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1691 
Date: 2011-08-01 (Mon)
長岡新聞の報道
長岡における講演会の様子を長岡新聞社さんが報道してくださいました。

1692 
Date: 2011-08-11 (Thu)
郷里多治見高校の文集へ投稿
私の郷里である多治見の県立多治見高校同級会では有志が「古稀を迎えて」という文集を作るそうです。督促を受けて下記のような原稿を送りました。

地震学の見直しを

古稀を迎えて、何かを書くように・・・・との案内は承知しておりましたが、公務多忙(幸福実現党愛知県幹事長と石田地震科学研究所の活動など)を理由にしてサボっていましたら、編集者から督促が来ました。土木の研究と教育という世界から、宗教、政治、地震科学、と足を踏み入れてきましたので、何が本業か分からないのですが、編集者からは地震科学の記事を・・・ということですので、地震のテーマを中心に書きます。

 私は現在全国各地で、「原発を止めて、火力発電にシフトすると、CO2が大量に発生し、これを地中封入(国家プロジェクトとして実施中)すると、人為的な地震を発生させる危険性がある。」・・・という警鐘を鳴らしています。
 皆様がた、ほとんどの方は「活断層地震説」に洗脳されておられ、断層の存在は怖いものとお考えでしょう。しかし、これは戦後アメリカから輸入された理論であって、真実ではありません。断層は大きな地震の結果として起きる傷痕みたいなもので、地震の原因ではありません。テレビなどで解説されている断層地震説は原因と結果を取り違えています。

戦前の日本はあの湯川秀樹博士のお父様である小川琢治博士や、石本巳四雄博士といった優れた学者がドイツの大学者フンボルトの流れを守って、「地震とは何らかの爆発的な力が地下で発生し、マグマが岩盤に貫入することが原因である。」という「マグマ貫入理論」という学説を唱えていました。当時は爆発がなぜ起きるのかが解らなかったのですが、私が唱えている石田理論とは、地下水がマグマの高熱に出逢ったときに発生する水素ガスの爆発が原因であるとするものです。
水は高熱状態の下では酸素と水素に分離します。これを熱解離といいますが火山帯に地震が多いのは、この解離した高温の気体(解離水といいますが、酸素と水素の混合ガスのことです)が、多く存在するからです。これが日本やスマトラなどに地震が多い理由です。解離ガスの爆発が地震であり、ガスが噴出することで火災が起きるのです。ネットでは「目からウロコが落ちるような話」「これでスッキリと地震現象が理解できた」と云う「石田理論賛同者」の声が上がっています。
つまり、地震の原因を正しく理解すると、液化したCO2を地中に圧力をかけて封入することが如何に危険なことであることかが納得出来ます。中越地震が起きたときに、長岡でCO2封入実験を行なっていることを知り、担当者に連絡して抗議しましたが、全く危険性を理解してもらえませんでした。今回いわき市で講演を行うのも、日本で最初に本格的な操業をいわき市勿来(なこそ)沖で展開しており、今も群発的な地震が止まらないからです。東北大地震で福島の原発が津波に襲われ、放射能事故が起きてしまいましたが、原発を襲った津波は牡鹿半島沖の海底隆起によるものだけではなく、勿来沖合での爆発によって起きた津波も襲来したことが被害を大きくした可能性があります。

ということで、現在私の所属する政党では「脱原発反対」という世論・・と言ってもマスコミと市民活動家に戻ってしまった菅総理が作っている流れですが・・に反する政治姿勢を打ち出しております。日本は技術先進国として、原子力技術を高める責任があります。もちろん次世代のエネルギー開発も重要ですが、それが実用化するまでは、後進国のためにも、低料金で電力が使用できるようなシステムを世界に提供するのが使命です。マスコミが操作する世論には流されないようにしなければなりません。
石田昭 

1693
Date: 2011-08-22 (Mon)
いわき市講演会大成功
いわき市での講演会は大成功でした。定員100名の会場はほぼ満杯で、参加者の地震への関心も高く、たくさんの質問を頂きました。前日にも大きな地震が起こっておりましたが、当日の日経新聞に載っていたCO2海底貯留に関する環境アセスメントの話題では、CCSによって地震が起きる危険性は全く認識されておりません。なぜこれほどまでにいわき市付近で地震が続くのか、関係者に真剣に考えて欲しいと思います。

日経新聞の報道では、環境アセスメントをこれから行うという報道ですが、いわき市勿来では既にCCSの操業が行われているはずです。このセミナーで紹介してきたように、長岡市の岩野原基地と秋田の雄勝実験場で基礎データを集積し、その情報の下に本格的な操業を勿来の(株)クリーンコールパワー研究所という会社で実施していることが、ネット上で明らかにされております。報道の裏には、何か隠されたものがあるような感じがしてなりません。

   


1694
Date: 2011-08-23 (Tue)
いわき講演会聴講者からの反応
いわき市での講演を聴講された方から以下のような感謝のメールが届きました。
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石田地震科学研究所所長様へ

 深夜失礼します、昨日(8・21)いわき産業創造館に於いて「いわき市の群発地震は、なぜ止まらないか」の講演会を講聴致しました、大竹峯二です。
 東日本大震災と原発事故、その上群発地震に日々心配と不安な生活する者には、今回の石田先生の講演により、正しく理解を出来ましたことが、最大の宝と信じました。
 3・11以来、現政権は、知識の浅い素人集団の国政のため、口先だけで実行力の無い日本国家となりました。こうした状況下には、国を滅ぼす無責任な指導者には、先生の講話の中で「天罰は非科学的か?」が予期していただけに、力強いことに感銘を受けました。特に正しいことが何一つ判ってないことです。CO2の扱いが正しくないことも理解出来ました。身近な所で地中の高熱マグマを刺激させ水素ガスの化学反応爆発が群発地震を助長してることを肝に銘じ、 正しい認識の元に安定した生活に邁進しますので、更なるご支援とご協力をお願いします。
 石田先生 遠路いわきでの講演会 本当に有難く御礼と感謝を申上げます。
                                                                              謹白

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「知は力なり」という言葉がありますが、地震の原因に関しても正しく知っていることが、今後の私的な生活、団体としての行動、政治的な活動・・・などなどにおいて大切なことになってくると思います。
 ある方からは、いわき地方での勉強会を立ち上げたら、講師として来ていただけるかという打診も受けております。遠方なので頻繁にというわけにはいかないと思いますが、できる限り参加するとお答えしてあります。

 一旦社会に根付いた常識を覆すことは大変ですが、気付いた人が地道に勉強会などを開いて啓蒙していくしか手立てはないように思います。いわき市近在の方がたには頑張っていただきたいと思います。
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いわき民報が8月23日付で講演を報じてくださいました。

1695 
Date: 2011-09-01 (Thu)
アポカリプティックサウンド(終末音)の発生する原因考察
暑い日が続いていますが、今年は8月中旬頃から世界各地で奇妙な音が鳴り響く現象があり、アポカリプティックサウンド(終末の音)として話題となっているようです。ウクライナの首都キエフで8月11日に収録された音は、工事の機械音のような、動物の咆哮(聴きようによってはゴジラの鳴き声?)のようにも聞こえるもので、延々と町中に鳴り響いています。いくつかのものが、Youtube動画にアップされていますが、下のものが一番明瞭に聞こえます。

http://www.youtube.com/watch?v=Kj-OOP8hRZw
今のところ原因は不明で、どこから聞こえてくるのか見当がつかないようですが、石田理論(地震爆発論)ではどのような説明になるのか挑戦してみました。


