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551
2003/07/23(Wed) 12:18
パトロス
観測点を増やしたい
ANS観測網への参加申し込み欄にあったコメントを集めてみました。括弧の中はパトロスのコメントです。
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・近々、出かけたときに、コンパス買ってきます。少しでも、予知にかかわれたらと思っています。
・観測器の変更は、しても構わないのでしょうか?その際は、報告すれば、よろしいのですか?このようなサイトをずっと探しておりました。ぜひ、よろしくお願いします。(それで結構です。)

・定年退職して一日中パソコンの前に居ますので観測に手助けがしたいと思っています。宜しくお願いします。(私も定年退職組みです。社会への恩返しのつもりで始めております。)

・すいません。毎日は無理だと思いますが、興味があるので頑張ります。(観測できる時で結構です。)

・予知のネットワークがあることをしりましたので、観測の初歩的体験をしてみたいと申し込みをしました。

・我が身は自分で守らないと。おきてからでは遅いので入会することにしました。

・大変興味がありますので是非参加させてください。
・趣旨に賛同しており、参加させて頂ければ幸いです
・リスクマネジメントを勉強する上で大変興味があり。多くの人たちがどんな経験をしているのか知りたいと思います。
・私も方位磁石にて観測を始めました。(後日、興味をもたれた隣家の方に、コンパスをセットしてご指導いただいたようです。)
・父についで僕も参加します。(親子で参加してくださるようです。)
・「ANS」ネットワークを立ち上げるのは、学習時間が十分取れるので、良い事だと思います。
・普通の主婦ですが 私に出来るでしょうか?(ANSの観測方法はどなたにでもできる簡単なものです。)

・ご趣旨に賛同致します。出来る範囲でお役にたてればと考えております。

・去年から地震に興味を持ち始め、地震サイトの掲示板でこのサイトの存在を知りおじゃましました。
・自分たった一人でできることは知れていますが、一人一人が集まり大きなことができたら良いな、と思っています。少しでも地震予知に協力したいと思いますので、よろしくお願いします。

・自分達だけのためでなく、人の役にも立てると思い登録させていただきました。
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皆さん、本当に熱意のある方ばかりでありがたいことです。やがては、某官庁よりも影響力のある民間地震予知センターに発展するのではないのか、と密かに期待しております。友人、知人などにも声をかけていただければありがたいです。

夏休み、郷里に帰省されるときには、是非コンパスを買い求められて、観測点を増やしていただきたいと思います。田舎のご両親がPCも携帯も使えないという場合には、中継のご足労(ご声労?)をとって頂ければ有難いと思います。よろしくお願いいたします。

552
2003/07/23(Wed) 16:47
パトロス
伊豆半島誕生物語も破綻か?
本日の産経新聞朝刊にも「日本アルプスが“沈んだ”」という見出しで、国土地理院GPS観測の結果が載っていました。
http://www.ailab7.com/japaalps.html
この中には、隆起(赤色)と沈降(青色)が色分けして示してありますが、アルプスと関東圏が並んで沈降領域となっています。ニューオフィス19
http://www.ailab7.com/izu.html
において、「南方から大陸地盤のかけらがやってきたが、沈み込めずに日本に衝突して伊豆半島になったと言われています。まるで神話の世界です」と紹介した伊豆地域についてみると、伊豆半島、丹沢周辺が隆起領域には入っていないようです。沈みこめなくてせり上がって生まれたということになっている地域にしては、沈降領域にあるのはおかしなことだと思います。もっと大きなスケールでは、ヒマラヤ山脈もインド亜大陸がユーラシア大陸に衝突して(沈みこめなくて)、隆起して生まれたとされていますが、こうした神話のような物語が、科学的には矛盾するということが実証されてしまったということではないのでしょうか。プレート説はいろんなところで破綻をきたしているように思います。

http://www.ailab7.com/indo.html

553
2003/07/24(Thu) 10:22
パトロス

GPSで地殻の動きは分からない

昨日の産経新聞「日本アルプスが“沈んだ”」
http://www.ailab7.com/japaalps.html
という記事の中で、国土地理院の村上亮総括研究員は次のように語っています。
「GPS観測点は山腹やふもとにあるので、山頂が沈んでいるかどうかは分からない。精密観測により初めて分かった謎の現象で、データを集めて地下の動きを解明したい」

