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1631
Date: 2011-03-17 (Thu)
東日本巨大地震による地盤変動
今回の地震によって、牡鹿半島付近が東に5メートル移動し、1.1メートル沈降したという報道がありました。
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牡鹿半島、東へ5メートル動く 東日本大震災で京大解析
2011年3月16日10時42分
 東日本大震災で、震源に近い宮城県東部の牡鹿半島では陸地が東側に水平に5.2メートル動く地殻変動があり、沈降も1.1メートルあったことが、京都大の宮崎真一准教授(地球物理学)の解析でわかった。近畿地方でも3〜6センチ東へ変動していた。解析には国土地理院の観測結果を使った。
 今回の地震は、太平洋プレートが沈み込む境界でひずみがたまり、耐えられなくなった陸のプレートが跳ね上がって起きた。地震後、ひずみが解消された陸のプレートは伸ばされたような形で東に動く。また、プレート境界で地殻が上昇するため、内陸側は逆に沈降する。この沈降によって津波の浸水域が拡大した。
 地震がマグニチュード9.0と巨大だったため地殻変動は広範囲に及び、近畿地方でも動いていた。(瀬川茂子)

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津波被害を受けた東北地方の沿岸は、いずれも地盤の沈降が起きて、海水が引かない状況が起きています。東に移動した原因、地盤沈降が起きた理由などを、地震爆発理論から説明してみます。報道ではプレート理論から説明しようとしていますが、その説明には説得力がありません。

海底地盤の移動にはM9.0の本震以外に余震の影響もあるはずですが、一番大きな影響を与えているのは、本震のはずですから、本震による影響を検討してみます。

[1630]で紹介したCMT解からも分かるように、震源での爆発によって発生する押し領域は、押し円錐の軸が傾斜しているので海底に出現する押し領域は図のように楕円状になります。楕円状の外部は全て引き領域になりますから、津波の被害を受けた東北の沿岸地方は引き領域となり、震源に向かって移動します。したがって、東に向かって移動し、沈降現象を伴うことが理解できます。
東北地方沿岸域は確かに沈降していますので、日本沈没という雰囲気がありますが、平面的には東へ5メートル程度広がっているので、日本の領土が増えたという見方もできます。
これが地震爆発論から説明される沿岸域の地形変動メカニズムです。現実にはスマトラ沖地震のように複数の地震が短期間に連鎖的に発生する連鎖震源になっていると考えられますので、津波を発生させた海底地盤の隆起は沿岸に沿った方向に延びていることが推定されます。この海底地盤の隆起が津波の第一波が「押し波」となり、巨大津波を発生させた原因です。

1632
Date: 2011-03-20 (Sun)
退潮現象の補足検討
[1630]で検討した退潮現象に関して、「津波の第一波が引き波として到達したのではないのか」という質問がありました。
しかし、宮古、釜石、大船渡などでは、地震発生直後から水位の低下が発生していますから、津波の第一波ではないと考えられます。津波の第一波ならば、到達するまでの時間差があるはずです。また、この地域が引き領域で、津波の発生場所そのものに当るから、津波到達の時間差が無いのではないかという意見もあります。しかし地盤が沈下する影響は倹潮記録には水位上昇となって現れるはずですから、矛盾が生じます。
やはり、この地域で発生した退潮現象は巨大地震に特有の現象として見られる地殻内部への水の吸い込み(落下)現象だと思われます。地震が発生する数十分前から、海水の地殻内部への落下が開始しており、その影響が水位変化に現れたのが、地震発生直後であったと推定されます。
地殻内部に水が吸い込まれる現象について、中国の四川大地震では溜池の水が空になってしまった([1405])とか、ニオス湖地震では湖水の水位が2メートルも下がったという報告があります。何度も紹介していますが、浜田地震、イズミット地震([1124])などでも、水位低下現象が報告されていますし、クラカトア地震では島に向かって海水の流れが発生したことが観測されています。大量の水が地球深部のマグマに向かって吸い込まれ、落下して、巨大な爆発現象を起こしたと考えています。
なお、浜田地震(1872年)における水位変化の状況が今回の地震とよく似ていますので、藤井陽一郎編「地震」からその状況を抜粋して紹介します。
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前震や鳴動が四、五日前からあり、本震の一時間前には強い地震があった。また地震前(数分ないしは十数分)浜田浦では潮が引き、約一四〇メートルはなれた鶴島まで歩いていける程になり漁師が鮑をとって来たとある。その後地震があり潮が増えたとあり、地震前の隆起として考えられてきた。地震には小規模ではあるが津波が伴なった。浜田市から北方では引き潮、南方や見島では上げ潮ではじまったと報告されている。地震前に引き潮がみられたのは邇摩郡五十猛・湯里村、那賀郡長浜・国分村であるが、本震や余震の震源位置・発震時・規模等が確認されていない状況からは、地震前に隆起したと確認するのは容易ではないと思われる。浜田浦等の引き潮を津波と言い切ることも困難である。しかしこの地震の資料収集の事情や近年の地震で前兆現象として隆起を伴なう例が少ないことなどを考慮する必要がある。

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以上が引用文です。編者の藤井氏はこの退潮現象を震前のプレスリップによる隆起であると解釈されていたようですが、確認はされていません。
たしかに、震源付近での解離ガスの圧力増加で地盤が隆起して、水位低下のように見える可能性も考えられなくはありません。しかし、爆発力以外のガス圧によって、地殻が隆起することは考え難いと思います。それよりも、地殻が潮汐力という毎日の繰り返し力を受けることによって疲労破壊し、その空隙に溜池の水や海水が吸い込まれることによって、水位が低下するという可能性のほうが高いと考えています。

1633
Date: 2011-03-21 (Mon)
気仙沼大火災の直接の火種
今回の地震では気仙沼で広範囲(4.5km×2.5km)にわたる火災が発生しました。自衛隊が撮影した次の動画にはその凄まじい火炎が映っています。http://www.47news.jp/movie/general_national/post_2579/
この火災が発生した原因については専門家も含めて大方の見方では、以下に紹介するような「燃料タンクが倒壊し、そこから流れ出した船舶用の油に引火して燃え広がった」という解釈のようです。

「午後5時半すぎ、気仙沼港口にある漁船用燃料タンクが津波に倒され、火が出た。その火が漂流物に次々に燃え移っている。さらに、波が押し寄せるたびに、燃え移った漂流物が街の中に入り、民家に延焼している。」

しかし、引火させた直接の火種に関しての明瞭な説明はありません。
次の写真はDaily Mail Reporter
によるものですが、広範囲に延焼する前の火災です。この火災が起きた本当の理由は何なのかが知りたいところです。