 大胆な発想ですが、現在地球はフォトンベルトに突入していると言われていますが、それは、地球が電子レンジの内部に入っているような状況と言うことですから、地球内部のマントルは温度が上昇することを意味します。
 温度上昇は、水の解離度をも上昇させますから、解離が進行し、解離ガスはどこかに貯留されることになります。貯留場所がマグマ溜まり内部であれば、それはやがて着火温度に達して、地震爆発となります。しかし、マグマ溜まりに貯留されずに、地表の近くにまで漏出するとすれば、鍾乳洞のような地下空間内部を高速で移動することが考えられます。 高熱の解離ガスであっても、地表近くでは着火温度にまではなりませんから、地震爆発にはいたらずに、地殻内部の空隙を移動します。その際に、空隙の狭窄部を通過するとすれば、振動によって発生することが考えられます。この振動が地殻内部を骨導音([1231]参照)として伝播し、地表で空気振動に変わるのでしょう。 キエフ近辺の地下空間にはそうした空隙があるのでしょう。空隙の形によっては高音にも低音にもなりますから、場所によっては工事の機械音のようにも、動物の咆哮のようにもなるのではないでしょうか。
海洋波浪の場合には、クロススペクトルを調べることによって波浪の発生源を突き止めることができるのですが、同じ手法で地下空間の発生場所を突き止められるのではないでしょうか。
 近年世界的に地震や火山活動が活発に起きる傾向にあるのは、フォトンベルトなど、地球外からの電磁波的影響によって解離が進行し、地球内部で水素爆発が発生しやすくなっていることが一つの原因であるのかもしれません。少なくともプレート論では説明が不可能でしょう。
 地球内部から悪魔の叫び声のような快音が聞こえる話はコラ半島の掘削現場でありました。作業員が恐れをなして掘削中止になリましたが、このセミナーの[1609]で紹介してあります。

1696
Date: 2011-09-02 (Fri)
静岡市講演会会場決定
静岡市での講演会を、静岡市民文化会館で開催することが決定しました。「東海地震は、本当に切迫しているのか」というテーマで講演します。仲間を誘って奮ってご参加ください。

1697
Date: 2011-09-02 (Fri)
南極大陸でプレシオサウルスの化石発見
南極大陸で首長竜プレシオサウルスの化石が発見されたというニュースがありました。既にライブラリー42において小型恐竜の化石発見のニュースは紹介しましたが、大型恐竜の化石発見というニュースは、あらためて地球科学の常識を変えなければいけない事態が起きていると認識すべきでしょう。
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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110825-00000000-natiogeo-int


先ごろ発表された研究によると、これまで南極で見つかっている中では最古の“海の怪物”の化石が発見されたという。
 発見されたのは8500万年前のプレシオサウルス(首長竜)。これにより、南極大陸に海生爬虫類が生息していたとされる時代が1500万年遡った。
 研究チームを率いたリオデジャネイロ連邦大学ブラジル国立博物館のアレクサンダー・ケルナー(Alexander Kellner)氏は、「われわれが発見した化石断片は、従来この大陸にいたとされてきたどのグループにも属さない。南極には、これまで推定されてきた以上に多様なプレシオサウルス類が生息していたと考えられる」と話す。
 発見された脊椎と頭部とヒレの断片から、このプレシオサウルスの体長は6〜7メートルだったと推定される。しかしこれらの骨片だけでは種を特定するには至らなかった。
 プレシオサウルス類は、2億500万〜6500万年前に世界中の海を泳ぎ回っていた。南半球に広がり始めたのは、遅くともジュラ紀の中頃(1億7000万年前頃)だ。プレシオサウルス類に属する種は大きさも特徴もさまざまだが、頭が小さく、首が長く、体が大きい点は大半の種に共通する。
「もしネス湖の怪獣がいたとしたら、これが一番似た形だろう」とケラー氏は言う。
 今回の標本は、2006〜07年に南極のロス島で探検調査が行われた際に集められた2.5トン以上の化石と岩のサンプルの中から見つかった。
 ブラジル国立博物館に保管されている調査サンプルの大半は無脊椎動物や植物のものだが、その中に今回のプレシオサウルスと同じ時代の樹木の断片が含まれている。
「この樹木は、当時の南極に森林が存在していたことを示している。これらの動物は、現在とはまったく違う温暖な気候の中で暮らしていたと考えられる」とケラー氏は話している。
 海の怪物の発見については、6月7日付の「Polar Research」誌に発表された。
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 記事には「これらの動物は、現在とはまったく違う温暖な気候の中で暮らしていたと考えられる」・・・とあります。また、ライブラリー42に紹介した記事にも「南極はジュラ紀には、南米、オーストラリアなどとまだ未分離のゴンドワナ大陸の一部。発見場所はこの時期に南緯六〇〜七〇度付近にあり、現在の米・ワシントン州の気候に近かったらしい。」・・・とあります。
 つまり、南極がかつては低緯度帯に位置していたが、斉一的な変動である大陸移動によって現在の位置(極地)に徐々に移動したと考えられています。
 しかし、ほんとうは、地球は頻繁に、と言っても平均したら45万年に一回程度ですが、激変的に姿勢を変えた・・・ということを恐竜の化石は物語っていると思うのです。
 ハプグッド教授が提起したこの地殻移動(ポールシフト)を認めると、氷河期の謎も、砂漠に氷河の跡があることも、氷解することがアインシュタインがハプグッドの説を評価した理由であります。
 やがて、南極の氷の下から古代の文明の跡が現れてその認識(地殻移動論)が進むことになるのでしょう。アインシュタインは斉一説ではなく、激変説をとっていたことを認識するべきです。
 斉一的な変化ならば、恐竜は気温の変化に従って移動してしまうはずで、化石が残ることはありません。化石として残るのは激変的な火山の噴火・崩落、あるいは、大きな津波によって生き埋めになる・・・などのように、短時間で酸素の供給が遮断される場合しかありません。この二千年の間にアフリカで大きな異変はなかったでしょうから、アフリカの動物たちが化石になったことなどないでしょう、すべて腐敗してしまったはずです。

1698
Date:2011-09-06 (Tue)
電磁気学的手法による地震予知成功の報道
地震の予知を成功させている企業の話題がありました。

今度はいつですか「次々に当てる」地震解析業者に聞くというタイトルで現代ビジネス(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/18120)に載っていました。地震予知の情報を配信しているのは地震予測システム「地震解析ラボ」を運営する「インフォメーションシステムズ」社(東京都港区)で、所長の早川正士電気通信大学名誉教授は以前から電磁気的手法による地震予知を研究してこられた方です。抜粋して紹介します。
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今度はいつですか「次々に当てる」地震解析業者に聞く
7.25福島沖地震 8.1駿河湾地震 8.19福島沖地震(いずれも震度5弱)をズバリ的中

同社は8月11日にこんな地震予測情報を会員に配信している。
〈2011年8月17日を中心とした14日〜21日の間に、東北地方に少なからず被害が発生する地震が(発生すると)予測される。内陸部が震源の場合はマグニチュード5.5以上、海域が震源の場合はマグニチュード6.0以上。震源の深さは30km未満〉

