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1331
2007-12-04 (Tue)
山本氏の見解
山本氏より以下のようなコメントを頂きましたので、紹介します。回答は最後に載せてあります。
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石田先生の批判に対するコメント
2007.12.01
山本 寛

山本の考え:
@ ダブルカップリングについて
ダブルカップリングについては現在の地震学では次のように説明されています。
出典:http://www.kyoshin.bosai.go.jp/k-net/gk/publication/1/I-4.3.2.html
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それでは、震源では何が起きているのだろうか。結論を言えば、地下で岩盤が急激にずれ動く断層破壊が地震の本質である。専門用語では、これを「せん断破壊」と呼ぶが、ここでは「断層破壊」という言葉を使うことにする。この破壊の衝撃によって、地震波が生成される。
 断層破壊の際には、ひとつの面を境にしてその両側が逆方向にずれ動き、その結果、岩盤の中に食い違いが生じる。この食い違い面を「震源断層」という。大地震の時に出現する地震断層は、この震源断層が地表まで達したものにほかならない。
断層破壊を起こすためには、周りから何らかの力を加えねばならない。図4.3.2-1をご覧いただきたい。図の(a)は、震源断層に沿うずれの力を表し、これをシングルカップルと呼ぶ。
(b)ではこれと直交する方向に同じ大きさのずれの力が付け加わり、ダブルカップルと呼ばれる。あなたは、断層をずれ動かす力として、どちらがふさわしいと思いますか?  正解は、意外にも(b)であった。これが理論的に証明されたのは1960年代のことである。これによって、地震の本質は断層破壊であり、破壊をもたらす力系はダブルカップルである、という震源像が確立された。 (以下省略)

(上記の防災センターサイトより)


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このダブルカップリングの考えは、小生の材料力学の学力では理解できません。
現在の地震論がダブルカップリングの考えに立脚しているからこそ、これに対抗する考えを提起しない限り、新しい地震論は展開できないと考えています。
そもそもこの考えが現在の地震論を迷走させた原因ではないでしょうか?

一方、高木聖さんは、ダブルカップリングの考えが確立された?後の1970年代になっても、添付の論文(Do Earthquakes Occur due to Stress, 気象研究所研究報告第23巻第1号、昭和47年3月)のようにダブルカップリング=地震歪説を否定し続けられたのではないでしょうか?
もし石田先生が、ダブルカップリングは理論的に証明されたとする文献をお持ちであり、それが正しいという立場であれば、先生のホームページ上で解説いただきたくお願いします。

A 内陸部の地下水について
 海洋プレートの沈み込みに伴って持ち込まれた水が、大陸プレートの地下を駆け巡ることは、松代群発地震の例でも明らかであると思います。
勿論、雨水も地下に滲みこみますし、ダムを作れば、その水は地下に滲みこみますので内陸部でも十分地震を起こすことができると考えます。

B「ノルウェーやカナダなどで既に実用化されていて、地震など起こっていない。」のに、何故日本でだけ問題にするのか、という議論に論駁できない。について
水またはCO2を地下に注入すれば地震を誘発する可能性が高まるとする文献は沢山あります。小生はそのメカニズムについて仮説を提案しました。
ノルウェーやカナダでの実績を持ち出して、日本でもOKという論理を当局が持ち出してくれば、地震のメカニズムを議論する以前に、これらの文献を示せば済むことであると考えます。
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回答
@ ダブルカップリングについて
「ダブルカップリングの考えは、小生の材料力学の学力では理解できません。」
とありますが、私もこの考えを納得はしておりません。
下図に示すように、この考え方は石本博士の押し円錐理論を二組の偶力によって解釈しようとした試みですが、物理的なイメージがまったく得られないもので、単なる空想に過ぎないと思います。ただ、押し円錐理論とダブルカップリングとは類似している部分もあるので、定説論者と討議するための接点・共通用語のようなものとして使用しているだけです。もちろんダブルカップリングよりも、「押し円錐」のほうが優れた概念だと思っています。


「これに対抗する考えを提起しない限り、新しい地震論は展開できないと考えています。」
とありますが、対抗する考えとしては既に石本博士が「押し円錐」として提起されているもので十分だと思います。押し円錐領域とその周囲に出来る引き領域との両方を生起させる原動力が何なのかを説明することが重要になります。水素と酸素の混合ガスの爆発(爆鳴気の爆発)ならば押しと引きの発生が説明できますが、水素の核融合では説明できないのではないでしょうか。山本氏の著作(「巨大地震は水素核融合で起きる」工学社刊)では押し領域が生じるとき、その反作用として引き領域が出来ると説明してあります(p183 図-8)が、ダイナマイトを爆発させたと想定して、反作用で引き領域が出来るとは思えません。
「そもそもこの考えが現在の地震論を迷走させた原因ではないでしょうか?」
とありますが、そうとも言えるでしょうが、断層がずれることが地震であるという「断層反撥説」に拘ってきたことが迷走の根本的な原因だと思います。
高木聖さんは論文を見てもわかるように、断層説を否定して「押し円錐理論」の立場を取っておられました。
「ダブルカップリングは理論的に証明されたとする文献」は見たことがありません。地震学者の解説文で読んだだけですが、証明などできないと思っています。
繰り返しますが、接点・共通語として使用していますが、それが現実に起こっているとは考えておりません。ただし、少なくとも押し円錐のような力学構造を説明できるモデルでないと地震学者との対話はさらに困難になると思います。
A 内陸部の地下水について
「海洋プレートの沈み込みに伴って持ち込まれた水が、大陸プレートの地下を駆け巡ることは、松代群発地震の例でも明らかであると思います。」
とありますが、松代での地震に伴う湧水が「海洋プレートの沈み込みに伴って持ち込まれた水」という見解には同意できません。松代の地下ではマグマが上昇して、地震が起こり、その結果発生する結合水が湧水したのだと考えています。中央海嶺付近で熱水が噴出し、ブラックスモークが見られるのと同じ現象であると考えています。
海洋プレートが潜り込み、それに伴って水が持ち込まれることが地震の原因とされておられるようですので、そうならば内陸での地震を説明できないと述べたわけです。
「雨水も地下に滲みこみますし、ダムを作れば、その水は地下に滲みこみますので内陸部でも十分地震を起こすことができると考えます。」
とありますが、そうならばプレートの潜り込みは地震の原因とは関係しない事になりますし、地震はどこでも一様に起こることになります。
プレートが潜り込む日本近海で地震が多いのは何故なのかという疑問に答えなければなりませんが、プレートは海溝で潜り込んでいるのではないと思います。地震が多いのは日本のように火山帯ではマグマが浅い部分にあるからだと思いますし、マグマの持つ熱エネルギーの存在が地震の大きな要因であると思います。
プレート間の摩擦によって発生する熱がマグマを作るという定説には矛盾があると思っています。マグマが冷却して火山岩となるわけですが、地球上のいたるところで見出される大量の火山岩がプレート間の摩擦で出来たとは到底考えられません。また、ホットスポットといわれる場所でもマグマが吹き出てくると考えられていますが、何故周囲が固体である場所に局所的に溶融岩石があるのか、説明できないのではないでしょうか。
B 何故日本でだけ問題にするのか、という議論に論駁できない・・・について
「ノルウェーやカナダでの実績を持ち出して、日本でもOKという論理を当局が持ち出してくれば、地震のメカニズムを議論する以前に、これらの文献を示せば済むことであると考えます。」
とありますが、なぜ日本では危険なのかを述べなければ、説得力はないと思います。
山本仮説では地下貯留が実用化されているカナダやノルウェーなどではどうして地震が起こらないのかを説明できないと思います。

以上回答させていただきましたが、こうした議論を積み重ねて地震現象のメカニズムを探求したいと思いますので、書籍・講演活動におかれましても、石田仮説の存在とその弱点などを発信していただけることを希望しております。そうした展開の中で爆発現象に関する新しい知見が集まってくる可能性があるのではないかと思っております。

セミナー[1323]の冒頭で書きました残念な思いとはその様なことであることをお知らせし、ご了解をお願いいたします。

1332
2007-12-07 (Fri)
あなた方は間違っている!
地震爆発説の検討の中にある否定的意見(エコ・ブログ)に以下のような記事が見られました。
「列記とした大学教授」とは何のことか意味不明ですが、もちろん「歴とした」の意味だと思います。一部分を抜粋して紹介します。
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列記とした大学教授でも真剣にマントル=液体だという「トンデ
モ科学」を提唱している人も居るのだ!!http://www.ailab7.com/index2.htm
僕の友人にも「マントルが液体」とセミナーで並み居る教授陣を前に宣わった奴が居た・・・、地球科学専攻なのに。
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というものです。
コメント投稿覧には「まさにあの俺の友人○○君が説明した後のH先生のコメントは今でも忘れない。」とありますが、H先生というのは大学教授であるのでしょう・・・・。サイトを開設している人も院生か若手の研究者なのだろうと思います。

私の目からみると、折角新説に気が付いた有能な学生が、可哀想なことに固陋な教授によって排斥されていく姿に見えます。

山登りに譬えると、地震学の進歩は麓から登る苦労よりもはるかに大きな困難を伴う海底からの登山のようなもの、つまり「マイナスからの出発」という感じがしてしまいます。

書いている人は勇気ある友人のことを、中学生でも分かるような基礎的なことに無知な可哀想な奴・・・地球科学専攻なのに・・という雰囲気で見下していますが、そんなことはありません。彼は勇気を振り絞って並み居る教授陣に「あなた方は間違っている!」と叫んでいるのです。