またタンクの倒壊が原因とは思えない山火事も、宮古市の沿岸7箇所で報告されていますし、気仙沼の大島でも山火事が起きたようです。

船舶の燃料タンクなどが存在しなかった安政の大地震でも、紀州では津波で水浸しの街から出火して火災になったことが記録に残っております。
地震爆発論では、巨大な地震が起きたときに発生する火災の原因は、地震の直接の原因となる解離ガスを含む高熱のガスが噴出することが「火種」になっているとしています。
火種が全く存在しない砂漠地帯でも、断層(地震の傷跡)付近の枯れ草が燃えることがあります。これから類推しても、今回の気仙沼の大火災も直接の原因となる「火種」は震源付近から噴出してくる高熱ガスによって乾燥すること、そしてその高熱ガスが漂流物を発火させた可能性は捨てきれないと思います。
何度も述べていますが、台風や高潮などで流された漂流物から出火することは殆どありません。このことから考えても太古の時代から、大地震には火災が付き物のように報告されている原因は可燃ガスを含む高熱のガスが正体であること、震源付近から、地震の傷跡である断層を通り抜けて地表に噴出することが原因であろうと思います。
したがって、大地震の時には、類焼を防ぐために自宅で防火のために頑張るという姿勢は危険であるということを常識にしたいと思います。防災知識に入れて欲しいと考えます。

1634
Date: 2011-03-25 (Fri)
プレートが破壊を止めた?
プレート論で解釈すると次のようにプレートが破壊を止めたことになります。石田理論からはとても支持できるものではありません。

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地殻の破壊、茨城県沖で止まった…その理由は?

読売新聞 3月24日(木)14時45分配信

読売新聞
 東日本巨大地震を引き起こした地殻の破壊が茨城県沖で止まったのは、フィリピン海プレート(岩板)によるものであることが、海洋研究開発機構の調査でわかった。
 地殻の破壊は、宮城県沖から北と南へそれぞれ進んでいったが、南下していった破壊は、茨城県沖と房総沖の境にある同プレートの北東端でちょうど止まったとしている。
 一般に、余震の発生領域は、地震を引き起こした地殻の破壊が起きた領域とほぼ同じであると考えられている。同機構がこれまでの探査で分かっていた茨城県沖の地下構造と、余震の発生領域を比較した結果、余震の発生領域の南限がフィリピン海プレートの北東端に一致していることが判明。同プレートの北東端が、地殻破壊の房総半島沖への南下を食い止めたとみている。
 日本列島の太平洋沖合では、東日本をのせた北米プレートに太平洋プレートが沈み込む一方、西日本をのせたユーラシアプレートにフィリピン海プレートが沈み込んでいる。
 しかし、関東地方では地殻構造が複雑で、北米プレートの下にフィリピン海プレートと太平洋プレートが沈み込む3重構造。茨城県沖は太平洋プレートの上にのるプレートが、北米プレートからフィリピン海プレートに代わる場所にあたっている。
 同機構の小平秀一上席研究員は「東海地震や南海地震の発生にかかわるフィリピン海プレートへの巨大地震の影響を評価していきたい」と話している。
最終更新:3月24日(木)14時45分
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1635
Date: 2011-03-28 (Mon)
津波の規模に影響するのは地盤隆起の加速度である
津波を発生させたであろう海底地盤の変化域を“波源域”と言いますが、東北関東大震災での津波波源域を倹潮儀の記録から推定すると南北550キロになるという報道がありました。
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津波波源域は550キロ 日本最大級と気象研

2011年3月24日 21時09分  
東日本大震災で津波の発生源の領域を指す「津波波源域」について、気象研究所(茨城県つくば市)は24日、岩手県沖から茨城県沖に及ぶ南北約550キロ、幅約200キロと推定した解析結果を発表した。
 2004年12月にインド洋で巨大津波が発生した「スマトラ沖地震」の津波波源域は、東日本大震災より大きく、長さ約1300キロ、幅約100キロと推定されている。今回は日本近海では最大級とみられる。
 気象研究所は北海道から関東地方にかけた太平洋沿岸や沖合にある19カ所の津波観測点で得られた津波の到達時間から津波波源域を解析した。


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気象庁の見解では八戸から大湊までの海底が隆起したことになります。しかし東北沿岸域は全て沈降し、現在も浸水したままになっていますから、沿岸部が波源域に入ることは無いはずです。波源域は図よりももっと沖合いにあるはずで、[1631]で示したような楕円形の押し領域が南北方向に複数並んだ形状になるのではないでしょうか。すなわち、本震といっても、一回の爆発だけではなく実際は数回の爆発が起こっていることが推定されます。
また記事では波源域の面積が津波の規模に関係するようなニュアンスで書かれています。しかし地震爆発論で解釈すると、津波の規模は波源域の面積のほかに、地盤上昇の加速度が大きく関係していると考えられます。宮城岩手地震([1431])では4000ガルという加速度が記録されています。今回の地震でも、海底が地震という爆発現象により、4000ガル程度の加速度で地盤隆起したのではないでしょうか。

1636
Date: 2011-04-04 (Mon)
海底が5メートル隆起
東北大学の調査で海底が5メートル隆起したことが分かったそうです。
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海底地盤5m隆起、津波を巨大化か
(読売新聞) 2011年04月02日 21時28分
 マグニチュード(M)9・0を記録した東日本大震災で、震源の東端に位置する海底地盤が約5メートル隆起していたことが、東北大学地震・噴火予知研究観測センターによる水圧計の調査でわかった。
 M7クラスの地震での隆起は1メートル程度と考えられており、今回は大きな隆起が津波を巨大化させたとみられる。
 水圧計が設置されていたのは、震源から約100キロ東の海底(水深約5800メートル)。海のプレート(岩板)が陸のプレートに沈み込む境界(日本海溝)の付近で、海溝から陸側に約20キロの位置にある。
 同センターが3月24日に水圧計を回収し、水圧から海水面の変動を推定したところ、地震により海底地盤が約5メートル隆起していることがわかった。震源域全体(長さ450キロ、幅200キロ)の中でも、観測地点の隆起量が最大とみられる。海底地盤の隆起量を実測できたのは、世界初。

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[1635]でも述べましたが、津波の規模(高さ)が大きくなる要因は爆発時の海底地盤の変動加速度が一番大きいのではないかと思います。隆起する領域の範囲も勿論大きな要因ですが、5メートルと言う隆起量で30メートル近い津波が発生するのは、加速度が大きな要因になります。震源即ち爆発点が浅いほど津波の規模が大きくなることも爆発点に近いから加速度が大きなものになるからです。

1637 
Date: 2011-04-04 (Mon)
天罰の科学的意味
阪神大震災のときは村山首相の左翼政権でしたし、今回の地震も「民主党菅政権が左翼政権であるから、天の意志が働いて天罰が下ったのだ」という意見があります。果たしてそのような、「天罰」というものが、科学的に説明できるものでしょうか。定説のプレートテクトニクス理論ではとても無理だと思いますが、地震爆発説ではどのようなことになるのか挑戦してみます。

まず、スマトラ沖地震や今回の地震のように海溝付近で起きる巨大地震は通常の内陸部分で起きる小規模地震とはメカニズムが少し違っていると思います。通常の小規模地震はマグマ溜り内部でのマグマの移動による解離ガスの発生、つまり熱変化による解離ガスの化学反応ですが、海溝付近で起きる巨大地震は海底下の地殻内部で起きる亀裂の発生を主因とする圧力低下が原因の解離現象であります。