 実際に19日に気象庁が発表した地震の詳細は、(以下のようで、)予測と寸分違わぬこんなものだった。
「震源の深さは約20km、地震の規模を示すマグニチュードは6.8と推定される」
それにしてもどうしてこんなに当たるのか。それには地震解析ラボで所長を務める電気通信大学名誉教授(電磁理工学専門)の早川正士氏の功績が大きい。
ラボでは早川氏が開発した「地震計測システム」を用いて、およそ1週間から2週間後に起こる地震を事前に解析、予測情報として提供しているからだ。
■ 場所、時期、大きさを当てる


境界線の高さを電波で観測。「下がる」=「地震の前兆」となる。

 では「地震計測システム」の仕組みはどんなものなのか。早川氏が明かす。
「単純なことです。地震の前には必ず前兆現象が起こるから、これを捉えているだけです。我々が『前兆』として使っているのが電離層の乱れ。地震が発生する1ヵ月から数週間前に大気圏と面する電離層が何らかの原因で乱れ、大気圏との境界線の高度が低くなることが我々の研究でわかった。
 その境界線の高度を電波を使って計測、解析を加えることで、地震の起こる地点や時期、規模を予測しているんです」
 地震解析ラボでは現在、北海道から新潟、東京、静岡、四国など国内7ヵ所に受信局(観測点)を設置。米国のハワイ州、ワシントン州、オーストラリアといった海外も含めて国内外6ヵ所から送信される電波を受信し、電離層の状態を監視しているという。

 日々特製のモニターを凝視しながら、地震の「前兆発見」に勤しむメンバーは5人。そんな少数のマンパワーでここまでの的中率を誇るのだから驚くばかりである。
 そもそも早川教授が電離層の乱れから地震を予測する研究を始めたのは、ロシアでの経験がきっかけだった。
「'93年にモスクワで衛星を使った電離層の解析の研究に触れ、どうやら地震と関連しているようだと感じた。その2年後に阪神淡路大震災が起こり、その時に地震と電離層の乱れの相関関係を確信しました。つまり、あの大震災の時も、電離層の乱れが起きていたんです。

そして'96年から宇宙開発事業団(現・宇宙航空研究開発機構)の『地震総合フロンティア計画』で5年間研究開発の予算をいただき、日本各地に観測基地を設置した。それらの蓄積データが現在の地震予測情報として実を結んでいる」(早川氏)

 こうした電磁現象を利用した地震予測は日本ではあまり知られていないが、実は世界では一般的≠ネものとして行われている国もある。
 たとえばギリシャでは三人の物理学者の頭文字をとって「VAN法」と名付けられた地震予知システムが「政府の公認」として採用され、有効活用された実績があるという。
「VAN法は地中に流れる地電流を観測し、地震の発生が近付くと現れる信号をキャッチする方法。30年以上の実績があり、ギリシャ国内で起きるM5.5以上の地震のほとんどの予知に成功しています。

 地震の予知信号を探知すると、すぐに政府に伝えられ、政府から各自治体の首長にまで情報が発信される。首長が市民にその情報を発信するかどうかは、地震の規模を判断して首長が決定する仕組みになっています」(早川氏)

 地震解析ラボでも政府への働きかけは行っているが、採用には至っていない。ラボの運営は契約者からの料金で賄っている。予算がついて、人手が増えれば、より広範囲の予測が実現できるという。

「5人しか人手がいないので、ラボでは沿岸から50km以内の海域までしかウォッチできていない。実は東日本大震災の前、3月5日から6日にかけて、ワシントン州から送信されている電波が、明確な電離層の乱れを示していた。ただこれは50km圏外の海洋上空だったので、当時はきちんと確認できていなかった。

 もっと人手がいれば、東日本大震災も1週間前に予測して情報を提供できていたはず。それが残念でならない」(早川氏)
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以上が抜粋記事です。地震の予知を電磁気的な方法で成功させる可能性があることは、以下の国会審議の記録にもあるように、すでに昭和の初期に通産省電気試験所の吉塚技手という方が気付いていたことであります。

「昭和十八年ごろ、通産省電気試験所の吉塚技手が、この磁力計で岩石の磁性を研究中、地震の一日ないし数日前にその性能が著しく変化することを発見し、吉塚氏からこの研究を依頼された気象庁の高木技官が継続的に、また研究的にこれを追求いたしまして確認をしたのであります。」(国会審議の記録より)
この電磁気的な方法による計器を考案した高木聖博士の高木式無定位磁力計が地震学の権威者達によって無視され、葬り去られた経緯はセミナー[1191]〜[1193]に紹介してあります。また、審議の中で権威ある学者達が政府委員から「学者の皆さんのやっていらっしゃることは、これはおかしい。理屈がわからない現象の原因を突き止めるのが科学者の使命ではないのか!」と叱責を受けていることも「1198]に紹介してあります。
今回も早川先生らは、政府への働きかけを行なっておられるようですが、採用には至っていないということです。これは日本地震学会という組織がプレートテクトニクス理論に固執するあまりに、電磁気的な観点からの地震現象を全く無視しているからであります。そして、学会という権威に政治家、行政官が盲従しているからでしょう。もちろん、マスコミも国民も権威を盲信しています。しかし、権威も諸行無常です。やがて失墜するときがくるでしょう。

早川教授らの方法は、石田理論から判定すれば全く合理的な手法であると思います。地震時に電離層が下がることは十分に科学的な解説ができると思います。
高木式無定位磁力計が「磁力の異常は認めるが、異常が起きる原因が説明できない。説明できないものを取り入れることは非科学的である。」・・・という非論理的な理由で地震学の権威者から葬り去られるようなことが繰り返されてはなりません。 
 推定するに、震源付近では解離ガスという酸素と水素の帯電している混合ガス、つまりプラズマ流体が岩盤の空隙内を高速で移動している可能性があるわけですから、その影響が上空の電離層を下げる働きをすることは十分に考えられます。プラズマ流体の移動速度が早い場合にはMHD発電によって地電流も流れますし、発光現象が起きることもありえます。

 電磁気学的な視点で探求すれば、科学的に地震現象を解明できるものと考えていますが、地震学を専攻する研究者たちが無視し続けるのならば、[1680]で述べたように「地震爆発論学会」の設立が必要になるでしょう。

1699 
Date:2011-09-12 (Mon)
地震学を混乱させるのは止めて欲しい
地震の周期的活動には通常のサイクル(数十年)とスーパーサイクル(700年程度)という長周期の繰り返しがあるという説を東大地震研究所の教授が提唱しているそうです。産経新聞(9月11日付朝刊)に載っていました。