昭和のはじめ、石本先生が活躍されていたころは、少なくとも麓にいたはずなのに、いつの間にか勘違いして、海底に潜入してしまったようです。

どこの大学なのか知りませんが(Hというイニシャルの教授から、推定は出来ますが・・)、学生さんが可哀想ですねぇ・・・。
まぁ・・・渋々単位だけは修得してこちらのビデオで勉強してください。

追記:よく読んだら「友人○○君が説明した後のH先生のコメントは今でも忘れない。」と書いているのは、サイトの本人でした。
もう一つの書き込みには「マントルは高熱の液体だと思ってた。」と書いてありますから、○○君も新説に出会ったわけじゃなく、直感的にマントルを液体と思っているのかもしれません。
地球誕生の歴史から推定しても、その直感のほうが正しいと思います。
マントルが固体というのは、計算結果を妄信するという典型的なコンピューター信仰によるものなのかもしれません。若い学生さんはコンピューター信仰にまだ染まっていないということなのでしょう。

大学院生になるころにはかなり信仰も堅くなり、コンピューターシミュレーションを研究であると誤解するようになります。「コンピューターシミュレーションは学問ではない」という趣旨の発言は、名古屋大学の武田先生の言葉[1156]にもあります。

1333
2007-12-09 (Sun)
山本氏の見解(2)
山本氏より再度メールを戴きました。貴重な情報も含まれて居ますので全文を紹介します。
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早速小生の考えをホームページで紹介いただき感謝申し上げます。
以下追加のコメントです。

@ 押し引き分布について
・小生が考えている核融合はダイナマイトの爆発のような点のエネルギーではなく、むしろ平板的なガス体です。
・中越地震のような地質構造では、水平に横たわるレンズ型になり、それが爆発したときは上下方向に力が働き左右方向は引張られる。
これは拙著のP183に図示しました。
・これが垂直方向になるのがP184です。

A 松代群発地震の水について
これは松代群発地震地震の終わりのときに大量に噴出した水の成分が海水に近いということで、海洋プレートが一旦沈んで、それがマグマとなって上昇し、冷却されたときに水となったという説を読んだことがあり、それで説明がつくと考えます。

B「ノルウェーやカナダなどで既に実用化されていて、地震など起こっていない。」のに、何故日本でだけ問題にするのか、という議論に論駁できない。について
・ノルウェー、カナダ、アメリカ東部では、岩塩層(Saline Aquifer)に注入しているのではないでしょうか。
・アメリカ西部では水やCO2を注入すれば地震が起きるという報告書は一杯あります。

下記をクリックしてみてください。
http://www.nyx.net/~dcypser/induceq/induceq.html
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以上が戴いたメール全文です。文中にある山本氏論文中のP183とP184の図も紹介し、小生のコメントも述べておきます。

回答(石田のコメント)



@ 押し引き分布について
山本仮説の爆発はダイナマイトのようなものではなく、平板的なガス体の爆発であると述べておられます。
石田仮説では下図に示すようにマグマの流れる管路のどこかに蓄積されたガスが爆発すると考えていますが、爆発の方向に関しては管路と直角方向なのかもしれません。ガス体の形状と爆発の方向などの詳細な話に関しては専門外ですのでよくわかりません。


実は、石本博士の押し円錐理論が廃れてしまった理由の一つが、地上に現れる押し引き分布の形状が、押し円錐理論から推定されるものとは違った形状、つまり円錐内部が「引き」になり、外部が「押し」になるケースがあるため、ということです。
それだけで、「押し円錐理論」を捨てることは科学的ではないと思います。そこで、場合によっては山本氏が考えておられるようなレンズ型形状のマグマ溜りにガス体が形成された時には、押し引き分布が「逆」になって「引き円錐」になるケースがあるかもしれないと考えたのが、拙著「地震の謎を解く」(P110)にある次の図になります。



果たして、マグマ溜りの形状によって爆発の様子が変化し押し引き分布が「逆」の「引き円錐」になることがあるのかどうかは、まだよくわかりません。爆発問題の専門家の知見を戴きたいところです。

A 松代群発地震の水について
確かに温泉でも塩分濃度が高いところがありますが、「海洋プレートが一旦沈んで、それがマグマとなって上昇し、冷却されたときに水となった。」という説には納得できかねます。松代付近でのプレート深さがどの程度か知りませんが、少なくとも何十キロという深さで摩擦熱によって誕生したマグマがどのように上昇するのか、そのメカニズムが想像できません。
日本は火山帯にありますから、マグマも浅い部分にあるはずですが、そのマグマはプレートの摩擦で形成されるのではなく、依然としてマグマオーシャンである地球内部の熔融マントルが地球冷却の過程で形成されたマグマの流れる管路内部を上昇してくるのであって、プレート論とは無関係な存在であると思います。
現在は「陸」となっている場所でも、数万年前、数億万年前には、「海」の底にあったわけですから、浮上して「陸」になったときに、塩水湖がいたるところに出来たはずです。それが干上がってしまったのが、岩塩となり、長い年月の間に起こる地殻変動で地中に埋没しているケースは沢山あると思います。地下水に塩分が含まれる場合があるのは何も不思議なことではないと思います。プレートが潜り込んでいる証拠だとは私にはとても思えません。

Bノルウェーやカナダなどで既に実用化されていて、・・・何故日本でだけ問題にするのか、という議論に論駁できない。について

実用化されている国では岩塩層を選択して注入しているのかどうか、情報がありませんのでわかりません。

山本氏の見解では「岩塩層ならば金属が存在しないので、原子水素が発生することがない、このことが外国の例では地震が発生しない理由だろう」ということだ思います。

しかし、では日本の場合にはなぜあのように激しく余震が起こるのか、という理由を説得するには効果が薄いように思います。たとえ金属と反応するとしても、あれほど何回も同じ地点で地震を起こすほど大量に金属が存在するとは考えられないのではないでしょうか。

「CO2を注入すれば地震が起きるという報告書」・・・貴重な情報ありがとうございました。勉強させていただきます。

1334
2007-12-10 (Mon)
山本氏の見解(3)
山本氏から追加説明を戴きましたので紹介します。
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1 水の由来について
小生は水素を発生させる水の由来を海洋プレートが持ち込んだ水に限定しているわけではありません。
拙著「仮説:巨大地震は水素核融合で起きる!」の第7章「徳山ダム誘発地震で名古屋経済壊滅か」で詳述しているように、地表からの水が地震を引起すと考えています。
余談ですが、徳山ダムの湛水開始1年、この周辺の最近の地震活動は、平成濃尾地震に向けて着々と近づいていると考えています。
また、「仮説:巨大地震は水素核融合で起きる!」のP205に書いた「静岡県太田川ダム誘発地震が脅かす日本経済の大動脈」では、まだダムの湛水が始まっていないにもかかわらず、ダム基礎工事により地下水脈が切られて流れが変わったことに起因すると思われる群発地震がダム下流約2kmを中心に11月19日から始まりました。
ということで、小生は地表からの水も地震を誘発すると考えています。従って、内陸部でも地震は起きます。

2 余震のメカニズムについて
小生の考える余震のメカニズムは拙著「仮説:巨大地震は水素核融合で起きる!」で詳述しているつもりです。
石田先生のホームページへの転載が容易となるように、原稿を添付しますのでよろしくご検討をお願いします。  今後ともよろしくお願いします。         山本 寛
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以下に送付していただいた原稿を添付します。
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山本氏送付原稿
余震を説明できないアスペリティ
(拙著「仮説:巨大地震は水素核融合で起きる!」P22)
一度地震が発生し、地殻の歪が解消されれば、その後しばらくは地震が起きないはずであるが現実は余震が発生する。もし地震がある断層の滑りにより発生したものであれば、余震もその断層に沿って発生するはずである。最近日本で発生した大きな地震、新潟県中越地震、福岡県西方沖地震について余震の分布を調べてみると、前者は8章で説明するように楕円形の分布であり、とても断層に沿っているとはいえないが、後者は警固断層の延長線上に沿ってきれいに分布している。
福岡県西方沖地震では長さ40km、深さ20kmの断層が横ずれを起こしたとされている。
図1-6に福岡西方沖地震の余震分布および大きな余震の発生場所、順序を示す。
図1-7に大きな余震のメカニズム解の一部を示す。
メカニズム解は地震が起きた断層の動きを示すものであり、図1-8に示すように「走行」、「傾斜」、「すべり角」で表される。
 余震は本震でできたひびの延長線上に広がっていくと考えるが、福岡県西方沖地震の場合行ったりきたりしている。またあるところでは余震が集中して起きる。
特に余震F、G、H、Iは一箇所に集中している。このように集中した場所で起きる地震は、断層の動きが同じような特徴を持つことが予想されるが、図1-7の「走行」、「傾斜」、「すべり角」はばらばらである。
また、余震F、G、Hは30分少々の間に起きている。こんなに早くアスペリティは固着を繰り返すことができるのだろうか。機械系技術者であった著者にはちょっと理解不能な現象である。
図1-6

