの地方としてはかなりの規模の前者の3月の地震により、震源断層に溜まっている応力は解消されたはずである。それにもかかわらず、僅か3kmほど南方に平行な別の震源断層が形成された。これら2つの地震に対応する活断層は見つかっていない。

(略) 分かり難いのは「震源断層」である。地上の断層のようなものが地下の余震域にもあるはずと考えられているのだが、実際に検証されたわけではない。鹿児島県北西部地震のような奇妙な地震が起こってみると、「震源断層」という仮定自体が疑わしくなる。


鹿児島北西部地震 赤い☆印が3月26日のM6.6地震

一度画像検索し直したところ、上のような図が見つかった。鹿児島大学の井村隆介氏のツイート(28Apr2016)にアップされている。研究者仲間なのだろう、そこでのやり取りは非常に興味深い。

〔鹿児島県北西部地震はこの震源分布(後藤ほか、1998)にびっくりポンだったのだ。わけわからん!〕

〔でしょ。リアルタイムで見ていて、どう動いたのだろうかと謎でした。まあ、今でも謎。〕

〔私も、びっくりしました。震源断層で解放される応力が半分くらいとか、案外狭い範囲しか応力開放していないとか考えたのですが、うまく説明できません。意外と注目されていないのですよね。〕

〔同感。自然地震でこんな事があり得るのか〕

 科学は、謎があるからこそ挑戦すべきもののはずである。研究者たちはこれからも、この不思議な地震のことを注目し続けてほしい、と願う。
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 鹿児島北西部地震では、M6.6の地震で「ひずみが開放」されたはずなのに、一月半でまたもやM6.4の地震が起きました。今回の熊本地震でも同じようなことが言えます。M6.2の大きな地震の後に、すぐ近くでM7.0の本震が起きるという事は「歪の解放が地震」という通説では説得性がありません。

 研究者仲間でも、「応力(ひずみ)開放が半分、狭い範囲のみの開放、としても説明できない」とあります。  

ブログ主は鋭く「「震源断層」という仮定自体が疑わしくなる」と喝破しています。

 自頭で考えれば見抜けるのですが、そうでないと、

「地上には活断層は現れていないじゃないか!」

「それは震源にだけ存在する活断層だから、地上からは見えないのです」

と詭弁を弄する地震学者に騙されてしまいます。

 石本博士や小川博士らが考えた「マグマ貫入爆発論」を否定し去って、地震学は混迷の度を深めてしまいました。混迷の原因は「詭弁屋さんたち」が競って「妄論」を編み出して、「素直に反省」する姿勢を失ったからです。

マグマが何処に存在し、どのように移動し、何処で解離が進行しているのか、を推定したら、地震後に近くで解離が進行する場合だってあるはずです。

地震の起きる本当のメカニズムを理解しないと、「詭弁屋さん」の妄論に翻弄されることになります。気をつけましょう。

2302 
Date: 2016-06-14 (Tue)
プレートテクトニクス理論を否定する勇気
大陸はなぜあるの?」からの記事が続きますが、こんなに「プレートテクトニクス理論」に懐疑的な意見は珍しいので、紹介します。
今回は山本寛氏の「地震学のウソ」という書籍に関する話題です。 先ずは、抜粋して記事を紹介します。
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「地震学のウソ」という本

 2010年東京へ行ったとき、本屋の地球関連の棚に、「地震学のウソ」(工学社 2009年5月)という刺激的なタイトルの本を見つけた。著者の山本寛氏はヤマハ発動機のエンジニアだったらしいのだが、地震学に特に詳しい人には思えない。そういう人のそういうタイトルの本が、地震学の他の本と肩を並べて置かれているということだけでも驚いた。

(略) そのタイトルからして、プレートテクトニクス説を批判しているに違いない、という私の思い込みも裏切られた。なるほど断層説やアスペリティ説に対して疑問を呈してはいるものの、プレート説の根源に対しては全く疑問を持たず、むしろ自説に積極的に組み込んでいる。水がプレートの沈み込みによって地殻内に取り込まれ、分解されて水素が発生し、核融合する。そしてその時に地震が発生する、というのが彼の説の核心であるようだ。それでは、プレートの沈み込みのない中国などの大陸内部地震はどうして起こるのか、という批判は別としても、根本的な姿勢、という点で私とは違う。  

 (略)つまり地震発生機構に対しては、今も結論が出たわけではなく、もっと良い仮説がないものかと探し続けている最中である。

 私にとっての最大の関心事は、プレートテクトニクス説の欠陥である。これほどにも多くの欠陥があるというのに、人は何故、それらに触れようとはしないのだろう。大御所といわれるような人を表立って批判できないように、プレート説も学説となって以来誰も批判しなくなってしまった。大御所の場合とは違って相手は科学的真理である。批判をためらうべきではない。カール・セーガンも書いているように(地殻底のマグマ層 その21「カール・セーガンの「定説を批判せよ」」)、むしろ積極的に批判すべきなのだ。そしてそれこそが、科学を本当の意味で愛するということなのだ、と私は信じている。