産経新聞9月11日朝刊より

記事の中身には地震爆発説では全く受け入れられない論点がありますので、気付いた点を地震爆発理論からの見解として述べておきます。
@[1678]にも解説したように、弾性歪が蓄積されるということはありません。蓄積されるのなら、応力も蓄積されることになりますが、力学的には意味不明です。歪が「貯蓄」されて「満期」になると地震になる・・・などという初学者を混乱させるような学説を披露することはやめていただきたいと思います。
A牡鹿半島沖の震源は、最初の爆発点であって、3分程度の間に3〜4回の爆発が震源域と言われている領域内で起きている。断層は爆発の結果として出来る傷痕である。
B牡鹿半島沖の震源付近でJAMSTECが調査した結果では、プレートが潜り込んでいるような形跡は音響探測の記録に現れていない。
C牡鹿半島沖付近の海底状況は陸域に震源がある場合の大地震と大差はない。地割れ、崩落なども同じ程度発生している。
D深発地震面(和達・ベニオフゾーン)をプレートの潜り込み現象と関連させる解釈がなされているが、爆発説では溶融マントルが地球内部へ対流として流れている姿と見ている。
Eフィリピン海プレートには該当する深発地震面は存在しない。低角度で潜り込んでいるから、摩擦面積が大きく、莫大な歪エネルギーを生み出すと解釈されていますが、確たる証拠は全く存在しない。(参照)
Fまた、マリアナ海付近では深発地震面は垂直になっていて、これが太平洋プレートとはとても思えない。水平移動から、垂直移動へと移行する“剛体”というのは架空の存在でしかない。


なお、地震現象と周期性に関しては既にこのセミナーの[263]地震周期説という妄説、ならびに[974]〜[976][1042]など各所で論じていますので参考にしてください。
プレートテクトニクス理論から脱却しないと、地震の本当の姿は見えてこないはずで、地震現象をますます難解なものに仕立て上げるだけのように感じます。以前にも[1670]で、ダイナミックオーバーシュート(動的過剰すべり)という東大准教授の発表を紹介しましたが、私は地震学を混乱させるだけのように思っています。


「駿河トラフや南海トラフは、フィリピン海プレートが陸のプレートに潜り込む角度≠ェほぼ水平から20度程度であり、その低角度ゆえプレート同士の摩擦面積が大きく、(南北方向に)100kmくらいの幅になります。それが莫大な歪みのエネルギーを生み出すのです」(名古屋大学・鷺谷氏 http://gendai.ismedia.jp/articles/print/2354)

1700
Date:2011-09-14 (Wed)
脱プレートテクトニクス運動と地震学ルネッサンス運動の勧め

 13日の産経新聞に東大名誉教授の阿部勝征先生が「潜んでいたM9 過信で見抜けず」という反省的談話を述べておられます。


その中で、「海洋プレート(岩板)は年代が若いほど軽いため“浮力”が働き、(陸の下に沈み込む際に)陸側プレートと接触する力が増え、M9級をおこす。」・・・という表現があります。しかし、海洋プレートが移動するのは「能動的移動論」といって冷却して密度が高くなった岩板が自重によって沈下を開始し(なぜ海洋の途中で沈下しないのか、なぜ海洋の端っこで沈下を開始するのか説明がありませんが・・)、 さらにテーブルの下方から自重による下向きの引っ張り力が生じるような仕組みのために、テーブルクロスがずり落ちる力で海洋プレートが移動する、という仮説が現在では採用されています(なぜプレートがそのような引っ張り力に破断せずに耐えられるのか、説明がありませんが・・・)。とすれば、沈下するほどの重さになった岩板が今度は浮力を生じて上側(陸側)の板を押し付ける・・・という解釈には明らかに矛盾が存在します。 子供だって「沈下する物体が、上の物体を押し付けるなんてことはありえないよ・・・。それは沈下じゃなくて浮上しているんでしょ?」と反論するでしょう。それよりももっと基礎的な問題として、プレートという固体力学の問題に浮力という静水力学の概念を適用することに矛盾を感じられないのでしょうか。水理学を専攻していた私には地震学者の推論には理解できないものがあります。
 また、「太平洋プレートは一億年以上前に冷却・固化した古い岩板であるから、超巨大地震を起こすパワーはないと思っていた」・・・と述べておられますが、スマトラ沖地震が発生したときには気付かれなかったのでしょうか。スマトラでも、インド洋の海底プレートが移動の旅路を終わってユーラシアプレートの下に潜っていると解釈されていると思うのですが、なぜ今回まで“過信”が続いたのでしょうか、これも不思議に思います。
 そして、「今までは荒唐無稽と思われていたことも視野に入れる必要が出てきた。」とありますが、要するに通説の現代地震学は何も分かっていないと白状しておられるように感じます。昭和初期にあった石本博士らの「マグマ貫入理論」「押し円錐理論」が現在大学で教える地震学講義の中では死語となっているように漏れ聞いております。この辺で「脱プレートテクトニクス運動」を展開し、 地震学のルネッサンス運動(昭和初期の理論復興運動)を企図するほうが、地震学の健全な発展に繋がると思うのですが、如何でしょうか。

PS:西日本でもM9地震が潜んでいる・・・とありますが、西日本に潜り込んでいることになっているフィリピン海プレートは、小さなもので、かつ誕生する場所がないという幽霊みたいな存在です。足のない幽霊と言われますが、しっぽはあるのでしょうか、つかめるのでしょうか。その正体は「枯れ尾花」なのではないでしょうか。

1701
Date:2011-09-14 (Wed)
無駄な委員会は廃止したらどうか
今回の東北地震による影響が内陸部の岐阜県にまで及び、阿寺断層での地震発生確率が増加したと政府の地震調査委員会(阿部勝征委員長)から発表されたという報道が産経新聞(9月10日付)にありました。


この地震確率図が無意味であることは以前から述べており、このセミナーでも東大のゲラー教授の指摘を紹介してきました。(参考:[1652]など)
ゲラー教授の指摘にもありますが、最近の1979年以降で、10人以上の死者が出た地震は図に見るように、地震確率が低い地域ばかりで起きています。


 これは地震発生確率の基礎にある考え方に問題があること、つまりプレートテクトニクスに基づく検討に問題が存在することを意味しています。であるにもかかわらず依然として同じ概念をベースにして阿寺断層付近の地震確率が上がったと発表しても、どれほどの意味があるのでしょうか。政府関係者以外でこの報告を信じて行動を起こす人はいないのではないでしょうか。脱プレートテクトニクス運動を受容しないのならば地震関連の行政を混乱させるばかりです。 “改革”されない無駄な委員会は廃止したらどうかと提案します。

1702
Date:2011-09-19 (Mon)
地震学の世界にもジャスミン革命を
9月25日に静岡市の市民文化会館にて「東海地震は、本当に切迫しているのか?」という講演会を開催しますので、参考のために切迫説のきっかけとなった石橋克彦氏関連の記事を探して読んでみました。「地震予知30年の功罪(上)(下)」という記事が2007年にありましたので紹介します。

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(上):(現在リンク切れ)

(下):http://www.tohkaishimpo.com/scripts/column2.cgi?pflg=1&page=97&snen=2000&smon=01&sday=01&enen=2010&emon=12&eday=31&fname=&ftitle=