GPS観測点は山腹やふもとにあるので、山頂が沈んでいるかどうかは分からない、ということですが、山頂と、観測点の距離は大きく見積もっても3キロ程度です。3キロ離れると、精密観測しないと分からないというのに、30キロも離れたプレートの主要部(陸上部分の地殻厚さは30キロ程度です)の隆起・沈降がどうして分かるというのでしょうか。

御前崎のGPS観測点が潜り込んでいるというのも怪しげになってきますが、潜り込みの速度が緩まっているとか、反転に向かっているから危険だとか、遅くとも200?年までには反転隆起して東海大地震が発生する、とか言う話は、一体どうなるのでしょうか。GPS観測を始めとする測地的地震予知法にしがみついている地震研究者たちのあり方を痛烈に批判されている坂柳先生のお言葉

http://www.ailab7.com/sakayanagi.html
が思い出されます。
私はGPS観測というのは地球の表皮の観測であって、地殻という骨格の観測ではないことをセミナー[271][324]などで、言い続けています。

http://www.ailab7.com/log/eqlog271-280.html
http://www.ailab7.com/log/eqlog321-330.html

554
2003/07/24(Thu) 15:59
パトロス
地震関連番組の内容の無さ
関西方面で放送されている、ラジオ番組からです(T氏情報)。神戸の地震を忘れないための企画なのでしょうが、内容が無いよう!って言われないのでしょうか。不思議な番組です。

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2003年7月5日放送より(Cと記してあるのは某大学の某研究所某教授のことです)

A::先月21日から今日の午前中までの2週間に起きた地震、 気象庁のデータをもにお伝えします。
この間、京都府北部で3回地震がありましたので、それからまとめてお伝えします。先月22日(日)午後3時16分頃 京都府の丹後半島沖の日本海でマグニチュード2.8の地震があり、京都府の弥栄町(やさかちょう)で震度1の揺れを観測しました。また、27日(金)と29日(日)には丹後半島の峰山町(みねやまちょう)付近で地震がありました。27日の方は、午後9時21分頃にマグニチュード2.5、震度は峰山町で1、29日は午後4時15分頃に、マグニチュード2.6の地震で、峰山町と大宮町(おおみやちょう)で震度1でした。

B:この3回の地震は、どういう地震なんですか?

C:これは、今から72年前に起きた北丹後(きたたんご)地震の余震と見られます。

B: 72年経ってもまだ余震がある訳ですねえ。
C:そうなんです、余震は結構長く続きますからね。
B:ところで、北丹後地震って、どんな地震だったんですか?
C:1927年の3月に、丹後半島の付け根で起きたマグニチュード7.3の地震で、この地震では2925人の方が亡くなって、全壊した家屋が5千棟、それから地震が起きたのが夕方の6時半ごろということもあって、火災で6千棟以上が焼けています。

A:1927年っていうことは・・、それから17年後に東南海地震、19年後に南海地震が起きていますよね。その昭和の南海地震の前も、近畿で大きな地震があったんですよね。

C:そうなんです。今、北丹後地震のことが出ましたが、2年前の1925年の但馬(たじま)地震からはじまって、2年後の北丹後地震、43年の鳥取地震と、内陸の直下型地震がつづいて、1944年の東南海、46年の南海地震と続いていったんですね。

B:このごろ南海地震のことは、この番組でもよく取り上げていますが、南海地震の前に、内陸で直下型地震が起きるっていうことにも注意しないといけませんね。

C:そうですね。
A:じゃあC先生、先週から今週にかけての地震概況を続けますね。先月27日午前0時33分頃京都府南部でマグニチュード2.4の地震がありまして、京都府の京北町(けいほくちょう)で震度1でした。この地震はどうでしょう?

