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751
2004/03/12(Fri) 16:46
パトロス
リスボン、カラブリアの大地震
「最新地震論」では、セミナー[461]
http://www.ailab7.com/log/eqlog461-470.htmlに紹介したリスボン地震に関しても、ハインツ・ホライスというドイツのジャーナリストが「ヨーロッパ大地震物語」というテーマで次のように書いています。

「地震はカトリック教会の重要な祝日の1つである万聖節に、3回続けて襲ってきた。午前9時40分に最初の地震が起こったとき、(中略)それから20分後、午前10時ちょうどに2回目の地震が起こり、(中略)そして正午に3回目の地震が襲った。
最初の地震の後で、崩れ落ちる建物の壁から逃がれようと何百人もの人々がタガス川の土手に向かって走った。だが彼らを待ち受けていたのは新たな災厄であった。
地震の直後、リスボン沖で海が盛り上がり、巨大な津波が発生したのだ。(中略)
地震の衝撃と津波による洪水に続いて、さらに別の災害がリスボンに降りかかった。町が燃え始めたのだ。巨大な炎は5日と5夜にわたって燃え続け、都市のほとんどを破壊しつくした。」

以上が抜粋したものですが、第一回目の地震の20分後と、さらに二時間後という短時間の間に3回もの大地震が発生しています。
また[461]にあるイタリア南部のカラブリア地方を襲った大地震については、1783年2月5日から3月28日に掛けて、連続して6回もの強い地震が直撃し、150の町や村が大きな被害を受け、3万5000人が死んだ、と記述されています。

このように、大地震は短時間で何回も発生することが多いのです。地震は臨界点に達している歪みが堪えきれなくなって開放されるという現象であるのならば、一回で解放されてしまうように思えます。又余震が長く続くという現象も、歪みエネルギーが解放されるという説明では理解し難いのではないかと思います。
アメリカのニューマドリッド地震も、リスボン、カラブリアのヨーロッパの地震も地震は爆発現象であることを教えてくれているように思います。
さらにリスボン地震では火災が5日5夜続いたそうです。ニューオフィス25http://www.ailab7.com/kasai.htmlにあるように、高熱ガスの噴出が大火を引き起こしたのではないでしょうか。

752
2004/03/15(Mon) 08:09
パトロス
火災旋風の原因について
会員ではないある方から、概略次のようなメールをいただきました。
「ネット上で火災旋風を検索していたら、ANSにたどり着きました。地震とは、地下でおきる爆発によるという説、非常に感銘いたしました。
そして石田説によれば、地上に噴出する水素・酸素の混合気が火災旋風を起こしたという説も、非常にわかりやすく、説得力があります。
私自身も、なぜ、関東大震災で、火災旋風が起き、竜巻のように猛火となって男女の区別もつかぬほど、焼け焦げてしまったのか、ただ単に、燃えやすい家財道具が集積していただけでは説明がつかないと考えておりました。

(可燃物という意味では、避難地よりも木造家屋密集地帯の方がはるかに多かったはず…)
もし、地中から可燃性のガスが噴出するとなると、防災の観点からも大変です。いや、大変という言葉で現わせないほど、危険極まりないことです。
地震そのものの被害以上に、人命に関わることですから、ガス噴出可能性のある地域のハザードマップを作成する必要があるかもしれません。
ですから、ぜひいち早く、この理論が科学的に正しく検証されて、広く認められることを希望します

以上です。確かにこの方が言われるように、避難地よりも木造家屋密集地帯の方がはるかに可燃物が多かった筈ですから、家財道具が集積されていたことが被服廠跡地のあの惨事に繋がったというのは根拠が薄いように思います。また、出典が記憶に無いのですが、確か倒壊率が低い地域のほうがかえって多く出火しているという記事がどこかにあったと思います。火の不始末が原因ならば、倒壊率の高い地域こそ出火が多くても良いようなものですが、そうではなくて、家が建っているほうが家事になりやすいというのは、噴出する高熱ガスが地震火災の原因であるということを頷かせます。これは焚き火をするのに、板切れをぺちゃんこにして置いては火がつきませんが、立てて置けば火の廻りが良くなることから解ります。
地震時に水素ガス発生の観測事実は無いのかとの質問がありましたので、概略次のような返信を差し上げました。

