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1691 Date: 2011-08-01 (Mon) 長岡新聞の報道 長岡における講演会の様子を長岡新聞社さんが報道してくださいました。 |
1692 Date: 2011-08-11 (Thu) 郷里多治見高校の文集へ投稿 私の郷里である多治見の県立多治見高校同級会では有志が「古稀を迎えて」という文集を作るそうです。督促を受けて下記のような原稿を送りました。 地震学の見直しを 古稀を迎えて、何かを書くように・・・・との案内は承知しておりましたが、公務多忙(幸福実現党愛知県幹事長と石田地震科学研究所の活動など)を理由にしてサボっていましたら、編集者から督促が来ました。土木の研究と教育という世界から、宗教、政治、地震科学、と足を踏み入れてきましたので、何が本業か分からないのですが、編集者からは地震科学の記事を・・・ということですので、地震のテーマを中心に書きます。 私は現在全国各地で、「原発を止めて、火力発電にシフトすると、CO2が大量に発生し、これを地中封入(国家プロジェクトとして実施中)すると、人為的な地震を発生させる危険性がある。」・・・という警鐘を鳴らしています。 戦前の日本はあの湯川秀樹博士のお父様である小川琢治博士や、石本巳四雄博士といった優れた学者がドイツの大学者フンボルトの流れを守って、「地震とは何らかの爆発的な力が地下で発生し、マグマが岩盤に貫入することが原因である。」という「マグマ貫入理論」という学説を唱えていました。当時は爆発がなぜ起きるのかが解らなかったのですが、私が唱えている石田理論とは、地下水がマグマの高熱に出逢ったときに発生する水素ガスの爆発が原因であるとするものです。 ということで、現在私の所属する政党では「脱原発反対」という世論・・と言ってもマスコミと市民活動家に戻ってしまった菅総理が作っている流れですが・・に反する政治姿勢を打ち出しております。日本は技術先進国として、原子力技術を高める責任があります。もちろん次世代のエネルギー開発も重要ですが、それが実用化するまでは、後進国のためにも、低料金で電力が使用できるようなシステムを世界に提供するのが使命です。マスコミが操作する世論には流されないようにしなければなりません。 |
1693 Date: 2011-08-22 (Mon) いわき市講演会大成功 いわき市での講演会は大成功でした。定員100名の会場はほぼ満杯で、参加者の地震への関心も高く、たくさんの質問を頂きました。前日にも大きな地震が起こっておりましたが、当日の日経新聞に載っていたCO2海底貯留に関する環境アセスメントの話題では、CCSによって地震が起きる危険性は全く認識されておりません。なぜこれほどまでにいわき市付近で地震が続くのか、関係者に真剣に考えて欲しいと思います。 日経新聞の報道では、環境アセスメントをこれから行うという報道ですが、いわき市勿来では既にCCSの操業が行われているはずです。このセミナーで紹介してきたように、長岡市の岩野原基地と秋田の雄勝実験場で基礎データを集積し、その情報の下に本格的な操業を勿来の(株)クリーンコールパワー研究所という会社で実施していることが、ネット上で明らかにされております。報道の裏には、何か隠されたものがあるような感じがしてなりません。 |
1694 Date: 2011-08-23 (Tue) いわき講演会聴講者からの反応 いわき市での講演を聴講された方から以下のような感謝のメールが届きました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 石田地震科学研究所所長様へ 深夜失礼します、昨日(8・21)いわき産業創造館に於いて「いわき市の群発地震は、なぜ止まらないか」の講演会を講聴致しました、大竹峯二です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 一旦社会に根付いた常識を覆すことは大変ですが、気付いた人が地道に勉強会などを開いて啓蒙していくしか手立てはないように思います。いわき市近在の方がたには頑張っていただきたいと思います。 |
1695 Date: 2011-09-01 (Thu) アポカリプティックサウンド(終末音)の発生する原因考察 暑い日が続いていますが、今年は8月中旬頃から世界各地で奇妙な音が鳴り響く現象があり、アポカリプティックサウンド(終末の音)として話題となっているようです。ウクライナの首都キエフで8月11日に収録された音は、工事の機械音のような、動物の咆哮(聴きようによってはゴジラの鳴き声?)のようにも聞こえるもので、延々と町中に鳴り響いています。いくつかのものが、Youtube動画にアップされていますが、下のものが一番明瞭に聞こえます。 http://www.youtube.com/watch?v=Kj-OOP8hRZw 大胆な発想ですが、現在地球はフォトンベルトに突入していると言われていますが、それは、地球が電子レンジの内部に入っているような状況と言うことですから、地球内部のマントルは温度が上昇することを意味します。 |