C:京北町には、長さ10km位の「周山(しゅうざん)断層」が通っているんですが、この地震はそこで起きたものです。
A:29日(日)午後5時6分頃、滋賀県の守山市付近でマグニチュード3.0の地震、これは大津市で震度1を観測しました。
C:この地震は、琵琶湖の東で起きていますが、この平野部は地震の少ないところなんです。地震が少ないからと言って、安心してはいけないことを示していると思います。

A:それから、今月2日(水)と今日の午前中に和歌山県南部で2回、地震がありました。2日の地震は午後7時33分頃に和歌山県すさみ町の真下10kmの所で起きたもので、マグニチュードは3.9でした。この地震で、日置川町(ひきがわちょう)で震度2を観測しています。そして今日、午前3時5分頃、和歌山県南部の大塔村(おおとうむら)の真下10kmでマグニチュード2.9の地震があり、中辺路町(なかへちちょう)で震度1でした。

C:この付近、すさみ町や大塔村は南海地震の震源域になるところなんですね。先ほどは、昭和の南海地震の前に起きた近畿北部の地震について申しましたが、和歌山県田辺市沖でも、この南海地震の8年前の1938年にマグニチュード6.8の地震が起きています。震源が海底でしたので、被害が少なく、あまり知られていませんが、結構、こういう地震、起きるんですね。

A:なるほど。全国ではこの2週間で58回、からだに感じる地震がありました。C先生、どうも有難うございました。

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私は驚きました。まず、地震学者が72年も余震が継続すると考えておられるということにです。そしてそのことも含め、この放送に地震学者として登場して、発言される内容になんの意味があるのか、と疑問を感じました。

555
2003/07/25(Fri) 22:13
パトロス
ガウスメーターでの現地測定
ELF帯と言われる極超長波(223Hz)の観測を全国的に展開しておられる観測網のHP
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/4679/recent/150722-3.html
に、開田高原の電磁放射が急上昇しているという報告がありましたので、ANS観測網で推奨している簡易電磁波メーター(アメリカ F.W.BELL社製 モデル4080)で検知できるかどうかを知りたくて、7月9日に続いて2回目の観測に開田高原まで行ってきました(9日は御嶽山田の原まで)。

使用したモデル4080の概要は以下のようです。
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http://www.gsn.jp/meter_r.htm
ガウスメーター
モデル4080 (アメリカ F.W.BELL社製
磁場を高精度に計測する
 本来的に研究目的で電磁場を正確に計測するためには数十万円からする計測器が必要になります。しかし、私達が身の回りの安全を確認しようとするなら手頃な値段で簡易に計れる機械が欲しいところです。

 この<モデル4080>とドイツ製の高性能のメ−タ−でパソコンや蛍光灯など計測を同時にしてみたところ電磁波発生源からどのような距離でもほとんど全く同じ数値を示していました。

磁場測定範囲   0.1〜511ミリガウス  25〜1000ヘルツの範囲の磁場を計測
サイズ    120×61×26mm
軸     3軸
表示    デジタル <
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つまり、4080型もELF帯の観測用ですが、説明書きにあるように、「手頃な値段で簡易に計れる機械」ですので、結果としては、9日はもちろんですが、本日(25日)も上記のような電磁波急上昇を検知することはできませんでした。

つまりこの程度の電磁波急上昇では簡易メーターは作動しないと言うことが分かりましたが、発光現象などが起こるような震災級の大地震では作動するものと思っています。感度は鈍いなりに使い道はあると思っています。

ちなみに、三岳村の小学生がコンパス観測に興味を持ってくれて、学校にコンパスをセットしてくれることになりました。それだけでも、本日観測に行った甲斐があったと思っています。全国の小中学校でも、観測に参加してくださると嬉しいなあと思います。

〔用語説明〕
ELF:Extremely Low Frequency の略で極超長波と言われます。周波数帯としては、10-300Hzをさす場合と30-300Hzをさす場合があります。

556
2003/07/26(Sat) 11:51
パトロス
宮城県北部M6.2地震について
本日0時13分に仙台の北東部、松島近辺でM5.6の地震が発生し、7時13分にはM6.2が、10時22分にはM5.1、と余震が続いています(7時13分が本震のようです)。深度は12キロと浅い地震ですので、このあたりにコンパスが配置されていればきっと検知したであろうと思われます。30キロほど離れている仙台青葉区北部ではコンパス異常はなかったようですが、会員用BBSに電磁波メーターの観測記録の報告がありました。