図1-7

図1-8


核融合で説明する余震のメカニズム
(拙著「仮説:巨大地震は水素核融合で起きる!」P179)
第1章で現代地震論のアスペリティの考えでは余震のメカニズムを説明するには大変無理が生じることを紹介した。
地震核融合説では、地震は原子状水素ガスの生成と着火により発生するので、余震は原子状水素ガス溜りが地中にどのように生成され、分布しているかにより決まってくる。
 原子状水素ガスは、潜り込むプレートにより持ち込まれる水により、潜り込まれるプレート側の金属が酸化されることにより発生するので、二つのプレートの接触面および潜り込まれるプレート内に作られる
ガス溜りの分布はプレート内の金属、水の分布により図6-6;に示すように分散すると予想される。
一つのガス溜りが爆発すると、それにより地殻にクラックが発生し、他のガス溜りのガスの圧力が下がり図6-2で説明したメカニズムで爆発すると予想される。
従って図1-6で示した福岡西方沖地震のように、余震が1箇所に集中することも不思議ではない。

追記
*ここでは、プレートテクトニクスによる水の持込を想定した記述となっているが、地表水が大地にしみこむ場合は同じ現象が起きる。


図6-2


注記:水素ガスの圧力が高まり、岩盤にクラックが入り、水素の漏洩が始まり、圧力が下がると爆発する。
 この水素の漏洩(長島温泉の随伴ガス中)と養老山系の地震の相関関係を名古屋大学の川辺教授が指摘され、石田先生が自宅で観測されている。

図6-6

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以上が、山本氏から戴いたコメントと資料です。

石田のコメント

★アスペリティという概念では余震が説明できないとする分析は大変面白いと思います。
一つの断層が動いて地震になるのならパラメターがバラバラであったり、震源(ズレの始点)が断層上で往復することはないはずです。また、あるときは一箇所に集中し、あるときはラグビーボールのような形状に分布したりとかしないはずです。したがって、的確な分析であると思います。

図6-2の原子状水素ガスの自己着火に関する情報は大変興味深いもので、爆発現象の専門家による地震現象の精細な研究が進展することを期待しています。

★「余震は原子状水素ガス溜りが地中にどのように生成され、分布しているかにより決まってくる。」というのも断層地震説よりは説得力があります。
ただし、余震が一ヵ所に集中しても不思議ではないという点は、疑問が残るのではないでしょうか。同じマグマ溜りの中で何度も地震が起こることは山本仮説では説明できないように思います。
また、なぜ火山地帯では地震が多いのかという謎を、水と金属の接触で原子水素が誕生し、それが爆発するという説では説得できないように思います。

やはり、火山帯で地震が多いのは地下浅部に存在するマグマの熱と水との関係が大であると思います。水の浸透と金属の反応であれば、大陸内部においても起こるわけですから、もっと広く地震の震源が分布するのではないでしょうか。

1335
2007-12-10 (Mon)
静岡県西部の地震について
山本氏がご心配されている「静岡県西部」で多発している地震について紹介します。
先月(11月)19日から今月(12月)6日の18日間に14回の地震がほぼ同じ場所で起こっています。

@12/06 22:20(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度1 M2.7 深さ16km
A12/04 11:47(北緯34度53分 , 東経137度59分)震度1 M2.7 深さ17km
B12/03 17:06(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度1 M3.1 深さ17km
C12/03 16:16(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度2 M3.2 深さ17km
D12/02 06:40(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度2 M3.6 深さ16km
E12/02 05:51(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度1 M2.7 深さ16km
F12/02 03:50(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度1 M2.6 深さ16km
G12/02 02:04(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度1 M2.6 深さ17km
H12/01 23:37(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度2 M3.5 深さ16km
I11/29 19:07(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度1 M2.6 深さ16km
J11/29 01:01(北緯35度08分 , 東経137度58分)震度1 M3.2 深さ39km
K11/26 15:55(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度1 M3.0 深さ16km
L11/19 08:21(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度2 M3.2 深さ16km
M11/19 05:46(北緯34度53分 , 東経137度58分)震度1 M2.8 深さ16km


このうち@、D、E、F、H、I、K、L、Mに関しては震源がまったく同じであり、B、C、Gに関しては深さが1km違うだけであります。
山本氏は太田川ダムの工事によって切り替わった水路の影響であると考えておられます。

近辺には2001年に竣工した長島ダムがあり、満水した同年4月にM5.1の地震がダム近くで発生しています。太田川ダムの下流約10kmの位置には「微小地震の巣」もありますので、ダムが満水した時には大きな地震が起こるのではないかという心配がありますが、湛水が始まっていないにもかかわらず地震が起こってしまったわけです。

(「仮説:巨大地震は水素核融合で起きる!」より)


山本氏が心配される大地震発生の危険性は十分に考えられるところですが、同一場所で地震が9回も起こる理由としては、変化した水流が「金属と接触して原子水素を発生させる」という山本仮説では([1334]でも述べたように)説明できないのではないかという疑問があります。
「不安定になった解離層が安定するまで地震が繰り返される」と考える方が説得力があると思います。ダム建設後の水圧の影響に関しては、解離層が安定すれば地震は起こらなくなるので、急激に湛水したり、水位の激しい変化を起こさないような運用が大切になると考えています。

1336
2007-12-11 (Tue)
山本氏の見解(4)
山本氏から見解(4)を送って戴きましたので、紹介します。
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余震および大陸内部での地震について
2007.12.11 山本 寛

石田先生の小生の仮説に対するすばやいホームページでのコメント感謝申し上げます。ホームページを開設できないパソコンオンチの老人にとって、インターネット上で自分の考えが掲載されるのは大変大きな喜びであり、石田先生に深く感謝申し上げます。
[1334]、[1335]でご指摘の
・ 余震が一ヶ所に集中する
・ 大陸内部での地震
について小生の考えを述べさせていただきます。

最初に水素から出発するクリーンな核融合の説明をさせていただきます。

クリーンな核融合=水素核融合の紹介
地震源が核融合であるというと、地球の中でそのような危険な爆発が起きたら人類はとっくに死に絶えているはずと思われる人が多いと思います。
これは、普通核融合というと水素爆弾に使われている図3-2の重水素と三重水素の核融合による放射線(中性子)を思い浮かべるからです。


これに反し、水素を出発点とする核融合は、図2-8に示すように最終段階はヘリウム3の核融合であり、生成物はヘリウム4で、中性子は発生しません。
ヘリウム3は月にたくさん存在するといわれており、中国は月からヘリウム3を持ち帰り、これを核融合に使う計画を持っています。
地球の中で核融合が起きるという説は山本が最初といいたいところですが、残念ながらアメリカのブリガムヤング大学のスティーブン・ジョーンズ教授が、火山ガスの中のヘリウム3の存在の説明のために、1980年代に既に提案した説です。但し、スティーブン・ジョーンズ教授はミューオン触媒核融合といって、水素原子の電子を普通の電子の約200倍重いミュー電子を使ったものです。小生の考えは、水素原子3個の同時衝突がアメリカのミルズ博士のブラックライト・プロセスを引起し、最終的には図2-8の核融合に至るというものです。
尚、ブラックライト・プロセスについては拙著「水素プラズマエネルギー革命」を参照いただければ幸いです。


この水素核融合の理論的なエネルギーは、5kgの水素でM7程度の地震を起こすことができます。M3程度の地震は5kg/(32)の4乗、これを標準状態の水素原子ガスで換算すると約10ccで事足りることになります。
蛇足ですが、この核融合の考えを使えば、松代群発地震で発生したヘリウムスポットが説明できます。また阪神大震災で報告された地震と同時に発生した発光現象、および病院に保管されていたレントゲンフィルムの感光現象はニュートリノにより説明できると考えています。

余震が一ヶ所に集中する理由:
M3程度の地震に必要な水素原子ガスは標準状態でも10cc程度です。このようなガスは岩盤のあちらこちらに分散していると考えます。一つ爆発し、岩盤に隙間ができ、ガス漏れが始まると、図6-2(再掲)のメカニズムでランダムな時間差で誘発すると考えます。


大陸内部で地震が少ない理由
以前にも説明しましたように、内陸部でも燃料の金属と水があれば地震は起きると考えています。この場合の金属は酸化したものではダメです。その点ではマグマの高熱で金属酸化物が還元された状態のものが望ましい条件となります。火山性地震は別ですが、火山帯に地震が多いのは、冷やされたマグマでも、その中には還元された金属が多くあるためと考えます。

以上よろしくご検討をお願いします。
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山本氏の見解(4)は以上です。

量子力学の知識を持ち合わせておりませんので、詳細な検討は出来ませんが、大変興味深い知見だと思います。
★ 余震が一ヶ所に集中する件:10cc程度の水素ガスでM3の地震が起きるのなら、震源は非常に狭い範囲になる可能性があり、山本仮説でも同じ場所で群発地震が起こることは説明できるように思われます。((注)

★ 大陸内部での地震に関する件:「マグマの高熱で金属酸化物が還元された状態のものが望ましい条件」ということならば、火山地帯ではない外国では安全であっても、火山帯に位置する日本では注入が危険であるという説得は可能になります。