1696 Date: 2011-09-02 (Fri) 静岡市講演会会場決定 静岡市での講演会を、静岡市民文化会館で開催することが決定しました。「東海地震は、本当に切迫しているのか」というテーマで講演します。仲間を誘って奮ってご参加ください。 |
1697 Date: 2011-09-02 (Fri) 南極大陸でプレシオサウルスの化石発見 南極大陸で首長竜プレシオサウルスの化石が発見されたというニュースがありました。既にライブラリー42において小型恐竜の化石発見のニュースは紹介しましたが、大型恐竜の化石発見というニュースは、あらためて地球科学の常識を変えなければいけない事態が起きていると認識すべきでしょう。 --------------------------------------------------------- http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110825-00000000-natiogeo-int 先ごろ発表された研究によると、これまで南極で見つかっている中では最古の“海の怪物”の化石が発見されたという。 |
1698 Date:2011-09-06 (Tue) 電磁気学的手法による地震予知成功の報道 地震の予知を成功させている企業の話題がありました。 今度はいつですか「次々に当てる」地震解析業者に聞くというタイトルで現代ビジネス(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/18120)に載っていました。地震予知の情報を配信しているのは地震予測システム「地震解析ラボ」を運営する「インフォメーションシステムズ」社(東京都港区)で、所長の早川正士電気通信大学名誉教授は以前から電磁気的手法による地震予知を研究してこられた方です。抜粋して紹介します。 同社は8月11日にこんな地震予測情報を会員に配信している。 実際に19日に気象庁が発表した地震の詳細は、(以下のようで、)予測と寸分違わぬこんなものだった。 境界線の高さを電波で観測。「下がる」=「地震の前兆」となる。 では「地震計測システム」の仕組みはどんなものなのか。早川氏が明かす。 日々特製のモニターを凝視しながら、地震の「前兆発見」に勤しむメンバーは5人。そんな少数のマンパワーでここまでの的中率を誇るのだから驚くばかりである。 そして'96年から宇宙開発事業団(現・宇宙航空研究開発機構)の『地震総合フロンティア計画』で5年間研究開発の予算をいただき、日本各地に観測基地を設置した。それらの蓄積データが現在の地震予測情報として実を結んでいる」(早川氏) こうした電磁現象を利用した地震予測は日本ではあまり知られていないが、実は世界では一般的≠ネものとして行われている国もある。 地震の予知信号を探知すると、すぐに政府に伝えられ、政府から各自治体の首長にまで情報が発信される。首長が市民にその情報を発信するかどうかは、地震の規模を判断して首長が決定する仕組みになっています」(早川氏) 「5人しか人手がいないので、ラボでは沿岸から50km以内の海域までしかウォッチできていない。実は東日本大震災の前、3月5日から6日にかけて、ワシントン州から送信されている電波が、明確な電離層の乱れを示していた。ただこれは50km圏外の海洋上空だったので、当時はきちんと確認できていなかった。 もっと人手がいれば、東日本大震災も1週間前に予測して情報を提供できていたはず。それが残念でならない」(早川氏) 「昭和十八年ごろ、通産省電気試験所の吉塚技手が、この磁力計で岩石の磁性を研究中、地震の一日ないし数日前にその性能が著しく変化することを発見し、吉塚氏からこの研究を依頼された気象庁の高木技官が継続的に、また研究的にこれを追求いたしまして確認をしたのであります。」(国会審議の記録より) 早川教授らの方法は、石田理論から判定すれば全く合理的な手法であると思います。地震時に電離層が下がることは十分に科学的な解説ができると思います。 |
1699 Date:2011-09-12 (Mon) 地震学を混乱させるのは止めて欲しい 地震の周期的活動には通常のサイクル(数十年)とスーパーサイクル(700年程度)という長周期の繰り返しがあるという説を東大地震研究所の教授が提唱しているそうです。産経新聞(9月11日付朝刊)に載っていました。 産経新聞9月11日朝刊より 記事の中身には地震爆発説では全く受け入れられない論点がありますので、気付いた点を地震爆発理論からの見解として述べておきます。 なお、地震現象と周期性に関しては既にこのセミナーの[263]地震周期説という妄説、ならびに[974]〜[976]、[1042]など各所で論じていますので参考にしてください。 |