 これを書くために、最近になって「地震学のウソ」を読み直してみた。水素核融合地震説に賛成できるか否かは別として、これは地震についてをまじめに考察している良い本である、と思えるようになった。

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この本「地震学のウソ」の「あとがき」には、山本氏が地震学に興味を持ったのは私(石田)の訪問を受けて「石田理論」の討論を行なったのがキッカケだったとあります。

 しかし、上の記事にもあるように、山本氏はプレート説の根源に対しては全く疑問を持たず、むしろ自説に積極的に組み込んで立論していきました。

 氏は地震関連の書籍を2冊書きましたが、「石田理論」に関しては全く言及せず、「共闘して通説を批判する」という私の目的を果たすことができませんでした。(その間、私は何度も、ここで氏の主張を紹介しましたが・・・。)

 それに比べるとブログ主(記事の内容からは篠塚安夫氏)は鋭い感覚で「プレートテクトニクス」を否定しておられ、頼もしい限りです。  

 私が山本氏を訪問したのは「水素の核融合」が地震の原因である可能性を探って、教えを請いに行ったのですが、プレート論を肯定されるので、困ったしだいです。

「核融合エネルギー」は「解離ガスの爆発」という「化学反応エネルギー」の一万倍あるということですから、本当は地震現象は「水素の核融合反応」なのかもしれません。  将来的には「水素核融合」で地震を説明できる時代が来るかもしれません。

 次世代の研究者に期待したいものですが、先ずは上の記事にもあるように、「活断層理論」とか「プレートテクトニクス理論」とかから卒業して考えて欲しいと願っています。

2303
Date: 2016-06-15 (Wed)
共役断層には明確な意味がある
[2300]では、郷村・山田断層を例にして、共役断層の意味を解説しました。
 しかし、ネットで調べると、政府の公式な文書に「共役断層」が載っていないので驚きました。石本理論を放棄すると断層の解釈がここまで迷路に入ってしまうのかという驚きを禁じ得ません。

Wikiには「共役断層」について次のような説明があります。
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共役断層
(きょうやくだんそう、共軛断層と表記される事もある)とは、同じ応力によって生じた隣接する断層、いわゆる共軛関係にある断層のこと。1つの大きな断層の周囲に小さな断層が多数ある場合、同規模の断層が多数ある場合に大別される。共役断層同士では、断層面の角度や方向がまったく違いものも多いが、断層ができる前から順を追って応力の変化と断層の形成を辿ると、その理由が説明できる。

共役断層のうち、複数の大きな断層が帯状に連なるものを断層帯(だんそうたい)と呼ぶ。
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言語明瞭・意味不明といった解説です。

またyahoo知恵袋では次のような記事があります。

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質問
共役断層の情報が全然ありません。
取り合えず、具体的にどんなものなのか教えていただけないでしょうか?
画像もあるとうれしいです
どこに力がかかってどう動いてどうなるかということです。

ベストアンサー
たとえば、東西方向から圧縮力がかかり、山地が隆起していっている中部地方の断層を詳細に見ると、東北−南西方向の断層と東南−北西方向の断層があることが判ります。
こういった断層を共役な断層であるといいます。

東北−南西方向の断層:跡津川断層、阿寺断層帯など

東南−北西方向の断層:庄川断層帯、濃尾断層帯など

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つまり、郷村・山田断層という典型的な共役断層が認識されていないのです。こんな回答がベストアンサーになっているのですから、質問者は何も理解できないでしょう。

 一方民間のブログには次のようにあります。

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丹後大震災の郷村断層

(北丹後地震で)同時に形成された山田断層は郷村断層と直角をなす共役断層で、旧・野田川町幾地付近から四辻付近を経て東北東に延びる、延長約8・5kmの断層。

郷村断層

 1927年(昭和2年)3月7日、北丹後地震が発生し2本の地震断層が出来た。ひとつは郷村断層で、もうひとつが山田断層である。2本はほぼ直交していて、共役系を形成していると云われる。
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 このように、一般の民間人には、郷村・山田断層が共役断層で、昭和2年の北丹後地震で同時に現れた断層であることが認識されています。 しかし、地震学者が認めていないからなのでしょうか、政府の「地震調査研究推進本部」の解説には、まったく関連のない二つの断層であるとして紹介されています。

