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1671
2011-05-20 (Fri)
やっぱり地中封入が心配です
福島第一原発を襲った津波は高さが14メートルもあったそうです。40kmほど北にある相馬市でも験潮儀が破壊されて記録が残っていないですが、15mはあったようです。一方、M9.0の震源に近いはずの仙台港で7.2mと報じられています(下記資料参照)。三陸のリアス式海岸では津波は地形の影響を受けて大きくなることは当然ですが、リアス式海岸ではない場所で、津波が何故このような大きな高さになるのか、不思議に思っていましたが、三陸を襲った津波と福島を襲った津波とは別の場所で発生した津波であることが推定できます。


図を見ると分かるように、@の爆発点、つまりM9地震の震源とされている牡鹿半島沖から、北方の八戸、関根浜までの距離と、大洗、銚子までの距離はそれほど違いがありません。ほぼ同じ距離と見て差し支えありません。しかし、津波の到達時刻は一方は地震発生後一時間以上経過した後であるのに、他方は30〜40分で到達しています。これは大洗、銚子を襲った津波がBの爆発で発生したものであることを示唆しています。相馬や福島原発を襲った津波もこのBという地震爆発で発生した津波であることが推定できます。

津波の到達時刻から、津波を逆追跡して津波発生領域を決定することができ、それを津波の「波源域」と呼んでいますが、今回のように少なくとも三つの震源がある場合にはその追跡計算はできないでしょう。ましてや、プレートテクトニクス理論に固執していては、正しい解析・解明は不可能です。

因みに、今回の地震による地鳴り音を水中マイクロフォンで収録したアメリカチームの動画がYOUTUBEに載っています。

http://www.youtube.com/watch?v=4rWDrZIucAQ

二箇所で収録されたものを一本にしてありますので、二つの間の時間経過が不明ですが、前半部分でははっきりと二つの爆発があったことがわかります。後半のアリューシャンで収録されたものがすごい迫力があります。ひょっとしてこれがBに相当する地震爆発であるのかもしれません。

【PS:前半はP波で後半はT波(Secondaryに次ぐTertiaryの意)、つまり海水中を伝播してくるので、遅く到達する波と解説してあります。仙台でのPとTの合成された音はすごい迫力があります。http://www.pmel.noaa.gov/vents/acoustics/seismicity/pacific/sounds/sendai-ptwave-sound.wav

[1662]で述べたように、Bの地震爆発と、4.11地震の発生原因が勿来で行われているCO2地中封入プロジェクトの影響ではない、つまり人災ではないと断言できるのかどうかと言うことです。長岡での封入プロジェクト責任者は学識経験者の科学的根拠に基づく審議を得て行っているから、安心しておられたようですが(オフィス38CO2地中貯留計画責任者の安全認識参照)どの様な学者でも「未知の科学」に関しては、全員素人です。しかし、スイスでは未知の現象であっても、住民に被害を与えたのなら、社長は提訴されているのです。

未知の問題に対しては謙虚に原因の探求をしていただきたいと思います。
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資料
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2791876/6990749

東京電力はこれまで、福島第1原発周辺の津波の高さが10メートルだったと推定していた。だが、東電広報は22日、「現在は、高さは14メートル以上だったとみている。その高さでも津波の痕跡が発見されている」と語った。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/17/kiji/K20110317000442930.html

福島県相馬市を襲った津波は沿岸部で高さ15メートル以上に上った可能性があることが、建築研究所国際地震工学センターの藤井雄士郎主任研究員と東大地震研究所の佐竹健治教授によるコンピューター解析で分かった。

 岩手、宮城両県の沿岸各地点でも「5〜15メートル程度」との結果が出た。気象庁の検潮所での観測データは相馬で7・3メートル以上が最大だった。津波で観測装置が破壊され、それ以上の記録が残らなかった可能性がある。
http://www.townnews.co.jp/0111/2011/05/19/104470.html

今回の大震災では、最大震度が6強(宮城野区)、津波の高さ7・2m(仙台港)

1672
Date: 2011-05-23 (Mon)
地熱発電も慎重な検討を要す
安全運転中の浜岡原発が菅首相の愚かな判断で停止され、中部電力は火力発電に切り替えつつあります。この流れの中で、安井至東大名誉教授の地熱発電を推奨するという記事がありました。CO2の地中封入とともに、地熱発電に関しても、地震誘発の可能性がありますから、慎重な検討が必要です。

名誉教授の言葉を抜粋して紹介します。

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【電力】東大名誉教授「原発の代替発電手段・本命は『地熱発電』」
2011/03/30(水)
 

原子力は現在、日本の電力供給の約4分の1を占めている。しかし、福島第一原発の 事故を受け、その見直しは避けられない。原子力に替わる新たなエネルギーは何か。
 エネルギー問題に詳しい東大名誉教授の安井至氏の提言は興味深い。 1000年に1回といわれる大災害とはいえ、現実に原発に事故が起きてしまった。 住民の反発も考えられ、今後、福島の原発を使うことはできないだろう。原発その ものへの反発が高まり、別の場所での新規建設もまず不可能と思われる。 (略)

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 私(安井)が現時点で本命と考えるのは「地熱発電」。次いで、「中小水力発電」、「洋上 風力発電」が挙げられる。地熱発電とは、火山活動による地熱で蒸気を発生させて 発電する方法である。現在、日本には18か所の地熱発電所があり、合計で535メガ ワット(原発1基の半分ほど)の発電容量である。火山国である日本には、最も適している。
◎週刊ポスト2011年4月8日号
http://www.news-postseven.com/archives/20110330_16122.html

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さて、この発言は地熱発電による大規模な地すべりや崩落事故が起きていることを知っての上での発言なのでしょうか。それでなくても温泉が枯れたり湯の温度が低下したりで、温泉地では地熱発電に反対の声が上がっています。

つい先日も、宮城・岩手内陸地震の震源近くにある、鬼首地熱発電所で蒸気が噴出し人命が失われたばかりです。

地熱発電は、高熱の蒸気を吸い上げるために、地中内部の圧力を降下させ、そのために解離ガスという爆発する可能性のあるガスを発生させて、地すべりや、崩落の原因となっている可能性があるケースが多くあるのです。

@先日の鬼首の事故、
A1997年に発生した秋田県澄川地熱発電所での、大規模地すべり、
B岩手県葛根田地熱発電所での大崩落の記事
を紹介しておきます。

私(石田)は1998年に起きた雫石地震も、原因は松川と葛根田の二つの地熱発電所による影響ではないかと疑っております。

@:鬼首(おにこうべ)地熱発電所爆発事故2010/10/18 09:00 【秋田魁新報】

http://www.bahvideo.com/video/?1954423245-1

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宮城・大崎市の鬼首(おにこうべ)を含む一帯は、鳴子温泉郷と呼ばれる日本有数の温泉地。地熱発電所の駐車場付近は、噴気孔まで距離があるにもかかわらず、道路は一面、白い灰のようなもので覆われていた。東北大学火山物理学・西村太志准教授は「非常に激しい爆発が起きた。20メートル直径の新しい噴出口ができましたし、土砂がかなり遠くの高い木にもついていますので、大きな爆発が起きたということがわかりました」と語った。激しい爆発の兆候は、1カ月前から確認されていた。
鬼首地熱発電所の所長は「9月8日に地下から湯気がモワモワ噴き出すような。それで穴が開くような現象が起きました」と語った。作業員が勤める会社の社長は「最初は小さな穴だったんですよ」と語った。この小さな穴は、10月に入り大きくなってきて、11日から穴をふさぐ作業を始めていたという。鬼首地熱発電所の所長は「10月8日にそこからバッと噴き出して、小さかったものが、かなり規模も大きくなって、しかも、だんだん池状のものが、熱水のたまった池状のものが出てきました。

10月11日から、この手のものは、石を入れて沈静化するのが基本と聞いていましたから、石を入れることを開始しました」と語った。
事故前日の16日に撮影された写真には、噴気孔をふさぐための石が写されていた。こうした石を使う理由について、鬼首地熱発電所の所長は「完全に密閉してしまうと、別のところから噴き出しますので、なぜ石にするかというと、適度にすき間を確保しながら、ほかに大きな影響が出ない中で、何とか沈静化させる」と語った。

(略)実は、こうした噴気孔ができるのは、この地域では決して珍しいことではないという。九州大学工学部の江原幸雄教授は「自然の状態での噴気地域では、新たに活動したり止まったりするのは頻繁にあるんです」と語った。こうした噴気孔を、地元では「地獄」と呼んでいるという。

