新・地震学セミナーからの学び
7 ムー大陸沈没のメカニズム
チャーチワードの「失われたムー大陸」 にあるガスチャンバーの想像図
失われたムー大陸の中で、チャーチワードはムー大陸の沈没を次のように想定しています。

ムー帝国の繁栄を支えていた広大なムー大陸・・・・その地殻の下には、恐ろしいおとし穴が口を開けていたのだ。それは、火山帯によってつくられたガスの詰まった穴・・・・ガス部屋(チャンバー)であった。
地底火山の活動によって地中に発生したガスは非常に爆発しやすい性質をもっていて、地殻を形作っている花崗岩にハチの巣のような穴をあけてしまう。そして、何かのひょうしにこのガスが地上に抜け出てしまうと、あとは非常にもろい空洞となり、地殻を支えるのもやっとという状態となる。そして、支えるもののない天井がくずれると、連鎖反応を起して地中の空洞は次から次へとくずれ落ち、厖大な面積にわたる大陥没をひき起すのだ。(ライブラリー11参照

というものです。最初からガスの詰まった部屋ができるのではなく、最初はマントルから上昇してきたマグマがマグマプールを形成し、それが、熱解離による圧力増大、大地震の発生(地震の第一段階)、によってガスチャンバーとなり、ついで結合収縮(地震の第二段階)によって、減圧・壊滅というプロセス(新地震理論 8 10 12 )の方が説得力をもつのではないでしょうか。

この図面は地下30km付近で観測されると言う、微小地震の震源をあらわしたものです。人体には感じられない極微弱な震動ですが、液体震動に関連して起こっていることが予想されているものです。四国、紀伊半島、東海と言う火山が存在しない地域に観測される微弱震動は、地下内部に細長い200km程度のマグマプールが形成されていると考えられるのではないでしょうか。

チャーチワードが描いた、チャンバーに比べたら小さなものです。どうか日本沈没が予見された、などという妄想に結びつけないでください。

 2009年2月15日 追加: http://www.youtube.com/watch?v=nmw6a_H5SUg