「石田理論に興味を持っていただきありがとうございます。断層の残留ガスを調査した名大の杉崎先生の論文、吉城高校の研究などがあります。検索で「セミナー倉庫  杉崎先生」と入れてみてください、[521][246][428]などに紹介してあります。

水の解離現象による水素の発生、炭酸カルシュウムの解離による炭酸ガスの発生を裏付けるのに十分の資料だと思うのですが、地震学者が地震断層説に固執している現状では地震爆発説は簡単には認められないようです。理解者を増やすしかないのが現状です。」

753
2004/03/15(Mon) 09:44
パトロス
火災旋風の原因について (2)
[752]で紹介した方から次のような返信をいただきました。ご本人の承諾を頂きましたので紹介します。

「早速のご返答、ありがとうございました。
しかし、これだけの証拠がそろっているというのに、学会が認めないというのは……科学は本当に客観的で公平・公正なのか疑問に思います。
しかし、この理論が本当だとすると、社会的な影響と重要度はかなりのものがあるはずで、もっと公の場で検証あるいは議論し、大衆に知らしめる必要があると切に感じます。
そこでご提案なのですが、テレビや雑誌などマスコミ系にアプローチされるのはいかがでしょうか?
ちょっと邪道、あるいは先生の趣味に合わないのかもしれませんが、今後もし、東京の直下型地震がおこり、それに付随する火災旋風によって、関東大震災と同じように数十万人が亡くなる可能性があることを考えると、これは単に地震学会内部の議論とか、一個人の問題を超えて、地震とそれに続く大火災をうまく説明する一つの強力な仮説として、公の場に公開し、世間で広く議論する必要性があると思うんです。
実際、現在、東京都の避難場所として、いろんな空き地・緑地があげられていますが、本所被服敞跡地のように、ならないとは、全く言えない、いや第二第三の悲劇が起きる可能性の方が高いのではないかと。もし起きてからでは遅いですよね。
学問のレベルが1923年の震災当時からから80年も経って、全く進歩していないわけです。 これは、SARSや鳥インフルエンザとは比べものにならない重要な問題だと思うのです。そして、これは、一個人の利害を超えて、大衆に知らせる義務があるのではないか。その公に周知する最初のきっかけとして、マスコミがあってもいいのではないかと…。世間一般の人は、プレートテクトニクス理論以外には、知らされていないのですから。
それは、政府や都庁の防災担当の役人も、一般市民も同じことです。知らないと、全く正しい判断ができない。知らないことが、一番怖いことだと思うのですよ。たとえ、一つの仮説であっても、知っていれば、そのリスクも検討に入れた判断もできるはず。(中略)
でも考えれば考えるほど、ほっておけない問題だと思うのですが。

以上です。次のような返信を差し上げました。
「ありがとうございます。マスコミや新聞社関係にはこれまでにもコンタクトを試みたことがありますが、どこからも反応はありませんでした。単に地震学の間違いだけではなくて、地球の内部自体の認識が間違っているところまで言及しないと収まりがつきませんので、学者は怖いのでしょうか、それとも全く間違いだと判断されるからでしょうか、誰も付き合ってくれませんし、ほとんどの学者が見向きもしない説をマスコミも取り上げられないのでしょう。
貴殿のような方がたくさん出てきてくださること、そして繰り返しマスコミにアピールすることが打開策かと思います。ちなみにセミナー[49] http://www.ailab7.com/log/eqlog41-50.htmlにありますような反応が研究者の一般的態度かと思います。学者がこうですから、道険しといったところです。」

以上が返信メールの内容です。定説地震学を信奉される方からはもっと烈しい拒否反応があることはこのセミナーの倉庫にも残っております。

754
2004/03/15(Mon) 11:45
パトロス
火災旋風の原因について (3)
再度返信を頂き、種々のコメントも記してありましたので紹介します。
「自分のような一素人の意見を紹介いただくとは光栄です。
本日は、四谷三丁目にある東京都の防災博物館を見学したものですから、地震とそれに引き続いておこる火災とその悲惨さについて、相当な危機感をもったことが、先生にメールをさせていただいたきっかけでした。
この件では、HPでも、相当積極的な議論が展開されているとお見受けします。
ただし、プレートテクトニクス理論についても全てが間違っているとは、僕も思いません。

