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1511
2008-11-14 (Fri)
水素濃度の方向スペクトルから震源を推定する方法
あるサイト(2ch)で、このセミナーの地震爆発説に関する話題が載っていました。
「地震の専門家でこの新理論(?)にまともに反論できる人いますか? まるで眼からウロコのような理論だとわたしは思うが。」
という問いかけに対して、
「自サイトを宣伝して、そこで寄付を集めて生活の糧としている。」
などと、どこかのサイトの管理人と混同されているのか、大きな誤解をしている方があります。
 寄付をいただいて購入したのは携帯用の水素濃度計ガスマンH2だけであります。生活の糧などに一切使用しておりません。[1509]に紹介しましたように、エムケー・サイエンティフィック社のご厚意で購入することが出来ました。
ところで、[1509]に報告した検定作業の外に、何箇所かで現地観測をいたしました。

図はその一例で、御母衣湖付近での計測例です。連続記録(計測間隔1min)なっていますが、濃度が高くなっている3箇所は、車から降りて計測しており、それ以外は車の中でのものです。これまでに開田高原(御嶽山ふもと)、土岐市曽木公園、猿投―境川断層(深見)、などで計測しましたが、今のところJR土岐市駅前での50ppmが最高値となっております。
今後も現地計測を実施して研究を継続していきますが、将来計測器が複数台揃えば、水素濃度の時間記録からクロススペクトルを解析して、震源を特定する作業まで行えるのではないかと考えております。
地震計をどれほど密に配置しても、地震の規模や震源を予知する可能性はありません。しかし、水素濃度の漏出記録が紹介したような形で複数点において期間記録として得られるならば、海岸に押し寄せる波の向きをスペクトル解析の手法で推定するように、震源の位置を予知することも可能になるはずであります。

私が過去に専門分野としておりました海洋波浪の方向スペクトルのスキルが利用できるのではないかと期待しておりますが、地震学は新しい方向に進展すべきであると思います。
参考:柿沼忠男・石田昭:「波浪スペクトルにもとづく大潟海岸の波向の推算について」 京大防災研究所年報第11号1968, p.337-353. 

1512
2008-11-15 (Sat)
水の熱解離現象は化学の常識
セミナー[517]にも載せてありますが、水が熱によって酸素と水素に分離する現象、つまり「熱解離」という現象があることは化学の常識であり、平凡社の百科事典にも次のように載っているのであります。

「解離は熱、強力な電場、光エネルギーなどいろいろな状況で起るが、熱によって起る場合これを熱解離といい、電解質の水溶液のごとくイオンに分解する場合を電気解離略して電離という。」

[517]にある「電気分解以外で酸素と水素に分解出来れば、それだけでノーベル賞は絶対に間違いない。」という発言は、化学知識に無知であることをさらけ出しているといえます。

最近の研究では、分解を助ける触媒の研究もなされています。
http://www.natureasia.com/japan/nchem/updates/article.php?id=17
「世界のエネルギー需要は増え続けており、クリーンで再生可能なエネルギーの探索がますます重要になっている。太陽エネルギーの利用は特に魅力的である。しかし、この技術が幅広く採用されるには、太陽エネルギーを貯蔵する単純かつ効果的な方法が必要である。このほど、米国の科学者らは、自然界において光合成によって太陽光が化学燃料に変換される様子から着想を得て、水を分解して酸素と水素を発生させる触媒を開発した。」

ところで、高温度の地下において、酸素と水素が解離して存在すること、これを私は解離水と命名し、普通の水を結合水と呼んでいますが、その存在は十分に考えられることであります。また、マグマの上昇・移動によって温度が変化して水の解離度に変動が生じ、解離水が増加し、それが再び結合して水に戻る現象、つまりこれが地震の原因であるという地震爆発説は断層地震説よりも合理的であります。

2chの地震サイトで定説地震学を執拗に擁護する人達が居ますが、頭がコチコチで地震学を進歩させる力は無いでしょう。私が議論に参加していると疑っているようですが、私はまったく参加しておりません。定説地震学およびプレートテクトニクス理論に懐疑的になった方が議論されているようですが、その中で・・

「ただ万が一にも石田理論が正しい可能性があるとすれば、それは人類にとって大問題だろ。
たとえ10000分の1でもその可能性があるなら、それは追求に値するものでしょう。
科学というものはそういうものです。常にね。
君らは学校で習った地震の知識を自慢する前に、科学史の勉強をすべきだね。
科学は理論じゃないのだよ。事実かどうかということだ。そして事実というのはいつの場合も理論とイコールじゃないのだよ。
これが分からなければ只の科学オタク にすぎないのだよ。」