A:澄川地熱発電所そばで、大規模地すべり発生 
http://www.geo.chs.nihon-u.ac.jp/tchiba/hachi/frame30.html

1997年5月10〜11日にかけて、秋田県鹿角市八幡平の澄川温泉背後で、幅400m・長さ700mの地すべりが発生した。


5月4日 澄川温泉旅館の飲料水が濁る。
5月7日 澄川温泉の私道,露天風呂の基礎にひびが入る。
5月10日2時30分 澄川温泉の南側傾斜で,地滑りが発生,山側の建物の寸前で停止。
5月10日朝 調査の結果、地すべりは、幅約700m、高さ約150m、奥行き約500mに及ぶ大規模なものと判明。
5月10日12時ごろ 澄川旅館の露天風呂が土砂で埋まり、小屋が傾く。
5月10日20時ごろ 東北大・焼山観測所の地震計に、低周波地震が記録されはじめる(土石流の発生直前まで続く)。
5月11日7時40分 鹿角市長らが澄川温泉を視察中に、地すべりの移動速度が急激に増加、澄川温泉の建物が目前で崩れる。緊急避難。
5月11日7時53分 7時57分までの4分間、低周波地震も停止(東北大学)。
5月11日7時58分 大沼上空のヘリコプターが、澄川温泉付近で、水蒸気爆発が発生した瞬間を目撃。秋田航空の伊藤孝機長によれば、間欠泉のような約5〜60mの高さの白い煙が突然、立ちのぼった。15秒後、再び高さ100〜120mの垂直の噴煙と斜め上方への噴煙が発生した。
5月11日8時00分 岩屑なだれと土石流が発生。二軒の旅館の建物併せて16棟が全壊・埋没あるいは流失。多数の人によって、土石流が国道341号の赤川橋を越える瞬間が目撃される。その後、2km下流のトロコの砂防ダムまで到達、濁流はさらに下流へ。視察団は、数分前に脱出。

地すべりの発生直後に水蒸気爆発が発生した。秋田航空のヘリコプターのパイロットがその瞬間を上空から目撃していた。水蒸気爆発は少なくとも2回発生したという。2回目の噴煙の写真では、2方向の噴煙が確認される。垂直に上昇する噴煙は噴石と大量の水(おそらく温水)を含むコックステイルジェットであることが確認できる。もう一方は、斜め上方あるいはほぼ水平に噴き上げる噴煙で、砂質の火山灰を含む熱い水蒸気と思われる。

B:2008年葛根田地熱発電所で大規模地すべり発生
http://www.mlit.go.jp/common/000014155.pdf

2008年4月20日、岩手県雫石町葛根田地熱発電所で大規模な地すべりが発生。



被害状況は県道西山生保内線の供用区間の終点部約30mが崩落土砂により埋塞、一級河川・葛根田川が崩落土砂により半分程度閉塞、葛根田地熱発電所の蒸気配管と熱水配管の損壊等により、蒸気供給がストップしました。
 

このことにより、冬期通行止めを解除したばかりの県道西山生保内線が現場から約7km手前のゲートで全面通行止めに切り替えられました。
 また、近くに秘湯、滝の上温泉があり、3軒の旅館が予定していた4月25日からの営業ができなくなりました。

1673
Date: 2011-05-24 (Tue)
原発継続しか活路はない
原発を停止させ、;火力発電、地熱発電を推進すると、地震誘発が頻繁となり日本経済は回復不能の窮地に陥ります。それを心配してか、JR東海の葛西 敬之会長が、今朝の産経新聞に「原発継続しか活路はない」という発言をしておられます。全く同感ですので、地震学セミナーとしては異例ですが、会長の主張を紹介します。マスコミに巣食う左翼活動家的発想に惑わされてはなりません。

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(原発は)既に7基がこのような形で運転停止となり、このままでは1年余りのうちにすべて停止してしまうだろう。
もう一方には地震・津波・原発事故で損害を受けた人々を支援し、被災地域を復興するという大事業があるが、そのためには日本経済が力強く活力に満ちていなければならない。   
経済の血液循環とも言うべき電力の安定供給を瞬時も途切れさせてはならない。
冷静に現実を見れば結論は自明である。今回得られた教訓を生かして即応体制を強化しつつ、腹を据えてこれまで通り原子力を利用し続ける以外に日本の活路はない。
政府の責任で速やかに稼働させるべきだ。今やこの一点に国の存亡がかかっていると言っても過言ではない。
日本経済の血液循環である電力の安定供給を守り抜いて欲しい。
この一案件だけに限った挙国一致内閣が合っても良いのではないかと思う。

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次世代の新エネルギーが開発されるまでは、原発継続しか活路はないというのが国を守る責任のある政治家の正論だと思います。

1674
Date: 2011-05-27 (Fri)
東北沿岸を襲った津波のほんとうの波源域
「1671」では、「津波の到達時刻から、津波を逆追跡して津波発生領域を決定することができ、それを津波の「波源域」と呼んでいますが、今回のように少なくとも三つの震源がある場合にはその追跡計算はできないでしょう。ましてや、プレートテクトニクス理論に固執していては、正しい解析・解明は不可能です。」と述べました。(正確な追跡計算はできないだろうという意味です。)
気象庁気象研究所の発表によれば今回の地震津波の波源域が岩手県沖から茨城県沖の長さ約550km、幅200kmの範囲に及ぶとされています。



しかし、地震爆発論として検討すると、矛盾が見えてきます。
爆発が3分程度の間に少なくとも3回発生していることを考えると、各地に到達した津波は一つの爆発によって生じた海底隆起が波源になっているのではないと考えるほうが合理的です。

図に示された広大な波源域全体が隆起したのではなくて、今まで述べてきた三つの爆発に加えて、岩手県北部にもCという地震爆発が起きて、それぞれの爆発で波源域が発生しているのではないかと推定されます。


また、「地震動とほぼ同時に津波が観測された観測点は、波源域の中に含まれる」として三陸沿岸が波源域に含まれています。しかし、宮古、釜石、大船渡などでの「引き波現象」は「モーゼ効果」または、海水の地殻内部への「吸い込まれ現象」によるものであり、津波の第一波として「引き波」が来襲したというのではないと考えられます。地震発生後30分程後に「押波」として襲来しているのが津波としての第一波であると考えられます。したがって、波源域はもっと沖合にあるはずで、上図に示したように本当の波源域は四箇所に存在しているのではないでしょうか。

四番目の地震爆発が岩手県北部沖合で発生していた可能性は次の図からも推定できることです。


プレート論では、プレートが潜り込んで、断層破壊が次々と時間差をとって各所で発生したという解釈になるのでしょうが、剛体であるプレートがそのような挙動を示すということには説得性がありません。プレートテクトニクス論を早く捨てていただきたいと思います。

1675
Date: 2011-05-27 (Fri)
地震時には赤外線が放出されている
波源域の解析図や検潮儀の記録を見ると、東北地震M9.0の内容は四つの大きな地震が3分程度の間に起きていたことが推定されます。

一方、地下における爆発の影響、つまり、解離ガスの発生によって生じる高圧の地下空間から、地震前後に空中に放射されるイオン化物質が検出されているようです。

「マグニチュード9の地震の前に急速に加熱された日本上空の大気」という報告がありました。このセミナーでは、以前から地震の前は蒸し暑くなるという言い伝えは、地下から高熱の水蒸気が噴出しているのが原因であると述べてきましたが、それを裏付けるような調査研究であります。
http://oka-jp.seesaa.net/article/202402972.html

http://www.technologyreview.com/blog/arxiv/26773/


上図は赤外線の放射を示すものですが、8〜10日に現れている高濃度の赤外線はCの震央付近に、11日は@とAの震央付近に、12日はBの震央付近に現れています。
地殻内のLithosphereで起きている高圧空間、その爆発がAtmosphereに影響を与え、さらにIonosphereにも影響を与えていることは十分に想像できることであります。
http://www.u-gakugei.ac.jp/~kamogawa/jpn/lai_coupling_j.html
鴨川仁氏のサイトには、
「大地震や津波が大気重力波等を通して電離圏まで影響を与えることはよく知られています。一方、地震時・後のみならず地震前においても電離圏擾乱が見られるという指摘が80年代ぐらいからされており議論が盛んです。現在は、メカニズムが仮説の段階であること、統計的解析が不十分な場合も多いため現象の存否 については決着がついていません。しかし、近年のいくつかの論文では、統計的に有意なものがあり、さらに研究する必要があります。これらの大気圏・電離圏 擾乱と地震の因果性については、地震による影響のみならず、これら擾乱が他の地震発生要因の副産物として観測されている可能性もあります。」
とあります。プレート理論からはこの研究の意義が認定できませんが、地震爆発論から言えば、大いに意味がある研究であり、この方面から地震予知に迫る方法はあるはずです。
今回の地震は地震爆発が四箇所にも別れた稀に観る巨大地震でしたが、電離層中の電子の数も莫大なものになっています。