したがって、[1330]で述べたAとBの弱点という視点は無くなるようですが、@の「押し引き分布」が爆発(Explosion)と「爆発の反動」として現れることがあるのかどうかが、疑問として残ります。
これまでにも、多くの方が「爆発現象」では押し引き分布は説明できないと述べておられますので、地震関係者の反発は受けるかと思います。([1115]参照)
また、「水素の核融合」によって、唐山地震の体験談にある「「ドカン」と大きな音がしました。だれもが震えあがるような音でした。私は、急行列車が正面衝突でもしたのではないかと思い・・・」という爆鳴気爆発のような爆音が起こるものなのかどうか、その他唐山地震の体験談にある不思議な現象が説明できるのかどうかも気になるところです。

国会での参考人陳述ということなれば、「地震関係者」が冷ややかな応対をするかもしれませんので、頑張って「地震爆発説」を主張していただきたいと思っております。

(注)
地震の震源とは非常に狭い範囲のものではないのかという見解がアメリカの地震関係者から出されているという追加情報を山本氏から戴きました。

「一つの材料として、2004年のサン・アンドレアス断層の地震M6.0に関し、USGSは次のプレスリリースを発表しています。
http://www.usgs.gov/newsroom/article.asp?ID=698
この中で;

What the researchers did confirm, however, is that the source zone where an earthquake"nucleates" from is quite small perhaps as small as a few meters -- and that the signals before an earthquake occurs appear to be relatively minor compared with those during an event. This is a disappointment to researchers who had hoped that the instruments near the Parkfield earthquake might be able to pick up pre-earthquake signals that could help "predict" or at least better forecast earthquakes.

としています。
earthquake"nucleates"のイメージがよく分かりませんが、アメリカの最新鋭の測定器を想定される震源に可能な限り近づけて測定した結果であることは確かあり、震源は意外と小さいと考えて良いのではないでしょうか?」

1337
2007-12-12 (Wed)
地球内部構造の従来モデルに疑問符
「地球の内部構造」が定説とは違っているのではないかという研究報告があったことをNemoという方が宏観休憩室というサイトで紹介しています。
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Name: Nemo Date: 2007/09/27(木) 22:10

地球の内部構造 ― 定説に疑問符

カーネギー研究所のサイトに9月20日付で掲載された記事です。この記事で紹介されている論文は、9月21日発行の科学誌サイエンスに掲載されるとのことです。

 “Experiments challenge models about the deep Earth”
  「実験が地球深部構造のモデルに疑問符を突きつける」
   http://www.carnegieinstitution.org/news_releases/news_2007_0919.html

地球の内部構造は、外側から地殻・上部マントル・下部マントル・外核・内核に分かれていますが、このうちの下部マントルの高温・高圧状態を実験室で再現して物質のふるまいを観察した結果、地球内部構造についての従来のモデルに疑問符がついた、という内容です。

[ここから記事概要]
▼下部マントルは、深さ650kmから2800kmの範囲で、外核の外側に位置する。圧力は、23万気圧から135万気圧(23GPa〜135GPa)、温度は絶対温度で1800度から4000度(約1500℃〜3700℃)。
▼下部マントルのような高温高圧の条件下では、鉱物を構成する原子や電子がお互いに押しつけられ、非常に奇妙な相互作用を起こすようになる。地球内部に豊富に存在する鉄の原子では、電子が対を作るようになる。電子が対を作るようになると、電子スピンの状態が高スピン状態から低スピン状態に移行し、物質の密度、音波(地震波)の伝搬速度、電気伝導度などの特性が変化する。
▼ダイアモンド・アンビルという加圧装置をレーザーで加熱、94万気圧・絶対温度2000度という下部マントルの圧力と温度を再現。実験材料としてフェロペリクレース((Mg,Fe)O)という鉄分に富む鉱物を使用し、X線分光装置で観察。フェロペリクレースは、下部マントルでは 2番目に多い鉱物。
▼これまでの実験は、圧力は下部マントルのレベルを達成していたが、温度は室温だった。そのため、電子の高スピン状態から低スピン状態への移行は、非常に限られた圧力の範囲で生じていた。今回の新しい実験では、同じ結晶構造の中で、二つのスピン状態が共存し、スピン状態の遷移は広い圧力の範囲で連続的に起こった。つまり、地球内部では、深さの広い範囲にわたって物質が複雑な状態におかれていることになる。
▼今回の実験によって ―― スピン遷移帯が深さ 1000kmから2200kmの範囲に存在し、その範囲内で電子は対を作らない高スピン状態から、対をつくる低スピン状態に徐々に移行している、また、2200kmより深いところでは、フェロペリクレースのほとんど全ては低スピン状態の電子で構成されている ―― ことがわかった。
▼音波(地震波)の伝搬速度などは、高スピン状態の電子と低スピン状態の電子の比率に影響される。遷移帯の存在は、その深さでの地震波の挙動に影響する。地球の内部構造を知るためにこれまで使われてきた技術(地震波トモグラフィーなど)に疑問符がつく。
▼マントル最下層部が、濃密な低スピン状態の物質で占められていることは、外核から立ちのぼりハワイの火山などの成因になっているマントル・プリュームの温度の安定性にも影響する。
[ここまで記事概要]

この種の情報は、自称研究者や研究会・研究所を名乗る手合いによって、勝手な拡大解釈をされたり、自説に都合が良いところだけをつまみ食いされたりしがちです。誤解を避けるために付記しますが、上記の記事が紹介している論文によって、ただちに地球の内部構造モデルに全面的な見直しが必要であるということではありませんし、マントルのほとんどが固体であるという定説が否定されたわけでもありません。(後略)
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以上が紹介内容です。この記事が述べていることは、[1320]および、ANSビデオ10で解説している石田仮説の内容と矛盾するものではないと思います。
紹介者のNemo氏はあくまで「マントルは固体である」という定説を信奉されています。氏は以前にもANSサイトの見解について「理工系の大学教官を勤めておられた方がなぜあのような論理の展開をされるのか、またそのような経歴を積極的に使おうとしているとまでは申しませんが、また隠そうともしておられない、影響が大きく罪深いことではないか」と述べておられます。この記事でも「この種の情報は、自称研究者や研究会・研究所を名乗る手合いによって、勝手な拡大解釈をされたり、自説に都合が良いところだけをつまみ食いされたりしがちです」と述べて、定説から脱する発想を妨害しておられるようにしか思えません。

以前別のサイトで以下のような質問が出されていました。しかし、回答が出される前に、そのサイトは一時閉鎖になってしまい、未だ回答は出されていないように思います。
このサイトを読んでおられたら、そして今も定説を堅く信じておられるのなら、質問者への回答を教えていただきたいと思います。

Nemo氏に出された三つの質問(ANS会員専用掲示板2005年の記事より転載)

同じサイトである方が活断層地震説での解釈をNemo氏に質問しています。そのサイトの書き込みは短期間で消滅しますので、記録のために質問を残しておきます。回答はまだなされていないようです。
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Nemo氏に質問その1
投稿日 3月23日(水)10時11分 投稿者 初心者@三河
地震に伴う現象を解離ガスの爆発とする解釈(サイトをリンクしました)は私には、非常に分りやすいのですが、活断層が地震の原因であるとする現在の地震学説は爆発音という「観測事実を整合的に説明」出来るのでしょうか、どのように説明するのか教えていただけますか。
http://www.ailab7.com/newoffice.html
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Nemo氏へ質問その2
投稿日 3月24日(木)08時27分 投稿者 初心者@三河
氏の論調では活断層を地震の原因とする通説は「観測事実を整合的に説明できる」というように受け取れます。そこで二つ目の質問をさせていただきます。
福岡西方沖地震でも余震が頻繁に起こって現地の被災者を不安にさせていますが、余震は何故これほど頻繁に起こるのでしょうか。活断層が何時までも活動しているというだけでは説得力に欠けるように思います。
解離ガスの爆発説ではリンクさせていただきましたニューオフィス24にありますように解離と結合の化学反応が繰り返されているので安定するまでは余震が終わることがないと説明されていて、私には大変説得力がある理論のように思います。
活断層地震説では、余震が繰り返されているという観測事実をどのように整合的に説明出来るのか、教えていただけませんでしょうか。
http://www.ailab7.com/rinkai.html
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Nemo氏に質問その3
投稿日 3月24日(木)12時01分 投稿者 初心者@三河
氏が述べておられるように、地震時に観測される事実を整合的に説明できる地震発生の仮説を探すことは重要なことだと思います。PISCO掲示板に書いておられたNemo氏と同じ方であるのかどうかは知りませんが。あちらでは
「雨後の竹の子のように増えた素人の地震予知サイトならまだしも、かりにも理工系の大学教官を勤めておられた方がなぜあのような論理の展開をされるのか、またそのような経歴を積極的に使おうとしているとまでは申しませんが、また隠そうともしておられない、影響が大きく罪深いことではないかと考えておりました。」
という書き込みがあり、解離ガスの爆発説という新しい仮説に興味を抱いて学んでおりました私には「罪深い」という表現に違和感をおぼえておりました。氏のそういう書き込みこそが逆に新しい仮説を発表しようとする発言を封じてしまい罪深いのではないかと・・・。