地震予知30年の功罪(下)より転載
☆★☆★2007年11月30日付

 静岡県駿河湾域における巨大地震の切迫した発生を予測するという、衝撃的な研究発表がなされたのが昭和五十一年(1976)。三十代の若手研究者によるこの発表には「伏線があった」と見る人もある。
 発表者の名から“石橋説”、あるいは学術的根拠の乏しさから“石橋予言”とも皮肉られたこの説に先立つ五年前から、気鋭の若手による研究が注目を集めていた。一つは、東大地震研究所の島崎邦彦助手による「関東大地震六十九年周期説は誤り」であり、東大理学部地球物理学科の水谷仁助手らによる「直下型地震予知の新理論」発表もある。
 島崎助手は、当時権威とされていた学説に真っ向反論。「全く不規則なデータを解析しても何らかの周期が出る確率が37%ある。六十九年周期説はその解析手続きを飛ばしており、関東大地震発生は偶発的なもの」と、大正十二年に関東大震災を起こした類の地震の周期説を否定した。
 水谷助手らはまた、地下水が震動すると電磁的影響を受け、結果発生するのが地震による発光現象と指摘。直下型地震では地下水との関係が大きいことから、磁場観測による地震予知の可能性や、「人工的に電場をかけて小さな地震を発生させ、大きな地震を防ぐことも可能」との新説を展開した。
 当紙に、これらの資料を寄せた群馬県太田市の中泉武さんは「石橋説は、島崎氏らに刺激されて功名心に走り、駿河湾巨大地震を打ち上げたのではないか」との見方を取る。それはともかく、駿河湾巨大地震の発生予測は各方面に大きな反響を呼んだ。
 国会でも真偽が問われることとなったが、衆参両院の委員会に招かれた東大理学部教授や地震予知連絡会の会長らは、ニュアンスの差こそあれ大地震発生の恐れを肯定した。
 これに対し、別の専門家らがその切迫性を疑問視。「統計的手法では、駿河湾大地震は当分可能性がない」「地質学的立場でも緊急性は認められない」「御前崎で正確な計測を行った結果、石橋説の根拠となる地表のゆがみは微少」などとする見解が相次いだ。
 しかし、石橋説が出てきた東大の教授や地震予知連絡会トップが巨大地震発生の可能性を否定しなかったことから、政府は東西交通の大動脈が通る東海地域の大地震に備え、本格的な観測・防災体制整備に着手することとなった。
 それでも研究者の間からは、純粋に学術的立場で「安政とその後の地震で駿河湾深くまで地殻破壊がなされ、割れ残りは疑問」「石橋説の背景となった地殻のひずみ量は、明治時代の測量ミスデータを用いた。駿河湾海域は来世紀まで持ちこたえる。(注1)」など、石橋説の修正を求める見解が続いた。
 もちろん石橋説を擁護する人もあったが、それから三十年。駿河湾大地震も東海大地震も発生しなかった。一つの節目を迎え、現在は大学教授となっている当人に地元紙が取材したところ、「三十年たって、現実にまだ起こっていないのだから、割れ残りという解釈は間違っていたと言われても仕方ない」と、当時の切迫性に間違いを認めた。(注2)
 加えて、自説を発表した時「はっきりと、社会を動かそうと思っていた」ことは明確に認めた。その意図は“地震防災への警鐘”を強調したものだが、人によっては「同年代研究者への功名心」「研究分野への予算獲得の下心では」との受け止め方もある。
 ともかく学説としては未熟な研究発表が転換点となり、地震予知研究や地震防災対策、法整備が推進。今秋十月には緊急地震速報も出されるようになったが、石橋説の功罪はどう考えればよいのだろう。東海地域より、もっと切迫した地域の防災体制こそ急ぐべきだったのか、それとも石橋説があったからこそ地震防災に国が本腰を入れ始めたと評価すべきか。
 学者の功名心に踊らされるのは避けたいが、三陸沿岸は津波常襲地。向こう三十年以内に大規模な地震と津波が発生する確率は99%とされる。この予測は多くの研究者の一致した見解だけに、「大地震が明日、いやきょう起きるかも」という防災の心はしっかりと持っていたい。(谷)
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注1:どのようなミスがあったのかは、「「地震」地震学者と地質学者との対話」のなか(p.305)で、藤井陽一郎先生が次のように解説しています。この対話研究集会は石橋説発表の3年後、1979年12月17日から三日間小田原で開かれたものです。対話の雰囲気を示すために、そのまま紹介しますが、読む限りでは「石橋君(当時助手)の勇み足かぁ・・・」ぐらいの受け取り方ではないでしょうか。
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東海大地震はいつ起きるのか

 星野 ちょっと話が別になりますが、最後に確めておきたいんです。それはきのうの藤井さんのお話にあった、 「明日来る」あるいは「来るかも知れない」という東海大地震あるいは駿河湾地震というものが、 もう少し先になるのではないかという点です。そこをひとつ聞いておかないと清水へ帰れませんので。(笑い)ひとつ……
 大森 私からもお願いしようと思っていたのです。それをひとつ藤井さんから。
 藤井 今まで地震予知連絡会に出した国土地理院が作った歪みの絵ですね。それが何通りもあるんですけれども、明治と1973年、その間の歪みの蓄積の計算をした図が出たことがあるんです。 その時に使った明治のほうの測量の結果ですね。 まことに不幸なことなんですけれども、よりによって陸地測量部が昔、結果を整理したその中にミスがあったんです。 しかもそれが駿河湾の歪みを計算するのに非常に重要な関係を持っている点の、これは恐らく滅多にはないようなミスだと思うのですが、そういうミスが駿河湾のところにあったんです。 それで、長い間それに気がつかなくて、すでにその点を使って別の計算をしたわけなんです。その時、どうも結果がおかしいと思って、だんだん遡って元を調べて分かったことなのです。それは測量をする時に、 標石のま上に機械を持って行ければ一番良いんですけれども、木が繁っているとか、向こうがうまく見えないとか、そういったことで機械をちょっと横っちょに置いて観測することがあるのです。 その時には横っちょに置いた分だけの補正をしなければいけないんですね。それはしてあるんですけれども、不幸なことに符号を間違えたんです。補正の符号を間違えたことに全然気がつかなかったわけではなくて、 地図を作るのに基になっている計算のほうはちゃんと直してあります。それで途中の計算を一部直さなかったのですね。間違いに気がついたのだけれども間違いを直さなかったのです。 それをコンピューターに入れる時にその間違いを直していないほうのが整理がよくて使うのに便利なものだから、どうも人間というのは少しでも手の抜けるところがあったら抜きたくなるわけなんで、 この中間整理のものを使ったわけなんですね。
 それで、結果はかなり違って来たのです。それで今おっしゃったように、結局、歪みの蓄積が少ないほうの計算結果になり、つまり限界歪みに達するには大分先になるというそういう計算の結果になるわけです。
 大森 どうもありがとうございました。(笑い)今のことは今回のシンポジウムの大変な収穫だと思います。
まだいろいろなご意見があると思いますがーーー
 杉山 この度は予知についてはあまりやらないというようなつもりでやって来たんですけれども、藤井さんには、かえって土産をいただいたような形でございます。
 星野さんが帰れないなんていうのはちょっと言い過ぎなんでして、それがなくても帰れるんです。しかし非常に良いお土産をいただいたというようにぼくは喜んでおります。
 藤井 正しいほうの計算結果はいずれ地震予知連絡会議のほうへ出ると思います。私は自分で計算したから、今度の本にはその図を載せますが、そんなことは細かくは書きませんけれどね。
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注2:間違いを認めた・・・という石橋氏の談話は静岡新聞の取材に答えたもので、セミナー[1168]に紹介してあります。それに対して「そんなことは言っていない、誤報だ」と石橋氏はご自分のブログで抗議しておられます。しかし、そのブログのなかで、「その後30年間東海地震が起こらなかった現在では、・・・1976年時点での切迫度の解釈が、結果的に間違っていたことは明白です。この点を私は認めますが、むしろ、認めるまでもないことです。」と述べて、切迫性を強調したのは間違いであったことは認めておられます。しかしブログでの全体主張になると「警告が間違っていなかった」という強弁・詭弁に近い表現もあり、とても解りにくい感じがします。
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さて、「地震予知30年の功罪(下)」にある記事ですが、石橋氏の上司である東大の教授陣や地震予知連絡会トップが巨大地震発生の可能性を否定しなかった、・・・ニュアンスの差こそあれ大地震発生の恐れを衆参両院での委員会で肯定した・・・ことから、大震法(大規模地震対策特別措置法)の成立へと向ったことは明らかです。なぜ教授陣は助手の発表を認可したのでしょうか、民主的な研究組織だから研究者の自由な研究と発表の姿勢を許したのでしょうか。気象庁の観測体制を支配してしまうくらいの力があった存在であるのに不思議です。
 うがった見方をすれば、高木式地震予知装置による気象庁の観測体制構築の流れを阻止してしまった教授陣(同一人かどうかは知りませんが)と同じ高額な研究費獲得という利権追求体質が教授陣にあった故に、助手の未熟な研究発表を、功名心から発した行為を黙認したのではないか・・・と考えてしまいます。(参考:セミナー[1191]〜[1193]など)
 とすれば、日本の地震研究はトップの座に座り続ける俗人たちが進歩発展を妨害していると言わざるを得ません。少なくとも「地震学者と地質学者との対話」にあるような研究者たちの対話には「大震法」の必要性などは感じられないのであります。地震学の世界にもジャスミン革命が必要なのではないでしょうか。[1193]に登場する当時の地震学会トップの姿は、リビアのカダフィー大佐の姿とダブって私の目には見えてきます。