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地震調査研究推進本部

 山田断層帯は、山田断層帯主部と郷村断層帯に区分されます。

 山田断層帯主部は、京都府宮津市北部から与謝郡野田川町(現・与謝野町)を経て、兵庫県出石郡但東町(現・豊岡市)に至る断層帯です。断層帯の長さは約33kmで、ほぼ北東−南西方向に延びており、右横ずれを主体として、北西側が相対的に隆起する成分を伴う断層です。

  郷村断層帯は、京都府丹後半島北西沖合いの海域から京都府京丹後市大宮町口大野付近に至る断層帯です。陸上部の長さは約13kmですが、海底部まで含めた長さは約34kmもしくはそれ以上です。ほぼ北北西−南南東方向に延びており、左横ずれを主体とし、南西側が相対的に隆起する成分を伴う断層です。

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地震学は何という愚かなことをやっているのでしょうか、民間人の方が認識が進んでいるのです。
地震学者は「直交する二つの断層」がどのようなメカニズムで動き、一方が「右ずれ」になり、もう一方が「左ずれ」になるのか、全く理解ができないために、意味の無い解説をしているのでしょう。自分たちの理解できない「事実関係」を「あって欲しくない事実関係」として闇に葬っているようです。

 原因は石本先生の「押し円錐理論」のように、地震を物理現象として捉えていないからです。そうではなく、起きてしまった「死んだ地震」を後から解剖するが如くに次図のような「ダブルカップル」と言う「二つの偶力」で解釈しようとするからです。


新潟中越地震の解説より
実際に、郷村・山田という二つの断層が発生するから共役断層というわけです。
この関係図は何の説明にもなっていません。

知力の低下現象は驚くばかりです。

こんな、地震学会を容認し、莫大な研究費を支出している政府はケシカランという声を上げなければいけません。

東京大学・地震研究所に国費返還を求める署名
東京大学地震研究所小屋口所長への公開質問状

この活動は「地震学革命」が成就するまで継続されることでしょう。

2304
Date: 2016-06-15 (Wed)
選挙戦を誘導しようとするマスコミと島崎氏
[1940]、[1941]、[1942] などで「悪魔的姿勢」と批判した島崎邦彦氏が、地震爆発論学会からの公開質問状に答えないまま、時事通信の取材に応じ、動き出しているようです。
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原発審査「見直し必要」=高浜など、過小評価の恐れ−元規制委・島崎氏
時事通信 6月12日(日)8時31分

島崎邦彦 元原子力規制委員長代理

 原子力規制委員会で委員長代理を務めた島崎邦彦氏が時事通信のインタビューに応じ、原発再稼働の前提となる規制委の審査で、想定する地震の揺れ(基準地震動)が過小評価されている恐れがあるとして「見直しが必要だ」と述べた。4月に起きた熊本地震を調べ、現在審査で認められている手法の問題点を確信したという。  

地震学者の島崎氏は2014年9月に退任するまで、規制委で地震や津波の審査を担当していた。元委員が見直しの必要性を明言したことで、原発の審査手法に焦点が当たりそうだ。

  審査では原発の基準地震動を策定する際、震源の大きさを推定する予測式に「入倉・三宅式」が使われることが多い。島崎氏はこの予測式を垂直や垂直に近い断層面を持つ活断層に適用すると、震源の大きさが過小になり、基準地震動も小さく評価される傾向があると指摘した。  

対象となる活断層は西日本に多いという。関西電力高浜原発(福井県)や大飯原発(同)、九州電力玄海原発(佐賀県)などの基準地震動も「実態に即した別の予測式で見直すことが必要」と述べた。  

高浜原発は3、4号機が規制委の審査に合格。1、2号機も近く原則40年の運転期間の延長が認められる見通し。

  島崎氏は規制委員を退任後、入倉・三宅式による過小評価の恐れについて調査、研究を続けてきた。その上で「熊本地震で精度の高いデータが得られ、入倉・三宅式では再現できないことが明確になった」と説明。現在の原発審査について「今のやり方のままで良いと言った瞬間、うそになる。問題があるという認識を持たないといけない」と述べた。  

入倉・三宅式の使用は「危険極まりない」と強調。熊本地震など大地震のデータも加味して予測式を作成すべきだとの考えを示した。
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NHKでは、活断層の真相など把握することもなく、「地震学の権威者が言うことだから」という感じで、ご丁寧に図入りで報道しています。しかし、これまで解説してきたように「活断層」などは真っ赤なうそなのです。熊本地震の真相など何一つ解明されていないのに、よくも「地震学の権威者面」が出来るものだと感心します。

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原発審査の地震想定で過小評価のおそれ 対応検討へ6月15日 5時21分


断層が動くことが地震ではない!NHKはどっちを向いているんだ!

熊本地震は何一つ解明されていないではないか!