例えば、水素・酸素混合ガス爆発説でも、「水分をたっぷり含んだプレート?が、斜め下方向に引き込まれていく」(⇒爆発)という理論は、利用していますよね。(間違っていたらすいません)
ただし、地震の原因が根本的に違うのだということは、非常に興味があり、大きく修正されるべき点なのでしょうね。
また、プレート理論を構築したのが、アメリカの地質学会会長であったというのも、権威に弱い学会(どこでもそうですよね)の体質を現わしていて、非常に面白いです。
もし、この理論を広めるとしたら、日本の中ではなく、欧米の学者で意見を同じくする方と共同戦線を張るというのもよいでしょうね。
外人であるというだけで、大衆も、日本の学者も説得されちゃいますから。
逆に、学会の本場であるアメリカ?で認められない限り、いくら説得力のある議論を国内で展開しても、日本で認められることはないということでもありましょう。

ただし、学問を離れた社会的な緊急性という意味では、日本の学者を説得する前に、マスコミ等を使って大衆を先に味方につけるという手はあるでしょうね。
いずれにせよ、もしこの仮説が真実のものだとすると、素粒子物理学とか、火星探査とか「目先の役には立たない」(失礼!)のに巨大(過大?)に投資されている科学の範疇をはるかに超えて、人命にかかわる非常に非常に重要なものであることは確かですよね。ですから、がんばってほしいです。
「マスコミへの展開への意見」 ここからは、全く科学的議論ではないですが…
マスコミとして一番影響力のあるのはテレビでしょうから、テレビで紹介されるのが一番よいでしょうね。
その理由は、大衆は、年金問題を始め、地震や火災など、自分達に危害が及ぶ可能性がある話題については大変敏感であり、それはつまり、テレビ等で視聴率が稼げる話題でもあるということでありますから、局側としてもある意味非常に取り上げやすいということを意味しています。でも最初は、「UFO特集」とか「アンビリーバボー」系と同類のような形で紹介されるかもしれません。しかしそれは、現在の日本の学会で定説でない以上、ある意味仕方がないこと。
マスコミも今は、そういう取り上げ方しかできないとは思うんですね。ただ、僕は最初の最初はそれでもいいと思うんです。
しかし、その中でいかに分かりやすく説得力のある議論を緻密に展開していくか。それをいかに多くの大衆に繰り返し見ていただき、大衆を味方にしていくか。そのような形で、議論の場にまず乗せる必要があると思うのです。
つまり、学者の頭を飛び越えて、まず大衆を説得するということですね。そして繰り返しマスコミで周知することによって、心ある地震学者の中には、本格的な検証を志す人も出てくるでしょうし。(地震学者の中でも、この仮説を知らない人も多いのではないでしょうか。)
また、国や都の防災担当者も、仮説とは言え、チェックするでしょうし、世論に押されれば、学会内部でも、何らかのコメントを用意する必要があるでしょう。その時に、理論武装して、議論していけばよいでしょうね。

いろいろ書きましたが、地学における久々のブレイクスルーになる気がします。

また、沖縄の海底遺跡やスフィンクスの謎(ハンコックさん)を知った時のような知的な興奮を覚えました。ありがとうございました。
以上の意見は、使えない部分も多々あると思いますが、使える部分は自由に編集して使って頂いて結構です。」

以上が頂いたメールです。一つだけ誤解を解いておきたいのですが、「水素・酸素混合ガス爆発説でも、「水分をたっぷり含んだプレート?が、斜め下方向に引き込まれていく」(⇒爆発)という理論は、利用していますよね。」という部分に関してです。深発地震面(http://www.ailab7.com/sinpatu.html
http://www.ailab7.com/tairyu.html
のことかと思いますが、石田理論ではプレートが潜り込んでいるとは考えていません。熔融しているマントル物質に含まれる水分(結合水)が解離水(結合水とか解離水は石田理論だけで使用される造語です)へと地震現象を経て変化して行く姿であると考えています。また「プレート理論を構築したのが、アメリカの地質学会会長であった」という表現も私は書いた覚えがありません。私も地質学の音痴で、現在の地震学にも音痴ですので会長が誰であったのかは良く知りません。どこかの掲示板で、実用性だけが頭にある悪しき工学者と揶揄された工学の世界に身を置いたことのある人間です。

「マスコミへの展開」に間しては、読者の皆様が投書なり、FAXでご意見ご感想をマスコミに送っていただければ、姿勢も変わってくるかと思いますが現状では、言いだしっぺが何を送ってもなしの礫状態です。世論作りは木の葉の一滴が集まって大河を形成するようなものがあります。大切なことだと思われた方が、木の葉の一滴を投じていただければ有難いことだと思っております。