さて三つ目の質問をさせていただきます。
大地震の前には昔からの言い伝えで月が大きく赤く見えた、とか夜空の星が落ちてくるように天が低く感じたというものがあります。
石田理論では、リンクさせていただいたページにありますように、解離したガスの圧力で地下の蒸気が噴出して地表に漂うために屈折現象として、天空が低く感じられるのだと説明されています。空中から水中を覗くときの関係と同じであるという説明は非常に納得の出来るものではないかと思っています。

そこで、この星や月が大きくかつ低く見えるという現象は活断層地震説という仮説ではどのように説明できるものなのか、お教えいただけないでしょうか。質問1と2の書き込みが消えてしまわないうちにお教えいただければ有難いのですが・・・。
http://www.ailab7.com/kussetu.html

1338
2007-12-12 (Wed)
深さによって地震の性質が変わる
Nemo氏が紹介される記事には地震が深さによって性質が変わるという興味深いものもあります。
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Name: Nemo Date: 2007/10/02(火) 10:40

深さ 70km を境に地震の性質が変わる

下記 URL は、ロシア科学アカデミーのニュース・リリースを紹介する記事です。深さ約 70km を境に地震の性質が変わっており、それは、水の存在形態の違いによるのではないか、との仮説です。

 “Underground Water Regulates Earthquakes”
 「地下の水が地震を規制する」
   http://www.innovations-report.de/html/berichte/geowissenschaften/bericht-90878.html

[ここから記事概要]

▼ISC/NEIC の地震カタログに載っている 1964年から2005年に発生した地震約 80000件を分析。記録される地震の約 85% を占める浅い地震は、しばしば周期性を持つ外的要因(たとえば潮汐)の影響によって発生している。一方、深いところで発生する地震には周期性が見られず、ランダムに発生している。

▼浅い地震と深い地震の境界は、深さ 70km付近にある。そして、この深さは地下の水の存在形態が変化する深さと一致している。この境界より浅いところでは、水は鉱物の周囲を自由に動き回れる。この境界より深くなると、(高い圧力のため)水は鉱物の結晶格子内に入り込んでしまい、自由に動けなくなる。

▼境界より上で、自由に動ける水を含む岩石は、周期的な潮汐効果に反応する。圧力の変化とそれに応じた密度の変化が、岩石中に割れ目を形成し、そこに自由に動ける水が殺到する。割れ目は広がり、数が増え、岩石はもろくなって、震源のタネができる。

▼境界より下で、自由に動ける水が存在しない場所では、潮汐効果は蓄積されず、岩石の変形は成長しない。

[ここまで記事概要]

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70kmまでの浅部では、潮汐の影響を受け、それより深いと受けないという指摘は面白いと思います。
干満の差が与える地下水圧が解離度を変化させていると考えると周期性があるという理由を説明することが可能です。また、それより深い深発地震では液体マントルの対流による解離度の変動が地震を発生させていると考えると、地震がランダムに起こることも納得できます。

紹介記事では70kmを境に水の存在形態が違うという考え方であり、マントルは溶融しているという石田仮説とは解釈が異なっています。
マントル固体論に縛られているから、窮屈な発想になってしまいますが、マントル溶融説に踏み込んで考えると、紹介記事にある内容はもっと意味のある地球内部の知見に繋がるように思います。セミナー[702]に紹介した笠原先生の研究(水が存在すると岩石は簡単に溶融する)をも勘案すると、70キロ辺りが本当の意味の地殻であり、その下部は溶融していると考えるほうが妥当だと思います。もちろん場所によって地殻の厚さは変化しますので、70kmという数値は変動するでしょうが・・・。

マントル溶融論は[1320]の地震記録の考察からも、こうした新しい研究報告からも整合性を持った結論になっていくように思えます。

1339
2007-12-13 (Thu)
山本氏の見解(5)
山本氏から見解(5)として「地殻にひずみエネルギーなど蓄積できない証拠を集めて拙文を作りましたので、是非石田先生のホームページで紹介していただきたくお願いします。」という依頼を受けましたので、紹介させていただきます。石田の地震論を裏付けるものというコメントを戴いており、有り難く思います。
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ひずみ集中帯=ひずみ吸収帯
2007.12.12 山本 寛

最近、地震の世界では神戸―新潟ひずみ集中帯の話題が多い。石田先生の地震論では、地殻のような異質な物質の集合体にひずみエネルギーなどたくさん蓄積できないという考えである。これを裏付ける報告書に次のようなものがある。

 2004年9月にカリフォルニア州サン・アンドレアス断層で発生したM6.0の地震に関するアメリカ地質調査所(USGS)のプレスリリース:           
 http://www.usgs.gov/newsroom/article.asp?ID=698 には次のような記述がある。
Another finding that the researchers will discuss at SSA is that measurements obtained from the Parkfield earthquake data show that strain in the Earth’s crust has continued to change over the last months since September 28 by an amount comparable to that which occurred over 10 seconds at the time of the earthquake.
 プレスリリースが2005年4月であるので、要するにM6.0の地震で放出したひずみエネルギーを7ヶ月で取り戻してしまった。9月のひずみのレベルが臨界であれば、このプレスリリースが行われた5月に再び地震が起きるはずであるが・・・。

 日本において、ひずみ集中帯でのひずみの挙動はどのようになっているのであろうか。
 奥飛騨の跡津川断層に産業技術総合研究所のひずみ計が設置されており、インターネット上で公開されている。
 ここでのひずみは2007年10月から減少傾向に入り、2年前からのデータと比較すると下図のように周期的な変動を繰り返していることが分かる。


 そして、能登半島地震の後には、次の図のように変化している。


つまり、
・ 地震の瞬間のひずみの変化は大きくない
・ 地震半日後ゆっくりひずみは減少する(解放される)
・ しかし、この減少分は数日で取り戻される

まとめ:
・ ひずみ集中帯では、ある程度のひずみが蓄積されるとゆっくりと解放される
(跡津川断層では約2年の周期でひずみの周期的な変化が起きる)→ ひずみ集中帯ではなくひずみ吸収帯というべき!
・ 局部的に大きな変位=地震が起きると、バランスをとるため、地殻がゆっくりと動く
 ・ 地下で爆発がおきれば、新潟県中越地震のシミュレーション
http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/NIIGATAJISIN/anime/CyuetsuMainWithAfterShock.html
のように、その真上にある地殻は急激にうごき、場合によっては地殻が破れる。つまり、断層の発生である。

小生は、地震学者はこのシミュレーションを直視することから始める必要があると思っております。
以上
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大変面白い的確な分析であると思います。
・歪みの開放現象が地震であるとする考え方はまったくの「思い込み」に過ぎないことがわかります。
・歪みは地震の後で開放されている。つまり地震という爆発現象による大きな力によって歪みが生じるのであって、その歪みは地震の後で開放される、という極めて常識的なことが起こっているわけです。これは、セミナー[661]にも書きましたように地震の後で断層がズルズルと動いて成長したという観察事実が物語っていることです。
また、地震後に断層が縮小したというのは関東大震災での城ヶ島での観察記録にあります。(セミナー[634]参照)
・断層は地震の結果として起こる傷痕です。断層地震説は原因と結果とを取り違えています。

1340
2007-12-15 (Sat)
国会の審議で開眼して欲しい
島村論文でも、風間直樹議員の国会質疑中でも、取り上げられていました「水圧破砕法」という技術は「坑井内に高い水圧を加え、周辺の地層に人工の割れ目を形成することにより、ガスの通り道を形成し、生産能力を飛躍的に向上させる技術」ですから、私は中越で起こった二つの地震の直接的な原因になるようなものではないと思っています。(地震発生の可能性が高いのは長岡市深沢で行われた液化炭酸ガスの地下圧入実験の方です。)

帝国石油のサイトより)


これは水圧によって、岩盤内部に細かな割れ目を作り出し、天然ガスの採取を容易にする技術ですから、長時間圧力を掛け続けない限り、解離層を大きく乱すようなことはないと思っています。しかし、この方法によっても、小さな地震を発生させることはあるようで、研究者はその事実をご存知のようです。


(以上は東北大学COEサイトからの情報です。)


問題となるのは、地震学の定説が上記の根本氏のように「岩盤がすべることによって地震が発生する」と考えていることです。
夕刊フジに載った記事ですが東京大学の地震研究所教授でも、「ダムを建設して水を貯めると、周辺で小さな地震が起き始めることは知られています。地下深くの断層面まで水が浸み込むことで、滑り出しの“潤滑剤”になると考えられています」(東大地震研の加藤照之教授)と理解しておられます。

たしかに、「水圧破砕法」の実施によって微小な地震は起こるのでしょうが、それは「岩盤がすべる」から起こるのではなく、解離層を細微ながらも乱すことによって爆発を誘発しているのであると考えています。

「水圧破砕法」による水の注入が岩盤を滑りやすくさせた・・・という証明実験をいくら研究室レベルで行っても、地震の真相には近づけないと思います。
山本仮説のような原子水素の核融合反応によるものか、石田仮説のような解離ガスの爆鳴気爆発なのかは、はっきりとしませんが、地震は爆発現象であるという認識の下に研究をスタートさせなければ地震学の前進はないと考えます。