この亀裂が何故発生するのかということから、説明します。


この図は地球上の流動体が受ける潮汐力を示すものです。月や太陽などの影響を受けて海水は「起潮力」を受け、大げさに言えばラグビーボールのような楕円形の状態になっています。その中で地球が自転していますから、赤道付近では一日2回の干満現象が起きています。この起潮力は地球内部の溶融状態のマントル(マグマ)にも作用しますから、結果として地殻には一日2回の内部圧力が作用します。しかし、地殻は変形することなくしっかりと踏ん張ってくれているから、海水だけが膨らんで潮汐現象が起きています。
この踏ん張ろうという意志は「地球意識」とか「ガイヤ意識」とか呼ばれている大きな意識の意志の力であるはずです。地球は生きていて、大いなる意志を持っているというのが前提のはなしですが・・・。
さて、この意志力が「萎えてしまう」とき、地殻には「疲労」という現象が進行します。疲労が進行すると、地殻にはクラックが発生し、地殻内部に低圧力域が形成され、クラックから地球内部へ海水が落下していきます。


クラックが複数発生すれば、爆発は複数箇所で発生し、かなり長く地震が継続することになるでしょう。結果としては次図のように、海底が隆起する場所が複数個所で発生し、逆断層が東北沿岸に沿って連なっていきます。これは、大きな石を割って加工するときに小穴を連続させて鑿を穿っていくようなパターンでしょうが、結果として大断層とも見えるような断裂が形成されていきます。

つまり、最初の図に記入したように、「疲労破壊の進行度合いは地球意識(ガイヤ意識)の意志により左右される」と言うことになりますから、地球意識に嫌われるようなリーダーが政治のトップにいることは、大災害が発生してしまうことになるわけです。これが人類が長年言い伝えてきた「天罰」と言う意味ではないでしょうか。地球意識に嫌われる政治リーダーの存在が天罰の原因であると言うことです。勿論そのようなリーダーを選んでしまった国民の不明さにも、そしてそのような世論を形成させる手伝いをしたマスコミという存在にも「ガイヤ意識」は辟易とし、疲労困憊となることが考えられます。


この図では押し円錐軸を西向き傾斜としていますが、東向き傾斜と解釈する方が正しいです。CMT解の解釈を早とちりしました。

貞観政要という唐の太宗の政治を記録した書籍に、国内に旱害が発生したとき太宗がとった行動が載っています。
「雨や日照りがうまく整わないで、水害や旱害が起こるのは、すべて、人君の徳に欠陥があるからである。私の徳が修まらないのは、私の不徳であるから、天は当然私を責めるべきである。人民たちは何の罪があって、こんなにも、ひどい困窮に会うのであろうか。中には、かわいいむすこや娘を売るものさえあると聞いている。私は非常にそれを気の毒に思う。」といって、うられた子供たちを買い戻し、その父母に返してやった・・・とあります。
政治を志す人は、己の欲得で政権を目指してはなりません。鳩山さんにも、菅さんにも己の不徳を恥じるという心を持って欲しいと思います。

1638 
Date: 2011-04-05 (Tue)
地殻内部での圧力増加による退潮現象の可能性
[1630]では、八戸〜相馬の間で最初に検潮記録が下がっていることを検討し、海水の落下現象であるとしました。また[1632]では、次のように、圧力増加による地盤隆起説を否定しました。
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たしかに、震源付近での解離ガスの圧力増加で地盤が隆起して、水位低下のように見える可能性も考えられなくはありません。しかし、爆発力以外のガス圧によって、地殻が隆起することは考え難いと思います。それよりも、地殻が潮汐力という毎日の繰り返し力を受けることによって疲労破壊し、その空隙に溜池の水や海水が吸い込まれることによって、水位が低下するという可能性のほうが高いと考えています。
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しかし、ネット検索してみると徳島では昭和の南海地震で11時間以上も退潮現象が継続していた港が何箇所かあったという報告がありました。

これは地震を体験した地元の人と徳島県知事との対話です。11時間もの間港が干しあがってしまった場所が15箇所もあったというのは驚きです。記事にあるように、この場合は地盤が隆起したと考えるのが妥当であると思います。落下した海水が地殻内部の熱によって気化し、高圧力になって地殻を押し上げたということでしょう。11時間もの間海水が落下を継続することは不自然です。
[1630]で紹介したビデオ映像のほかにも、東北放送の記者が地震直後に河川が干上がっているのを目撃しています。海水の落下現象による水位低下なのか、地盤の隆起現象なのか、可能性はどちらにもあるように思えます。最終的には引き領域になっていますから、いまだに沿岸域は地盤沈下しています。
たしかに、退潮現象はまだ多くの謎を含んでいるので、大学や気象庁の研究者のかたに調査研究を継続し、解明していただきたいものです。

後記:[1640]モーゼ効果による退潮現象の謎解きも参照してください。

1639
Date: 2011-04-05 (Tue)
4回の爆発が短時間に起こった
今回の巨大地震は短時間に4回の爆発が起こっていたようです。東北大学の解析で4回の大きな揺れがあったと判明したそうです。
http://mainichi.jp/select/science/news/20110403k0000m040059000c.html
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東日本大震災:大きな揺れを4回繰り返す 東北大が解析

東日本大震災と過去の宮城県沖地震の波形比較※観測点・仙台住友生命ビル、南北方向=源栄正人・東北大教授提供 

マグニチュード(M)9.0の東日本大震災で最大震度6強を観測した仙台市で、3分間にわたって大きな揺れを4回繰り返していたことが東北大の地震波形の解析で分かった。最初の2回の揺れだけでも、28人の死者を出した78年の宮城県沖地震(M7.4)が2度起きたことに相当する大きさで、けた違いの巨大地震の姿が波形を通じて明らかになった。専門家は、こうした長時間の強い揺れが建築物を損傷させ、津波に流される被害を拡大させた可能性があると指摘している。
 JR仙台駅前のビルに設置した地震計のデータを同大の源栄(もとさか)正人教授(地震工学)が解析した。瞬間的な揺れの強さを表す加速度は最大317ガルで、同地点で観測した78年宮城県沖地震の約1.3倍程度だったが、揺れの継続時間は4.5倍だった。源栄教授は「同じ場所で観測した両地震を比較することでM9クラスの地震がいかに長く揺れるか分かる。例えるなら初めに78年の宮城県沖地震クラスが1度起きて、さらにそれを上回る地震が起きた」と説明する。
 一般的に構造物は長い時間繰り返して揺すられることに弱い。同大の今村文彦教授(津波工学)は、今回の揺れが津波被害を拡大させた可能性を指摘する。甚大な津波被害を出した宮城県女川町では、これまで津波の避難場所に有効とされてきた鉄筋コンクリート造りの建築物が複数押し倒されたことが確認された。今村教授は「長時間の揺れがコンクリート造りの建築物の基礎部分を損傷させ、津波で押し流された可能性もある。沿岸部では、液状化や地盤の沈降もあった。今回の大震災は複数の災害が同時に起きて被害を大きくしたと言える」と話す。【八田浩輔】
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震源付近で4回の大きな爆発があり、解離層の不安定化が広範囲に起こっているために、余震がなかなか収束しないようです。余震の回数はこれまでの地震では見られないような回数に達しています。プレートがもぐりこんで歪が開放されることが地震の原因であるのなら、このように余震が多発することは説明できません。