と述べておられるのは正論だと思います。

1513
2008-11-16 (Sun)
レオロジーの新解釈
2chの議論で次のような書き込みがありました。

【但し、石田理論では地震のS波は実は熔融したマントルを通過しているのではなく、マントル上部の相と固体の地殻下部相との間の通路(?)をまるで光ファイバーのように屈折しながら伝わるというような説明でした(間違っているかもしれませんけど)。ここが石田理論のよくいえば独創であり、悪く言えば妄想なのかもしれませんが、わたしはその辺の真偽はよく判りませんが、なるほどなあと思いました。なぜならそれを知るまでは、定説の説明どおりマントルは地震波を伝えるので固体でなければならないという固定観念があったからです。この点に関して石田理論は破綻しているのかどうか、そこが大きなポイントであることは確かでしょう。】

以上が書き込み記事です。確かに、定説地震学が落城しない最大の砦が「マントルは地震波を伝えるので固体である。」という観測事実に基づいた解釈であります。これがあるために「マントルは固体である」という固定観念から脱皮できないでいるのです。私もこの問題には悩まされ続けてきましたが、私の中では解決しております。それがセミナー[1464](2008-07-26(Sat)の仮説の修正において、石田理論に付加した内容です。抜粋しますと、

「得られた結論は逆レオロジー的解釈でした。マントルは熔融しているけれども、密度が大きく、粘性の高い流動体であるから、高圧下での爆発的現象による短周期振動に関しては固体的に振舞うという考え方です。
低周波振動に対しては個体的な伝播特性は示しませんが、高圧下の高周波振動に対しては固体的な伝播を可能にしているというものです。固体であるけれども長期の圧力が作用すると流動化するというレオロジーよりは地球内部の物理現象を説明するのに納得しやすいものに思えます。」

と理論の修正・付加を行っております。
つまり、これまで主張していた「地殻の第二層を光ファイバーのように屈折しながら伝播する」という地震波も存在しますが、これは観測点に到達するのにかなりの時間を要するため、最初に到達する波はマントルが個体的に振舞って伝播する波である、という考え方です。逆レオロジーと記述しておりますが、むしろこれがレオロジーの正しい考え方であろうと思っています。地震の揺れが長時間継続するのは、地殻第二層を光ファイバーのように屈折・反射しながら到達する地震波が存在するからであろうと考えています。

要するに、これまではマントルが熔融していれば存在し得ない現象として走時曲線に現れる波を否定しておりましたが、こうした波はマントルが固体でなくても、観測できる波であるということです。マントルが熔融していても短周期の爆発的震動現象であるから(固体的に)伝播する波であって、地殻第二層を通過する波も同時に存在するということです。したがって、走時曲線を否定してきたことを修正しますが、検討していた目的であり主題であるマントル熔融論を修正したわけではありません。

地震波の伝播経路および地球トモグラフィーに関する記述は[1464]以降のものも読んでください。

2chで質問者に回答している人物はこれまでも執拗に私を攻撃していますが、どれだけ真面目に接しても失礼な攻撃姿勢が改まりません。こうした態度を教育で改められないのは地震学の内容に関して、指導教官にも自信がないからなのでしょうか。私は2chでは議論に参加しておりませんし、荒らしているのは回答者(京都の学生?)自身です。

なお、サイト上で見られる「地震爆発説」「地下水注水による地震発生説」に関する意見を集めると、以下にあるように圧倒的に肯定的意見のほうが多いのであります。

http://www.ailab7.com/kousatu.html

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[2341](2016,10,02) では、高速レオロジー(逆レオロジー)、低速レオロジーという用語をつかって、整理しました。

1514
2008-11-16 (Sun)
正々堂々と議論しよう
2chには、「親が大学の同窓会でこの先生の話を聞いたのだが、客席ではみんなウンザリしていたってさ。」・・・という嫌な書き込みがありますが、本当にされる方があるといけませんので、聴講された方からの御礼メールを紹介しておきます。当日パワーポイントが使用できなくて説明が分かりにくかった点はありますが、その分質疑の時間をたくさんとって理解を深めましたので、次のようなメールをいただきました。