論文の最後には「今回のデータを最大限に活かすチャンスを作らなければ、地震研究に明日はないかもしれない。」とあります。
かつて日本の学者は測地的予知法にこだわる余りここにあるフランスのDemeter衛星の打ち上げに協力要請を断りました([1293][1497])。愚かさもいい加減にしていただきたいと思います。
英文論文の邦訳を載せておきます。
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地質学者たちは、これまで、大地震の前に報告され続けていた奇妙な大気の現象についての理解に戸惑っていた。これらには確証がなく、また、こ れらの大気の状態と地震の関係を物語る上での裏付けとなるデータを手に入れることも難しかった。
し かし、近年、世界中の様々な研究チームが、地震地帯に監視ポイントをを建設し続けており、そして、そのいくつかの監視ステーションからは、す でに地震が発 生した前後の高層大気の状態と電離層のデータを衛星に送っており、そこからのデータを入手することが可能となってきている。

2010年1月にハイチで発生したマグニチュード7の地震の前に、DEMETER宇宙船から得られたデータでは、超低周波無線信号の大きな増 加を示していた。
そして、今回、 NASA のゴダード宇宙飛行センターが 3月11日に日本を荒廃に追い込んだ超巨大地震に関してのデータを提示した。
このデータの結果には多くの人々が驚くと思われる。
日本の東北でのマグニチュード9の地震の数日前より、電離層全体の電子量が劇的に増加したことがわかったとゴダード宇宙飛行センターの研究ス タッフは言う。そして、この電子量は地震の3日前に最大限に達した。
同時に、衛星は巨大な赤外線放出を観測した。この赤外線の放出は、地震直前にピークに達した。
これは言い換えると、空気が加熱していたということになる。

これらの観測は Lithosphere-Atmosphere-Ionosphere Coupling メカニズムと呼ばれる考え方と一致している。
この考え方は、地震の前日には、実際には与えようとしている断層の大きなストレスがラドンの大量の放出を引き起こすという考えだ。
このガスからの放射能は大規模に空気をイオン化し、いくつかの影響を与えると思われる。水分子が空中でイオンに引きつけられるので、イオン化 が水の大規模な凝結を誘発するのだ。
しかし、結露のプロセスも熱を放つ、そして、赤外線放出を引き起こしている理由はこれだ。
NASA の研究チームは、 「3月8日赤外線の急速な増加が衛星データから観察されたことを、我々の最初のデータが示している」と言う。
これら赤外線の放出は、電離層とその全体の電子の含有量を増加させる。そして、これは確かに、岩石圏、大気と電離層がひとつの方向として不安定にさせられるという意味を持つと思われる。
問題は、今回得られたこの証拠が、どの程度まで一般化した意見となり得るかだ。
日本で発生した大地震は、世界で起きた地震の中で最も大きなもののひとつであり、今後においても研究されるべきトップクラスの現象であり続ける。
今回のデータを最大限に活かすチャンスを作らなければ、地震研究に明日はないかもしれない。

1676
Date: 2011-05-28 (Sat)
関東圏での磁気異常
週刊プレイボーイの2011年6月6日号(5月23日発売)に東京近辺で、カーナビなどのコンパスが異常を示す事象が起きているという記事があったそうです。e-piscoに載っていたDONTA氏の抜粋を紹介します。
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(抜粋)

2011年4月23日実施 千葉・東京湾磁気異常調査 房総・東京湾で磁気異常が続発。「3.11」のひずみは南へ!?次は首都圏直下M7がくる!! 

・隣り合ったフィリピン海プレートとユーラシアプレートにもストレスがたまり、「首都圏直下型地震」が引き起こされる危険が迫っている。それを裏付けるのが房総半島の「磁気異常」。

・最初に気付いたのは、海洋学者の辻維周(まさちか)氏。太平洋に突き出た野島崎では5〜6年前から10度ほど磁針がフラつく現象が始まっていたが、2009年に入って狂いが極端になり、日によっては南北逆転や180度以上の誤差が生じたという。

・大阪市立大学名誉教授の弘原海清理学博士は2009年秋、本誌の取材に対してこう答えてくれた。「房総半島と周辺海底の岩盤内部で圧力、つまり地震エネルギーが高まり、細かい亀裂が生じるときに起きる放電現象(ピエゾ効果)が地上の磁場を歪めているのでしょう。1923年の関東大震災の数カ月前にも、震源域の南東約50kmの野島埼灯台でコンパスが狂い始めたそうですから、今回の磁気異常も大規模な地殻破壊(本震)が起きる前触れとみられます。(略)」

・2011年4月10日、辻氏から連絡が入った。「江東区と江戸川区の臨海地区で、断続的に強い磁気異常が続いています。東京湾岸では今までになかった現象です。房総半島でも変化が起きて(略)」

・2011年4月23日調査:千葉県の成田市から10キロ東の大栄PA(パーキングエリア)では東へ140度の大きなズレ、東関東自動車道の酒々井PAでは磁針が南北逆転。また、東京湾周辺エリア(金谷港や市川PA、市原PAなど)も地磁気の乱れ。琉球大学名誉教授木村博士はこう分析する「(略)。成田付近の千葉県北東部の地下では今、急激に岩盤が壊れ、最後に成田直下で本震が起きる危険が迫っているとしか思えません。(略)。まさに首都直下の東京湾北部が危ない。成田と東京湾北部を震源とするM7前後の直下型地震を警戒すべきです。」
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以上が抜粋記事です。
弘海原(わだつみ)氏が述べておられる、「地震エネルギーが高まり、細かい亀裂が生じるときに起きる放電現象(ピエゾ効果)が地上の磁場を歪めている。」という説明は地震爆発論による見解とは少し違っています。そもそも「地震エネルギー」とは何なのか、定義らしいものがなく漠然としています。磁気が狂いを生じるのは、岩石に亀裂が入る時のピエゾ効果というよりも、私は解離ガスという原子状態の酸素と水素の混合ガス、つまりプラズマとしての流体が、岩石の空隙またはマグマ溜のような流路の中で高圧部から低圧部に向かって高速に移動することで発生する地電流が局所的に磁場を狂わせていると考えています。つまり、地下においてMHD発電が起こって、磁場の狂い、発光現象、地震雲、動物の異常行動など、宏観現象の原因になっていると思います。
したがって、記事にある現象は前兆現象の可能性もあり、警戒する必要がありますが、前兆現象があれば必ず地震が起きると考える必要もないと思っています。
[1675]で紹介した赤外線の増加も一つの前兆現象ですが、増加した地域全てに地震が起きているわけでありません。爆発が起きずに前兆現象が終息してしまう場合もあるはずです。


したがって、[986][1556]に紹介したように、前兆が現れても、発生(爆発)しないで終わるケースもあると考えたほうがいいと思います。前兆という言葉にとらわれると、発生しなかったから前兆とは言えない「前兆はウソだ!」ということになって混乱します。

結論的に言えば、地震の前兆の可能性が高いですが、前兆の段階で終息する場合もあるので、地下水の変化や、水素濃度の上昇、といった他の地震付随現象に関する科学的な計測とつき合わせて総合的に判断する必要があります、ということになるでしょう。
現在前兆観測としてのANS観測網が機能しておりませんが、コンパス異常などがあった場合には、観測記録簿(現在のパスワードは会員掲示板に載せてあります)に記入していただきますようお願いします。
地震の前兆は警告と捉えて、警戒を強め、なぜ天変地異が起きるのかという根源的な問題を見つめる機会にしたほうがよいと考えます。
[1637]天罰の科学的意味では以下のように述べました。

「貞観政要という唐の太宗の政治を記録した書籍に、国内に旱害が発生したとき太宗がとった行動が載っています。
「雨や日照りがうまく整わないで、水害や旱害が起こるのは、すべて、人君の徳に欠陥があるからである。私の徳が修まらないのは、私の不徳であるから、天は当然私を責めるべきである。人民たちは何の罪があって、こんなにも、ひどい困窮に会うのであろうか。中には、かわいいむすこや娘を売るものさえあると聞いている。私は非常にそれを気の毒に思う。」といって、うられた子供たちを買い戻し、その父母に返してやった・・・とあります。
政治を志す人は、己の欲得で政権を目指してはなりません。鳩山さんにも、菅さんにも己の不徳を恥じるという心を持って欲しいと思います。」