1700 Date:2011-09-14 (Wed) 脱プレートテクトニクス運動と地震学ルネッサンス運動の勧め 13日の産経新聞に東大名誉教授の阿部勝征先生が「潜んでいたM9 過信で見抜けず」という反省的談話を述べておられます。 その中で、「海洋プレート(岩板)は年代が若いほど軽いため“浮力”が働き、(陸の下に沈み込む際に)陸側プレートと接触する力が増え、M9級をおこす。」・・・という表現があります。しかし、海洋プレートが移動するのは「能動的移動論」といって冷却して密度が高くなった岩板が自重によって沈下を開始し(なぜ海洋の途中で沈下しないのか、なぜ海洋の端っこで沈下を開始するのか説明がありませんが・・)、
さらにテーブルの下方から自重による下向きの引っ張り力が生じるような仕組みのために、テーブルクロスがずり落ちる力で海洋プレートが移動する、という仮説が現在では採用されています(なぜプレートがそのような引っ張り力に破断せずに耐えられるのか、説明がありませんが・・・)。とすれば、沈下するほどの重さになった岩板が今度は浮力を生じて上側(陸側)の板を押し付ける・・・という解釈には明らかに矛盾が存在します。
子供だって「沈下する物体が、上の物体を押し付けるなんてことはありえないよ・・・。それは沈下じゃなくて浮上しているんでしょ?」と反論するでしょう。それよりももっと基礎的な問題として、プレートという固体力学の問題に浮力という静水力学の概念を適用することに矛盾を感じられないのでしょうか。水理学を専攻していた私には地震学者の推論には理解できないものがあります。 PS:西日本でもM9地震が潜んでいる・・・とありますが、西日本に潜り込んでいることになっているフィリピン海プレートは、小さなもので、かつ誕生する場所がないという幽霊みたいな存在です。足のない幽霊と言われますが、しっぽはあるのでしょうか、つかめるのでしょうか。その正体は「枯れ尾花」なのではないでしょうか。 |
1701 Date:2011-09-14 (Wed) 無駄な委員会は廃止したらどうか 今回の東北地震による影響が内陸部の岐阜県にまで及び、阿寺断層での地震発生確率が増加したと政府の地震調査委員会(阿部勝征委員長)から発表されたという報道が産経新聞(9月10日付)にありました。
この地震確率図が無意味であることは以前から述べており、このセミナーでも東大のゲラー教授の指摘を紹介してきました。(参考:[1652]など) これは地震発生確率の基礎にある考え方に問題があること、つまりプレートテクトニクスに基づく検討に問題が存在することを意味しています。であるにもかかわらず依然として同じ概念をベースにして阿寺断層付近の地震確率が上がったと発表しても、どれほどの意味があるのでしょうか。政府関係者以外でこの報告を信じて行動を起こす人はいないのではないでしょうか。脱プレートテクトニクス運動を受容しないのならば地震関連の行政を混乱させるばかりです。
“改革”されない無駄な委員会は廃止したらどうかと提案します。 |
1702 Date:2011-09-19 (Mon) 地震学の世界にもジャスミン革命を 9月25日に静岡市の市民文化会館にて「東海地震は、本当に切迫しているのか?」という講演会を開催しますので、参考のために切迫説のきっかけとなった石橋克彦氏関連の記事を探して読んでみました。「地震予知30年の功罪(上)(下)」という記事が2007年にありましたので紹介します。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 地震予知30年の功罪(下)より転載 静岡県駿河湾域における巨大地震の切迫した発生を予測するという、衝撃的な研究発表がなされたのが昭和五十一年(1976)。三十代の若手研究者によるこの発表には「伏線があった」と見る人もある。 星野 ちょっと話が別になりますが、最後に確めておきたいんです。それはきのうの藤井さんのお話にあった、 「明日来る」あるいは「来るかも知れない」という東海大地震あるいは駿河湾地震というものが、
もう少し先になるのではないかという点です。そこをひとつ聞いておかないと清水へ帰れませんので。(笑い)ひとつ…… |