「先日は地震について、先生の新鮮な理論を聞かせて頂き、久しぶりに「自然科学の神秘性」に触れたような感動を覚えました。
先生の新理論を証明するにはこの先大変な時間とエネルギーが必要でしょうが、大きな夢に向かって頑張ってください。私も応援します。
また、当日こちらの不手際で見られなかったパワーポイントの写真を(サイトで)見せ
ていただきありがとうございます。
また、時期を見て、石田理論の勉強会を持ちたいと思います。」

なお、ANS観測網の趣旨に賛同して、会員になっていただいた方もあることを記しておきます。

匿名をいいことに、陰湿な誹謗が繰り返される社会は嫌なものですね。地震爆発説への反論は、事務局までメールを送っていただければ、このセミナーで紹介しますので、遠慮なく送っていただきたいと思います。
科学を志す方であるならば、名前を名乗って正々堂々と議論していただきたいと思います。

読者には次のように語られる方もあるのです。

地下水注入による地震発生説!!
2008-10-29 11:28:20

驚くべき説得力!!
地震に関する新理論、
地震は地中の解離水の爆発現象である!!
断層のズレによるものではないとする新理論!!

説得力がある!!


是非、じっくり石田先生の話を聞いてほしい。 詳しくは、じっくり連載していく予定であるが、先を急ぐ方は、http://www.ailab7.com/dvans2.html に入り、ご覧になられると良い。地震について、目からウロコである。

http://blog.goo.ne.jp/hyouhei03/e/137dbdcb7d3aea9979015384455744d8


1515
2008-11-18 (Tue)
昨日のインドネシア地震
昨日(17日)未明にインドネシア東部でM7.5(その後M7.7と訂正)の地震がありました。
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「M7.7の地震、1人死亡=インドネシア (時事通信)
 【ジャカルタ17日時事】インドネシア気象地理庁によれば、スラウェシ島付近で17日午前1時(日本時間同2時)すぎ、マグニチュード(M)7.7の強い地震があった。保健省によると、この地震で1人が死亡、33人が負傷した。
 震源地は同島北部ゴロンタロ沖136キロで、震源の深さは約10キロ。同庁は津波警報を発令したが、約1時間後に解除した。
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どの報道を見ても、プレートとの関係は報じられていませんが、今回の地震は図に示すように、ユーラシアプレート内で起こったプレート内地震と判断されます。

ユーラシアプレートには神戸の地震、四川大地震、唐山大地震の震源も含まれています。そしてプレート内地震は「プレート境界で海洋プレートが押す力が歪を蓄積することが原因である」というのが定説理論です。神戸の場合はフィリピン海プレートが、四川の場合([1398][1440])はインドまたはオーストラリアプレートが、そして唐山の場合はフィリピン海プレートまたは北米プレートが近辺にあります。どのプレートが押す力で歪が蓄積されるのでしょうか。
 また、今回の地震はフィリピン海プレートから押されたのか、オーストラリアプレートから押されたのでしょうか、プレート論ではどのように説明されるのでしょうか。フィリピン海プレートは日本近辺では下図のようにユーラシアプレートの下に潜り込んでいくことになっていますが([1366])、


台湾付近ではユーラシアプレートの上に乗り上げるような解釈になっています。([1391]
また、日本の東北部ではユーラシアプレートが北米プレートの下に潜り込む([1414]という解説図がありますが、その東で潜り込んでいる太平洋プレートとの関係はどうなっているのか説明がありません。プレートがある部分では潜り込み、ある部分では乗り上げるというのはプレート剛体論からは矛盾していると思います。
こうした疑問([1506])も未解決ですので、これも含めて今回の地震をプレート論の立場で解説して欲しいと思います。
石田理論ではプレートは無関係ですし、境界を持つプレートという剛体の板が存在するとは思っていません。今回の地震も地下において水の解離現象が起きて、爆発が起きたのだと考えています。

1516
2008-11-19 (Wed)
ブラウンガスと地震の原因
2chでは水分子の解離という現象に懐疑的な人がありますが、すでに[1512]でも述べたようにいくつかの原因で解離が起きることは事実です。また、放射能によっても解離するそうです。
原子力発電所での爆発事故の原因は熱解離した水素の爆発ではないのか([788])と私は疑ってきましたが、下記サイトを見ると中性子によって解離したガスが爆発した可能性が高いと言う認識のようです。
http://staff.aist.go.jp/tanaka-katsumi/35JSE_invited.pdf

「浜岡原発での爆発事故は中性子により分解した水から発生した酸素・水素が約70気圧、180℃ の状態で蓄積され、白金触媒効果により着火し爆燃状態からデトネーションへ転移した可能性が高いとされている。
70 気圧の化学量論比の酸・水素のデトネーションは実在気体効果を考慮した計算によると速度3000m/s、圧力1600 気圧で温度は5000K 近くに達するため圧力と同時に加熱による破壊効果が加わる。」