 東京近辺の磁気異常は早く日本のリーダーを交代させ、徳ある人物を選出すべきであるという警告ではないのでしょうか。
 このままでは、東北地震のような「思いもしなかった災害」が続いて発生するかもしれません。左翼政権は天変地異の面からも危険であることは、神戸の時に教訓として得ておくべきだったと思います。

1677
Date: 2011-06-10 (Fri)
地震発生確率の愚かしさ
政府の地震調査委員会が東日本大震災を受けて全国の活断層を再評価し、危険を訴えたという報道がありました。

具体的な確率は発表されていませんが、双葉断層、牛伏寺断層、立川断層帯の危険性が高まったとしています。
地震の発生確率に関しては無意味であり、破棄すべきものであるとゲラー教授に指摘([1652])されたばかりです。教授が指摘したように、最近の大きな地震は確率が低い場所でばかり発生しています。
地震の発生爆発説によれば、活断層という概念は意味を持ちません。断層は巨大な爆発の結果として起きる地皮の破れのことです。障子紙は子供が遊ぶ風船が当たった程度では破れませんが、野球のボールが当たれば破れます。破れた障子紙を見て又いつか破れが酷くなるのではと慌てるような愚かしいことをやっています。ネット社会では、真実を見抜いた人たちが「そのうち世論が動いたら石田博士の説が一般化するだろう。」と会話するようになっています。
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http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/space/1284726401/

860 : 2011/05/24(火) そのうち世論が動いたら石田博士の説が一般化するだろう。
内幕が暴かれ首謀者として日本人の地質学者の責任を押し付けられるのは目に見えてる。
要は311の地震を知っていて国民に伝えなかったとして殺人罪が適用されるだろう。
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ただし、私は今回の地震が人工地震テロだとは思っておりません。地震が発生する本当の理由に無知であるがために起こしてしまった悲劇であると認識しています。

1678
Date: 2011-06-11 (Sat)
蓄積された歪が解放されて地震が起きるというのはウソ
ある方が「なぜこんな大地震の予知ができなかったのか?」というタイトルで、定説地震学者へのイチャモンを付けておられます。http://homepage3.nifty.com/nanamas/nana25a101.html
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「今の地震学者が取る「地震予知」の手法というのは『測地法』というものだそうですが、上記によれば別の測定装置方法を提案した故・高木博士という方がいて、昭和34年ころに国会の機関で採用提案がなされたそうですが、当時の地震学者達は『測地法』にこだわり、言うに事欠いて「なんでそうなるかわからないようなもので測定するなどと言うのは非科学だ」と決めつけたらしく、当時のそこの会の委員長が思わず学者たちに「科学のあり方」への疑問で苦情を述べたという話が国会議事録として残っているとそのままアップされています。この方法は費用的に『測地法』よりずっと安上がりだったらしいのですが・・・結局、主流派地震学者に押し切られてしまってうやむやで終わってしまったらしいですが・・・。そういう議論したことを記録に残すことにさえ難色を示した学者もいたそうです。」
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 私も、高木博士考案の地震予知手法が気象庁で採用されて観測が実施されていたとすれば、地震学はもっと進歩していただろうと残念に思っております。その原因は東京大学を頂点とする歴代の地震学トップリーダー達に責任があると考えています。  

以下に紹介するのは、以前[1293]でも紹介した上田誠也先生の講演の一節です。先生はプレートテクトニクス理論を日本の地球物理学会に普及させた功労者と目されている方ですが、電磁気的手法による地震予知にも尽力されています。しかし、地震発生に関する認識はプレート論に拘束されたままですので、このままでは地震学の大きな脱皮には貢献できないだろうと思います。
 地震学の大家の認識がプレート論に拘束されていますから、これに異を唱える地震学者はおられないのでしょう。しかし、なぜこの話に矛盾を感じないのか、工学の世界にいた私には不思議な思いがいたします。
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地震予知研究の歴史と現状(抜粋)
上田 誠也
http://www.geocities.jp/semsweb/Uyeda_070309.html

 では地震はなぜ起こるのでしょうか。それは断層が急激に動くことによってです。それによって、振動が起こり、大地が揺れるのです。阪神大地震のとき、淡路島の野島断層は1ないし2メートルずれました。では断層運動はいったいなぜ起こるのか。世界の地震は主として帯状の地域で起きています。皆さんはプレートテクトニクスという言葉を耳にされたことがおありでしょう。その考えによると、地球の表面は10個あまりのプレートに分かれています。プレートはそれぞれ動いていて、衝突したりずれたりして、その境界ではストレスが溜まります。そのストレスを解放するために断層が動いて地震が起きるのです。日本列島はそういうプレート境界にあるので、M6以上の地震が毎月平均一回くらいどこかで起きています

 ではなぜプレートが動くのでしょうか。簡単にいうと、プレート運動はマントル対流のあらわれです。マントルは固体ですが、ゆっくりゆっくりと流動しているのです。ではいったいなぜマントル対流が起こるのか。それは火の玉だった原始地球が今なお冷えつつあるからです。お味噌汁が冷えるときにお椀のなかに見える対流と同じようなことです。

(日本学士院会員・東京大学名誉教授・東大・理・昭27)

(本稿は平成19年3月9日夕食会における講演の要旨であります)
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 問題点を述べます。

断層が急激に動くことが地震であると、結論が最初に来ていますが、因果関係が逆転しています。
マントルは固体であるが、ゆっくりと流動している・・・対流する原因は味噌汁が対流するのと同じ理屈である・・・そしてその上にあるプレートを引きずって動かしている、と述べておられます。ただし、最新の話では先生の見解とは違って、マントルの動きでプレートを動かすほどの力は発生しないことになっています。最新の定説理論では、プレートの能動的移動論、つまりプレートが冷却して密度が高くなり、自重によって沈降し、沈降した部分の自重が水平部分を引っ張っているのでプレートは移動している、となっています。テーブルから滑り落ちたテーブルクロスがまだテーブル上に残っている部分を引きずり降ろすようなメカニズムだそうです。プレートがそのような張力に耐えられるとは思えませんが・・・。

 さて、プレートの境界にはストレスが溜まります・・・そのストレスを解放するために断層が動いて地震が起きるのです・・・とかありますが、ストレスとは応力のことで、何らかの外部からの力(外力)に対応して、内部的に応ずる力のことで、それを生み出すために歪(ストレイン)が発生します。ストレス(応力)が溜るというのはおかしな言い方で、医学的な精神的ストレスとの混同があるのではないでしょうか。応力は蓄積されません。



 また、プレートには長い年月の間に歪が蓄積され、弓が矢を放つようにその歪が解放されて地震が発生する、という解説がなされます。しかし、弓が蓄積する歪は弾性歪というもので、弓が弾性体であるから成り立つ話です。ストレス(応力)とストレイン(歪)の関係を示すのがフックの法則と言われるもので、破壊するまでの間は弾性体なら比例関係にあります。弾性体では、歪(ストレイン)も応力(ストレス)も外力が作用しなくなれば、ゼロになってしまいます。弓が持つような弾性体としての歪のことを弾性歪といいます。しかし、高温の岩盤は釜から出てきた圧延中のガラス板を想定すれば分かるように、完全な弾性体ではあり得ません。外力が働いて瞬間的に応力と歪が発生すると、たいていは膠(にかわ)や松脂のように応力がゼロになるように変形します。この変形は弾性歪とは違う永久に戻らない永久歪です。これは粘性体の変形であって、外力が外れても、外力が掛かる前の状態には戻りません。物体は高温度になればなるほどそのような粘弾性体としての変形が起こりやすくなります。

 以上述べたように弾性変形では応力と弾性歪は一対一の関係がありますが、マントルは粘性と弾性を併せ持った粘弾性体であります。したがって、地震のような衝撃的な外力にはある範囲で弾性体のように挙動しますが、長期的に作用する外力には粘性体として挙動します。定説ではマントルは固体であっても対流するとしていますが、対流という変形をしたのなら、応力は消えていますから、歪も存在しないのです。対流して移動したのは永久歪のことです。

 繰り返しますが、溶鉱炉から出てきた高熱の鉄板は高熱ガラスと同じように、圧力を受けて変形しますが弾性歪は存在しません。鉄でさえ、高熱の状態では弾性歪を蓄積することがないのですから、高熱の岩盤(プレート)に弾性歪が蓄積することなどありません。したがって、弓を想定してプレートの跳ね上げを説明することは間違いであることが理解できると思います。