通常と違う反応が、16日、18日、21日、22日にあったようです。21日には0.2mGが19:53〜19:58の5分間に頻繁に起こったと記入してあります。

また距離が離れていますが、福井県敦賀からの情報として、0時に西8度だったコンパス異常が地震後に急速に正常に戻っていったようで、報告時の7:26にはゼロ度に戻っているようです。この方の親戚が震源付近の宮城県涌谷町におられるそうですが、甥が、「昨夜10時にはやたらと野犬が吠え飼っている、猫も身動き一つしないで不気味だ」といっていました、ということです。

敦賀のコンパス異常と東北の地震とが関係するとは考え難いですが、地電流の流れる方向があって、コンパスの作動する場所にも方向性があるということはあるかもしれません。また岩盤の性質によって、地電流の流れやすい地盤というのがあるのかもしれません。多摩市、敦賀市、東海市など赤点が良く点灯する場所は感度の良い地盤の上にあるのかもしれません。

また横浜からは、「6時57分にNHKテレビに幅広の横縞のノイズが入りました。ほぼ直前ですが、はっきりと幅広く入ったのが印象的でした。」という報告がありました。

まだまだ、不明なことがたくさんありますので、観測点を極力増やしていきたいと思います。この地域は十分の密度で観測点があるから、私はROMでいいだろうという判断は止めていただき、積極的に観測にご参加いただきたいと思います。

557
2003/07/27(Sun) 23:40
パトロス
納得できないマスコミ解説
今回の地震に関する一連のマスコミ報道を見ていると、相変わらずプレート説による解説ばかりで、地震の実態が何も見えてきません。本日の産経新聞の見出しには大きく「「ひずみ」常に蓄積」、とありました。

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東北地方を乗せている北米プレート(岩板)に、海側の太平洋プレートが潜り込む速度(年間八〜十センチ)は、東海地震を起こすフィリピン海プレートの潜り込み(年間四〜五センチ)より速く、プレート境界や地殻にひずみがたまりやすいからだ。

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という記事ですが、何度も繰り返しますが、坂柳先生も言われるように、岩盤には歪を蓄える能力はありません。
http://www.ailab7.com/sakayanagi.html
また0時に起こったM5.5地震のあとで、7時にM6.2が起こり、慌てて後者を本震と訂正しました。気象庁内に衝撃が走った、とasahi.comに載っていました。
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見通し外れた「前震―本震」型 宮城地震、気象庁に衝撃
 宮城県北部で未明に発生した地震は、徐々に余震が収まっていくという気象庁の予想を超え、「前震―本震」という展開となり、政府の対応を揺さぶった。
 26日午前0時13分にマグニチュード(M)5.5、最大震度6弱の最初の地震があった後、気象庁は午前2時から24時間以内にM4.5以上(最大震度5弱)の地震が起きる確率を約20%、M5.0以上(同5強程度)は10%未満とする余震確率を発表した。

 政府は午前0時40分に首相官邸対策室を設置したが、こうした発表を受けたうえ、その後の推移をみて午前7時に同室を閉鎖した。
 しかし、M6.2、最大震度6強の地震が発生したのはその13分後だった。政府は、急ぎ、対策室を設置し直した。未明にいったん帰宅していた鴻池防災担当相らは午前7時半すぎ、再び首相官邸地下の危機管理センターに駆けつけた。

 気象庁は、未明の地震が発生した時点で、本震より小さい余震が徐々に減っていく「本震―余震型」と判断していた。しかし、実際には、さらに大きな地震が来る「前震―本震型」だった。同庁は「見通しが崩れてしまった」と衝撃を受けている。

 現在の技術では、地殻変動などのデータもなくて地震だけで「前震」と判断して次に大きな地震が起きると「予知」することは、ほとんど無理という。阪神大震災の前夜にも前震があったが、本震が来るとは予測できなかった。

 東海地震が予知の可能性があるとされるのは、静岡県内などに地殻の動きをとらえる細かい観測網があるからだ。(略)
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「本震―余震型」とか、「前震―本震型」だとか、名前を付ければなんとなく納得してしまうようなところがありますが、要するに地震に関しては何も分からないということなのです。何も分かっていないのですから、観測網が完備していると言っても、安心はできません。プレート論の立場に立っているのでは、東海地震が本当に予知できるのか大変怪しげに思います。