ということです。
大手化学関連企業の研究所勤務の経験があり、いつも貴重な情報を送ってくださるT氏はこの情報とともに、「地震の原因はブラウンガスの爆発かもしれない」とのメールをおくってくださいました。抜粋要約すると、

「地震の押し領域はこのブラウンガスの爆発エネルギーで十分説明できるのではないでしょうか。
エネルギーを外に放出しつつ同時に分子量減少によって内に引き込もうとしますので、一時的に圧力が増加し、すぐ真空状態になります。
水素は常圧では単位容積当りの爆発エネルギーは小さいですが、高圧下では大変大きく、重量当りの破壊力は化学反応としては最大級の破壊力を持ちます。
例えば酸水素ガスをガロン缶に詰めて点火しますと轟音と共に膨らみ、缶が破れなければ直ぐに分子数の軽減によって凹みます。冷えてしまうと水蒸気が水滴となって真空となりますので更に凹みます。これまでの化学知識では考え難いのですがブラウンガスでは水蒸気とならずに水滴となるようでしたら、爆発の直後にほぼ真空状態となります。
地震波は押し引きが同時に発生していると聞きますので、プレートがばねのように反発すると考える定説地震学での認識は、酸水素ガスの反応現象からでも、説明できるのではないかと思います。」

というコメントであります。つまり、酸水素ガスとは解離水のことでありブラウンガスのことでありますから、ブラウンガスの爆発が地震の原因とも考えられるというわけです。

また、T氏情報では、ブラウンガスを利用したバーナー装置の改良に関して、すでにこのセミナーの[517][1017]にも紹介した堀内氏の以下のような話が指摘してありました。http://www.recycle-solution.jp/shinki/dai3/05.html

「技術改良点は電気分解の効率化だけではなくて逆火防止、フラッシュバックです。これはものすごいスピードで爆縮が伝わりますので、火を消した途端にそれがホースの中に入って、大本のタンクのところまでいってしまう恐れがある。そうすると、そのタンクが爆縮で応力がかかって壊れてしまうということもあるのです。エクスプロージヨンではないですから飛び散らないわけですが、逆に、中が真空になるためにいかれてしまうということがあるわけです(一時的に圧力が増加し、すぐ真空状態になる)。」

という記述です。つまり、ブラウンガスの爆発はインプロージョンであり、一時的には圧力増大(押し領域)が起きて、直ぐに真空状態(引き領域)になるという性質から判断して、これで地震の押し引き分布が説明できるだろうということです。
このセミナーでは押し領域が生まれる原因を既成の概念で説明するために、第一段階としては解離の進行に伴う圧力の増加がマグマ溜りを破壊してボイラーの破壊のような平衡破綻型爆発が生じることが原因である、と説明してきました。そして引き領域が生まれる原因が第二段階としての爆縮反応であろうと解説してきました。
しかし、解離水とはブラウンガスのことでもありますから、ブラウンガスのインプロージョンが上述したような性質を持っているのならば、押し引き分布が一つの(一回の)化学反応で説明できるのではないかと推定できます。つまりセミナー開始時に推定していた「解離ガス(ブラウンガス)の爆発(インプロージョン)」が地震の原因であるという簡明な記述で良いことになります。 そして、地震の原因と原子炉発電所での爆発原因とは熱による解離か放射能による解離かの違いだけで、爆発としては同じ現象である・・・という驚くべき知識の修正へと発展しそうです。

 ブラウンガスに関しては、大企業や権威ある機関では近づくな、扱うなというような認識があり、詳しい性質が調査されておりません。ブラウンガスが社会的に認知されない原因を堀内氏が次のように述べておられます。

「デモを見ると(現象が)すごいので、いろんな山師たちが群がってそこで一旗儲けようということもありまして、余計ブラウンガスの業界といいますか、フィールドを怪しくしてしまって、そんなものには手を出すなということもあるのです。」

しかし、
環境省の研究OHMASA−GAS(Oxygen-Hydrogen Mixing Atomic Symmetrized Aeration-Gas)と名づけられているガスも結局はブラウンガスのことであり、解離ガスのことであります。この論文にはフラッシュバックのことは載っていませんが、今後ブラウンガスが社会的に認知されて研究が進めば、地震爆発説の支持意見も増えるのではないかと期待しています。
 ブラウンガスはOxygen-Hydrogen Mixing Atomic Symmetrized Aeration-Gasと記述されるように分子状態ではなくて原子状態のガスですから、プラズマ状態のガスであります。これが地中で高速移動すれば、MHD発電が成立し、電気的、電磁波的な予兆現象の原因になることは十分に考えられます。