1640
Date: 2011-04-06 (Wed)
モーゼ効果による退潮現象の謎解き

今回の地震で見られた退潮現象を検討するなかで、以前[1124]で紹介したことのあるモーゼ効果を思い出し、再度調べてみました。
亡くなられた池谷先生は、「水が割れるに必要な強い磁場の報告はない。したがって、地震の前の割れた海は、モーゼ効果のためではない。断層が動く前、断層の端に微小破壊やクラックが走ると、海水は急激に吸い込まれる。」と述べておられました。
しかし、磁場の変化は、神戸の地震でカーナビが不調であったこと、宮城地震ではオリエンテーリング大会でゴールできなかったチームがあることなど、証拠はあります。
池谷先生のサイトは閉鎖されていますが、磁気科学の知見に基づくと退潮現象の謎が解けるように感じます。
その中で、大阪大谷大学薬学部のサイトに「水のモーゼ効果」についての画像が載っていましたので紹介します。
http://www3.osaka-ohtani.ac.jp/ph/12/research.html
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磁気科学
 例えば、水などのごく普通の物質は磁場に非常に弱く反発する性質(反磁性)を持っていますが、普通の電磁石ではその性質をほとんど見ることはできません。
  しかしながら、超伝導磁石を使うとその影響は非常に顕著になり、水平強磁場の印加により水が2つに分かれます(図1)。この現象は「モーゼ効果」と呼ばれている現象です。このように、今では磁場に非常に弱く反発する性質(反磁性)の物質・磁場に非常に弱く引き寄せられる物質(常磁性)などすべての物質が磁場の影響を受けることが少しずつ分かってきました。(略) 


図1:水のモーゼ効果 

 長さ約400mm x幅約30mm x高さ約40mmのアクリルの容器に入れた水(食用色素で赤く染めてある)を側面からとった写真。
(上)強い水平磁場中に容器を置いたとき。
 磁場のないとき水平だった水の表面は、磁場の印加により水が両側に移動し、中心付近が窪んでいる。
(下)磁場のないとき

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つまり、地殻内部における解離ガスの作用でMHD発電が起こり、電流の発生とそれに基づく局所的な磁場の形成により、「モーゼ効果」が起こった、つまり、磁気的作用による海水の低下現象が退潮現象の正体であると言う見方が可能となります。
クラカトア地震で船員が目撃した「島へ向かって大量の海水が流れた」という現象は地殻内部へ海水が吸い込まれたものでありますが、今回の地震や浜田地震などを含めて、それ以外の退潮現象のいくつかは、このモーゼ効果という磁気科学の知見で謎解きが出来るのではないでしょうか。[1638]で紹介しました昭和の南海地震で見られた11時間にも及ぶ退潮現象は、きっとこのモーゼ効果による海水の低下現象が起きたのでしょう。勿論地殻内部でのクラックの発生による海水の落下現象も、巨大地震の発生要因として重大な知見であります。

1641
Date: 2011-04-07 (Thu)
明治三陸大地震で見られた退潮現象
退潮現象という言葉は二つの事象に適用されています。
一つは津波現象の引き波としてであり、もう一つは津波とは別のもので、地震の起きる前に発生する地震前兆とも言うべき海水の低下現象です。
スマトラ沖地震ではインド方面に押し波としての第一波が、逆にマレーシア方面には引き波としての第一波が到達しましたが、この引き波は津波現象であって地震前兆としての退潮現象ではありません。
[1630]以来調べている退潮現象は地震発生の前から起きるもので、海水の落下現象および、磁気科学の知見であるモーゼ効果によるものです。
この退潮現象は巨大地震ではよく起きているようで、明治の三陸大地震(明治二十九年六月十五日発生)でも、起きていたことが、記録として残されています。『震災予防調査会報告第十一号』 (1897)から、「海水の干退」と言う部分だけを抜粋して紹介します。
http://tsunami.dbms.cs.gunma-u.ac.jp/xml_tsunami/xmlindex.php?info=29%20reportmetatab%20reportsectab
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(一)海水の干退 
津浪の前、海水の干退することは我々の前々から伝え聞くところであるが、今回もまた確かにこの事実を認めた。その著しい例を挙げると、
 雄勝では午後三時ごろ(?)より対岸の舟戸に徒渉できる位に海水減少するので人々異常の思いをしたという。
 陸前本吉郡御岳村の海浜では津浪の当日午後より海水が非常に干退したので人々は異変が起こるだろうことを憂いたという。
 同大谷村では津浪前海水は二三百間干退したという。
 同皆浜では津浪前海水はおおよそ三百間干退したという。
 陸前気仙郡只出では津浪前海水はおおよそ二十間干退したという。
 陸中南閉伊郡両石でも右に同じ。
 同東閉伊郡重茂村千鶏の実地目撃者の談によれば当日、立網(鮪漁のために設けた場所)に赴いていたが日がまさに暮れようとする際、地震とともに俄然海水干退(六十間余)したので、津浪が寄せ来ることを予知し、早々に後方の小山に難を避けようとする刹那、山に怒涛が奔流してきて、ついに数名の溺死者を出したという。
 同小本では津浪前海水はおおよそ二三百間干退したという。
 陸中南九戸郡堀内では海水は急に二百間内外干退したので奇異の思いがして、あらかじめ逃れ去り、津浪の災害を免れたものがいた。
 同宿の家では暮刻、急に海水が干退したのを目撃した一老人がいて災難が来るだろうことを憂い、神仏に祈請する時に津浪が襲来し、家人は皆逃れ助かったけれども、その身はついに災いにあったという。

以上の事実によれば当日の黄昏は満潮の時期であることにかかわらず、海水の干退するのは疑いないこととする。だが、その干退し始める時期は不明であり、当時の里人でこれを知っている人は少ないところからも推しはかれば、日が全く暮れて(七時二十分頃)から起き始めたもののようである。そして津浪の大襲来は八時〇七分前後なので、その干退の時間は三十分を過ぎることはないであろう。干退の距離は大きく海底の浅深に関係して遠浅の地ではその距離大きく、海底が急斜面で深いところは小さいものとする。

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雄勝では午後三時ごろ(?)とありますが、場所によって干退の時間に差があります。

このほか下記にも、記録が残っていますので紹介します。

http://tsunami.media.gunma-u.ac.jp/xml_tsunami/xmltext.php?info=48%20miscmetatab%20miscsectab