1703
Date:2011-09-19 (Mon)
大震法の非科学性
大震法は世界のどこにも見られない仮想的地震に対処する法律です。その成立にいかがわしさを感じていますが、同じ意見が日経サイエンス2007年3月号の“いまどき科学世評”に載っていたそうです。http://cuttlefish.at.webry.info/200702/article_3.htmlより転載させていただきます。
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【日経サイエンス2007年3月号 塩谷喜雄 いまどき科学世評 大震法の非科学】

事大主義とご都合主義が支配する学会は、科学的に事実を直視して検証することなく、地震予知という幻想を社会にまき散らした。まるで、安定した研究予算と引き換えにするように、行政権力に自らの権威を委ね、その傘下に下ったように見える。(中略)
時間と場所と規模を特定して、発生の2〜3日前に察知するのを直前予知というが、そんな離れ業が可能な科学的根拠は、当時(注:大規模地震対策特別措置法(大震法)が成立した30年前)は皆無だった。(中略)
今、直前予知を語ると、サイエンスではなく、おまじないや占いの類とみなされるのが、世界の地球科学者の常識だ。
日本の測地審議会も、直前予知は困難という結論を示している。それなのに、学者が集まる判定会議で直前予知をして、それを受けて内閣総理大臣が警戒宣言を発し、行政の命令で避難や工場の操業停止が粛々と行われる、などという安手のテレビドラマみたいな筋書きの大震法が未だに東海地震対策の柱なのだ。(中略)
最近の研究で「プレスリップ」とやらがようやく補足できるかもしれないというのなら、30年前には予知に何の科学的根拠もなかったことを自ら告白しているようなものではないか。(中略)
大震法が、科学的根拠が乏しいまま依然として存在しているのは、それが「有事立法」の先達だからではないだろうか。震災を理由に公然と有事対応のテストをする。そんな権力機関の思惑にまんまとはまったのが、研究費の確保と研究システムの充実に血眼だった地震学界だったのかもしれない。
科学や研究をすぐに役に立つ打ち出の小づちのごとく扱う日本の社会。その悪しき風潮の象徴が、大震法にまつわる学界と行政の絡み合いだろう。(以下略)

1704
Date:2011-09-19 (Mon)
ガイヤの意識を意識して生きる科学的態度
富士山、駿河湾周辺で“磁気異常”が発生。東海地震の前兆か?(週プレNEWS) http://news.livedoor.com/article/detail/5810561/
というニュースがあって、気にされている方から、石田研究所としての見解を問われました。会員専用掲示板でのやりとりを紹介しておきます。
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> 石田先生の見解は如何でしょうか。
確かに、地震の前兆現象であるといえますが、[1676](http://www.ailab7.com/log/eqlog1671-1690.html)にも述べたように、前兆が現れても、爆発(地震の発生)しないで終わるケースもあると考えられますので、前兆という言葉にとらわれると、発生しなかったから「前兆はウソだ!」ということになって混乱します。
[1676]の結論を再掲すれば、「地震の前兆の可能性が高いですが、前兆の段階で終息する場合もあるので、地下水の変化や、水素濃度の上昇、といった他の地震付随現象に関する科学的な計測とつき合わせて総合的に判断する必要があります。」ということになるでしょう。
> 私の記憶によれば、「磁気異常は地震の発生前には正常に戻る」というような話だったと記憶していますが、やはり、注視しておく必要はあるのでしょうか。
これまでの例では正常に戻ってから数日して発震(地震爆発)というのが普通です。しかし、このところの世界的な火山噴火、地震の多発現象を考えると、今までとは違うことが起きていることも考えられます。その一つが[1695](http://www.ailab7.com/log/eqlog1691-1710.html)で紹介したフォトンベルトに地球が進入しているという観点です。2012年が最大の影響が出る年と言われていますが、地球が電子レンジの中に突入するのと同じことですから、結合水を含んでいる地球内部のマントルは温度上昇によって解離ガスを多く発生することが考えられます。それが原因で火山噴火、地震多発の傾向にあるという見方が可能です。
富士山や駿河湾でも磁気の異常が見られるので、注視しておく必要が当然あると思いますが、恐怖しすぎるのも考えものですね。[1637]天罰の科学的意味(http://www.ailab7.com/log/eqlog1631-1650.html)で紹介したガイヤ意識が存在するとすれば、人間社会のあり方、特に政治のリーダーに反省が求められているのかもしれません。そうならば、人間としての在り方を正す何らかの行動を起こすことが求められるのでしょうね

>なるほど、富士山は三百年周期で活動しているので、そろそろ噴火してもおかしくない時期なんですよね。
http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/ste-www1/naze/chijiki/chijiki.pdfここの57ページにありましたが、噴火の前兆現象でもあるようなので、そっちの可能性の方が高いのかも知れませんね。
早いご回答、ありがとうございました。
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以上がその内容です。別の方からも同じ件に関して質問を受けましたが、「 一応は、前兆ということなんですね・・。だ けど、地震が発生するかどうかは、神のみぞ知る・・ってことですか。」・・・と問われましたので、以下のように答えました。
「病原菌に感染しているけど、発症するかしないかは、心の健康状態にも左右されるってところでしょうかねぇ・・。地震に付随する前兆現象として、解離層が乱されて不安定になっていることを示しているのは確かだけれど、爆発するかどうかは別の要素が絡んで来る、その一つが生き物としての地球の意識・・・ガイヤの意識・・・・ではないかということです。」・・・とお答えしました。
ガイヤの意識を意識して地上生活を送る・・・というのもこれからは科学的な態度として評価される時代が来るように思います。