1703 Date:2011-09-19 (Mon) 大震法の非科学性 大震法は世界のどこにも見られない仮想的地震に対処する法律です。その成立にいかがわしさを感じていますが、同じ意見が日経サイエンス2007年3月号の“いまどき科学世評”に載っていたそうです。http://cuttlefish.at.webry.info/200702/article_3.htmlより転載させていただきます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【日経サイエンス2007年3月号 塩谷喜雄 いまどき科学世評 大震法の非科学】 事大主義とご都合主義が支配する学会は、科学的に事実を直視して検証することなく、地震予知という幻想を社会にまき散らした。まるで、安定した研究予算と引き換えにするように、行政権力に自らの権威を委ね、その傘下に下ったように見える。(中略) |
1704 Date:2011-09-19 (Mon) ガイヤの意識を意識して生きる科学的態度 富士山、駿河湾周辺で“磁気異常”が発生。東海地震の前兆か?(週プレNEWS) http://news.livedoor.com/article/detail/5810561/ というニュースがあって、気にされている方から、石田研究所としての見解を問われました。会員専用掲示板でのやりとりを紹介しておきます。 ―――――――――――――――――――――――――――――― > 石田先生の見解は如何でしょうか。 確かに、地震の前兆現象であるといえますが、[1676](http://www.ailab7.com/log/eqlog1671-1690.html)にも述べたように、前兆が現れても、爆発(地震の発生)しないで終わるケースもあると考えられますので、前兆という言葉にとらわれると、発生しなかったから「前兆はウソだ!」ということになって混乱します。 [1676]の結論を再掲すれば、「地震の前兆の可能性が高いですが、前兆の段階で終息する場合もあるので、地下水の変化や、水素濃度の上昇、といった他の地震付随現象に関する科学的な計測とつき合わせて総合的に判断する必要があります。」ということになるでしょう。 > 私の記憶によれば、「磁気異常は地震の発生前には正常に戻る」というような話だったと記憶していますが、やはり、注視しておく必要はあるのでしょうか。 これまでの例では正常に戻ってから数日して発震(地震爆発)というのが普通です。しかし、このところの世界的な火山噴火、地震の多発現象を考えると、今までとは違うことが起きていることも考えられます。その一つが[1695](http://www.ailab7.com/log/eqlog1691-1710.html)で紹介したフォトンベルトに地球が進入しているという観点です。2012年が最大の影響が出る年と言われていますが、地球が電子レンジの中に突入するのと同じことですから、結合水を含んでいる地球内部のマントルは温度上昇によって解離ガスを多く発生することが考えられます。それが原因で火山噴火、地震多発の傾向にあるという見方が可能です。 富士山や駿河湾でも磁気の異常が見られるので、注視しておく必要が当然あると思いますが、恐怖しすぎるのも考えものですね。[1637]天罰の科学的意味(http://www.ailab7.com/log/eqlog1631-1650.html)で紹介したガイヤ意識が存在するとすれば、人間社会のあり方、特に政治のリーダーに反省が求められているのかもしれません。そうならば、人間としての在り方を正す何らかの行動を起こすことが求められるのでしょうね >なるほど、富士山は三百年周期で活動しているので、そろそろ噴火してもおかしくない時期なんですよね。 |
1705 Date:2011-09-20 (Tue) 地震学の刷新を 地震の原因(爆発)と結果(断層)が逆転して解釈されるきっかけになったのが、「押し円錐」に該当しないデータが見つかったことであることを[1333]、[1456]、[1653]などで紹介しました。しかし、「地震学者と地質学者の対話」が開かれた1979年(石橋提言の3年後)においても地質学者から「断層は地震の原因ではなくて地震の結果だというような考えはできないのですか.」という質問が出されています。直感を大切にする人にはこの因果逆転の通説は奇異に映ったのでしょう。小川琢治(湯川秀樹の父親)石本巳四雄等の優れた研究が埋もれていったことは日本地震学会にとって痛恨の出来事でありました。星野先生と藤井先生のやりとりを紹介します。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 星野 地殻変動は地震の結果だと考えることはできませんか.たとえば関東地震の時にlmも海岸線が変化したというようなことが,地震の結果ではなく・・・地震の原因ではなくて地震の結果だというような考えはできないのですか. 藤井 震源域の地表では必ず大きな地殻変動があります.地震の時の地殻変動は震源域で起った本質的な事件を伝えているわけです.