それならば石田理論ではこれが前震なのか本震なのか分かるのか、ということになりますが、「分からない理由を合理的に説明することができます」、ということになると思います。解離層が不安定になって、結合水から解離ガスに分離するのが地震の原因ですが、解離ガスの貯留量が前者(前の地震)よりも多量になれば、後からの地震のほうが大きな規模になるのは当然です。多量になるまで、温度回復に要する時間が延びるのかどうかは、誰にも分かりません。

前震では断層の破壊が一部分でとまり、後からの地震で一気に残りの断層が破壊したのである、という解説がありましたが、あれだけ激しい震動の間に、残りの断層の歪がじっと開放するのを躊躇していたと言うのも合理的ではありません。こじつけ論のように思えます。それ以降の余震はどのように説明するのでしょうか、破壊されなかった残りの断層が次々と、余震のたびに破壊されているのだ、という説明になろうかと思いますが、そうすると、今回のような余震では余震域内に収まり切らなくなってしまうはずです。それも不思議なことですが、断層が破壊されるというのは一体どのような現象を指しているのでしょうか、破壊された痕が断層だと思うのですが・・。

納得できない解説は一杯ありますが、とりあえずこの辺にしておきます。

558
2003/07/28(Mon) 01:03
パトロス
地震発生の前に低減する異常放射
[555]にも紹介しましたが、ELF帯と言われる極超長波(223Hz)の観測を全国的に展開しておられる観測網のHP
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/4679/recent/150726.html
に、今回の地震の震央から北へ36キロの若柳町と、西北170キロの秋田県男鹿市の電磁波異常放射の記録が紹介してありました。
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宮城若柳町・秋田男鹿市の電磁放射異常について(15.7.26.)
(1)平成15年7月26日0時13分頃、宮城県北部(N38.4 E141.2 ごく浅い)においてM5.6の地震が発生し、同7月26日午前7時13分頃同じ場所(N38.4 E141.2 深さ10km)でM6.2があり、震度6強を観測しました。

(2)観測点の宮城県若柳町から震央はほぼ36km南でした。東西センサーにおいて7月11日頃より約2週間放射異常が見られました。今回の地震は震央が内陸部で浅いため、15年5月26日の三陸南地震M7.0の時より変化の激しい放射異常が検出されました。

(3)震央から約170km西北の秋田県男鹿市において、垂直磁界が先の三陸南地震の1週間ほど前から特異な放射異常が検出されておりましたが、今回の地震の2週間余り前から急に放射が低減し、注目されました。センサーの感度測定値は正常であり、三陸南地震と宮城県北部地震に関連した変化を示すものと見られます。

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要約すると、
@ 今回の地震では、若柳町の東西センサーにおいて7月11日頃(地震の15日前)より約2週間放射異常が見られた。今回は震央が内陸部で浅いため、15年5月26日の三陸南地震M7.0の時より変化の激しい放射異常が検出された。

A 男鹿市の垂直磁界には、5月26日(三陸南地震M7.0地震)の一週間前から異常放射が続いていたが、今回の地震の2週間前から放射が低減していた。
 ということかと思います。地震の前には異常放射現象があり、その異常放射現象が止まってから、地震が発生する、ということが示されています。
これは、ANS体制の地震予知メカニズム
http://www.ailab7.com/kenti.html

において、四つの段階に分けて説明してある内容をサポートする知見であると思います。<br>地下水硬度の観測においても同じような現象があるようですが、断層地震説では解説不可能ではないのでしょうか。

559
2003/07/29(Tue) 00:17
パトロス
大地震ではコンパス観測のSN比が高い
ある方からコンパス観測の誤算に関する質問がありました。ほかにも同じような疑問をお持ちの方もあるかと思い、回答を少し手直しして紹介します。
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いつも観測と報告のボランティアを頂きありがとうございます。またご返事が遅れまして済みませんでした。
ご質問の真意を理解し切ってないかも知れませんが、ご容赦ください。
コンパス観測は、地震時に発生する地電流周りの局所的磁場変化を期待するものです。ただ、ご質問にあるように日本では地盤が掘り返されていたり、家庭電化製品、工場の電力などの影響があったりして、雑音を拾いすぎ、前兆検出は不可能であると地震の専門家は否定的な見解を示しております。つまり誤差が多すぎるというわけです。確かに雑音を拾う可能性は高いと思いますので、中・小規模の地震予知には信頼性を欠くと思います。しかし、大切なのは人的被害が発生するような、震災級の大地震の予知であり、それだけを対象にするのならば、SN比(地震信号と雑音の比)は高くなると思います。なおかつ、多点観測をすることによって、一観測点での特殊事情的雑音をカットして判断することができると考えています。つまり、異常報告の赤点が広域に広がらなければ安心していても良いという判断のことです。