ブラウンガスの堀内道夫氏による解説

 ブラウンガスというのは、ブラウン運動のブラウン先生ではなく実はブルガリア生まれのユール・ブラウンさんという先生が発見したものです。発見といいますか、簡単に言えば水の電気分解です。ふつう水の電気分解ですと水素と酸素を別々に分離して取り出しますけれども、彼の場合にはこれを混合気体として取り出す。そしてこの場合に分子状の水素と酸素を混合したものでなく、いきなり発生させたときの、つまり原子状の化学用語でいう発生期の水素、酸素ガスの状態でこれが出てくるのです。私も化学の出身ですから発生期というのは大昔習ったのですけれども、非常に不安定な状態で、ものすごく短時間に原子状のものが分子になってしまう。そういうことしか教わっていなかったわけですが、どうもこのブラウンガスの場合には、だいぶその常識とはかけ離れたような挙動がいろいろ見られるのです。

1517
2008-11-19 (Wed)
科学の進展は葬式ごとに進む
ブラウンガスについて検索したら「渡久地明の時事解説」という面白いブログを見つけ、
http://toguchiakira.ti-da.net/e1560943.html
そこから「未来を築く常温核融合」ジェト・ロスウェルhttp://lenr-canr.org/BookBlurb.htm
へたどり着きました。
ロスウェルの著作の日本語訳をダウンロードして読もうと思っていますが、まずは、そのブログにある次の文を紹介します
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 まえがきに、ノーベル賞科学者でさえ低温核融合の論文を書いたら学会から掲載を拒否されたエピソードがある。この人は怒って学会を脱退したが、なぜそのようなことが起こるかに付いて次のようなマックス・プランクの言葉を引用している。

 「マックス・プランクが言ったように「科学の進展は葬式ごとに進む。」彼は次のように説明した。「新しい科学の真実の勝利は反対の人を目から鱗が落ちるように説得させるわけではなくて、むしろ反対派はだんだん死んでいき、その新しい真実に慣れた新しい世代が成長してくる。」
 権力のある支配者層の科学者がたくさんいて、あまり理性のない熱情で反対しているので、自分が間違っていると白状できないから、研究は彼らが死ぬまで待たなければならないだろう。残念ながら常温核融合の研究者は引退した科学者が多くて、反対派の人よりも年上で早く死に絶えている現状だ。(まえがき)」

 常温核融合で、飛行機はジェット燃料でなく、水素を燃やして飛ぶようになる。水素エンジンは現在でも可能だが、格段にコストが安くなる。
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 以上が渡久地氏のブログにある文章です。地震の原因は熱によって解離した解離水が爆発することが原因である、と言う石田仮説・地震爆発説も結局は将来常温核融合の分野で研究されるものなのでしょう。しかし、それが認知されるにはマックス・プランク流に言えば、「権威ある地震学者の葬式ごとに進む」ということなのでしょう。「権力のある支配者層の科学者がたくさんいて、あまり理性のない熱情で反対しているので、自分が間違っていると白状できないから、研究は彼らが死ぬまで待たなければならないだろう。」
という言葉に社会の進歩の難しさを感じました。;

1518
2008-11-20 (Thu)
科学の進歩と代償
ブラウンガスでサイト検索すると、「夢の暖房機爆発」と報じる以下のサイトが出てきます。
http://blogs.yahoo.co.jp/hechiko/17878719.html
トンデモというジャンルで紹介していますが、[1516]にある「フラッシュバック」によって爆縮がタンク内に入って起こったブラウンガスの爆発だと思われます。この逆火防止という安全対策をしっかりと講じないと、ブラウンガスの実用化は難しいと思われますが、まずは爆発事故のあった北国新聞の記事を抜粋して紹介します。
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「夢の暖房機」大爆発
金沢・利屋で爆発、2人死傷 新型の暖房装置点火で (北國新聞社)