原子力発電所の再稼働の前提となる審査で、地震などの自然災害を担当していた原子力規制委員会の元委員が、一部の原発の地震の想定が過小評価になっているおそれがあるとして、審査などの見直しが必要だと指摘し、規制委員会は元委員から聞き取りをして対応を検討することになりました。

聞き取りが行われるのは、原子力規制委員会で自然災害を担当し、おととし退任した地震学が専門の島崎邦彦元委員です。

規制委員会の審査では、想定される最大規模の地震の揺れ「基準地震動」が決められ、これを基に原発の耐震対策がとられます。 島崎元委員は基準地震動を求める計算式のうち、「入倉・三宅式」と呼ばれる式が、西日本の日本海側に多い断層面の傾斜が垂直かそれに近い横ずれ断層で使われた場合、基準地震動が過小評価されるおそれがあると指摘しています。

同じような横ずれ断層とされる、ことし4月の熊本地震のデータでこの計算式を使ったところ、ずれ動いた量などが公表されている推定値より小さくなったということです。そして、すでに審査で了承が得られた福井県にある大飯原発のほか、同じく福井県の高浜原発、佐賀県の玄海原発もこうした条件に当てはまるとしています。

島崎元委員は「審査を担当していた当時は、確定的なデータがなかったが、熊本地震が再現できず、過小評価のおそれを確信した。より正しく推定する手法で地震動の計算をやり直すのがいちばんだ」と述べ、原発の審査や評価手法の見直しが必要だとしています。

指摘を踏まえて、規制委員会は16日にも島崎元委員から聞き取りをして、対応を検討することになりました。 新しく得られた知見を対策に反映させることは、福島第一原発事故の大きな教訓の1つで、規制委員会の対応が注目されます。

計算式の考案者「過小評価にならないよう注意を」
「入倉・三宅式」を考案した京都大学の入倉孝次郎名誉教授は「入倉・三宅式は地震波の観測データの解析によって確認された計算式で、科学的な有効性はいくつかの論文で検証済みだ。ただ、地震の揺れの予測に使う際、断層面の傾きが垂直に近いケースでは断層の面積や地震の大きさが実際よりも小さくなってしまう可能性はある。原発の審査では行政的な判断として、あえて傾きを緩やかに設定するなど過小評価にならないよう注意しながら使うことが大切だ」と話しています。

原子力規制庁「どういう趣旨か直接聞く」
原子力規制庁の松浦克巳総務課長は会見で「島崎元委員は原子力発電所の審査に携わった人でもある。どういう趣旨で話されたのか本人から直接聞き、田中委員長やわれわれの見解も示したい。一般論だが、新しい知見が出れば安全面を最大限配慮して対応していく」と話していました。

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さらには、マスコミの関係者なんでしょうか、yahoo知恵袋では、blue_train22 というHNの方が「選挙違反に当たるポスター」を掲示しています。


これは選挙違反だろ!

何処からの指図でこんなことをやっているのか分かりませんが、2009年に小生が立候補したときにもマスコミは「政権交代」を「錦の御旗」にしていた民主党を応援して、「政権交代は歴史的な必然である!」というフレーズで煽っていました。

小生は落選、小沢は当選、そして日本はどうなったのか?

こうした、姿勢は明らかに選挙を誘導するためのもので、「選挙違反」なのではないでしょうか。

2305
Date: 2016-06-15 (Wed)
地震学者よ迷妄を解きなはて!
 [2303]では、共役断層が発生するメカニズムが理解できないのは、「起きてしまった「死んだ断層」を後から解剖するが如くに「ダブルカップル」という「二つの偶力」で解釈しようとするからだ」と書きました。

 共役断層は北伊豆地震(1930年11月26日)で、丹那盆地にも発生しました。この地震の共役断層を解説をしているサイトを見ていて、「コンクリートの破壊試験」に現れる「傷跡」を参考にしている事に気付きました。

丹那盆地と丹那断層にある記事を紹介します。
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5.共役断層  

北伊豆地震の際には、丹那断層のような南北性の左横ずれ断層に対して東西性の右横ずれ断層(姫之湯断層、田原野断層など)も同時にできた。同じ力の作用によってできるこのような断層を共役(きょうやく)断層という。

  
通説地震学で解釈している共役断層の力学メカニズム             爆発論で解釈している押し円錐と共役断層の関係

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解説の図にあるのは、コンクリートの圧縮強度試験で試験体(テストピース)を破壊するときに現れるX字型の破壊形状をイメージしています。  

[2300]で紹介したブログ主も「共役断層の謎を見直して欲しい」と述べる中で、このことを次のように語っています。

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 このようにして、向きの違う2つの断層が同時に出来る場合を共役断層と言う。それについて、「活断層とは何か」(池田安隆、島崎邦彦、山崎晴雄共著、東京大学出版会、1996年)には次のようにある。