単なる結果ではない. 星野 小川(琢治)先生という京都大学の地質教室を作った方が,『地質現象の新解釈』という本の中で,いろいろ書かれていますが,あの中では少なくともそういった地変というようなものは地震の結果だというような立場で考られておりますね. 藤井 そうですね.戦前は非常にそういう考え方もあって,地震研究所の二代目の所長さんの石本さんなんかも,“岩漿貫入説”ということも言われたそうです.ところが,この説は,戦前すでにそれに都合の悪いデーターが出て来ちやったんですね,戦前すでにゆき詰っちやったわけです. 星野 どうもありがとうございました. ――――――――――――――――――――――――――――――― 解離ガスが貯留されるマグマ溜まりの形状によっては「押し円錐理論」とも、「引き円錐理論」ともなり得ることを理解すれば、小川・石本両先生の偉業の見直しはそれほどの抵抗もなく受け入れられると思います。これは地震学のルネッサンスですし、学会トップの独断専行を止めさせるのは地震学のジャスミン革命であります。 |
1706 Date: 2011-09-23 (Fri) 震災前日に激しい海鳴り・キジの鳴き声 東日本大震災の前日に気仙沼市で、激しい海鳴りが聞こえたという報道がありました。 河北新報ニュースから紹介します。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 震災前日に激しい海鳴り・キジの鳴き声 気仙沼の畠山さん
畠山美恵子さん 東日本大震災前日の3月10日、宮城県気仙沼市波路上地区の住民が、激しい海鳴りとキジの鳴き声を2回ずつ聞いていた。地区では経験的に海鳴りの後にキジが鳴くのは地震の予兆とされていた。 海鳴りとキジの鳴き声を聞いたというのは、岩井崎に近い同地区に住んでいた無職畠山美恵子さん(69)。3月10日午前7時半ごろに「ゴーッ」という海鳴りを聞き、続いてキジが鳴くのを聞いた。同日午前10時半ごろにも、同様に海鳴りとキジの声を聞いたという。 自身の経験からも、畠山さんは「海鳴りの後には地震が来る」と考えて身構えていたが、この日は地震は起きなかった。 畠山さんは「海鳴りは2回ともすごい音で、近所でも話題になった。海鳴りの後に地震がなかったので『こんなことは初めて』と不思議に思った」と振り返る。震災当日の11日は「海鳴りもキジの鳴き声も全くなかった」と話している。 2011年09月01日木曜日 ――――――――――――――――――――――――――――――― 畠山さんは経験上「海鳴りの後には地震が来る」と思われていたようですが、当日でなく翌日に地震が起こりました。地震直前の海鳴りはなかったようです。東南海地震を体験した尾鷲の人の話では、当日は午前中からゴロゴロという怪音が聞こえ、昼過ぎになって大きな地震が起きた、と語っています。今回の海鳴り現象も、東南海地震前の怪音と同じように小規模の解離ガス爆発が起きたもので、有感の地震には至らなかったのだろうと思われます。初期微動と怪音(骨導音)は同じ縦波であり同時に到達するので、震源の近くにいる人は大きな地震の場合揺れに気を取られて怪音に気付くことはないのかもしれません。(参考:[1231] 「ゴーッ」という音は沖合の海底における爆発が地盤を伝わって、つまり骨導音として伝播したものが、気導音に変換されて聞こえたものだと推定されます。その音は多分アリューシャン沖の船舶から下ろした水中マイクが拾った次のような音に似ていただろうと推定されます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー PS:[1619]で紹介した「東海地方で聞こえた謎の爆発音」の結論を再掲します。 結論として、石田仮説では、 @:揺れをまったく感じないのに、爆発音が感知される場合は、(隕石による火球のほかにも)ごく浅い場所で起きる(地震と言えないほどの)小さな爆発が原因である場合もある。 2003年、2010年の謎の爆発音はこれが原因であったと思われる。つまりアメリカで知られているセネカ・ガンである。 A:地震の揺れ(S波)を感じる前に「ゴォー」という轟音が聞こえるのは、地震計には感知しない初期微動の中に「骨導音」としての爆発音が含まれるために、それが反射・屈折を繰り返して騒音のような轟音として伝播してくるのである。これが地表に到達してから、空気を振動させて気導音として人間の耳に達したのであろう。 と言うことになります。 |