山本氏が国会で参考人としての意見陳述をされる時には、ぜひとも地震爆発論を強く訴えて頂き、地震学者に開眼して欲しいものだと思います。

かつて高木式磁力計という優れた観測方法を地震学者が潰してしまった経緯をセミナー[1191]〜[1193]に紹介しましたが、同じような経緯をたどらないように、議員にも政府委員にも頑張って欲しいと思います。

1341
2007-12-27 (Thu)
柏崎刈羽原発を襲ったのはフォーカッシング現象か
中越沖地震で、東京電力柏崎刈羽原発の地震計が、"原発建設時に想定した揺れを大きく上回った"原因は「フォーカッシング現象」が起こったためであるという研究があるそうです。新潟日報の記事から抜粋して紹介します。
http://www.niigata-nippo.co.jp/tyuetsuoki/jishin2/2007/12/post_209.html
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中越沖地震、揺れ増幅で被害
愛知工業大の入倉孝次郎客員教授(地震学)は24日、中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原発が大きな被害を受けたのは、地震で発生した地震波がちょうど柏崎刈羽地域の陸地へ向けて焦点が合うように集まり、同地域で揺れが最も大きくなる「フォーカッシング」という現象が要因だったとする研究結果をまとめた。
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私は、原発建設時に想定した揺れ・・というものに想定ミス(地震原因説の誤り)があったからであり、フォーカッシング現象というものが原因であるとは思えません。
つまり、地震は断層がずれることが原因で起こるのではなく、地下における『爆発現象』が原因ですから、これからも、震源が近ければ、原発施設には「想定値」を大きく超えるような衝撃的な揺れは作用するでしょう。地震の原因説を検討することの方が重要な問題であると思います。

ところで、「フォーカッシング」とは凸レンズの作用で光が収束するような現象のことです。入倉教授のHPを覗いてみると、概略以下のような記述が見えます。
http://www.kojiro-irikura.jp/pdf/cyuetsu_irikura071224r2.pdf
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(以上は入倉教授のHPより)


・ これまで震源断層が南東傾斜か北西傾斜かの特定が困難であった。
・ 我々は、震源断層が北西傾斜と仮定し、デレクティビティ効果により顕著に大きくなった可能性を指摘した。
・ しかしながら、その後の余震観測により再決定された余震分布は震源断層が南東傾斜であった可能性を強く示唆しており、北西傾斜の震源断層を仮定した上記の考えは再検討する必要があった。
・ 観測記録の比較検討により、次の事実が明らかになった。
 この地震の震源断層は3つのアスペリティ(Asp1、Asp2、Asp3)を有していることがわかった。柏崎刈羽原発で想定以上に大きな強震動に襲われた原因は、@柏崎刈羽の沖合に強い地震動を生成するアスペリティ(Asp3)があり、A柏崎刈羽はそのアスペリティから発せられるS波の放射特性が最大となる方向にあたること、Bそのアスペリティから発せられた地震波が伝播経路でのフォーカッシングと厚い堆積層により大きく増幅され、柏崎刈羽で強いパルス波が生成されたこと、にあると考えられる。
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以上が概略です。難しい計算をされて結論を導いておられますが、私の理解できる範囲内での疑問点を列挙してみます。

@ 余震分布の形状から震源断層が南東傾斜であったと推定されていますが、本当にその位置に断層があったのでしょうか・・原発建設時の事前調査では断層がなかったのではないでしょうか。地震の結果として断層ができることがありますが、今回の地震では地表に断層は現れませんでした。本当に地下には南東傾斜の断層が存在しているのか、調査して欲しいと思います。余震の分布形状から断層を決めるというのは方法論としておかしいと思います。
何故断層は一気に滑りきらずに、何回にも小分けして滑るのか理解に苦しみます。

A 地震計の記録上にパルスがあるということから、断層上に三つのアスペリティーがあると断定していますが、断層の滑り始めが震源であるという従来の解説とは違ってきているように思います。
断層上に滑りやすい場所と滑り難い場所(アスペリティー)があるのなら、その境界(アスペリティー周囲)ではどのような挙動になっているのか、またアスペリティーを破壊して地震を起こす原因となる力は何なのか、わかり難いことが多すぎます。

三回の爆発が起こっていると考えるほうが、物理的説明としては納得がいきます。

1342
2007-12-28 (Fri)
原発は廃止するべきか
地震は地下における『爆発現象』が原因ですから、これからも、震源が近ければ、原発施設には「想定値」を大きく超えるような衝撃的な揺れは作用するでしょう・・・・。
と述べましたが、それならば原発反対運動を応援してるんですか・・・という質問を受けることになるでしょう。

地震学者の中には下に示すように、原発を即刻止めろという茂木氏や石橋氏のような方もありますが、私は別の意見を持っています。
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 ▼衆議院で石橋教授が『原発震災』を強く警告(05/02/23)
   http://www.stop-hamaoka.com/koe/ishibashi050223.html

 ▼東海地震最高権威 元地震予知連会長が怒りの告発
   http://www.stop-hamaoka.com/news/sunday.html
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地震爆発論から言えば、原発が破壊されるどころか、別府湾の瓜生島消滅や、高知湾の黒田郡陥没のような悲劇的な事態さえ可能性としてはあるわけですから、原発が絶対的に安全であるという保障はありません。その意味では安全性を主張する電力会社の意見にも信憑性はありません。

しかし、原発を止めてしまえば、代替エネルギーが見つからない現状ではエネルギー供給が止まり、現代社会の利便性を享受することが出来なくなってしまいます。

たとえば、交通事故による死者数は平成9年には一万人近くありました。自動車は走る凶器にもなって大変危険な面があります。
http://www.npa.go.jp/toukei/koutuu1/shisha.htm

しかし、だからといって、危険な自動車は即刻廃車せよという声は上がりません。江戸時代の「籠かき」を復活させよとは誰も言いません。それほど科学の進歩による利便性というものがありがたいからです。

危険な一面を持つ自動車ですが、努力によって、平成18年には死者数が6千人台に減ってきています。原発も努力によって安全性を高めつつ、また代替エネルギーを研究しつつ、現状の利便性というものを享受する工夫を重ねていくべきだと思います。

要するに、仏教が教えるところの中道を守りながら、両極端に走らずに、進歩・発展を図っていくという姿勢が大切であると思っています。
中道とは両側の谷に落ちないように、尾根道を辿って高度(進歩・発展)を稼いでいくという考え方です。

さらに付け加えれば、地震現象に関する正しい知識に基づいて議論を展開する必要があります。次図にあるようなアスペリティー論議によって恐怖感を煽るような議論は間違いだと思います。

(出典:http://blogs.yahoo.co.jp/electric_cat2003/20628432.html


アスペリティーという概念は地震の正しい姿を説明するものではありません。原発サイトの直下にて巨大爆発(地震)が起こらないという保障はありませんが、そのような地震ならば、正しい知識に基づいて観測・観察していれば、何らかの前兆がキャッチできるはずです。疑わしい時には原発を停止するという手法で対処が出来ると考えています。

そのためにも、地震は爆発現象であるという正しい認識が必要になります。

1343
2007-12-29 (Sat)
浅くて近い地震の記録
[1315]では浅い地震の場合、P波とS波の到達時間が理論値のようにはならないことを述べましたが、いずれも距離が10度以上の遠地地震の場合でした。
下図に示す近地地震については[1314]のA図のように、S波もP波も通常の説明でなされる理論通りに到達していることがわかります。


D図では理論と合致していないことが判りますが、合わなくなる距離は8deg(900km)前後ではないのかと思われます。
それ以上の距離になると、理論値の時間には到達しないようです。その理由、また深い地震では一見して理論値に合致するようになる理由に関しては[1317]ー[1320]及びANSビデオに解説してあります。
つまり、グーテンベルグが仮定した下図のような地震波の伝播経路は900km(震央距離)までの間では成り立つけれども、それ以上になると、地殻の下の液体マントルの存在によって仮定が成立しないことを示していることになります。
また、初期微動継続時間Tから震源までの距離Xを計算する大森公式が適用できるのも、この辺りまでということになります。


注:地震波の伝播経路に関しては[1464]の「仮説修正」をご覧ください。
注釈:2008・7月[1464]にて、マントルは熔融しているが、衝撃的震動のS波なら伝播させる、と若干の修正をしています。

1344
2007-12-30 (Sun)
深発地震の異常震域再考
[1275] で解説しました深発地震に見られる異常震域の問題に関して再考します。
地震学の教科書には、異常震域の説明として「等発震時線」から説明してあるもの(竹内均著「地震の科学」および土井恵治監修「地震のすべてがわかる本」など)があります。
土井氏監修の書籍(p.67)には

「深発地震は地震波が拡散しながら上昇してくる。地上に地震波が現れたときにはすでに大きく広がっている状態であるために、遠く離れた地域でもいきなり揺れだすという現象が起こるのである。」


という記述があり、下に示す竹内先生の著作にある図面と同じものが掲載してあります。

地震波が拡散しながら上昇・・・というのはどのような現象なのか理解できませんが、浅発地震の場合よりも、早く遠方にまで到達するということはありません。これは、同心円状の球体を切断した面を想定すれば判るように、必ず震源が深いほうが遅く到達します。(切断した幅は広くなるので、瞬時に伝播するようには見えるが・・・。)