1705
Date:2011-09-20 (Tue)
地震学の刷新を
地震の原因(爆発)と結果(断層)が逆転して解釈されるきっかけになったのが、「押し円錐」に該当しないデータが見つかったことであることを[1333][1456][1653]などで紹介しました。しかし、「地震学者と地質学者の対話」が開かれた1979年(石橋提言の3年後)においても地質学者から「断層は地震の原因ではなくて地震の結果だというような考えはできないのですか.」という質問が出されています。直感を大切にする人にはこの因果逆転の通説は奇異に映ったのでしょう。小川琢治(湯川秀樹の父親)石本巳四雄等の優れた研究が埋もれていったことは日本地震学会にとって痛恨の出来事でありました。星野先生と藤井先生のやりとりを紹介します。
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星野 地殻変動は地震の結果だと考えることはできませんか.たとえば関東地震の時にlmも海岸線が変化したというようなことが,地震の結果ではなく・・・地震の原因ではなくて地震の結果だというような考えはできないのですか.
 藤井 震源域の地表では必ず大きな地殻変動があります.地震の時の地殻変動は震源域で起った本質的な事件を伝えているわけです.単なる結果ではない.
 星野 小川(琢治)先生という京都大学の地質教室を作った方が,『地質現象の新解釈』という本の中で,いろいろ書かれていますが,あの中では少なくともそういった地変というようなものは地震の結果だというような立場で考られておりますね.
 藤井 そうですね.戦前は非常にそういう考え方もあって,地震研究所の二代目の所長さんの石本さんなんかも,“岩漿貫入説”ということも言われたそうです.ところが,この説は,戦前すでにそれに都合の悪いデーターが出て来ちやったんですね,戦前すでにゆき詰っちやったわけです.
 星野 どうもありがとうございました.
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解離ガスが貯留されるマグマ溜まりの形状によっては「押し円錐理論」とも、「引き円錐理論」ともなり得ることを理解すれば、小川・石本両先生の偉業の見直しはそれほどの抵抗もなく受け入れられると思います。これは地震学のルネッサンスですし、学会トップの独断専行を止めさせるのは地震学のジャスミン革命であります。
1706
Date: 2011-09-23 (Fri)
震災前日に激しい海鳴り・キジの鳴き声
東日本大震災の前日に気仙沼市で、激しい海鳴りが聞こえたという報道がありました。 河北新報ニュースから紹介します。

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震災前日に激しい海鳴り・キジの鳴き声 気仙沼の畠山さん



畠山美恵子さん


 東日本大震災前日の3月10日、宮城県気仙沼市波路上地区の住民が、激しい海鳴りとキジの鳴き声を2回ずつ聞いていた。地区では経験的に海鳴りの後にキジが鳴くのは地震の予兆とされていた。

 海鳴りとキジの鳴き声を聞いたというのは、岩井崎に近い同地区に住んでいた無職畠山美恵子さん(69)。3月10日午前7時半ごろに「ゴーッ」という海鳴りを聞き、続いてキジが鳴くのを聞いた。同日午前10時半ごろにも、同様に海鳴りとキジの声を聞いたという。

 自身の経験からも、畠山さんは「海鳴りの後には地震が来る」と考えて身構えていたが、この日は地震は起きなかった。

 畠山さんは「海鳴りは2回ともすごい音で、近所でも話題になった。海鳴りの後に地震がなかったので『こんなことは初めて』と不思議に思った」と振り返る。震災当日の11日は「海鳴りもキジの鳴き声も全くなかった」と話している。

2011年09月01日木曜日

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畠山さんは経験上「海鳴りの後には地震が来る」と思われていたようですが、当日でなく翌日に地震が起こりました。地震直前の海鳴りはなかったようです。東南海地震を体験した尾鷲の人の話では、当日は午前中からゴロゴロという怪音が聞こえ、昼過ぎになって大きな地震が起きた、と語っています。今回の海鳴り現象も、東南海地震前の怪音と同じように小規模の解離ガス爆発が起きたもので、有感の地震には至らなかったのだろうと思われます。初期微動と怪音(骨導音)は同じ縦波であり同時に到達するので、震源の近くにいる人は大きな地震の場合揺れに気を取られて怪音に気付くことはないのかもしれません。(参考:[1231]

「ゴーッ」という音は沖合の海底における爆発が地盤を伝わって、つまり骨導音として伝播したものが、気導音に変換されて聞こえたものだと推定されます。その音は多分アリューシャン沖の船舶から下ろした水中マイクが拾った次のような音に似ていただろうと推定されます。

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PS:[1619]で紹介した「東海地方で聞こえた謎の爆発音」の結論を再掲します。

結論として、石田仮説では、

@:揺れをまったく感じないのに、爆発音が感知される場合は、(隕石による火球のほかにも)ごく浅い場所で起きる(地震と言えないほどの)小さな爆発が原因である場合もある。

2003年、2010年の謎の爆発音はこれが原因であったと思われる。つまりアメリカで知られているセネカ・ガンである。

A:地震の揺れ(S波)を感じる前に「ゴォー」という轟音が聞こえるのは、地震計には感知しない初期微動の中に「骨導音」としての爆発音が含まれるために、それが反射・屈折を繰り返して騒音のような轟音として伝播してくるのである。これが地表に到達してから、空気を振動させて気導音として人間の耳に達したのであろう。

と言うことになります。

1707
Date: 2011-09-28 (Wed)
静岡講演会報告
9月25日の静岡での講演会は60名ほどの参加者でしたが、熱心な質疑があって実り多いミーティングとなりました。ただ、長岡市やいわき市での講演会とは少し雰囲気が違っていました。質疑応答の中で、静岡県民がこの35年間、如何にビクビクとした生活を送ってこられたかを知らされました。年配の方は「風呂にも安心して入れなかった。」「東海地震は遅くとも○○年までには確実に来ると報道されたはず。」と言って新聞を持参され、地震学者への不信感を露にされていました。その方は地震が爆発ならば、「押し円錐」にはならない、爆発ならば全方位が「押し」になるはずだと講義中にも質問されました。時間がなくて十分に説明できませんでしたので、ここで地震発生のメカニズムを詳しく説明したいと思います。 [1650]の説明は少しわかり難いので最初の図面(マグマ溜りが高圧になる部分)を少し修正しました。

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@ まず最初に、マグマ溜り、または地殻内部の空隙などが熱解離した解離ガスの蓄積により高圧状態になります。この間に地震の前兆現象が地上で観測されます。

2H2O+熱→2H2+O2   という吸熱反応で、体積は増加します。右側が解離ガスを表しています。

A 次の段階では、解離ガスの一部が着火して爆縮(Implosion)が生じます。

2H2+O2→2H2O+熱    という発熱反応で、体積は縮小します。

B ここで、これまで高圧に耐えてきたマグマ溜りや空隙の弱い部分、つまりマグマの流路の部分が爆縮によって破壊される(マグマが移動する)ために、容器破壊型爆発(平衡破綻型爆発)が発生し、爆発(Explosion)が発生します。