現実問題としての誤差対策としては、明確な理由はありませんが、今のところ、5度未満の変化は、SN比が低いと考えて、異常報告の赤点表示はしないようにしております。以上の解釈で納得いただけましたでしょうか。よろしくお願いします。

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以上のような回答を差し上げました。
http://www.ailab7.com/page01.html#lcn001
において、「大地震は予知できる、小地震は難しい」といっているのは、大地震ではSN比が高くなるから、簡単に検知できるということを言っているわけです。近年の地震学者はあまりにも完璧主義的になっていて、小さな地震をも検知するものでないと、検知方法として認めないというような、堅苦しさがあるのではないでしょうか。

560
2003/07/29(Tue) 10:57
パトロス
古傷を探して作る地震冤罪
「撓曲(とうきょく)」と呼ばれる耳慣れない言葉がマスコミに登場して、今回の松島湾近辺の地震の犯人(?)とされようとしています。またひとつ地震冤罪(?)が誕生しようとしています。

「撓曲(とうきょく)」を、大百科事典で引くと、次のような解説があります。
「隣り合う二つの地塊が相対的に垂直移動する場合、その境の部分で地層が断層を生じないで屈曲したもの。多くの場合、次第に断層に移り変わっているのがみられる。」<br>とあります。近辺で地震が起こらなかったら、明らかに屈曲した地層として、地質学者の研究対象で終わっているものが、地震が起こったために、「お前が地震を起こした犯人だろう」と問い詰められているような滑稽さを感じます。まず毎日新聞の記事を紹介します。

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宮城地震:
旭山撓曲は活断層の可能性
 宮城県北部を中心とした東北地方の地震の震源との指摘がある断層「旭山撓曲(とうきょく)」が、地震を起こす活断層の可能性があると、21年前の旧通産省地質調査所の研究報告書で指摘されていたことが27日、分かった。旭山撓曲は大地震を起こした痕跡が不明りょうなため活断層と断定されていないが、報告書を書いた一人の寒川旭・産業技術総合研究所主任研究員は「認定が難しい活断層は全国に数多い。防災上、調査のあり方を考える必要がある」と話している。

 旭山撓曲は、宮城県石巻市の西側を南北方向に走っている。「撓曲」とは、地下の断層の活動で地層が一方に傾いている状態のことをいう。
 寒川主任研究員らは80年、宮城県の松島地域で、地質図を作製するために周辺の地層を調査。その際、山肌で幅3メートルの堆積(たいせき)層が長さ約30メートルにわたって東に傾いて下がっているのを見つけた。堆積層の東西の高低差は10〜20メートルで、複数の小さな断層があった。寒川主任研究員は、長い周期で地震が発生し続け、徐々に傾き高低差ができたと判断、82年に地質図に添付する説明書に活断層の可能性を記した。

 寒川主任研究員は「調査当時は活動が続いている確証は見つからなかったが、知られていない断層だったため、注意を促す意味で活断層の可能性を指摘した」と話している。【今西拓人】[毎日新聞7月28日] ( 2003-07-28-03:41 )

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「私は断層ではないです、屈曲しているだけです。」と言っているのに、取調官は「否!お前はやがて断層になる可能性があるのだから、今から断層の仲間に入れる、何を言おうが、近くで大きな地震が起こったのだから・・・、そうだお前は活断層だ、今回の犯人はお前だ!」と言われているようなものです。真犯人は地下の解離ガスだというのに、誰もわかってくれやしない・・・・。こうして今日も、地震冤罪が作られていきます。<br>地震冤罪を作って喜ぶのは誰でしょうか、仕事が増えるトレンチ掘削業者、論文がたくさん書ける研究者、取材記事が書ける新聞記者やレポーターと言ったところでしょうか。

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