1707 Date: 2011-09-28 (Wed) 静岡講演会報告 9月25日の静岡での講演会は60名ほどの参加者でしたが、熱心な質疑があって実り多いミーティングとなりました。ただ、長岡市やいわき市での講演会とは少し雰囲気が違っていました。質疑応答の中で、静岡県民がこの35年間、如何にビクビクとした生活を送ってこられたかを知らされました。年配の方は「風呂にも安心して入れなかった。」「東海地震は遅くとも○○年までには確実に来ると報道されたはず。」と言って新聞を持参され、地震学者への不信感を露にされていました。その方は地震が爆発ならば、「押し円錐」にはならない、爆発ならば全方位が「押し」になるはずだと講義中にも質問されました。時間がなくて十分に説明できませんでしたので、ここで地震発生のメカニズムを詳しく説明したいと思います。 [1650]の説明は少しわかり難いので最初の図面(マグマ溜りが高圧になる部分)を少し修正しました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――
@ まず最初に、マグマ溜り、または地殻内部の空隙などが熱解離した解離ガスの蓄積により高圧状態になります。この間に地震の前兆現象が地上で観測されます。 2H2O+熱→2H2+O2 という吸熱反応で、体積は増加します。右側が解離ガスを表しています。 A 次の段階では、解離ガスの一部が着火して爆縮(Implosion)が生じます。 2H2+O2→2H2O+熱 という発熱反応で、体積は縮小します。 B ここで、これまで高圧に耐えてきたマグマ溜りや空隙の弱い部分、つまりマグマの流路の部分が爆縮によって破壊される(マグマが移動する)ために、容器破壊型爆発(平衡破綻型爆発)が発生し、爆発(Explosion)が発生します。 以上が地震の正体であると見ていますが、この全体を指して「解離ガスの爆発現象」と称しています。マグマ流路の配置によって、爆発(Explosion)の方向が決まりますので、マグマの流路が垂直であれば、直下型地震となり、水平方向ならば直下型にはならず、地盤が沈下する地震となります。マグマ溜りの形状によっては次図のような“引き円錐”になる可能性もあリます。
――――――――――――――――――――――――――――――― また質疑では「東海地震は本当に切迫しているのかどうか?」という切実な質問がありました。それに関しても会場では説明し切れませんでしたので、ここで結論を述べておきます。 @ 切迫説には明確な理論的根拠がない。プレート論をベースにするこれまでの発生時期に関する諸説は全て外れてきた。この35年間、静岡県民は不安感に苛まれてきており、地震学者に対する不満の声が満ちている。地震学を研究する学者は猛省を忘れてはならない。 A しかし、切迫していないという証拠もないことは今回の東北大震災を見てもわかる。 B ところが、地震爆発説で考えれば、電磁気的手法による地震の短期予知は将来十分に成功する可能性がある。一方長期予測は不安感を増幅させるだけであり、全く意味がなく、地震発生確率グラフは破棄するべきである。 C 石田地震科学研究所としては、社会に安心感を醸成するために、ANS観測網を完成させたい。原理的には完成しているが、長期にわたる「ボランティア観測・報告」には無理がある。ANS(安心ネットワークシステム)観測網は国家機関で取り組むことを希望する。 以上です。当日ご参加くださり、終了後もロビーで熱心に意見交換をしていただきました参加者の皆様に感謝申し上げます。 追記: [3142]に爆発理論の修正(シンプル化)が載っています。 |
1708 Date: 2011-10-03 (Mon) 富士山麓での発光現象 9月29日6時半から22時半の間に山中湖東端に設置してある富士山ライブカメラが発光現象を捉えていたという報告をT氏から受けました。このカメラはグリーンヒルズニューみなみに設置してあるものです。http://www.new-minami.co.jp/livecamera_past.php 富士山の麓付近で明瞭な発光現象があることは分かるのですが、場所の特定は無理のようです。
調べてみるともっと湖面に近い場所にもライブカメラが設置してありました。山中湖村観光課公式サイト「絶景くん」というものです。http://www.vill.yamanakako.yamanashi.jp/zekkei/ こちらのカメラは過去一年間の記録も残っており、調べると今年の1月から3月までは明瞭な発光現象は起きていません。しかし4月から9月の間は月に5日、8日、14日、15日、10日、12日と発光が見られる日数が増えております。また発光場所が以下の写真のようにかなり明確に特定できる場合もあります。一例として9月9日の現象を紹介しますが、この時は対岸の鷹丸尾という溶岩台地付近であることがわかります。立木が明瞭に写っているケースを選びました。日によってはもっと南の須走付近で発光することもあり、河口湖寄りで発光することもあります。