755
2004/03/15(Mon) 20:32
パトロス
火災旋風の原因について (4)
[753]で「確か倒壊率が低い地域のほうがかえって多く出火しているという記事がある」と書いたのは記憶違いかもしれません。浜野先生の「地震のはなし」(鹿島出版会)のなかで地震火災の項目に次のような一文がありますが、これから飛躍させてしまったのかもしれません。

「安政江戸地震(一八五五年)の時の出火数は五〇カ所で、全壊数は一万五〇〇〇〜一万六〇〇〇戸であったが、関東大地震の時には出火数は一二九カ所で全壊数は一万三〇五五戸であった。
全壊数はあまり変らないのに、出火数は安政江戸地震の方が関東大地震よりはるかに少ない。」と言う記事です。浜野先生は地震火災の発生数が季節と時間によって大きな差があるという論旨を展開されています。
しかし、安政地震は11月11日夜の10時頃、関東大震災は9月1日正午頃ですから、寝入りばなの夜10時よりも、人々が活動中の正午の方が消火活動は格段にはかどるはずです。にもかかわらず、関東大震災では40時間以上も燃え続け東京市街の70パーセントを焼失させてしまいました。一方、全壊個数は変わらないのに安政地震では火災はあまり広がらず、消失面積は約22平方キロで関東大震災の約17分の一で済みました。
石田理論によればこの差は季節・時間の差ではなくて、噴出してくる解離ガスの量の差であると解釈します。唐山地震では地震の前に「ウーウー」という音が聞こえたという話しが載っています。

(参照:セミナー[109] http://www.ailab7.com/log/eqlog101-110.html
これは地中からガスが噴出する音ではないかと思います。
また、井戸からガスが噴出し、小石を吹き上げるくらいの勢いであったそうです。(参照:http://www.ailab7.com/lib_004.html#lcn004
このように地下から可燃ガスが噴出することが、火災旋風を起こす原因であり、関東大震災やサンフランシスコ大地震が火災によって大きな被害を被った理由であると思っています。
そういえば、パプアニューギニアを襲った地震による津波にさらわれて亡くなった方々の体に火傷を負った跡があったという話しを聞きました。「波に流されて底などに擦りつけられた傷ではなく、高温による火傷のようであった。津波が来襲時に、ジェット機のような轟音が響いて、異臭があった。」ということです。この地震はメタンハイドレート層の崩壊が原因ではないかという説もあるようですが、私は解離ガスの爆発が原因だと思っています。

日本でも地震時に海中から可燃ガスが噴出したと思われる現象の記録(参照:セミナー[460] http://www.ailab7.com/log/eqlog451-460.html)が残っています。北海道南西沖地震では青苗地区の港に係留してある海上の漁船から出火していました。また熱海沖の海中ケーブル切断事件も海底からの高熱ガスが犯人だったのではないのかと思っています。(参照:セミナー[429] http://www.ailab7.com/lib_004.html#lcn004
大地震では可燃ガスが噴出するので、火災は避けられないと思ったほうが良いでしょう。

756
2004/03/17(Wed) 12:52
パトロス
地球磁場逆転の解釈
かつてこのセミナーでの論争の発端となった地球磁場逆転の件ですが、セミナー[313] http://www.ailab7.com/log/eqlog311-320.html
でご指摘を受けた岩石残留磁気の理解に関する「定説と石田理論の見解の相違」をもう少し詳しく説明しておきたいと思います。読み返しますと、[315]の回答では説明不足で読者にはご理解を得られないなぁと思ったからです。
指摘された大学教養レベルの講義(当然定説ですが)というものは、地球の姿勢は常に不動であるという前提に立っています。岩石の残留磁気が逆転しているのは、地磁気だけが逆転し、地球の姿勢は同じであると考えているわけです。それゆえに伏角の絶対値だけが問題にされています。伏角の絶対値が時代と共に変化して行くのはその地域(インド亜大陸)が移動した証拠であるという解釈をしているのです。地球の姿勢が不動ならば、それは正しいでしょう。
しかし、岩石の残留磁気がN―Sの逆転を示しているのは、地球の姿勢そのものが回転(ポールシフト現象により)した証拠であると解釈しているのが石田理論です。その解釈のもとでは、伏角の絶対値だけを取り上げて大陸が移動した証拠であるという結論は出てきません。伏角の正逆とは銀河系から見たら地球の姿勢が逆立ちしたような姿になったことを意味するからです。つまり、伏角が逆になると言うことは、その地域は赤道を超えて反対の半球側に移動することになり、インド亜大陸は北半球と南半球とを往復運動すると解釈しなければならないからです。