したがって、異常震域の問題を「等発震時線」から説明することは不可能です。

また、[1275]でも解説しましたが、防災科学技術研究所のサイトなどでは、「潜り込んだ太平洋プレートは緻密な岩盤であって、これが震動を減衰させることなく関東方面に伝えるのである」という解説になっていて、マスコミでもそのような解説がなされるようであります。

しかし、その考え方では、上記の竹内先生の書籍にあるように、深発地震が関東方面だけでなく大陸方面にまで同様な伝播の形態を示すことを説明することが出来ません。
大陸直下ではプレートは数百kmという深部に位置するわけですから、地表面にまで震動を伝えることは出来ません。

やはり、[1275]で解説したように、深発地震とは溶融マントル内部における爆発現象であり、その震動が地殻底部の緻密な(伝播速度の速い)岩盤を伝わって、関東方面ならびに大陸方面に伝播していると考えるほうが、説得性があるように思います。

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2008-01-03 (Thu)
セノーテの謎は大陸沈降である
「たけしの新・世界七不思議]という番組を見ていたら、大きな河川がないユカタン半島でマヤという文明が発生したのは、セノーテという地下鍾乳洞に貯留されている水があったからだという話題が登場していました。

映像では地下鍾乳洞は水で満たされており、この場所が沈下したことを示しています。
セミナー[21]でも述べたように、鍾乳洞は水中では成長出来ませんから、古代にはこの大地がもっと高地にあり、貯水のない空洞であったことを物語っています。
水中の鍾乳石は(空中にあった)洞窟内で発達したものが、大陸の沈降によって水中に没したとしか考えられません。

グランドキャニオンのあるアメリカ西部域は少なくとも、過去に3回(下図の赤色で示す時代)は海底にあったことが地層から判っています。

大陸は大陸移動説としてウェゲナーが主張するような水平移動ではなく、垂直方向の移動、つまり海中への沈没と海上への浮上という現象を繰り返している証拠のほうが多いのです。アフリカ西岸と南米東岸および紅海の両岸などに見られる水平移動は限定された地域でしか起こっていません。

大陸移動説では沖縄をはじめとする世界中の海中や水中に見られる水中鍾乳洞の生成原因を説明することが出来ません。
1346
2008-01-05 (Sat)
テレビ番組:恐竜絶滅の謎を追う
昨日は「イシグアラスト タランパジャ 南米の秘境に恐竜絶滅の謎を追う」という番組を見ていました。
恐竜研究の第一人者平山教授が、「恐竜絶滅の謎を解く鍵」を発見しました!はたして恐竜絶滅の謎は解明されるのか?・・・・という宣伝文句に誘われてどのような新説が展開されるのかと興味津々で見ました。
イシグアラストとは「月の谷」という意味で、アルゼンチンの高地にある荒涼とした谷です。

(アルゼンチン大使館のサイトより加工させていただきました。)


結論は「炭酸ガスの濃度低下」が恐竜絶滅の原因であろうということでした。平山教授のサイトから抜粋して紹介します。
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Vol.6 恐竜絶滅の謎を探る 3

白亜紀後半に起きた長期的な気温低下は、大気中の二酸化炭素濃度(現在は0.03パーセント)の低下に原因があると考えるのが一般的である。 二酸化炭素の濃度は白亜紀中頃(約1億年前から9000万年前)には現在の約18倍、大気中の約0.5パーセントを占めていたのが、白亜紀の末には大気中の0.1パーセント程度(これでも現在の3倍である)まで低下したと推定されている。
その主要な原因として海底に膨大なチョークを堆積した石灰藻や、活発な光合成をおこなう被子植物(白亜紀前期に出現)など、白亜紀後半に優勢となった生物による二酸化炭素の大量消費の影響が大きかったのかも知れない。
二酸化炭素は温室効果によって気温を上昇させるだけでなく、高い濃度では生物の呼吸中枢を刺激する副作用が知られている。
恐竜など中生代の大型爬虫類は一定濃度以上の二酸化炭素を生理的に必要としていた可能性がある。大気の組成に左右される生物であれば、二酸化炭素濃度の低下が、ある限界値に達した時点で汎世界的に絶滅するという事態も十分に考えられる。
恐竜は二酸化炭素濃度の高い環境で最も本領を発揮する動物であった。
私の推理の結論として、白亜紀の末に地球環境に何かとてつもない大異変が起きたと考えねばならない証拠は見当たらないように見える。文字どおり「虫もほとんど殺さない」ような変化が起きたにすぎないようにさえ思える。
巨大隕石の衝突や炭酸ガス濃度の低下など白亜紀末に起きた環境の変化は、これを生き延びた生物には全くといっていいほど影響がなかったのに対し、恐竜など絶滅した生物にとっては致命的なものであったとしか考えようがない。現在の我々の目から見ると“劇的”な異変など何もなかったのかも知れないのである。
いずれにしても、恐竜の絶滅を巨大隕石の一撃で片付けるのは、当時の生物界の実情を無視したナンセンスな仮説であるとしか思えない。
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要約すると、
・ 恐竜の絶滅を巨大隕石の一撃で片付けるのは、当時の生物界の実情を無視したナンセンスな仮説である。
・ 劇的な異変は何もなかったようなのに恐竜は滅んでしまった。
・ 恐竜は炭酸ガス濃度が高い環境で本領を発揮する動物である。
・ 炭酸ガスを大量に消費する生物の誕生で大気中のCO2濃度が低下し、気温も低下して、恐竜は滅んだ。
ということになります。

しかし、炭酸ガス濃度の低下は激変というものではありませんので、恐竜が生きていけなくなったとしても、急激に絶滅するとは考えられません。また、徐々に死んでいくという情況では化石になって残ることもありません。ここ数百年の間にポールシフトによる大洪水が起こらないとすれば、現在アフリカに生存している動物の個体が化石になって何万年後に発見されるということは決してありません。

私は、恐竜など生物の化石が出来るのは、大災害などにより瞬時に土砂に埋没して酸素が急激に遮断されてしまうからだと思います。(セミナー[1099][1100]参照)
そうでなければ、腐敗が進行して化石にはならないからです。大きな災害が起こらなかった時代には化石はできないはずですから、イシグアラストで大量に発見される動物の化石は、ポールシフトによる大洪水で、瞬時に土砂に埋まってしまった死骸なのだろうと思います。
セミナー[774]で紹介したシベリアやアラスカのマンモスの死骸も、ポールシフトに伴う大洪水で押し流されたものだと思います。

ポールシフトによる大洪水は地球の歴史の中では何回も起こっていたはずです。そのことが海底の岩盤に記録されている残留地磁気が少なくとも7600万年の間に171回逆転している理由であると考えています
地軸が南北に完全に逆転する以外にも、小規模な地軸変化でも大洪水は起きるでしょうから、地球上各地で大洪水という災害は起きていたのであり、そのために各地に生物の化石が埋まっているのだと思います。

つまり、恐竜絶滅の原因はポールシフト(ハプグッドの言う地殻の滑動)に伴う大洪水による大量死と、平山教授が述べているような生息環境の変化に対応しきれなくなって、絶滅したのだろうと考えています。

平山教授は「恐竜の絶滅を巨大隕石の一撃で片付ける・・・ナンセンスな仮説」と書いていますが、ナンセンスな仮説が地球科学には多いように感じます。
1347
2008-01-08 (Tue)
ポールシフトが起きるという予言について
自民党の下村博文衆議院議員が911事件などを事前に予知してアメリカ大統領に警告したというジュセリーノ氏と会談し、環境問題に真剣に取り組まないとポールシフトが起こると警告されたと語っているそうで、その映像が下記にあります。
http://www.akibach.com/shimomura/shimomurayochi.html

私にはポールシフトが近未来に起きるのかどうか判断する知識と情報はありませんが、
「そんなものは、まったくデタラメである。自転軸が反転するようなことが起きるはずがなく、科学的にナンセンスな話である。」
(・・・多分地震学者・地球物理学者はそのようにコメントするでしょうが・・・)と、述べるほどの能天気ではありません。

下村氏は映像の中で、ポールシフトが起こって地軸がずれることによって各地で地震が発生し・・・と語っていますが、これは(ジュセリーノ氏の言かもしれませんが)原因と結果を取り違えておられます。過去にもあったような大陸規模での沈下や隆起を伴う大地震が起きることによって、地球の重心が移動し、結果として地軸がずれるという現象が起こる可能性があるということになります。

2chの読者などには、地球の質量は膨大であってその程度の重心移動で地軸がずれる筈がないと述べる方がありますが、地球内部のマントルが固体ではなく溶融しているとすればマントル部分の質量は除外して考えなければいけません。
つまり、厚さ100km程度の地殻(鶏卵の殻程度の厚さ)内での質量移動が及ぼす重心移動であっても、地殻の回転軸を移動させるのに十分の変動量になるはずです。マントルを固体であると誤解しているために、地軸の傾斜などありえないという誤解に繋がっているのだと思います。
これはアインシュタインも関心を持っていたことで、ハプグッド教授の想定した「地殻滑動」という現象ですが、地殻が滑動するというのはポールシフトと同じことであります。

しかし、ポールシフトの結果として起きる地球規模での大津波や大洪水という災難は恐ろしいものです。シベリアやカナダにはマンモスや動物の墓場とも見えるような場所がありますが、今度は人類の墓場になる可能性を秘めているわけです。(セミナー[1104]〜[1106]などを参照)