これを地震断層と同定するのは完全な邪見(間違った見方)です

[断層の活動では、1方向の応力がかかっているとき、図10のように走向や変位の向きの異なる2つの断層運動が同時に発生することがある。これを共役断層という。地表地震断層に共役断層が出現する例は多く、日本では1896年の陸羽地震、1927年の北丹後地震、1930年の北伊豆地震などで認められている。]  

石柱の両端を挟み込む形で力を加えれば、確かにグシャーっと、図のようなX字型のひび割れが出来そうである。しかしそれはあくまでも、地面が石柱で出来ているならば、の話である。

一般的な地面は、石柱のような剛体ではない。むしろ、褶曲山脈があることでも分かるように、柔軟性に富むようである。地質学の本などには、くねくねとした蛇のような褶曲の図が出ていたりする。地面の柔軟性は想像以上のものである。しかし、それ程に柔軟なものならば、地面を横から水平に力を加えたとしても断層はできず、ぐにゃーっと折れ曲がってしまうはずである。

ところが、現実には無数の断層がある。一体どういうことなのだろうか? もしかすると、地面は急激な力に対してはひび割れ、ゆっくりとした力に対しては可塑的に変形する、などということがあるかも知れない。

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ブログ主の感想はまったく正当なものだと思います。

 断層の形成を「爆発の力」で解釈すれば簡単な事であるのに、「死体」を解剖するように、「「引っ張り力」と「圧縮力」で出来る二組の偶力が働いて、つまり「ダブルカップリング」が作用して断層を作った」と「検死報告書」のようなものを書いて、納得しているような姿に見えます。

だから、九州は図-10とは逆に横方向(つまり南北)に引っ張られて写真のようなX字型の「横ずれ断層」が発生した、と解釈したいのでしょう。

 しかし、まったくの邪見(間違った見解)であります。押したり、引いたりの力で2000や3000ガルもの大きな加速度が生まれるはずがありません。

地震学者よ迷妄を解きなはて!!

2306
Date: 2016-06-16 (Thu)
「共役断層」の出現を説明できない「断層地震説」
 地質調査所(現在は産業技術総合研究所)による調査報告書によると、郷村・山田断層は東西方向の圧縮応力場でできた共役断層と考えられているようです。
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6− 11 丹後半島・郷村・山田断層系の発掘調査
Excavation Survey of the Gomura-Yamada Fault System, Tango Peninsula, Kyoto
地質調査所
Geological Survey of Japan

1.はじめに  
 丹後半島の付け根に発達する郷村・山田断層系は1927 年3月7日の北丹後地震の際に活動し,丹後地方に大きな災害をもたらした地震断層である。郷村断層と山田断層は互いにほぼ直交する断層で,東西方向に近い圧縮応力場でできた共役断層と考えられている。


(第1図)
郷村断層の走向は約N 20°Wで,全体の長さは18 q,左ずれ,西側隆起の断層である。山田断層は走向約N 65°Eで,長さ5q,右ずれ,北側隆起の断層である。郷村断層はいくつかの雁行するモグメントで構成されている。渡辺・佐藤(1928)は北から,浅茂川断層,下岡断層,郷村断層,生野内断層,安断層,杉谷断層,新治断層,上管断層,長岡断層,善王寺断層,口大野断層,三重断層の12 のセグメントに区分している。

地震時のずれとしては,最高3.28 mの左ずれが郷村断層で記録されている(中村,1928)。

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しかし、通説による共役断層の解釈では[2303]の図中の説明にも、「じっさいに形成される断層面は、共役断層のうちのどれかになる」とあるように、「 推定の共役断層」の一方にしか「実際の断層」は現れないことになっています。

山賀氏のサイトにもそのように書いてあります。

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c.力と断層

 岩石に力を加えて、どのように岩石が壊れるかを調べてみる。下図のように、上下に圧縮力、左右に張力を加える。 すると、岩石は力に対して斜めの方向に割れ目ができ、全体として圧縮力が加わった方向に長さが縮み、張力が加わった方向に長さが伸びるように岩石が壊れることが分かる。

つまり、断層は力に対して斜めに生じるが、下図の左の二つの向きのどちらができるかまでは分からない。そもそも左二つの図は、鏡に映った関係、あるいは画面の表裏から見た関係になっているだけで、本質的な差はない。


通説:どちらの断層が現れるかは誰にも分からない。ましてや両方現れるようなメカニズムを説明することは出来ない。
地震爆発説:郷村断層と山田断層が同時に出現するのは、地震が爆破現象であるからです。