 結論として、自重で地球内部に沈降して行くというプレート(それ自体ナンセンスですが)が、相手側のプレートに外力としての負荷を与えるような作用をするはずがありませんし、たとえあっても、長期になればなるほど膠(にかわ)質の粘性流体のように、粘性変形を起こして応力なしの状態に変化するはずです。よって、歪が解放されて地震になるというのは間違っています。・・・・・以上プレート論に基づく地震発生理論に関する問題点を述べてみました。

1679
Date: 2011-06-13 (Mon)
もっと理性的な議論をするべし
今回の地震では、マスコミを通じて流れてくる議論が、そしてリーダーたちが議論している内容が、どうも理性的ではない感じがしてなりません。以前にも書きましたが、今回起きた原発事故は津波災害であって、全部が全部本当の意味での震災ではありません。したがって、津波に襲われないような立地条件で原発施設を作るように改めればそれで済む話ではないのでしょうか。現に女川原発は高台にあったので、福島原発のような被害にはあっていません。
福島原発が計画の段階で津波被害を軽視し、35mあった台地を25mも削ってしまったということが5月5日の東京新聞で報道されています。

台地を25mも削らずに建設していたら、女川原発と同じように何の問題もなかったはずです。
台地が堅固ではないのなら、地盤改良の手法もあったでしょうし、基礎杭を多様する方法もあったはずです。少なくとも海側の台地はそのまま残して、原子炉部分だけを堅固な地盤まで掘り下げた場所に建設すれば何の問題もなく、津波被害を避けられたはずです。


 また、25m削って建設することを思いついたのは東電側であったとしても、認可したのは津波を甘く考えていた政府であり、役人側にも責任はあるはずで、東電にだけ責任を押し付けるのは間違っています。
さらに、菅首相は浜岡原発までも停止させてしまいました。停止要請という卑怯な手法ですが、地震学者の中にも原発反対論者(石橋克彦神戸大学名誉教授、茂木 清夫東京大学名誉教授など)がいる中で、国家のリーダーに反対することなどできない相談でしょう。正論を述べていると評価していた武田邦彦先生までもが、今では「自分は原発推進派だけど、安全な原発の推進論者なのであって、危険ならば反対であるのは当然である。したがって私は原発反対論者と意見は一致しているのである。」などの詭弁を弄するようになってしまわれました。
http://www.nicozon.net/watch/sm13906954
 そもそも、武田先生のコメントの中に、「想定される東海地震の震源の真上に原発を作るなどという危険なことをしてはいけない。」という趣旨の言葉がありますが、世界中どこを探しても、まだ起きてもいないのに、未来に起きるだろう震源を想定してその付近には重要な建設物を構築しないというというようなことが真剣に話し合われているケースはないと思います。プレートテクトニクス理論が間違っていれば、そのような話は全くのナンセンスなものであり、現にゲラー教授が指摘しているように、過去に起こった大地震はプレート論をベースにして算定された地震発生確率がゼロに近いような場所で起きているのです。



 日本のリーダーはそしてマスコミはもっと理性的な議論の展開をして、庶民を啓蒙していく責任があると思います。その自覚がないから、やたらに風評被害ばかりが広がっているのが現状です。むしろそれはマスコミによる報道被害というところにまで拡大しているように感じます。

 さらに言えば現代地震学そのものが間違っているいるために、CO2を液化して地中に封入することが日本のように火山帯に位置する国では地震の原因になる大変危険なものであることが認識されていません。
 理性的に考えればそれが危険であることはご理解いただけると思います。その啓蒙を期して「リーダーの責任と天変地異」という動画を作製しました。ご批判があれば甘んじてお受けしますのでご一報ください。

http://www.youtube.com/watch?v=NGTKFbLXxj4

1680
Date: 2011-06-16 (Thu)
地震爆発論学会の設立が必要か
国土地理院の発表では、今回の地震で数百年分の(地震)エネルギーが放出されたそうです。“プレート論ありき”の姿勢では恐ろしい地震モンスターを誕生させてしまいます。
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数百年分のエネルギー放出 国土地理院がGPSデータ解析

産経新聞 6月16日(木)2時4分配信

 東日本大震災の巨大地震では、過去数百年にわたってプレート(岩板)境界に蓄積されたひずみエネルギーが放出されたことを、国土地理院の研究チームがGPS(衛星利用測位システム)による地殻変動データの解析で示し、16日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。
 研究チームは、マグニチュード(M)9.0の本震とその後の余震による地面の変動を、GPSの観測データをもとに解析。その結果、本震でプレート境界が大きくすべった範囲(震源域)は、日本海溝寄りの領域を中心に南北400キロに及び、すべり量は最大で27メートルだった。
 東北地方の太平洋沖では、太平洋プレートが北米プレートの下に年間7.3〜7.8センチの割合で沈み込んでいる。この領域では数十年から100年程度の周期でM7〜8クラスの地震が発生するが、これらを足し合わせても沈み込みで蓄積されるエネルギーの10〜20%しか放出されないことが知られていた。

 研究チームの今給黎(いまきいれ)哲郎・地理地殻活動総括研究官は「残りの80〜90%は、プレート境界が常時すべることで解放されているという考えが、大震災前は主流だった。実際には日本海溝寄りにエネルギーをため込む領域が存在し、今回の大震災では数百年分が一気に解放された」と説明。また、海底のGPS観測網を充実させれば、他の海溝系でも巨大地震の発生可能性などの評価に役立つとしている。
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要約すると、
「地震のエネルギーとはプレートが潜り込むときに蓄積されるもので、従来はそのうち10〜20%が地震で放出され、残りの80〜90%はズルズルと常時すべることで解放されていると考えられてきた。しかし今回の地震でわかったのだが、実際には日本海溝寄りにエネルギーをため込む領域があって、そこに蓄積されたエネルギー数百年分が一気に解放されてM9.0地震となった。」
ということのようです。

 [1678]でも述べたように地震のエネルギーというものがプレートの潜り込みで蓄積されることはありえません。地震のエネルギーはそのような物理エネルギーではなくて、水の解離と結合という化学反応のエネルギー(核エネルギーの可能性もあり)であって、直接のエネルギー源は地球内部にある熱エネルギーに帰結します。地震によって少し地球の熱エネルギーが消費され、我々は地球が冷却していく過程の一現象を見ていると言えます。

 また、80〜90%の地震エネルギーがズルズルと常時滑ることで開放されるというのも、変です。そのような現象がたとえ存在したとしても、それがあの爆発的な激しい運動を伴う地震エネルギーであるとは到底考えられません。それが今回の説明では、常時滑っているのではなく、海溝近辺にエネルギーが蓄積される場所があって、数百年分が一気に開放されたという話です。しかし、それにも納得できないものがあります。そのメカニズムはどのようなものなのか、なぜ地震エネルギーが蓄積される特殊な地下構造が誕生するのか、陸上の巨大地震ではどのように説明するのか、など不明ですし、そのアイディアも単なる思いつきであって合理性はないように思います。

 プレート論の矛盾に地震学者はいつまで気づかないのかと不思議に思いますが、今回の発表に一つ矛盾を指摘します。歪エネルギーが一気に解放されて、プレート間のずれが発生したのならば、音響測深での調査結果に、別府湾内で見られるような明瞭な断層線が現れるはずです。(http://www.ailab7.com/uryuu.html参照)


別府湾にあった瓜生島が沈降したと言われている場所には、明瞭な断層線が映っていますが、今回の地震後に行われた海洋研究開発機構の調査([1654]参照)では何も見つかっていません。


[1670]で紹介した「すべり過ぎ現象」が本当に存在し、プレートの潜り込みが本当のことならば、当然音波探査の結果に現れるはずではないのでしょうか。



地震学をイノベーションしないで、プレート理論や断層地震説を容認していては、国家の科学研究費の無駄遣いは恐ろしい額になってしまいます。何よりも、このままでは誤って人工の地震を起こし続けてしまいます。
 菅総理の原発停止判断、鳩山前総理の地球温暖化に関する誤った判断が引き起こす「CO2地中封入」というプロジェクトは日本国中に地震と津浪を頻発させ、日本沈没を現実化させてしまいます。
 CO2地中封入を地震学者が危険であると認識しないのですから、日本丸が日本沈没という断崖に向かって進んでいることに関して、学者から警告が発せられることは期待できません。
 いつまでも地震学者が気がつかないのなら、新たに「地震爆発論学会」を設立して、「地震学会」とコンペティションを展開しなければならないでしょう。