セミナー[318]で「グラハム・ハンコック」流のポールシフト論者ですかと問われていますが、ポールシフトに関しては「イエス」と言うことになります。

757
2004/03/18(Thu) 13:59
パトロス
地球磁場逆転の解釈(2)
セミナー[316]の質問「太陽の姿勢が変わったと解釈するのではなく,地球磁場の方が変わったと解釈するのが,どうして「天動説」と比喩されなければならないのか理解できません」という質問の回答についても、
ライブラリー43
ニューオフィス15 http://www.ailab7.com/gendaiten.html
の解説ではやはり理解が困難かなぁと思いますので、もっと噛み砕いた分かりやすい説明をニューオフィスに追加したいと思い準備中です。
結局は伏角の意味することの解釈に違いがあるのです。たとえば現在北半球にある日本では磁石の針は北が下がって、南が上がるような姿勢になります。これはMUさん作成の3Dコンパスを観察すると一目瞭然ですが、ニューオフィス15の図からもわかることです。しかし通常の100円コンパスなどは平面上の方位が分かれば良いので、磁針は水平になるようにバランスを採って作られています。したがって、伏角は計測できません。
この3Dコンパスの針がある日突然北が上がり、南が下がったとします。定説では地球の磁場だけが逆転し、今までの北極が南極になっただけと言う解釈になります。N―Sの磁方位が変化しただけで恐ろしい惨事は何も起こらないはずです。
しかし石田理論では、地軸が変化して日本が南半球に移動したという解釈になり、ポールシフトに伴う大災害が待ち受けることを意味します。自動車の荷台に積んだ浴槽の水を想像してください。自動車のハンドルを急に切り替えれば、浴槽の水は荷台に溢れかえってしまいます。これと同じことが地球上でおこるわけで、マンモスの墓場がシベリヤにあるのはそのせいではないかと思っています。
伏角の正逆は重大な意味を持っているはずで、絶対値だけでその場所の緯度を決めることはできません。従って絶対値のデータだけからインド大陸や、ヨーロッパ大陸そしてアメリカ大陸がスムーズに移動したと言う大陸移動の説明は矛盾があるということです。ニューオフィスにある磁極の移動図は赤道を超えて南北へ烈しくジグザグの軌跡を描くことになるはずです。
結局は磁場の逆転を地軸の逆転とみるか、磁場だけの逆転と見るかの違いということですが、地球の磁場は太陽と無関係には存在できないはずですから、磁場だけが(太陽の影響を受けずに単独で)逆転するということは無いと思っています。
758
2004/03/19(Fri) 14:29
パトロス
インド亜大陸の北進
セミナー[327] http://www.ailab7.com/log/eqlog321-330.html
では次のような疑問が出されています。
「話を元にもどしましょう.デカン高原の古地磁気データが何回も極性の南北逆転を繰り返しながらその伏角の絶対値ががなめらかに低角度へと変化して来た事実を,先生の「ポールシフト」理論ではどのように説明可能なのか全く理解できません.」なかなか議論がかみ合わないもどかしさがありますが、もう少し詳しい回答を作りましょう。インド北進の件はニューオフィス43http://www.ailab7.com/gendaitidou.html
の左下図に解説しましたように、地球磁場だけが激変的に反転し、その他は斉一的な変化であるという定説が正しければ、成り立つ議論です。定説が正しいのなら伏角の絶対値だけが重要であるのですが、定説が正しくなければ伏角のプラスマイナスは重要な意味を持ってきます。伏角が0度とはその地点が赤道上にあるということですが、プラス35度とマイナス35度ではその位置が日本とオーストラリアほどの違いになります。したがって「なめらかに低角度へと変化」したのではないことになります。

「ポールシフト」理論によれば、「南へ北へ忙しく変化」したことになります。デカン高原の位置が南半球に位置したり、北半球に位置するような地球の回転を、ポールシフト現象によって経験している、ということになります。当然斉一説とは相容れない激変説の立場を取っています。

759
2004/03/19(Fri) 15:59
パトロス
ポールシフトと極移動
ポールシフトには地軸移動(ポールシフト)と極移動(ポールワンダリング)と言う二つの違った解釈があるそうです。セミナー[325] http://www.ailab7.com/log/eqlog321-330.html