繰り返しますが、ジュセリーノという方の予言なるものが実際に起きるのかどうか私にはわかりません。私は予言者の役割とは未来に起こることを言い当てることにあるのではなく、「このままこの道を進むと断崖があって転落するから、道を変えなさい、生き方を変えなさい。」と忠告するのが使命ではないのかと思っています。予言は未来の出来事を当てることが目的ではなく、環境問題や、人類の生き方を再検討させて、外れさせるためにある・・・という下村議員の考え方は正当なものであると思っています。
以下はテレビ番組の内容などです。
http://jp.youtube.com/watch?v=Dj2MlHhB_CQ
http://jp.youtube.com/watch?v=vjscD6ZDKx8&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=t4DLjVkBA7s&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=ceJJ0kolaQ0&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=daEcFGJ6N-0&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=pklSwuIMU_o&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=7_jedz_BIdc&feature=related
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2008-01-15 (Tue)
石田研究所サロンについて
ブログ「炎上」という社会現象?が話題になっています。言論の自由を信じて自分の思ったことをブログに書いたら、反対意見の人に攻撃されてブログが荒れてしまい、ついには2chで非難攻撃の的になってしまうということがあるそうです。
この新・地震学セミナーも同じような攻撃的揶揄を2chで受けてきましたが、地震爆発論に論破されてしまったのでしょうか、最近では2chの地震関連サイトは静かになってしまいました。

実はそうした揶揄・嘲笑から離れて、闇の真実などでも自由に語れる部屋として作ったのが石田研究所サロンです。ただし、その存在はセミナー[654]で「隠居部屋」として紹介しただけで、ANSの会員専用サイトからしか入室できないように入口を隠しておきました。


しかし、最近では9.11事件の真相が明らかになって以来、闇の世界の話なども多くの人の知るところとなってきたようです。そこで、入り口をオープンにして、自由闊達な話しを展開してみようかなと思います。「炎上」するようなら再度隠しますが・・・・・。
存在を隠してありましたので、扉には「貴方は私の隠居部屋を見つけたんですね」・・・なんて書いてありますが、この四年と数ヶ月の間は何も書いてありませんので、覗く人もなかったかもしれません。当時としては闇の話しなど突っ込んだことも書いてあって信じてもらえなかったかもしれませんが、今ならそういうことなのかと頷いていただけるように思います。
何故地震学がこのように発展しないのか、学者達がプレート論や断層説から脱出できないのはどうしてなのか、それと闇の存在とどんな関係があるのか・・・といったことについても追究してみたいと思っています。

追記 石田研究所サロンの内容を、ブログに収容しました。図面や映像などがタグを使って表示でき、便利ですので・・・・。
石田地震科学研究所サロン
隠居部屋はイタズラ書き込みが多いので再度閉鎖しました
上記のブログ「石田地震科学研究所サロン」を見て下さい。
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2008-01-22 (Tue)
海面上昇の真の原因
南極大陸の氷床下にある火山の活動と海面上昇の関係を報じる記事がありました。
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南極の氷床下で2000年前に大規模噴火、海面上昇に影響か

【1月21日 AFP】南極大陸西部の氷床下で約2000年前に大規模な噴火を起こした火山が現在も活動中で、海面上昇の要因となっている南極の氷の融解に影響している可能性があるとの研究が20日、英科学誌 「ネイチャー・ジオサイエンス(Nature Geoscience)」(電子版)に発表された。

 英南極調査所(British Antarctic Survey、BAS)の研究チームが行った調査によると、この火山はハドソン 山脈(Hudson Mountains)にあり、紀元前207年の前後240年ほどの期間に大噴火したとみられる。

 この噴火は過去1万年で最大規模だったとみられ、火山の規模を示す国際基準の火山爆発指数(Volcanic Explosive Index、VEI)は「3(やや大規模)」から「4(大規模)」。氷床に巨大な裂け目を作り、約1万2000メートルの高さまで火山灰や火山ガスを吹き上げたと推定されるという。

 研究チームは2004-05年、米英の飛行機にレーダーを搭載し、氷床下の地勢の詳細調査を行った。
その結果、2万3000平方キロの範囲に特異な反応を確認した。0.31立方キロの火山灰、岩石、溶融石英から形成されたガラスの厚い層の分布とみられるとしている。

 南極大陸の氷床下で火山が発生した証拠が得られたのは今回が初めて。南極大陸は大部分で地震活動が安定した状態にあるが、西部沿岸は時おり火山活動や地熱が観測される地殻上にある。

 また、大噴火が起きたとされる場所の付近には、近年氷河流が加速しているパインアイランド氷河(Pine IslandGlacier)がある。

 BASは今回の研究を「たぐいまれ」な発見として、南極大陸の火山活動地域を約500キロ拡大するとともに、氷床下の火山活動が海面上昇の原因である南極の氷の融解の一因となっている可能性を指摘した。

 ただし、研究を主導したデービッド・ボーガン(David Vaughan)教授は、「火山からの熱が融解加速の一因である可能性はあるが、より大きな原因は地球温暖化だ。火山の熱だけで、年間0.2ミリの海面上昇を引き起こすほどの南極西部の氷河流を説明することはできない。広範囲での融解現象は、海水温度の上昇によるところが大きい」
とも述べている。 (c)AFP
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2339496/2541191
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以上がその記事ですが、研究を主導した教授はこれが南極の氷の融解の一原因ではあるが、広い範囲で融解しているのは、海水温の上昇が大きな原因である・・・としています。

海水温の上昇に何が一番大きな影響を与えるのか、その原因については語られていませんが、私は海底火山の活動が一番大きな原因になっているだろうと思います。
氷床下の火山活動は一部地域の氷しか溶かしませんが、海底火山から放出される熱量は海流に乗って広い範囲に影響を与えます。日本が温暖化と言って騒いでいるのも、原因は各地の海底火山の活動が活発化しているからであろうと思います。二酸化炭素による温室化現象よりももっと直接的な影響を与えることは明らかです。

炭酸ガスによる温室効果によっても気温は上昇するでしょうが、気温上昇と、海水温度の上昇とは、どちらが先なのか、卵が先か鶏が先かの関係を連想します。海水温が上昇することによって、大気の温度が上昇すると考える方が合理的なのではないでしょうか。ただし、海底火山は目で見えないですから、その活動を把握するのは困難であり、確証を得るのは困難ですが・・・。
なお、Natureの記事は以下にあります。

http://www.nature.com/ngeo/journal/vaop/ncurrent/abs/ngeo106.html

追記:
ザ・リバティー(2007/7)という雑誌に、上昇するCO2濃度と世界の平均気温の関係を表わすグラフが載っていました。

(ザ・リバティーNo.148号より)

ハワイのマウナロアで観測されたCO2濃度(黄色の線)は一年周期の変動を示しますが、平均気温の上昇はもっと長い変動を示しています。確かに、平均気温とCO2濃度の間に強い相関関係があるように見えますが、海水の温度上昇つまり海底火山の活動との相関が無いという証拠にはならないと思います。
1350
2008-01-26 (Sat)
活断層と言う概念は誤解である
昨年8月に以下のような発表があったんですね・・・気が付きませんでした。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe7600/news/20070808it14.htm
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中越沖地震の断層、傾斜方向で見解まとまらず・・・政府調査委
 政府の地震調査委員会は8日、新潟県中越沖地震を起こした海底断層について、研究者によって海から陸に向けて上がっているとする見解と、逆に下がっているという見解の両方があり、同委員会としては統一見解をまとめきれなかったと、発表した。
 ただし、海底断層が陸に向けて上がっているとすると、同委員会がマグニチュード8の地震を起こす可能性があると評価した長岡平野西縁断層帯とつながっている恐れもあるとする東京大学の研究成果も、併せて公表。政府が今後、断層周辺の地下構造などを詳細に調べることも明らかにした。
 海底断層をめぐっては、地震発生直後、同委員会は「陸に向かって下がる傾斜である」と評価した。だが、地震に関する観測記録が増えるにつれて、一部の研究機関から「陸に向かって上がる傾斜である」という見解も発表されたため、同委員会はこの日、2度目の議論を行った。しかし、「決め手となるデータがなかった」(阿部勝征委員長)という
(2007年8月8日21時29分 読売新聞)
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断層が動いて地震になるのじゃなくて、爆発の結果として・・・つまり大きな爆発の場合にだけ、傷痕として断層が出来る・・・と云うことに早く気付いて欲しいと思います。
小さな爆発では断層は出来ません。活断層という概念は誤解です。

2chの新地震学というスレに「新地震学」を執拗に批判する(京都府)と云う方がいますが、以下のような書き込みがありました。
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140 :M7.74(京都府:2008/01/26(土) 05:46:03.29 ID:leTD92I6
後輩(学部1回生)がレポートの調べものしようと
「地震波 伝播経路」でgoogleに訊いたところ、2件目に例のサイトが出てきたんだそうな。

まあ大学生なら大丈夫だろうけど、小中学生の調べ学習で
ここに引っかかってしまったら悲惨だと思う。

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断層地震説から抜けられないようですが、どちらが悲惨なのかは、歴史が証明するでしょう。

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