 政治家として国会に席を得られれば、声を大にして警告するつもりでおりますが・・・。ご支援ください。

1681
Date: 2011-06-27 (Mon)
誰が何のためのイタヅラか?
最近以下のような地震爆発論を誤解させるイタヅラのブログがたくさんあります。誰が何のためにやっているのか分かりません。地震爆発論が世に出ることを嫌がっている人がやっているのでしょうか、分かる方があったら教えてください。
前後の文章は同じなので、何か組織的な動きがあるようにも感じ、不気味です。どこの工作員なんでしょうか。
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http://dell-monster.com/archives/1372
石田博士は、地震はwebプロモーションの地下封入が原因であると説いている。
http://kontonjonoiko.com/archives/1303

石田博士は、地震は似顔絵の地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://fermsolutions.com/archives/1365
石田博士は、地震は健康の地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://globlacom.com/archives/1346
石田博士は、地震は弁護士の地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://nikibinaoshitai.com/archives/91
石田博士は、地震はシアリスの地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://hxys0451.com/archives/1313
石田博士は、地震は姓名判断の地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://ka-tsura.net/?p=2299
石田博士は、地震はパーティーの地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://mandriva-se.org/archives/1344
石田博士は、地震は納骨堂の地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://red-mask.com/archives/1336
石田博士は、地震は美容の地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://alfa-land.com/archives/date/2011/06/20
石田博士は、地震はイベントの地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://sonnakotonai.com/archives/1320
石田博士は、地震は納骨堂の地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://cat-nyannyan.com/archives/date/2011/06/21
石田博士は、地震は彼氏の地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。
http://right-coffee.com/archives/1313
石田博士は、地震は数珠の地下封入が原因であると説いている。地震爆発論である。

1682
Date: 2011-06-30 (Thu)
講演会活動を開始します
 CO2の地中封入が危険であることが国民に知らされないまま、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)プロジェクトが進行しています。今回の東北地震でも、いわき市における本格的なCCS事業が震災を大きくした可能性があります。このままでは、全国でさらに大きな悲劇を生み出しかねませんので、いよいよ活動に打って出ることになりました。

 第一回はCCS の実験が日本で最初に開始された長岡市で、以下のように開催します。経費(会場費、担当者の旅費等)の補填のために参加費300円のご協力をお願いいたしたいと思いますが、どなたでも参加できますので、お誘い合わせてふるってご参加ください。「CCSを見直す国民運動」にまで発展させたいと考えております。

主題:「液化CO2の地中封入は大地震を引き起こす」
副題:「中越での二つの地震は人災だった」

主催: 石田地震科学研究所
日時: 2011年7月24日  14:00〜16:00
場所: 新潟県長岡市高齢者福祉センター 今朝白(けさじろ)
http://www.city.nagaoka.niigata.jp/sisetu/fukusi/kesajiro.html#shisetu

講師: 石田地震科学研究所所長 工学博士 石田昭
定員: 先着200名とさせていただきます。

参加費:無料

なお、各地での講演会開催のご要望があれば下記担当者にお申し出ください。極力ご要望に応じたいと思っております。
事務局担当者 池田和雄 携帯Tel: 09080722776

1683
Date: 2011-07-04 (Mon)
石田理論と山本理論は根本的に違いがある
山本寛氏の「水素核融合地震説」と石田理論つまり「水素爆発地震説」とを混同しておられる人がありますので、訂正しておきます。まずは次のブログを抜粋して紹介します。
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http://ameblo.jp/ma8210/entry-10894637471.html
3.11大地震は国の実験が原因?!
2011-05-17 19:05:21

3.11大地震を含む最近の頻発する地震が、実は経済産業省が現在行っている実験が引き起こしているのではないか、という情報が浮上しつつあります。
民主党の風間直樹参議院議員が国会質問で明らかにしたことですが、現在、経産省が補助金を出している財団法人が、CO2、二酸化炭素の地下への貯留実験というものを行っており、この実験が地震に大きく関係しているのではないかというものです。
今回の3月11日以降、続発している地震はいろんな意味で不可解な点が多すぎるといわれています。
例えば小笠原諸島やハワイなど、自然の作用として当然来るはずの場所に想定されるような規模の津波が発生していないことや、東京を始めとして大都会の何処も津波の被害に遭っていないことが指摘されています。
今までの地震予知には当てはまらない場所で、ピンポイントのように地震が発生している。(後略)
こうしたことから一部では、人工地震説や地震兵器説までささやかれています。
俄かには信じられない人が多いとは思いますが、国家プロジェクトとして経済産業省がCO2の地下滞留実験を行っていたことを、知らない人も多かったのではないでしょうか?
いわゆる地球温暖化対策のように排出量規制とは別に、CO2そのものを地中深く埋めてしまおうというのです。
実際、研究と実験はかなり進んでいます。
http://eco.nikkeibp.co.jp/emf/report/2008_11/eco1_1.html
そしてこの政府が行っているCO2地下圧入実験が地震を引き起こしたと仮定するなら、今回の不可解な謎の説明がつくのです。

この理論を提唱するのは、元名古屋工業大学教授の石田昭氏で、石田理論を元にして先の風間議員が質問しています。(注:これは間違いです。風間氏は山本氏の理論を元にしています。)
「地中に水を注入し、そこで地中にあった鉄ないし鉱分と水が接触した結果、水素が発生すると。これは化学的な原理として当然なわけでありますが、この発生した水素が地中深くで滞留をすることによって水素原子が自身で核融合を起こして、それが地下爆発につながっているのではないかという、これが最近唱えられている新たな地震の理論でございます。」
つまり通常、地震が起きるメカニズムといえばプレートテクトニクス理論が定説になっていますが、これとは別にCO2の貯留によっても地震が起こりえるということです。


上の図を見ると、今後も従来の地震が起きると予想されていない場所が多くあります。
国が行っている温暖化対策の一環として、CO2を地中深く押し込めるために新たなる問題が発生していると言えなくもないのです。
しかもCO2が問題となる地球温暖化説も、原子力発電所推進のための道具として用いられています。
現在CO2による地球温暖化説はウソである確率は強くなっています。
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山本氏の理論の概要は既に[1321]〜[1336]などで紹介しました。山本氏とは、「地震爆発論」という範疇では同じ分類になるので、「反定説地震論」で共闘できるかと思い、このセミナーでも([1014]2005/07/08以来何度も)積極的に紹介し、意見交換もしてきました。しかし、次第に独自の路線で活動され始め、その一環で民主党風間議員との連携プレイをも取られるようになっていました。氏が発表された書籍には石田理論への言及は一度もなく、すべてご自分の発想によるアイディアなのでありましょう。
つきましては、風間議員の国会審議([1330])の基本理論は石田理論とは全く違ったものでありますので、誤解を解いておく必要を感じ、コメントしました。

そもそも、山本理論では石田が否定しているプレートの潜り込みを前提としておられ、“プレートによって連行される「水」が金属と出会って水素が発生する”という主張をされています。また、山本説ですと、繰り返し起きている余震の説明が不可能となりますし、地震に伴って起きる「初動の押し引き分布」、の説明も不可能になると思います。
そうした論点を中心に「定説論者」から反撃を受けて「地震爆発論」が廃れてしまうことになってはいけませんので、基本的に山本理論と石田理論は全く別のものであることを述べておきます。石田理論ではプレートテクトの考え方を完全否定しておりますし、水素の発生はマグマの高熱が引き起こす「水の熱解離現象」であるとしており、「金属反応現象」を採用している山本理論とは違っていることを指摘させていただきます。

1684
Date: 2011-07-05 (Tue)
ダム建設による地震発生の原因
三峡ダムの建設後地震が多発しているという話は、既に[1403]2008-05-16三峡ダム周辺で起きていた地震で紹介しましたが、2010年の中国政府による調査結果で地震の回数が30倍になったそうです。
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【7月1日 AFP】2010年10月、中国・長江(揚子江、Yangtze River)沿岸の湖北(Hubei)省巴東(Badong)県で大規模ながけ崩れが発生し、ワン・ソンリャン(Wang Songlian)さん(66)と近隣住民の住宅十数棟は、あわや土砂とともに長江に押し流されるところだった。