 このように同じ力でできる向きの違う断層を共役断層という。日本列島中央部にはたくさんの共役断層が走っている。

 つまり、地震のP波やS波の初動分布から地震を起こした力の向きは決まる。また、断層の向きと動きが分かればその断層を動かした力の向きが分かる。しかし、力の向きが分かっても、それによってできる断層の向きと動きは、共役断層のうちのどちらかということしかわからないという関係になっている。

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このように、通説では郷村・山田断層のように「実際に現れた共役断層」のメカニズムを説明することは不可能なのです。片方しか説明できないのです。

想像でしかない「推定上」の共役断層を持ち出して、「断層地震説」は力学的に証明された、としていることに疑問を呈し、「活断層とは何か」(東京大学出版会)の著者(「地震の正体」の執筆者)に公開質問状を出したのです。

内容を抜粋すると以下のようなことです。

著者島崎氏の説明では、「地震現象とは震源域で何かが起こり、ある面(断層面と呼ぶ)を境として地塊がずれ、そのずれる運動によって地震の波が発生する」としています。しかし、「震源域で水素の爆発が起こり地塊がずれて断層ができる。」という説明だって可能ではないでしょうか。「何かが起こり、突然ある面を境に地塊がずれる」というのは飛躍があるのではないですか。

ということです。「仮定の中に断層という結果を忍ばせておいて、やっぱりそうでしょ、断層が原因なんだよ」というのは。人間社会なら「冤罪操作」に相当すると思うのです。

共役断層が“実際に”発生するメカニズムは何度も述べているように「地震爆発論」でしか説明が不可能です。「地震水素爆発説」を発表してから27年にもなりますが、「断層が動くことが地震だ」という妄説を覆すことが未だにできないでいます。

なんという頑迷な地震学会であることか!

 公開質問状は活断層を信じておられる地震学者多数に送りましたが。二年経過しても誰からも回答がありません。

完全黙秘の地震学者、誰も回答を送ってこない。

通説の地震学者は「赤信号、みんなで渡れば怖くない」といっているかのような無責任な姿に映ります。

後記:
 本日函館で深度6弱の地震があり、テレビのスイッチを入れたらNHKで長谷川昭氏が何やら質問に答えていた。よく聞き取れなかったが、大した話ではなかったようだ。

氏のコメントをネットで確認すると、

「震源地や震源の深さが比較的浅いことからすると、陸のプレートの中で起きた、いわゆる活断層型の地震だと考えられる。地震の規模はマグニチュード5程度と、どこで起きてもおかしくない規模で、広域に被害が出ることはないが、局所的には強い揺れとなっているので、注意が必要だ」

中学生でも語れるこのコメントにどれだけの意味があるのだろうか。NHKも仕事がマンネリだ・・・。

地震学者の解説があまりにもひどい
とか、
気象庁および地震学者の、お粗末な後付見解
という意見もありました。

地震を体験した人は、「地震は爆発だと感じています」

震度6弱を観測した北海道函館市川汲町の海産物加工販売「久一米田商店」の米田澄一社長(69)は16日、「地下でドカンと爆発したような感じ」と興奮気味に話した。

熊本地震ではいまも余震のたびに「ドカン」という音を聞いているそうです。

2307
Date: 2016-06-16 (Thu)
平板的な議論のダブルカップルでは地震の真相を語れない
 大学で地震学を勉強すると、「高慢ちき」になる人が多いようです。地震学を理解したいのなら「ダブルカップル」を勉強しろ、そうでなけりゃ「議論」も出来ない、という言葉をネット上で何度も見ます。

 しかし、ダブルカップルというのは震源での力学を“平板的”な視点で解釈しているだけです。実際の地震現象は震源での現象を“立体的に”見なければいけないはずです。

 平板上で「押し、引き」とか言っているのでは“爆発現象”としての地震を把握することはできません。「ダブルカップル」などというのは“詭弁”に過ぎないのですが、洗脳されると抜け出すのが大変なようです。

 山賀氏のサイト(よく出来ていると感心しますが)でも、ダブルカップルを次のように巧妙に説明しています。ただし“平板上で”ですが。
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平板的な力学では地震の説明にはなりません

この圧縮力・張力(図左)と二対の偶力(ダブルカップル・モーメント)が同じ(等価)であることは簡単に分かる。すなわちA、Cの圧縮とB、Dの張力(下右)を、それぞれ、a1とa2、b1とb2、c1とc2、d1とd2のように分解し(下中)、a1+d1、b1+c1、a2+b2、c2+d2と合成すれば、二対の偶力になる。