(2005年11月) 十九日午前九時九分ごろ、金沢市利屋町一七七、会社経営若林光彦さん(66)の自宅兼事務所の車庫内で、水を燃料源とする新型の暖房装置が突然爆発し、操作していた同町九三、自営業山下彰治さん(55)が全身やけどで即死、同市大場町、自営業深谷尚登さん(35)が軽いやけどを負った。爆発に伴う火事で車庫内の屋根や壁の一部が燃えた。
金沢東署と金沢市消防本部の調べでは、爆発したのは「アースファイヤー」と呼ばれる暖房装置の金属製タンク部分。同装置は、水の電気分解によって発生した水素と酸素を、ガソリンを貯めた別の金属製タンク内に送って混合ガスを生成し、これを燃料として利用する仕組み。山下さんが装置に点火後、しばらくしてタンク部分が爆発したという。
 同署は同日、同市消防本部と合同で実況見分を行い、関係者から事情を聴くとともに装置の構造分析にあたった。何らかの原因で静電気などの火種がタンク内で生じたか、外部要因が加わってタンク内に火種が入り込み、ガスに引火、爆発したとみられ、同署などは業務上過失致死傷などの疑いもあるため、装置の一部を持ち帰って原因究明を進めている。
 若林さんは、同装置を拡販するために昨年十二月に設立したアースファイヤー普及協会の理事長を務める。山下さんが同協会事務局長、深谷さんが会員で、三人はこの日午前九時ごろから第九回の「取扱主任研修講座」を開催し、山下さんが装置を操作中に爆発した。大阪府から見学に訪れていた四人と若林さんは、同装置の送風口がある住宅二階の別室にいたため無事だった。
 暖房装置は地球救済新エネルギー開発機構(東京)が製造、若林さんが代表に就くコージン(金沢市)が総代理店となっているが、販売実績はないという。爆発した装置は効用を確かめるため九月下旬から現場で稼働していたらしい。
 爆発現場は津幡町と近接する金沢市北部の住宅団地の一角で、朝方の爆発火事に驚いた付近住民らで一時騒然とした。住民の一人は「家が揺れるぐらいの大きな音がした。外に出るとガレージから煙が出ていた」、別の住民は「男性が黒焦げになっていた」などと、青ざめた表情で語った。
 「地球環境に優しい新エネルギー」をうたい文句に、関係者が新暖房装置の拡販を目指している矢先の爆発火災だった。
 若林さんによると、装置は熱源の水を分離した水素と酸素をエネルギーに変えるため、有害な排ガスが出ないという。若林さんが装置を約五百万円で購入し、九月の稼働から講習会などで二、三十回使用したが、一度も異常は見られなかったとしている。主に山下さんが装置の操作をしていたといい、十九、二十日の研修講座を経て、二十一日から若林さんの自宅で温風暖房として使う予定だった。
 若林さんが営業面、山下さんが技術面をそれぞれ担当し、装置の普及にあたっていた。若林さんによると、特約店は全国で約四十カ所あったという。若林さんは「これからという時に片腕を失ったのは非常に残念」と唇をかみしめた。
 講習に同席するため、現場付近にいた地球救済新エネルギー開発機構の代表を務める安田浩倍総代は、「講習を繰り返し行う中で、異常がなかっただけに驚いている。捜査機関に協力し、爆発の原因を究明し、再発防止を図りたい」と話した。
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ブログの著者は、

「エネルギー保存則から言えば、水を電気分解したところで、それの燃焼によって得られるエネルギーは電気分解に要したエネルギーを超えることはない。ガソリンと混合することによって、燃焼効率がアップする可能性はあるが、トータルで見るとこの燃焼装置から得られるエネルギーはガソリンの燃焼エネルギーを上回ることはないはずだ。燃焼効率を上げたことをもって「エネルギー革命」と表現している可能性もないではないが、それにしてはちょっとブチ上げすぎだろうと思う。」

と述べて、エネルギー保存則に合わないとしてトンデモ・・・と断定しています。しかし、常温核融合の現象ならば話は別です。これは科学の進歩に伴う一種の代償だと思います。フラッシュバック現象が起こらないように逆火防止を講じれば、夢のエネルギー革命に繋がるものだと思います。
それにしても、被害の状況から見て今まで知られていないような相当高いエネルギーが発生したことが分かります。

ブラウンガスの利用に関しては下記サイトを見ると、すでに商品化されているようですから、貯蔵タンクを持たないように、対策が講じてあるのかもしれません。
「 ガスを圧縮したり、貯蔵する機能を持たないため、高圧ガス保安法、 消防法の規制を受けない利便性の高い装置です。」とあります。

参考
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/7982/sub7.html
http://www.sunwell.co.jp/whats/index.html