しかし巴東県では、このような話はもう珍しくない。街のあちこちで日常的に地滑りや土砂崩れが起きているのだ。
 地元住民らは、三峡ダム(Three Gorges Dam)が建設されたことで一帯の地震活動に変化が起きたと主張している。「ダムのせいだ。(ダムに水が溜められた)2003年から地滑りと地震の頻度が増えて、以前よりずっと危険になった」とワンさんは嘆く。(略)
■「国家技術の粋」が抱える「無視できない」問題
 これまで中国政府は、世界最大の水力発電ダムである三峡ダムを中国の工学技術の粋と位置付け、洪水や電力不足を解決する国家事業として誇示してきた。だが、今年5月、ついに政府は三峡ダムがさまざまな弊害を引き起こしていることを認めた。
 これに、折りしも発生した深刻な干ばつがあいまって、今、三峡ダムをめぐる諸問題に改めて注目が集まっている。
 三峡ダムの建設は1994年に始まった。建設にあたって、巨大ダムの大量の貯水の重みによって一帯の地質が変化する恐れや、数百万人が移住を余儀なくされる点、ダムの存在が川の流れを遮断し、汚物がせき止められて水質汚染が進む問題などが指摘されたが、批判は受け入れられることなく、複数の反対派が収監されてしまった。
 けれど、すでに問題は政府が無視できないレベルまで達していると専門家は指摘する。
■断層帯にダム、地震回数30倍に
 三峡ダムが広がる長さ約600キロメートルの渓谷(長江三峡)は、複数の断層が重なった地形をしている。長江沿岸の斜面に開かれた巴東は、昔から地滑りの多い土地柄だが、住民らはここ数年で被害が急激に増えたと証言する。
 地元高校の敷地内には地割れができ、地震のたびに広がってゆく。低地に住む数万人に対しては当局が移転命令を出したが、約束された補償金はいつまでたっても支払われない。補償金の未払いに関する苦情は、ダム着工によって移住を命じられた140万人からも挙がっており、結局踏み倒されるのではないかと住民らは語る。
 カナダ・トロント(Toronto)のプルーブ・インターナショナル(Probe International)が公開した2010年の中国政府に調査結果によると、ダム周辺では2003年以降、大半はマグニチュード3以下と小規模ながら、地震の回数が30倍になった。
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ダム建設によって地震が発生する理由について、定説論では浸透する水の作用により、断層の滑りが促進されるという説明になるのだと思われます。しかし、滑りという物理現象によって地震という爆発的な現象が生じるとは思われません。
地震爆発論で説明すると、ダム建設による水圧の増加が地下深部にも影響を与え、震源付近での水の解離条件を乱すことが原因であると説明できます。
つまり、圧力が増加すると、まず、震源付近の解離能力(解離させる能力度のこと)が下がります。しかし、それ以前の解離能力度で解離していた(変化後の能力度をオーバーした)余分の解離水は結合水に戻るために爆発(厳密には爆縮)します。これが地震の原因となります。水の解離能力度は圧力と温度によって決まりますが、一定の解離度で安定しているから平常時には地震が起きません。
しかし、マグマの上昇(熱上昇)、ダム建設(圧力増加)、疲労破壊による空隙の発生(圧力減少)、台風の接近(圧力減少)など、様々な原因で変化が生じると、解離度の安定を目指すために解離と結合を繰り返すことが、地震となっているわけです。現在いわき市で群発的な余震が起きていますが、CCSが中断しているとすれば、最初の大きな地震で解離層が大きく攪乱されたことが原因で余震が起きているのでしょう。解離度の安定を目指して解離と結合が繰り返されているのです。CCSが継続しているのであれば直ぐに止めるべきであることは当然です。

このダム建設による地震発生の理屈は、海嶺の下部で上昇するマグマ内部で起きている現象と同じです。



海嶺下部のマグマは上昇するにつれて、その場の解離能力を超えた解離水が爆発によって結合水に変換されているのです。この地震・爆発で発生する結合水がブラックスモーカーから噴出する熱水の正体です。海水が浸透して、海底下の地下水となり、これがマグマに熱せられて熱水となって湧き上がっているという説明が定説ではなされていますが、説得力が無いのではないでしょうか。

ダムの操作では、なるべく貯水深をゆっくりと変化させることが必要になります。たとえば、揚水式のダムでは1日単位で水深が変化しますので、地震の発生につながりやすいと考えられます。

1685
Date: 2011-07-06 (Wed)
地震爆発論を認定する証言ではないか
長野県松本市と和歌山市で地震が発生しています。体験した人の証言はみな「地震爆発説」を認定するようなものです。
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「地震、もう来ないで」長野中部震度5強 市民から不安の声
産経新聞 6月30日(木)20時17分配信
 「ドーンと突き上げるような強い揺れだった」。30日午前8時16分ごろ、長野県中部で発生した地震で震度5強を観測した松本市では多くの市民が、突然の大きな揺れに不安そうな表情だった。
また近くの造花店では、盆灯籠などを飾っていたショーウインドが割れ、経営者の男性が(78)がテープで応急修理に追われていた。「短いけれど強い揺れだった。<u>何かが爆発したかと思った」と当時を思い出して青ざめた表情で話した。

和歌山の地震 「ドーン」激しい揺れ JR・南海一時ストップ
産経新聞 7月6日(水)0時17分配信

 5日夜に和歌山県北中部を襲った震度5強の地震。負傷者や建物倒壊などの大きな被害はなかったものの、鉄道が一時全面的に運転を見合わせるなど影響は深夜まで続き、関係機関も被害状況の確認などの対応に追われた。県総合防災課が入る和歌山市の県庁南別館は免震構造だが、職員によると「ドーンと来た後、揺れが数秒間続いた」という。
和歌山県北部で震度5強 鉄道の一部で運転見合わせ 揺れに驚き過呼吸になった女性搬送か
フジテレビ系(FNN)
7月5日(火)21時19分配信
5日午後7時18分ごろ、近畿地方を中心に広い範囲で地震があり、和歌山県北部で震度5強の揺れを観測した。
気象庁によると、震源地は和歌山県北部、震源の深さはおよそ7kmで、地震の規模を示すマグニチュードは5.5と推定され、和歌山・広川町と日高川町で震度5強の揺れを観測した。津波の心配はない。
広川町の職員は「ドーンという大きい音とともに、横揺れ。防煙ガラスが1階で割れてたりとか」と話した。

1686
Date: 2011-07-09 (Sat)
活動資金援助のお願い
[1682]で紹介した「液化CO2地中封入の危険性」を訴える講演活動の件ですが、記念すべき第一回を長岡市で行うことになり、昨日現地へ出向いてマスコミ取材のお願い等をしてまいりました。そこで判明したのですが、会場の関係で会費をいただくことができないことが分かりました。つきましては活動の意義をご理解していただけますかたに、会場費ならびにボランティア4名分の旅費、宿泊費などの活動費をご援助していただければ幸甚に存じます。ご協力いただける方には、下記口座宛に送金いただきたくお願いします。
東京三菱UFJ銀行藤が丘支店
普通口座 3578478
名義  石田研究所 石田昭

1687
Date: 2011-07-12 (Tue)
粘弾性体である地殻に数百年に亘る歪が蓄積されるはずが無い
石本博士が「地殻内部の“ひずみ”が蓄積されることはありえない」という標題のような主張を書籍などで著わしておられることはすでに何度も紹介してきました(<[1243][1316][1471]、[1473][1536]など)。
本日の産経新聞で紹介されている国土地理院の調査は、今回の地震が数百年にわたって蓄積された歪が解放されたものであるというものですが、これは地殻の物性から考えてありえない話です。歪解放論が依然としてマスコミ報道では繰り返されていますが、定説の間違いを理解していただくためには何度でも反論をコメントする必要があるようです。
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数百年分のエネルギー放出 国土地理院がGPSデータ解析
産経新聞 6月16日(木)2時4分配信
 東日本大震災の巨大地震では、過去数百年にわたってプレート(岩板)境界に蓄積されたひずみエネルギーが放出されたことを、国土地理院の研究チームがGPS(衛星利用測位システム)による地殻変動データの解析で示し、16日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。
 研究チームは、マグニチュード(M)9.0の本震とその後の余震による地面の変動を、GPSの観測データをもとに解析。その結果、本震でプレート境界が大きくすべった範囲(震源域)は、日本海溝寄りの領域を中心に南北400キロに及び、すべり量は最大で27メートルだった。
 東北地方の太平洋沖では、太平洋プレートが北米プレートの下に年間7.3〜7.8センチの割合で沈み込んでいる。この領域では数十年から100年程度の周期でM7〜8クラスの地震が発生するが、これらを足し合わせても沈み込みで蓄積されるエネルギーの10〜20%しか放出されないことが知られていた。
 研究チームの今給黎(いまきいれ)哲郎・地理地殻活動総括研究官は「残りの80〜90%は、プレート境界が常時すべることで解放されているという考えが、大震災前は主流だった。実際には日本海溝寄りにエネルギーをため込む領域が存在し、今回の大震災では数百年分が一気に解放された」と説明。また、海底のGPS観測網を充実させれば、他の海溝系でも巨大地震の発生可能性などの評価に役立つとしている。
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南北400キロに及ぶ断層が27メートルも滑ったということになっていますが、それが本当のことならば、音響探査にその断層(すべり境界面)が明示されるはずなのに、そうなっていません([1680]参照)。
実際は[1658]などで解説したように、爆発点が少なくとも3箇所あり、三陸沿岸の異なる場所で3回の地震(爆発)が起きていたというのが真相です([1658][1671]など参照)。