以上が地震の正体であると見ていますが、この全体を指して「解離ガスの爆発現象」と称しています。マグマ流路の配置によって、爆発(Explosion)の方向が決まりますので、マグマの流路が垂直であれば、直下型地震となり、水平方向ならば直下型にはならず、地盤が沈下する地震となります。マグマ溜りの形状によっては次図のような“引き円錐”になる可能性もあリます。

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また質疑では「東海地震は本当に切迫しているのかどうか?」という切実な質問がありました。それに関しても会場では説明し切れませんでしたので、ここで結論を述べておきます。

@ 切迫説には明確な理論的根拠がない。プレート論をベースにするこれまでの発生時期に関する諸説は全て外れてきた。この35年間、静岡県民は不安感に苛まれてきており、地震学者に対する不満の声が満ちている。地震学を研究する学者は猛省を忘れてはならない。

A しかし、切迫していないという証拠もないことは今回の東北大震災を見てもわかる。

B ところが、地震爆発説で考えれば、電磁気的手法による地震の短期予知は将来十分に成功する可能性がある。一方長期予測は不安感を増幅させるだけであり、全く意味がなく、地震発生確率グラフは破棄するべきである。

C 石田地震科学研究所としては、社会に安心感を醸成するために、ANS観測網を完成させたい。原理的には完成しているが、長期にわたる「ボランティア観測・報告」には無理がある。ANS(安心ネットワークシステム)観測網は国家機関で取り組むことを希望する。

以上です。当日ご参加くださり、終了後もロビーで熱心に意見交換をしていただきました参加者の皆様に感謝申し上げます。

追記: [3142]に爆発理論の修正(シンプル化)が載っています。

1708 
Date: 2011-10-03 (Mon)
富士山麓での発光現象
9月29日6時半から22時半の間に山中湖東端に設置してある富士山ライブカメラが発光現象を捉えていたという報告をT氏から受けました。このカメラはグリーンヒルズニューみなみに設置してあるものです。http://www.new-minami.co.jp/livecamera_past.php

富士山の麓付近で明瞭な発光現象があることは分かるのですが、場所の特定は無理のようです。

調べてみるともっと湖面に近い場所にもライブカメラが設置してありました。山中湖村観光課公式サイト「絶景くん」というものです。http://www.vill.yamanakako.yamanashi.jp/zekkei/

こちらのカメラは過去一年間の記録も残っており、調べると今年の1月から3月までは明瞭な発光現象は起きていません。しかし4月から9月の間は月に5日、8日、14日、15日、10日、12日と発光が見られる日数が増えております。また発光場所が以下の写真のようにかなり明確に特定できる場合もあります。一例として9月9日の現象を紹介しますが、この時は対岸の鷹丸尾という溶岩台地付近であることがわかります。立木が明瞭に写っているケースを選びました。日によってはもっと南の須走付近で発光することもあり、河口湖寄りで発光することもあります。

さて、この発光現象のメカニズムに関しては地震発生のメカニズムと同じで、熱解離したプラズマ状態の解離ガスが高速度で噴出する時の発光ではないかと考えています。地震の場合にはマグマ溜りなどの密閉空間内で解離ガスの爆縮(Implosion)が引き金になって起きる容器破壊という爆発(Explosion)現象下で高速移動するのですが、この場合は爆縮も爆発も起きないで、高圧のプラズマ状解離ガスが狭い空間を高速移動して発光しているのではないかと思います。したがって解離ガスが発生していることは確かですから、地震に伴う現象とも考えられますが、この場合のように現象が生じても爆発しない場合もあるわけですから、発光現象は地震の前兆であるとして「前兆」という言葉にこだわると混乱すると思います。富士山の地下内部でマグマの上昇、温度の上昇によって、変化が起きていることは疑えないことでしょう。

解離ガスがプラズマであり、解離ガスを詰めた容器が爆発すると発光現象が起きることは次の動画からわかります。解離ガスを利用した水暖房機の安全装置を取り外して、いたずらでロケット遊びをしているアメリカの番組から借用したものですが、容器破壊の瞬間に発光していることが観察できます。画像をクリックしてください、動画が流れます。

東北大震災では仙台でも発光現象があったようです。変電所のスパークではという観測もあるようですが、スパークにしては長時間光っていますし、発光場所の範囲は変電所敷地を超えているようですから、スパークだけでは説明できないようです。

http://www.youtube.com/watch?v=Zmqf4jbpge4

発光点が変電所の敷地を超えていることを検証した動画がありました。後半のUFOとの関連は説得性がありません。

http://www.youtube.com/watch?v=irGAeN2I7Y4&feature=related

UFOが移動して発光しているわけではありません。地下におけるプラズマ状解離ガスの発光する場所が次々に変化しているだけです。

ぺルー地震のあとに見られた余震の前兆、または爆発に至らなかったケースかもしれませんが大地震後に観測された発光現象を[1295]、[1296]で紹介しましたので参照してください。

1709
Date: 2011-10-08 (Sat)
仙台講演会のお知らせとお願い
第四回目の講演会を10月30日に仙台市青年文化センターで行うことになりました。

タイトルは「東北大震災の真実」としておりますが、この大震災は自然地震とそれによって引き起こされた人為的地震との複合作用によって大きな被害を生じた可能性があります。そうした地震の真相をお話したいと思っています。 多くの方に聞いていただきたく、働きかけていますが、ある方からはチラシにもあります「地震は、プレートの反発によって起こるのではなく、水素ガスの爆発によって起きる。」というフレーズを一枚の絵で説得的に伝えられないか、という意見がありました。 そこで、次のような「プレート論の矛盾」という一枚を作ってみました。仙台講演会で多くの方に聴講していただきたいので、知り合いにチラシと絵を送って拡散していただければと思っています。 よろしくお願いします。


1710 
Date: 2011-10-08 (Sat)
研究者も報道人も謙虚に仕事をしよう
「海山が陸の下に潜る」・・・こんなおとぎ話のような話が通説地震学の世界では論文として通用し、なんら疑問符もなく新聞にも取り上げられるようで驚きます。

既に3年前のセミナー[1448][1490][1491]などで紹介したものですが、 今回も産経新聞に報道されていました。


この記事にも「震源を中心とする半径約70kmの狭い領域が約50メートル滑ったと推定」とありますが、[1709]に紹介した音波探査の結果にはそのような痕跡は全く見られません。 [1490]に述べた以下の質問には未だに誰も答えてくれていません。

質問: プレートというものが剛体であるのならば、なぜその上にある3000メートルの山が相手の剛体の下部に潜り込めるのでしょうか。山が引っかかって潜り込んだり、 押し込めたりとても押し切れないはずですが、どのような力がそれを成し遂げるのでしょうか。

マスコミは何も考えないで、学会での発表をそのまま報道するだけですが、それによって受ける一般庶民の苦痛はどうしてくれるのでしょうか。[1707]に紹介したように、 静岡講演では写真のご老人が「風呂にも安心して入れなかった。」「東海地震は遅くとも○○年までには確実に来ると報道されたはず。」と言って新聞を持参され、 地震学者への不信感を露にされていました。


いい加減な研究姿勢を続けていると、今に庶民からのしっぺ返しが来ることでしょう。

研究者も報道人も庶民の苦痛を思い図って、謙虚な姿勢で仕事をしていただきたいものです。

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