1519
2008-11-21 (Fri)
夢のエネルギー:OHMASA-GAS
 ブラウンガスという名前を出すと「エネルギー保存の法則」という現在の常識・科学界の壁に阻まれてしまいます。科学者に入場を拒まれてしまうので、未だに社会的には認知されていません。このセミナーで「解離水」とか「解離ガス」という名称を使用してきたのも、これが一つの理由です。しかし、最近ではブラウンガスという名称を使わないでOHMASA-GASとして研究されるようにもなっています。
日本テクノのパンフレットにはOHMASA-GASの特徴として以下のように謳ってあります。

1. 点火しても、安定的に静かに燃焼する。
2. 火炎の中に水素原子及びOHラジカルが存在する。
3. 生ガスには、分子状の水素、酸素以外に原子状の水素、酸素や重水素などが存在する。
4. 混合ガスを圧縮しても安全である。
5. 100−200気圧にしても、安全な「混合ガス」状態である。
6. 長期保存しても、「成分やエネルギー」にほとんど変化が見られない。
7. 多量の水(70%程度)を含んだ油とのエマルジョンでも、完全燃焼させることが可能。
8. タングステンの金属を僅か1秒程度で、気化させるエネルギーを持っている。
9. 高エネルギーを発揮するため、「元素変換」の可能性があり、新しい産業の創生としての期待がもてる。
10. ナノテクノロジー分野の製造エネルギーとしても期待できる。
11. エネルギーの原料は「水」であり「無限」で、完全クリーンエネルギー。

分子状の水素、酸素のほかに原子状のものが混じっており、これが長期保存しても成分に変化がないと言うことは、常識を破るガスのようです。常識的には堀内氏が述べているように([1516]参照)原子状態から分子状態に移行するからです。
また、多量の水を含んだ油とのエマルジョンでも完全燃焼するということは、大火災を消化するときに、水をかけるとさらに激しく燃焼が拡がるという消防関係者の体験の原因説明になるように思います。[517]で紹介したように、堀内氏は次のように語っています。
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堀内: 実は、ブラウンガスだけを燃していても280°Cしか出ませんので、この中に水を少し入れる。そうしますとものすごい火炎が、例えば20cmぐらいの炎しかないブラウンガスに水を混ぜますと1m以上の火炎になって、本当に炎という感じです。ブラウンガス自身はあまり色がついていなくて、見えるか見えないかのブルーの感じで先がほんの少し赤くなっているだけですが、これが水を混ぜますとブァーツと燃えるんです。一つの例でいえば、大火の時に水を掛けるとかえって爆発しますね。水蒸気爆発というのと、もう1つは、水を4000℃ぐらいにしますと水素と酸素が30%ぐらい分かれる。つまり分離するのです。熱分解だけで水は水素と酸素・・・・高温でなければだめですよ、4000°Cとか、なかなか難しいわけですが、ブラウンガスがそれに到達しているので、ブラウンガス自身が水をまた加熱して一部ブラウンガスにして燃えますから、それでボンボン燃えるということが今言われています。
http://www.recycle-solution.jp/shinki/dai3/05.html
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11番目にあります「エネルギーの原料は「水」であり「無限」で、完全クリーンエネルギー」と言うのは、石油資源が無く、海水に取り囲まれている我が国にとって夢のようなエネルギーですが、この技術を前進させることを石油メジャーが黙っているでしょうか、現在の常識・科学界の壁と思っているのは実はそうではなくて、石油メジャーがマスコミを操って流しているプロパガンダなのかもしれません。マスコミ報道は注意して読み解く必要があります。

 私は業界の専門的なことは分かりませんが、ある方の今年9月のブログには以下のように「OHMASA-GASは急展開しつつある」と書いてありました。この技術が完成すれば、石油に関して起きる国際紛争はなくなり、技術指導を通して日本は世界でのリーダーシップを発揮できるのではないでしょうか。壁を乗り越えて、大いに進展させてもらいたいものです。
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http://hirotaro09.exblog.jp/
 私の周辺の状況はおおむね好調といってよいだろう。OHMASA-GASは急展開しつつある。  経産省の技術研究所で取り上げられることになったし、環境省も環境保護事業として助成対象にしてくれそうである。原子力発電で生まれる夜間の余剰電力を使って、OHMASA-GASを大量にボンベ等にストックし、石油に代わるクリーンエネルギーとして、ハウスの暖房、木材の乾燥機、漁船の燃料、自動車の燃料などに利用できれば、安定的なエネルギーの確保、コストの削減、CO2の削減につながる。
 インドネシアにおけるマングローブ植林事業は、「ライオンズの森プロジェクト」がNPO法人の認証をもらい、まず県下120のライオンズクラブに対し、賛同と支持を得るべく働きかけを行っている。今までのところ、共感をもって迎えられているようである。
# by y-hirotaro | 2008-09-22 15:50
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OHMASA-GASが認知され、解離ガスも認知され、地震の原因説が爆発説へと変わる事を期待しております。私はブラウンガスとかOHMASA-GASと言うネーミングよりも解離ガスのほうが物理的イメージが明確であると思うのですが・・・。