石本博士らの見解(石田理論も同じ)は堅固に見える地殻も粘弾性体であって、一定の圧力を受け続ければ、応力がゼロに成るように変形し、”永久歪”しか残らない、弾性反発力を期待できるような”弾性歪”は残らない、ということです。また、溶融しているマントルでも、地殻に比べれば粘性が低いだけで同様に粘弾性体であり、爆発的な短周期振動なら、弾性的に働いて地震動の一部分のエネルギーを伝播させる、しかし、長期的にみればは流動している、という見解です。つまり、マントル固体論は成り立たないという見解です。

定説論者は常にこれまでの観測方法を擁護し、さらに充実させればもっと高い成果につながるのだとコメントされますが、根本的に地震発生の理論が間違っていますから、どれだけ予算をつぎ込んでも、成果にはつながらないと思います。税金の無駄使いは止めていただきたいと思います

1688
Date: 2011-07-13 (Wed)
福島第一原発を襲った津波について
福島第一原発を襲った津波に関して、複数の波源から発生した津波のピークが、重なりあったことが高さが大きくなった原因であるという報告がありました。
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http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20110711/548514/
福島第一の津波は13m、波形のピーク重なり巨大化
2011/07/12
 東京電力は7月8日、東日本大震災で福島第一原子力発電所と福島第二原発にそれぞれ来襲した津波の高さを数値解析で求め、初めて公表した。福島第一原発の津波は最大で13.1m、福島第二原発は最大で9.1mと推定。南北方向に10kmほどしか離れていない両原発で差が出た理由について、福島第一原発では複数の波源断層から生じた津波の波形のピークが重なり合ったためと説明する。
■福島第一原発に来襲した津波の解析結果
(資料:東京電力)
 東電による津波の解析は、国土地理院が推定した震源断層モデルをベースにした。三陸沖から房総沖までを東西5ブロック、南北16ブロックの計80ブロックに分割。それぞれの断層ブロックから発生する津波を重ね合わせることで、震災で発生した津波を再現した。実際の津波高さは、潮位計が損壊したので観測できていない。
 東電は、これらの断層ブロックのなかで両原発への影響が大きいブロックを六つ抽出し、両原発の沖合約30kmの水深150m地点におけるそれぞれの時刻歴波形を計算した。これより浅い沿岸部は海底地形がなだらかで、両原発で津波の増幅率に差がないという。

■解析に使った津波の波源モデル


(資料:東京電力)
 解析結果によれば、福島第一原発を襲った津波は沖合約30kmの水深150mの地点で、地震発生後26〜30分の短い時間で波形のピークが集中している。六つのブロックからの波を合成すると高さは約7mとなる。一方、福島第二原発を襲った津波は波形のピークが地震発生後24〜31分に分散し、合成した波の高さは約5mと、福島第一原発よりも小さい。


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このセミナーでの解説記事は[1674]に紹介してありますが、三陸沿岸の4箇所で地震・爆発が起こり、海底の隆起があったのではないかと分析しています。そして、福島原発を襲ったのはいわき市沖合で起きたBの爆発による津波ではないのかと述べました。

 福島第二原発を襲った津波がそれほど大きくなかったことから考えると、東京電力が解析した「津波の合成効果」論そのものは十分に説得力がありますが、[1674]で述べたBによる津波との合成を検討したほうが説得性があるように思います。両者を比較すると東京電力が計算に採用した津波波源域モデルは、[1671][1675]で紹介した@とAの地震爆発による津波を想定しているに過ぎないことがわかります。

今回の津波はいわき市沖合に発生した地震爆発による津波が大きな影響を与えていることは明らかでしょう。その地震爆発がCCS作業によって引き起こされたという疑念の「打ち消し証明」をする責任は、作業実施者である常盤共同火力であり、CCS推進の中心に立つ(財)地球環境産業技術研究機構(RITE)であることは当然でありましょう。

 本日までに3名の方から、貴重な「活動資金」を援助していただきました。
長岡の講演会の後も継続し、「国民運動」的なものに発展させていきたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。石田地震科学研究所
東京三菱UFJ銀行藤が丘支店
普通口座 3578478
名義  石田研究所 石田昭

1689
Date: 2011-07-25 (Mon)
長岡講演会大成功
昨日24日、長岡市にて講演会「中越地震・中越沖地震は人災だった」を行なってきました。事前に長岡新聞が下記のような記事を掲載して下さっていたので、沢山の市民(70名)の聴講がありました。30分の質問時間内に質問し切れなかった方が遅くまで残り、様々な話題について議論の花が咲きました。高校で物理学を教えていた元教師の方は「子供に本当のことを教えられなかったことが残念だ、もう人生を元に戻せないが、草葉の陰から教えるよ・・・」と笑っておられました。また、社会の矛盾を深く追求しておられる真摯な中年男性、水蒸気爆発との関連を質問された方などなど、議論にご参加くださった方々に御礼申し上げます。
 
定説地震学の間違いを正さないと、CO2の地中封入によって地震が起きることが理解できません。今後日本各地に地震と津波が発生する危険性があるわけですが、その理解が今回の講演会を機に確実に進行していくのを感じました。参加者のなかには、遠方から新幹線で駆けつけてくださった方もあり、次のようなコメントを頂戴しました。
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「私は、工学部・電子工学専攻、音響商品を設計していた電気屋です。定年退職後、理工系の偏りを補うために放送大学に入学して文系科目を選択し、大陸移動説やプレート・テクトニクス説に出会いました。
 パンゲア超大陸から分離・北進したインド亜大陸がユーラシア大陸に衝突して、エベレスト山脈とチベット高原を形成したこと。
三陸海岸や宮城県沖の地震は、太平洋プレートが北米プレートに潜り込み、北米プレートが変形するのが原因であること。などなど・・・
 放送大学の学習以来十余年間、教科書と教授を信じてきましたが、東日本大震災の後、石田先生の新地震論を知り、読破を続けています。

・水の惑星(地球)は生きている、 
・マントル個体論は疑問 (マグマとマントルは同じもの)
・ 水は水素と酸素でできている、水素が爆発して地震が発生する
など、納得です、スッキリしました。
地電流の観測に加わりたく、自宅の3か所に方位磁石を設置しました。」
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ANS観測網については、事務局のPC故障という問題もありますが、担当者多忙につき、現在期待どうりに機能していないことをお詫びいたします。

なお、「CCS反対国民運動」という形にまで持っていくためにはまだまだ各地で警鐘を鳴らし続けなければなりません。次回の講演会は「いわき市」を予定して準備しておりますが、資金援助をいただければありがたく存じます。
本日までに5名の方から、援助をいただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。石田地震科学研究所所長 石田

東京三菱UFJ銀行藤が丘支店
普通口座 3578478
名義  石田研究所 石田昭

1690
Date: 2011-07-28 (Thu)
いわき市での講演会決定
「液化CO2地中封入の危険性」を訴えるいわき市での講演会が下記のように決定しました。会場費及びボランティアの移動費を捻出するために会費500円をいただくことになりました。よろしくお願いいたします。
なお、メンバーの仕事上の都合により講演を午前中に設定せざるを得なくなりました。開演が午前9時半となっておりますことを、ご了承ください。
開演を10時半、終演を12時半に変更しました。

地元に在住のA氏から、講演会当日の手伝い申し出があり、次のような情報もいただきました。
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 破裂音ですが、
棚倉破砕帯から東側、阿武隈高地、いわき市山地、鮫川村山地、塙町山地及び茨城県高萩山地あたりで地下から「ドン」と言う音が多い時は数十回聞こえたそうです。
 私の茨城県大子町、弟が住んでいる福島県塙町中心部は、
棚倉破砕帯の西側に位置して、余震はあるものの破裂音は感じません。
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北茨城市関本町小川のある方は、「寝床が浮き上がるようだ。」
茨城県常陸太田市里川町のかたは「地下で北の方から南の方へ地鳴りが移って行った。」など
茨城県と接する福島の阿武隈高地の方も「地面の下で遠くで花火を上げたような破裂音が一日何十回も」と
語っています。
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