 つまり、圧縮力・張力は二対の偶力(ダブルカップル・モーメント)と同じであり、これはすなわち断層運動と二対の偶力(ダブルカップル・モーメント)が等価であること示している。
このことをきちんと物理学的に示したのは、丸山卓男で1963年のことであった。それまでは、欧米の地震学者は(何となく)地震を起こす力は一対の偶力(シングルカップル・モーメント)と思いこんでいたのである。結果的には「コロンブスの卵」のように簡単なことではあるが、半世紀もの間日本と欧米の地震学者は、このようなことで対立していたのである。

 結果的には、欧米の地震学者達は地震の原因が断層であることを見抜いていたが、地震を起こす力については正しくつかんではおらず、日本の地震学者たちは地震を起こす力は正しく理解していたが、地震と断層の関係については正しくつかんでいなかったことになる。

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私の言葉で言えば「昭和の初めのころの日本人は地震現象をよく把握していたが、昭和の終わりには、世界の人と同じように「断層」という「地震の傷跡」である「結果」に幻惑されて「爆発」という原因を忘れてしまった」という事です。

石本博士や小川博士の地震を見る目はどこかに行ってしまいました。残念です。

[2305]で解説したように、平板的に理解する力学では何も見えてきません。地震は爆発現象であり、「押し円錐」という立体的なメカニズムを理解しないと、いつまでたっても、大衆から信頼される「地震学」になる事はないでしょう。

以前、mixiコミュニティーで「ダブルカップルを分かりやすく教えて」というコーナーを作って意見を求めたことがあります。今も残骸が残っていますが、「僕自身勉強中の学生であり、専門外ではあるが、乗りかかった船ですので、お答えします」という議論の相手の学生さんが、書き込みを消してしまい、私のコメントしか残っていません。

修復しようにも面倒なので、そのままにしてありますが、ダブルカップルを説得的に語れる人は居ないのではないでしょうか、所詮は“平板的な議論”に過ぎません。

2308 
Date: 2016-06-17 (Fri)
科学者のはずの島崎氏がなぜ理不尽に頑張るのだろう
[2304]にも紹介した元規制委員の島崎邦彦氏が「退任後も研究を続け、基準震動を求める「入倉・三宅式」では過小評価になる」と述べたそうです。それで田中委員長が急遽面談し、規制委は20日の会合で再計算を議題にすることを決めたそうです。

 しかし、規制委員会には島崎氏の後任者が居るのに、田中委員長はなぜ前任者に会うのでしょうか。これでは退任した島崎氏が陰で影響を持ち続ける事になります。委員長の資質が問われるのではないでしょうか。

入倉・三宅式というものについて詳しくは知りませんが、断層地震説から導かれているという事は「経験公式」に違いありません。断層の面積とか、長さとかが考慮されているものと思われます。 再計算を求めるサイトの主張には以下のような図がありました。

バラつきのあるデータから対数表示で一本の線を引くわけですから、少しの傾きなどで結果は大きく変化するでしょう。
 この公式は少なくとも、地震の正しいメカニズムを知った上で作られた公式ではないことは明らかです。

「活断層地震説」に間違いがあるという声が日増しに大きくなっているのに、どうして根本的な「地震理論の見直し」を行わずに、経験公式だけいじくり回して、「見直し論」を繰り返し、のらりくらりと審議を遅らせるのでしょうか。

次の点を理性的に考えて欲しいものです。

@:福島の事故があるまでは、従来の「耐震基準」は認められていた。

A:福島の事故は「津波災害」によるもので、原発炉心そのものの耐震性には問題はなかった。これは福島第2や女川原発からも明らかである。

B:ならば、福島の事故後に「耐震基準」を大幅に引き上げる論理的な根拠はない。  

なのにどうして、科学的な発想をするはずの元・委員長代理島崎氏は「過小評価になる」といって頑張るのでしょうか。すでに退任されたこと、後任者が居ることなどを斟酌し、理性的な対応をお願いしたいものです。

 また国政選挙の直前になって何故言い出すのでしょうか。何か裏で動く勢力に操作されているようにしか思えません。
 少なくとも、[2304]で紹介した「反政府的」ポスターを使わせるのは「選挙違反」です。

「霊人孫文のことば」を参考にしながら、国民は理性的に判断していきたいものです。

地上で「霊人」の声が聞こえる時代とは、稀有なる時代であることを忘れてはなりません。

2309
Date: 2016-06-17 (Fri)
このままでは「衆愚政治」で滅んだギリシャの二の舞だ
 高浜原発の運転に関し、「関電の申したて」が却下されました。高浜2基は法的に運転できない状態が続くことになります。電気代が上がり、産業が衰退し、みんなが貧乏になっても、それでいいのでしょうか。