○六月頃より平年に比べれば干潮の度合いが増し、海岸より五六十間も前へ退潮したことがある。

○この日は陰暦五月五日で、干潮になる日ではないのに、午後七時ころよりしだいに退潮が始まり、おおよそ一時間ばかりで、海岸より六七十間干潮したが、当日は霧雨がしとしと降っていたので、皆家にこもっていて、これを知るものがまれであった。これは誠に遺憾なことであった。

1642
Date: 2011-04-06 (Wed)
地盤移動量は地震爆発論と矛盾しない
今回の地震でも地震学者の解説は、相変わらず、震源から開始された破壊が500km×200kmの断層面にひろがって、そこから地震波が放出された、というステレオタイプのものになっています。

地震爆発論によれば、震源で起きた解離ガスの爆発(Implosion)により、押し円錐内部での地盤は震源から遠去かる方向に移動し、それ以外の引き領域内の地盤は震源に引き寄せられるように移動する、ことになります。
次の図は東北大学のサイトにあった地震後の地盤移動量を示したものです。

最大の爆発であったM9.0の震源に向かって、どの観測点も移動していることがわかります。つまり、押し円錐理論から予想される変位量と見事な一致を示していることがわかります。地盤が隆起し、かつ西方へ移動すると予想されるのは海底だけですから、検証することは困難でしょう。

また、本震から29分後に起きたM7.3の茨城県沖地震でも、若干の移動は起きたでしょうから、茨城県辺りの移動が本震の震源に向かっていないように見えるのは当然だと思われます。
断層地震説に拘るよりも、押し円錐理論、または地震爆発論を採用して考察したほうが、地震現象を正確に把握できるはずです。地震学者の方々にどうか、地震爆発論に添った研究をお願いしたいと訴えます。

1643
Date: 2011-04-07 (Thu)
震央移動の謎を解く
海上保安庁は今回の地震で震源に当る部分(震央)が24メートル東南東に移動し、3メートル隆起したと発表しました。

[1642]で述べた地震爆発論では、震央は押し領域に当るので、逆に西北西に移動しなければなりません。この矛盾をどのように説明したらよいのか、謎解きの解説をしたいと思います。先ずは海保の発表を紹介します。
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宮城県沖の海底が24メートル移動 海保の地殻変動観測で判明
2011.4.6 21:06
 海上保安庁は6日、衛星利用測位システム(GPS)や海底に設置した基準局での観測の結果、東日本大震災の震源(宮城県・牡鹿(おしか)半島沖約130キロ)のほぼ真上の海底が、地震前と比べて約24メートル移動していることが分かったと発表した。震源付近の海底の動きが明らかになったのは初めてで、国土地理院が測定した陸上の最大移動距離(牡鹿半島で約5.3メートル)の4倍以上に相当するという。


東北大震災に伴う海底の動き(出典:海上保安庁)。牡鹿半島の移動量は国土地理院の観測結果

 マグニチュード(M)9クラスの巨大地震の地殻変動を詳細にとらえたのは世界でも例がないといい、海保は「断層の位置や大きさ、ずれの量などを知るための重要な手がかりになる」として、11日に開催される政府の地震調査委員会でデータを報告する。
 海保は、地震観測のために全国16カ所の海底に海底基準局(高さ約1メートル、直径約80センチ)を設置。GPS衛星の電波計測と、船から音波を出して反響で距離を計測する方式を組み合わせて、海底の地殻変動を計測している。
 海保によると、3月28、29の両日に測量船を使って北米プレート上の水深約1100〜1700メートルに設置された、震源付近にある3つの海底基準局から得られた地震前後の移動距離のデータを解析した。
この結果、同11日に発生したM9.0の地震やその後の余震活動の影響で、震源のほぼ真上に位置する宮城県沖の基準点(宮城沖1)が、地震前の2月21日に観測したときと比べて東南東に約24メートル移動し、約3メートル隆起していたことが判明した。震源の約40キロ西側に位置する基準点(宮城沖2)では約15メートル、福島沖の基準点では約5メートル、それぞれ東南東に移動していたことも分かった。
 海保によると、宮城県沖の海底では平成19年ごろから西北西に年間5〜6センチ、福島沖では西に同約2センチそれぞれ移動しているのが確認されており、このころからひずみの蓄積が始まっていたとみられる。
 今回の地震は、海側にある太平洋プレートが東北地方の下側に沈み込むことでゆがみが生まれ、引きずり込まれた日本側のプレートが反動で跳ね上がって戻ることで発生したとされている。海保は「戻る力がすさまじかったことがデータで改めて裏付けられた」としており、今後は地震で転倒したり、被害を受けた基準局を復旧させるなどして、継続的に海底の動きを監視していく方針。
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この図では押し円錐軸を西向き傾斜としていますが、東向き傾斜と解釈する方が正しいです。CMT解の解釈を早とちりしました。

 今回の地震は実際には4回の爆発が連続し、3分という長い時間大きな揺れが継続しました。少なくとも、図中に示すような@とAの大きな爆発があったことがわかります。つまり、地震発生後一分経過した頃に最大の爆発Aが起こりました。
地震の震源を算定するのは、P波の到達時刻から計算するわけですから、今回の地震の震源と発表されているのは@の震源であることは明らかです。@の地震では震央は押し領域になっていて、水平成分は西北西に移動しているはずで、東南東への24メートル移動は説明できません。
 しかし、Aの強力な爆発が少し東南東の位置で起きたとすれば、そして、CMT解が@と同じような傾向であるのなら(確認はできません)、@の震央は今度は引き領域になって、東南東に移動することになります。このときに、隆起分だけが、若干残留したと考えれば、海保の発表にある海底の移動量は地震爆発論での知見から導かれるものと矛盾は無いことになります。

 M9.0地震の内容が4回の爆発で構成されていますから、それぞれの爆発で海底の移動が発生します。したがって、現実には、もっと複雑な複合的な地盤変動を計測することになります。

なお、海保の説明では「海側にある太平洋プレートが東北地方の下側に沈み込むことでゆがみが生まれ、引きずり込まれた日本側のプレートが反動で跳ね上がって戻ることで発生したとされている。戻る力がすさまじかったことがデータで改めて裏付けられた。」となっていますが、プレートとは簡単に言えば厚いガラス板のようなものですから、反動で跳ね上がるようなことはありません。鋼鉄の板のような弾性反発力をイメージすることは間違いです。戻る力がすさまじい・・・などということは力学の常識を逸脱しています。

1644
Date: 2011-04-13 (Wed)
 余震は何故終息しないのか

 以前に携帯電話版のサイトに「余震は何故頻繁に起きるのか」という解説をしました。結論としては、大きな地震が起きると、地下の解離層が不安定となり、水の解離・結合という化学的反応が繰り返しおきるので、解離層が安定するまで、余震は終わることが無いということになります。地震は化学反応による爆発現象であることを認めないと、いつまでたっても地震の正しい理解は進みません。