さて、この発光現象のメカニズムに関しては地震発生のメカニズムと同じで、熱解離したプラズマ状態の解離ガスが高速度で噴出する時の発光ではないかと考えています。地震の場合にはマグマ溜りなどの密閉空間内で解離ガスの爆縮(Implosion)が引き金になって起きる容器破壊という爆発(Explosion)現象下で高速移動するのですが、この場合は爆縮も爆発も起きないで、高圧のプラズマ状解離ガスが狭い空間を高速移動して発光しているのではないかと思います。したがって解離ガスが発生していることは確かですから、地震に伴う現象とも考えられますが、この場合のように現象が生じても爆発しない場合もあるわけですから、発光現象は地震の前兆であるとして「前兆」という言葉にこだわると混乱すると思います。富士山の地下内部でマグマの上昇、温度の上昇によって、変化が起きていることは疑えないことでしょう。 解離ガスがプラズマであり、解離ガスを詰めた容器が爆発すると発光現象が起きることは次の動画からわかります。解離ガスを利用した水暖房機の安全装置を取り外して、いたずらでロケット遊びをしているアメリカの番組から借用したものですが、容器破壊の瞬間に発光していることが観察できます。画像をクリックしてください、動画が流れます。
東北大震災では仙台でも発光現象があったようです。変電所のスパークではという観測もあるようですが、スパークにしては長時間光っていますし、発光場所の範囲は変電所敷地を超えているようですから、スパークだけでは説明できないようです。 http://www.youtube.com/watch?v=Zmqf4jbpge4 発光点が変電所の敷地を超えていることを検証した動画がありました。後半のUFOとの関連は説得性がありません。 http://www.youtube.com/watch?v=irGAeN2I7Y4&feature=related UFOが移動して発光しているわけではありません。地下におけるプラズマ状解離ガスの発光する場所が次々に変化しているだけです。 ぺルー地震のあとに見られた余震の前兆、または爆発に至らなかったケースかもしれませんが大地震後に観測された発光現象を[1295]、[1296]で紹介しましたので参照してください。 |
1709 Date: 2011-10-08 (Sat) 仙台講演会のお知らせとお願い 第四回目の講演会を10月30日に仙台市青年文化センターで行うことになりました。 タイトルは「東北大震災の真実」としておりますが、この大震災は自然地震とそれによって引き起こされた人為的地震との複合作用によって大きな被害を生じた可能性があります。そうした地震の真相をお話したいと思っています。
多くの方に聞いていただきたく、働きかけていますが、ある方からはチラシにもあります「地震は、プレートの反発によって起こるのではなく、水素ガスの爆発によって起きる。」というフレーズを一枚の絵で説得的に伝えられないか、という意見がありました。
そこで、次のような「プレート論の矛盾」という一枚を作ってみました。仙台講演会で多くの方に聴講していただきたいので、知り合いにチラシと絵を送って拡散していただければと思っています。
よろしくお願いします。 |
1710 Date: 2011-10-08 (Sat) 研究者も報道人も謙虚に仕事をしよう 「海山が陸の下に潜る」・・・こんなおとぎ話のような話が通説地震学の世界では論文として通用し、なんら疑問符もなく新聞にも取り上げられるようで驚きます。 既に3年前のセミナー[1448]、[1490]、[1491]などで紹介したものですが、
今回も産経新聞に報道されていました。 この記事にも「震源を中心とする半径約70kmの狭い領域が約50メートル滑ったと推定」とありますが、[1709]に紹介した音波探査の結果にはそのような痕跡は全く見られません。
[1490]に述べた以下の質問には未だに誰も答えてくれていません。 質問: プレートというものが剛体であるのならば、なぜその上にある3000メートルの山が相手の剛体の下部に潜り込めるのでしょうか。山が引っかかって潜り込んだり、
押し込めたりとても押し切れないはずですが、どのような力がそれを成し遂げるのでしょうか。 マスコミは何も考えないで、学会での発表をそのまま報道するだけですが、それによって受ける一般庶民の苦痛はどうしてくれるのでしょうか。[1707]に紹介したように、
静岡講演では写真のご老人が「風呂にも安心して入れなかった。」「東海地震は遅くとも○○年までには確実に来ると報道されたはず。」と言って新聞を持参され、
地震学者への不信感を露にされていました。 いい加減な研究姿勢を続けていると、今に庶民からのしっぺ返しが来ることでしょう。 研究者も報道人も庶民の苦痛を思い図って、謙虚な姿勢で仕事をしていただきたいものです。 |
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