 この決定を、誰がよろこび、笑っているのかを良く考えなければいけません。
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 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた3月の大津地裁仮処分決定を不服として、関電が申し立てた決定の効力を一時的に止める執行停止について、同地裁(山本善彦裁判長)は17日、請求を却下した。決定の効力は継続し、高浜2基は法的に運転できない状態が続く。


関西電力の執行停止請求の却下を受け、垂れ幕を掲げて記者団の取材に応じる滋賀県の住民=17日、大津地裁

 仮処分を巡っては、同地裁(山本裁判長)が3月9日、滋賀県の住民側の請求を認め、運転差し止めを命じる決定を出した。関電は同15日、「科学的、技術的検討を行っていない」として、取り消しを求める異議と執行停止を申し立てていた。

 異議審については5月10日に第1回審尋が開かれ、双方がそれぞれの主張に対する反論書面を6月10日に提出し、実質的審理が終結。決定の時期はまだ示されていない。

福井新聞社

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「霊人孫文の警告」が今のこの国には受け入れられないようです。
受け入れられる世にするには、「革命」を起こすしかないのでしょう。

 そうでないと、いずれギリシャの愚かな民がソクラテスを死に追いやったように、イスラエルの民がイエスを十字架にかけたように、愚行を犯すことになってしまいます。

 当面はイエスを十字架にかけた民衆に「父よ、彼らをお許しください。彼らは、何をしているのか自分で分からないのです。」とイエスが祈ったような心境が要るのでしょう。

 地震学の世界にもその「愚かな民主主義」の姿が見えています。明治維新のような社会の革命は個人ではどうにもなりませんが、手始めに「地震学」の革命に邁進したいと思っています。

 拙著が完成したら、それを携えて「発進」したいと思っています。

2310
Date: 2016-06-17 (Fri)
地震の専門家とは無為自然の「タオ」行者なのか
函館の地震を北海道新聞が報じました。まったくのワンパターン報道で、誰でも言えそうな内容です。

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函館震度6弱 過去に群発地震 専門家「長期化の恐れ」
北海道新聞 6月17日(金)7時30分配信


「逆断層型」の地震が起こる仕組み

 函館市で震度6弱を観測した地震は、両側から押された断層が壊れ、片方が乗り上げるようにずれる「逆断層型」の地震だったとみられる。駒ケ岳と恵山の火山活動への影響はないが、渡島半島付近は過去にも群発地震が発生しており、専門家は「同じレベルの地震活動が長期化する恐れがある」と警鐘を鳴らしている。

 断層がずれたのは地下のごく浅いところ。このため、震源から近い函館市川汲町で局所的に震度6弱の強い揺れを記録した。ただ、津波を発生させるほどの規模ではなかった。

 函館市を含む渡島地方東部では、ゆっくりと大きく揺れる「長周期地震動」も観測された。4段階で最も低い階級1だった。

 気象庁によると、1978年10月〜80年末に函館沖でマグニチュード(M)3〜4クラスの地震が38回起きており、このうち79年5月にはM4・4の地震があった。内浦湾を震源とする地震は16日朝にも2回あり、函館市で震度1と2を記録した。

 北大地震火山研究観測センターの高橋浩晃准教授(地震学)は「もともと群発地震が多いことが、渡島半島の特徴だ。今回もしばらく続くだろう」と指摘する。

 政府の地震調査委員会が10日に公表した全国地震動予測地図で、函館市は、今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率が0・99%とされた。

 しかし、高橋准教授は「確率が低くても、活断層の存在が分かっていなくても、今回のような大きな地震が起こる可能性はある」と強調。その上で「家具を寝室に置かないなど、家庭でできる対策を今すぐとるべきだ」と訴えている。

北海道新聞
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次図は2016年版の地震発生確率表です。

2016年版全国地震発生確率
函館市で、今後30年以内に震度6弱以上の揺れが発生する確率は0・99%

0.99%という低い確率の函館で震度6弱という大きな地震が起きてしまいました。

政府の地震調査委員会が10日に公表した全国地震動予測地図([2297]も参照)が全く意味が無いこと、信用してはならないものであることが証明されてしまいましたが、少し皮肉に弄ってみました。

両側から押された断層が壊れ、片方が乗り上げるようにずれる「逆断層型」の地震だったとみられる

どんな力が両側から押しているのか?押す力の原因は何か?

もともと群発地震が多いことが、渡島半島の特徴

ならば、どうして地震確率が低いのか?

確率が低くても、活断層の存在が分かっていなくても、今回のような大きな地震が起こる可能性はある

ということは、日本全国何処でも「大きな地震が起る可能性がある」ということになる。

これじゃぁ、地震学者のアドバイスって何のためにもならないね、地震学者は何やってるの?

無為自然の行者のようだけど、どんなに弄られても動揺しないために、老子の「タオ」を修行してるの?

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