にある「それより,地磁気が表皮だけに記録されるとして,ポールシフトによってどのように縞模様が形成可能なのですか?」という質問の意味が理解できなかったのは、ポールシフトの解釈の違いなのかもしれません。下記HPにはその違いが解説してありました。http://members.at.infoseek.co.jp/vraifils/poleseft.htm
「ポールシフトと呼ばれるものには大きく2つのタイプがあります。
天体における地軸の移動と極(北極と南極)のポールシフトですが、極移動のほうはポールワンダリングと呼ばれています。地軸移動とは、自転軸が天体と一緒に自転しながら傾斜することで、その実例が赤道傾斜角97.7度で横倒しになっている天王星です。」
という解説がありました。私が考えているポールシフトというのは、ニューオフィス43http://www.ailab7.com/gendaitidou.html
の右下図のようなもので、天体の姿が傾斜するとともに新しい自転軸ができ、しばらくして新しい磁場が形成されるような現象ですから、極が移動します。これならば明らかに変化の前後で磁場が変わりますので、縞模様は刻まれることになります。しかし天体と自転軸が一緒になって変化するだけならば、極の移動はなく、縞模様は刻まれません。これをポールシフトというのなら、私の言葉の使い方が間違っていたことになり質問者に陳謝しなければなりません。
私は異変の原因が回転体の重心移動にあると考えていますので、当然のことですが、異変の前後で回転軸も変化しているはずで、極が移動します。今後は極移動とポールシフトとを使い分けたいと思います。厳密には極移動を伴うポールシフトと極移動を伴はないポールシフトという表現の使い分けのほうが誤解が生じないと思います。極移動を伴わないポールシフトが発生する理由は見当たりません。

760
2004/03/20(Sat) 10:52
パトロス
ポールシフトと物理法則
「ポールシフトのダウト」というタイトルのついたページがありました。
http://www.117.ne.jp/~daita-h/poll.html
そこには「物理法則を無視?」という見だしで次のような説明がありました。
「ポール・シフト(極転移)とは、地球の地軸が傾いてしまう現象の事である。(中略)
  さて、独楽が回っているところを想像してみよう。 独楽が安定して回転出来るのは、遠心力のおかげである。 つまり、軸に対して回転の外側に向けて均等の力が働いているために倒れずに回り続けるのである。(中略)  安定して回転している独楽が、いきなり胴体を軸にして回り出す事が物理的に有り得るのだろうか。 (ポール・シフトとはつまりこういう事)
  木星ぐらいの大きさの天体と近距離で接近でもしないと無理だろう。 ちなみに研究者達は、ポール・シフトは過去に起こっていたとする証拠をいくつか挙げている。 例えば「過去に南極は温暖な気候であった」とする説等は、大陸移動のメカニズム(プレート・テクニクス)を完全に無視したものである。(以下略)」

このHP作成者も私と同じようにポールシフトとは極の転移を伴う現象であると解釈しておられるようです。
ところで物理法則を無視しているという理由の一つは回転体の回転軸が変化する理由が見当たらないということでしょう。ポールシフトの後で両極の氷が溶け出し、世界規模の地震が起こると解釈されていますが、ポールシフトの前にこうしたことが起きることが原因なのです。大規模な隆起・陥没を伴う大地震が起きることや両極の氷が溶け出すこと、または巨大隕石の衝突で、回転体の重心が移動してポールシフトは起こります。

もう一つの物理法則無視とされているのは、プレート・テクトニクス理論を無視しているということですが、プレート論自体が物理現象の無視であると私は思っています。恐竜が生息できるほど「過去に南極は温暖な気候であった」というのは、大陸移動よりも極転移という激変のほうが説得力があると思います。マンモスの胃袋に消化されないままの温暖地域の草花が残っているというのも、極転移による激変を物語っていると思います。マンモスが住んでいた温暖な地域が極地入りしたことにより短期間で凍死したのでしょう。

物理法則無視という点では、極転移を伴わない地軸の傾斜には法則無視の感がありますし、地球磁場だけが激変的に南北の逆転をしたという定説論者の解釈こそ法則無視のような気がいたします。地球の姿勢は不動のままで、磁場だけが逆転したというのは中世の天動説のような傲慢さを感じるのは私だけでしょうか・・・。

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