 今回も頻繁に余震と見られる地震が繰り返されていますが、プレートテクトニクス理論や歪エネルギーの解放とかの理論では到底解釈できるものではありません。開放された歪が再度蓄積されるまでには時間が掛かると推定するのが当然だからです。地震学会の広報紙No13余震活動の予測:余震の基礎知識では余震の項目に以下のような説明がありました。
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余震とは? 
浅い大きい地震が発生すると、必ずその後に多数の余震が発生します。地震とは、百年から数千年かけてゆっくりと地殻の岩盤に蓄積された歪みを、ほんの数十秒間で終わってしまう、限られた範囲の岩石の破壊によって解放するものです。この本震の発生によって、破壊された領域近くの岩石は、新たに歪みを加えられたことになります。この歪みによって引き起こされる地震が余震です。
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 地震によって歪が形成され、それが新たな原因で余震が起きるというものですが、「余震の原因が地震による歪である」という珍解釈にいたっては唖然とするばかりです。地震が地震を生む、こんな馬鹿げた地震論をいつまで信奉するのでしょうか。


 図は本日の朝日新聞に載っていたものです。本震の3月11日(M9.0)以来M7クラスの余震が継続していますが、福島県と茨城県の県境付近にも余震が固まって起きています(注参照)。このほかにも余震と見られる地震が長野県でも集中して起きていますが、こうした離れた場所に何故集中して余震が起きるのか、という質問をある方から受けました。

 これに関しては、[1637]で解説した地殻の疲労破壊という現象が関連していると推定されます。マントルに掛かる起潮力の結果として、地殻には一日2回の「伸び縮み」応力が作用し、疲労が進行します。解説したように疲労による破壊現象がきっかけとなって、今回のような海溝型の巨大地震が起こりますが、そのときの爆発によって、疲労破壊寸前であった場所の破壊が一気に進行すれば、そこで新たな地震が繰り返されることになります。M9.0という巨大な爆発によって、周辺地域において地殻の疲労度が進んでいた場所が群発的な地震発生の引き金になったのであろうという見方です。余震現象というのは最初の地震(爆発)によって解離層が乱されることが原因で起きるわけですが、このように群発的地震が飛び地的に発生するのは、地殻の疲労破壊に伴う空隙発生で局所的な圧力減少が起きたことが原因であると推定されます。
 余震が起きる理由に関してはセミナー24を参照してください。
 地球意識との関連で言えば、愚かなリーダーによる政治によって、地球意識の疲労は各地で進行していると言うことかもしれません。政治姿勢の回復が期待できる地域にすることが天変地異を避ける早道ということでしょうか。
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注:
「16地域で地震活動活発化」 大震災余震で地震調査委
2011.4.12 23:32
 福島、茨城両県で相次いだ震度6弱の東日本大震災の余震を受けて、政府の地震調査委員会(委員長・阿部勝征東大名誉教授)は12日、臨時会合を開催。阿部委員長は記者会見で「大震災後、東北から関東・中部地方にかけての16地域で地震活動の活発化がみられる。規模の大きい余震への備えが必要だ」と述べた。

 調査委によると、地震が活発化した16地域は▽秋田県沖▽秋田県内陸北部▽秋田県内陸南部▽福島県会津地方▽福島県浜通りと茨城県北部▽茨城県南部▽群馬、栃木県境付近▽千葉県北東部▽神奈川県西部▽伊豆諸島・新島、神津島近海▽静岡県伊豆地方▽長野県中部▽長野、新潟県境付近▽静岡県東部▽岐阜県飛騨地方(乗鞍岳西部)▽岐阜県飛騨地方(焼岳西部)−としている。

1645
Date: 2011-04-14 (Thu)
崩れた地震学を再建しよう
 本日の産経新聞に「崩れた地震学 学者ら予測できず」という記事があり、「歴史の空白が盲点となった」という主張がなされています。

 「過去30年の地震学が崩壊した。東日本大震災の巨大地震に地震学者が打ちひしがれている、史上最大の地震を予測できず、研究を防災に生かせなかったからだ、敗北の裏には、過去の経験則に基づく地震学の限界があった。   (長円洋介) 」
と記者がコメントしています。


 前例が無いという見出し記事には、
東北地方は都から離れていて、数百年間巨大地震の記録がなかった。だから、巨大地震が起きないという考えに自然と傾きがちだった、という島崎東大名誉教授のことばがあります。それを受けて、「過去の地震から規則性を見いだし、それを検証して将来を考えるのが地震予測の基本だ、前例がないと研究は進まない。地震学は自然科学であると同時に、歴史学の側面もある。そこに盲点が潜んでいた。」という文章があります。

 これは現在の地震学がフンボルト以来の自然現象の探求という姿勢を失っていることを物語っています。地震学者は前例に基づいて判断するか、コンピューターがはじき出す結果を見て判断するか、どちらかのようです。地震に伴う不可思議な現象が何故起きるのか、原因はなんだろうか、という自然探求の姿勢が全くありません。プレートテクトニクス以外の新しい概念を打ち出す人があっても、ニヤニヤと見下すか、教科書の知識さえない無学の人だと言って興味を示そうとしません。

 定説の呪縛では、
「プレート境界は場所によって性質が違う。チリ地震で有名なチリ海溝は、普段はがっちり固着して動かず、あるとき急にずれて巨大地震を起こす。一方、マリアナ海溝や伊豆・小笠原海溝は普段から境界面がずるずると動いているため、大地震は起きない。東北沖の日本海溝は、北は「がっちり型」だが、南は「ずるずる型」とされ、全体が運動する巨大地震は起きないというのが1980年代以降の定説だった。」
とあります。一枚のプレートで一部は固着、一部はズルズル、というような現象が本当にあるとは思えません。1980年代以降の定説というのは、地震学者の間の定説かもしれませんが、真摯に自然科学を研究するものにとっては、信じられない謬説でしょう。

 前兆現象では、
「今回の地震の直前予知は不可能だ」、とありますが、前兆を検知しようとする観測態勢が全く無いのですから、当然です。その原因はプレートテクトニクス理論に縛られて、地震現象の正しい把握がなされていないからです。地震現象を科学的に研究し、そこから得られる知見に基づいて、電磁波的観測、化学的観測、生物の生態観測など、様々な方面からの観測態勢を整えることこそが重要です。

 この地震を機会にプレートテクトニクスという定説を捨てて、新しい地震学を構築するべきです。崩れ落ちた地震学を立て直して、新しい地震学を再建する道は、地震爆発論に目を向けることであると確信しております。

1646
Date: 2011-04-14 (Thu)
石橋克彦氏への苦情
本日の産経新聞には、「有事に備え副首都機運」という記事もありました。そのなかで、東海地震の警告や、「原発震災」という用語を提唱して、地震被害の恐怖を煽ってこられた石橋克彦氏が、次のような警鐘を鳴らしたとありました。

「3月11日の後、首都圏直下型地震の危険性はかなり高まり、大地震が日本全域で起こりやすくなっている。東海地震が起きて、浜岡原発(静岡県御前崎市)で事故が起きれば東京も多大な被害を受ける」


またしても石橋教授かと言う感がありますが、氏の東海地震警告のきっかけとなった資料には間違いがあった(「地震」−地震学者と地質学者との対話(東海大学出版会1980)のp305)ということはすでに[466]、[467]で紹介しました。
「原発震災」という概念も今回の地震に適用することは間違いです。今回の原発事故は津波によるもので、震動災害ではありません。津波を防ぐ万全の策を講じていれば放射能災害は防げました。その意味で、石橋氏の警告というものは正鵠を得たものではないと思います。ましてや、直下型地震の意味も地震学としては曖昧なもので、地震爆発論を採用しない限り解釈不可能なマスコミ用語です。

 地震現象を正確に把握していない地震学者の無責任な言動で、社会を不安に陥れないでいただきたいと思います。勿論震災からも津波災害からも安全な原発建設の研究は重要です。しかし、地震学の専門家として社会的な不安ばかりを煽り立てる姿勢には賛成できません。地震の専門家ならば、地震現象をもっと真剣に自然科学として探求して欲しいと願います。

1647
Date: 2011-04-14 (Thu)
ロバート・ゲラー教授の奇異な言動
 ロバート・ゲラー東京大学教授がまたしても「日本政府は不毛な地震予知を即刻やめるべき」という記事を14日のネイチャー電子版に投稿されたそうです。
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「日本政府は不毛な地震予知を即刻やめよ」 ゲラー東大教授
2011.4.14 02:00
 「日本政府は不毛な地震予知を即刻やめるべき」などとする、ロバート・ゲラー東京大教授(地震学)の論文が14日付の英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。「今こそ(政府は)地震を予知できないことを国民に率直に伝えるとき」とも提言しており、世界的な学術誌への掲載は地震多発国・日本の予知政策に影響を与える可能性もある。
 論文では、予知の根拠とされる地震の前兆現象について「近代的な測定技術では見つかっていない」と指摘し、マグニチュード8クラスの東海・東南海・南海地震を想定した地震予知は方法論に欠陥がある、としている。
 福島第1原発事故についても「最大38メートルの津波が東北地方を襲ったとされる明治29年の明治三陸地震は世界的によく知られている」とし、「当然、原発も対策されているべきで、『想定外』は論外だ」とした。
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地震現象の科学的な探求もしないで、「地震予知は不可能だ」と主張される姿勢にはこれまでもこのセミナーで批判をしてきました。
[1088] ゲラー教授は日本に必要なのか
[1355] まことにお粗末ではないのか

報道記事にあるように、たしかに「近代的な測定技術では見つかっていない」のは事実でしょう。「東海・東南海・南海地震を想定した地震予知は方法論に欠陥がある」というのも確かでしょう。しかしそれは、プレートテクトニクス理論を真理であるかのように信奉しているから見つからないのであって、新しい地震理論に基づいて予知の可能性を探れば、見つかる可能性があります。

「地震予知は不可能」原理主義者のようなゲラー教授をアメリカから呼んできて声高に叫ばせている、しかも国民の税金で給与を払っている意味が私には分からない・・・と[1088]で書きました。[1355]では、「「地震予知はできるはずがありません」と断言するだけでは天下の東京大学の地震学者としてはまことにお粗末という感じがいたします。」と書きました。

それにしても、アメリカから来た地震学者が何故このように執拗に地震予知不可能説を説かれるのでしょうか。現在の予知方法は不毛だから即刻止めろ、というのなら理解できますが、氏は完全に地震予知不可能説の原理主義者のような方です。
 懐疑的な日本人の中には、アメリカが地震兵器を完成させたことを隠蔽工作する為の活動が使命なのか・・・と勘ぐる人が出てくるかもしれません。プラズマ兵器としての人工地震技術をロシアもアメリカも所有しているという噂を聞くことも多いこのごろです。ゲラー教授は何故日本において、「地震現象の探求」に挑戦しようとする者の意欲を阻害するような言動を執拗に繰り返されるのでしょうか。本当にそれが地震研究を目的とする学者の正しい姿勢なのでしょうか。

1648
Date: 2011-04-18 (Mon)
退潮現象の動画2本
YouTubeに久里浜と逗子海岸での津波の状況が載っていました。

「東北地方太平洋沖地震」神奈川県 三浦半島 久里浜、津波前兆?

投稿者の説明には、

「東北地方太平洋沖地震]発生直後、神奈川県 三浦半島 久里浜での津波、及び前兆と思える現象を撮影しています。」

とあります。

 また、逗子海岸での津波の様子も載っていました。

東北地方太平洋沖地震 逗子海岸津波の前兆(東北関東大震災)Tsunami

投稿者の説明文には、

「2011年3月11日東北地方太平洋沖地震(東北関東大震災) 16時頃の逗子海岸の様子。 津波の前兆、潮が物凄く引いており、海岸線一帯緊迫していました。」

とあって、地震の前兆という理解があるのかもしれません。しかし、図に示すように験潮儀の記録を見れば、明らかに津波の引き波の影響であることが分かります。河川の流れが逆流するのは、押し波の影響であり、地震前兆とはいえません。


[1630]で紹介した「退潮現象」は津波の前に発生する「地震前兆」としての退潮現象で、これは解説したように、

@海水が地殻内部空隙に向けて落下した。

Aプラズマ流体としての磁力が起こす「モーゼ効果」が起きた。

の可能性があります。[1638]では地殻内部での圧力増加によって、短期的に地盤が隆起した可能性を述べましたが、現在では@とAが原因であろうと考えております。

1649
Date: 2011-04-18 (Mon)
地震は化学的な反応である
 4月17日の朝日新聞に今回の地震で全国的に誘発地震が多くなったという記事がありました。[1644]で紹介した誘発地震が活発になった16地域も図示してあります。内容的には依然として、プレートテクトニクスによる解釈が中心で、なぜ断層運動によって東北沿岸が地盤沈下したのか、震源付近が何故隆起したのか、など納得できる説明はありません。



この記事の中で誘発地震が普通とは違う地震という紹介がありました。規模の大きな地震は逆断層型でそうでないのは正断層型という認識が通説にはあるようですが、地震爆発説では爆発の方向の違いというだけのことですので、記事の紹介と地震爆発説による解説を加えておきます。

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「普通と違う型」

誘発地震で特に注目されるのは「普通とは違うタイプの地震」と東京大地震研究所の古村孝志教授は指摘する。 陸の浅い地下で起きる「正断層」タイプの地震だ。太平洋プレートと陸のプレートが押し合う東北地方では、逆断層が多いが、地震後の地殻変動で東方向に引っ張る力が働くようになった。11日に福島県で6弱を観測した地震も正断層タイプだった。地震が少ない地域で、活動度が低いとみられてきた活断層が動き、巨大地震の影響の大きさを示している。 地震活動の活発化や珍しいタイプの地震が発生しているのは日本列島にかかる力の構造が変化したことが大きな原因だ。

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逆断層と正断層の違いは次図に示すように爆発の方向が垂直に近いのか、水平に近いのかというだけのことです。押されたり、引っ張られたりしているように見えるのは、「押し円錐」の一部を局所的に見るから、そう見えるというだけのことです。「群盲象を評す・・・」の類です。


本震は爆発が垂直に近いものでしたが、その後の余震や誘発地震では爆発方向が水平になっているようです。地震後の地殻変動で東方向に引っ張る力が働くようになった・・・とありますが、引っ張る力はどこから生じるのでしょうか、その説明が見当たらないのに断定するのはおかしいと思います。

 解離と結合という化学反応が終息しないので、繰り返し余震が起きるわけです。歪の開放という物理現象または、弾性反撥という物理現象なら、安定化するために変形するのであって、変形が原因でさらに変形を継続させるということはありえません。地震は物理現象のようにも見えますが、実は化学的または核融合的な反応であると認識しないと真相が見えてこないと思います。

また、続く記事でも気になる表現がありました。

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震源域の東南北、M8懸念

今後の地震はどうなるのか。 余震は、次第に減っていくが、M9という巨大地震が起きただけに、研究者には「1年ぐらい」「数年は続く」などの見方がある。

 誘発地震は、元々ひずみがたまっている場所があれば、これまで起きた地域以外でも起きる恐れがある。もっとも危惧されるのが、海で起きるM8級の地震。エネルギー規模はM7の30倍以上あり、大きな津波の再来も懸念される。起きる場所として研究者が着目するのは本震の震源域の 北、南、東の3ヵ所だ。

 京都大防災研究所の遠田晋次准教授は、本震の東側にあたる日本海溝よりも東側で、M8級の地震が起きる可能性を指摘する。類似例として、2006年11月に起きた千島海溝付近でのM8・3のプレート境界地震と、07年1月のM8・1の地震を挙げる。

 遠田さんの解析では、地震後の地下の力のかかり方が変わり本腰の震源域の南北も地震が起きる確率が高まった。東京大地震研究所の平田直教授は「震源域の南北でM8級の地震の恐れがある。本震の震源域でも、M8級の余震が起きる可能性がある」と指摘する。

 東大地震研の小原一成教授は、房総沖の地震活動に注目する。「ひずみを解消するための地震後の地殻変動が、新たなひずみを生み、新しい破壊が起きる可能性もある」と話す。

 04年のスマトラ沖地震 (M9・1)では、3ヵ月後に隣接する場所でM8・6の地震が起きた。

 首都圏でも地震が増えている。首都圏の地下は、陸のプレートの下に、フィリピン海と太平洋プレートがあり、三つのプレートが重なる複雑な構造。東京湾の周辺では、フィリピン海と陸のプレートの境界周辺で、地震活動が活発化している。陸の直下で地震が起きれば、M6級でも大きな被害の恐れがある。  (瀬川茂子、鈴木彩子)

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 [1644]に紹介した「余震」を説明する地震学会のサイトでも、地震で発生する歪がさらに地震を引き起こす・・・とありますが、東大地震研究所の教授も「ひずみを解消するための地震という地殻変動が、新たなひずみを生み、新しい破壊が起きる可能性もある。」と考えておられるようです。

 上述したように、「断層地震説が正しいと主張するのならば、安定化するために変形したはずの変形が、何故さらに変形を継続させるのか、納得のいく説明をしなければいけないと思います。

 また、記事には「首都圏の地下は、陸のプレートの下に、フィリピン海と太平洋プレートがあり、三つのプレートが重なる複雑な構造」とありますが、私は全くナンセンスな話だと考えています。

1650
Date: 2011-04-25 (Mon)
押し円錐の科学的な解釈
ある方から次のようなメールをいただきました。

「石田先生の解説を毎日チェックしています。非常に説得力があると思っていますが、やはり一番のポイントは地下の爆発がなぜ押し円錐になるのかということです。分かりやすく解説していただけませんでしょうか?」

 以上です。愛知6区の補選を応援するために時間が取れませんでしたが、終わりましたので、挑戦してみます。

「押し円錐理論」はすでに解説して来ましたように、石本巳四雄博士や小川琢治博士らのマグマ貫入理論を基礎として、地表面で見られる初動の押し引き分布を説明するために考え出されたものです。初動の分布を現象論的に説明したものですが、両博士とも何故押し円錐が形成されるのか、またその内部が押しで外部が引きなのか、科学的に明確な理由についてまでは言及されておりません。

 石田理論では押し領域はExplosion(爆発、外破)、引き領域はImplosion(爆縮、内破)として説明し、次図にあるように、Explosionはモル数の増加、Implosionはモル数の減少によると説明してきました。


図―1地震発生を説明する基本的化学式

また、[1019][1187]などでは、

「マグマ溜りの内部で熱解離する解離ガス(水素と酸素の混合ガス)の圧力が増大し、(マグマ溜りを破壊して)ちょうどボイラーが破壊するときのような爆発(Explosion)が起こること、その直後に酸素と水素が再び結合して体積を収縮させる爆縮現象(Implosion)が起こっている・・・と推定しています。」

と解説してきました。

しかしこれだけでは、要求にお応えできていないと思われますので、再度詳細な解説を試みてみます。

図−1に示す右方向への反応では解離ガスが発生してマグマ溜りなどに貯留されますので、圧力が増大する期間です。この期間は地震発生の前段階であり、様々な地震の予兆が出現する時期です。「熱解離反応」は「吸熱反応」ですから反応の進行とともに周囲の温度は低下し、圧力は増大していきます。そして熱が戻ってきて着火温度に達すると、爆鳴気爆発となりますが、この着火(地震の開始)が引き金になってボイラーの爆発(平衡破綻型爆発)に類似したExplosionがマグマの流れ方向(ボイラーの弱い部分に相当)に発生します。同時に爆鳴気爆発というImplosionが起きていますのでExplosionとImplosionとが同時に起きるという不思議な爆発的現象が生じます。これが地震の本当の姿であるというのが地震爆発論です。

 次の図はWikipediaから拝借した図面を加工したものです。


図―2 爆発と爆縮がほぼ同時に起きている地震時特有の現象の説明図


 なお、浅発地震はマグマ溜りやマグマの通路などで発生する地震ですから、ボイラーの破壊のような「平衡破綻型」爆発は容易に推定できます。しかし、深発地震の場合は熔融マントル内部で発生していますから、ボイラー爆発のような現象は少し想定し難いものがあります。しかし、この場合でも解離ガスの爆発がきっかけとなって、高圧力領域が消滅する方向、つまり「押し」方向へ一気にマグマが流動し、「押し円錐」を形成するものと考えています。ただし、ボイラーのような堅固な「壁」を破壊するわけではありませんので、爆発の威力も吸収されてしまい大きな震動被害を与えることはありません。前にも述べましたが、軟弱地盤でダイナマイトを爆破させても効果が無いのと同じ理屈です。

 

 押し円錐の発生メカニズムを御理解いただけたでしょうか。

参考:HHOガスのExplosionとImplosionを説明する実験動画がありました。興味深いものですので紹介しておきます。

http://www.fooooo.com/watch.php?id=-iRHE-DzodU

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