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2008-11-28 (Fri)
サハリン近海でのM7.2深発地震
11月24日18時07分頃サハリン近海でM7.2という大きな地震がありました。


震源の深さが470kmという深発地震のため大きな被害は起こらなかったようです。この地震がどのようなメカニズムで起きたのか解説があるのかと思っていましたが、どこからも発表されませんでした。深発地震では震源に近い場所(稚内)が無感なのに、遠い場所が有感になるという異常震域という現象が常に現れます。この原因はすでに、セミナー[1275]ライブラリー45などで、何度も解説してありますので、ここでは述べません。
サハリン付近での深発地震はニューオフィス32にも紹介したように、2003年7月にもありました。「日本海北部M7.1地震の不思議」と題して、マグニチュードの決め方の疑問について書いてあります。今回の地震もM7.2ですから神戸の地震と同じ規模の大きな地震でした。

 ところで、470kmと言う深い場所でどのような仕組みで地震が起きるのか、定説ではどのような解説になるのか、ウィキペディアの記述から紹介します。
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メカニズム
深発地震はプレート沈み込み帯の地下深くで発生し、それ以外の場所では海嶺下やホットスポット周辺も含めてまったく発生しない。そのため、世界で深発地震が発生する場所は限られている。
プレートの収束境界で一方のプレートが沈み込むと、周囲のマントルに比べて低い温度を保ち剛体としての性質をもったまま深さ670kmまで沈み込む。しかしそこは遷移層と下部マントルの境界であり、これ以深では周囲のマントル密度が急激に増加するため、プレートがそれ以深に沈むことが難しくなり、スタグナントスラブが形成され、プレートが反ることになる。このためプレートに応力が加わり、プレートがそれに耐えられなくなったときに地震が発生する。
プレートの重みでプレートが引きちぎられるような力が加わると正断層地震に、スタグナントスラブにプレートが押し付けられるような力が加わると逆断層地震になる。深さ670km付近では後者が、それより浅い場所(200〜500km程度)では前者が多い。

丸山茂徳らは、オリビンがスピネルに相転移する際に、岩石の弱い部分に変形が集中し発生すると主張している。ただし深発地震の震源は深さ500〜670kmに広く分布する一方で、オリビンからスピネルへの相転移は深さ650〜670kmでしか起こらず、この説は疑問視されている。
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以上がウィキペディアの記述です。このような深さで地震を断層反撥説で説明することは不可能なので、物質の姿が変わるという相転移という概念で説明している教科書もありますが、ここでは否定的な解説になっています。結局なぜ深発地震が起きるのかを定説地震学では説明できません。解説を読んでも「剛体のまま670kmまで潜り込む」という記述や、「(固体である)プレートがそれ以深の(固体である)マントル中に沈むことが難しくなり」などという記述を含めて、合理的に納得できるようなものではないという気がします。

地震爆発説による解説はニューオフィス2326などを参照してください。
マントルは熔融していて対流するために、対流に伴って解離ガスの解離度が変化することが、地震(爆発)の起き方を左右しています。深発地震がなぜ海溝部付近でしか起こらないのか、海嶺部ではなぜ浅発地震しか起こらないのか、など合理的な説明が可能になります。


サハリン近海では今年7月にもM7.7という巨大な深発地震が起きています。半年も経たないのにM7クラスの地震が発生する理由として「歪の蓄積」という概念は通用しません。
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サハリン近海で深発地震 M7.7、北海道・東北で震度2(2008.7.5 14:01)

 5日午前11時15分ごろ、北海道と東北地方で地震があり、北海道南部や宮城県で震度2を観測した。

 気象庁によると、震源地はサハリン近海で、震源の深さは600キロ以上。マグニチュード(M)は7.7と推定される。地下深くで発生する規模の大きな「深発地震」で、プレートに沿って伝わるため、震央から離れた地域でも振動が観測されたとみられる。

 サハリン周辺の深発地震については、北海道の地震との関連を指摘する学説もある。

 各地の震度は次の通り。

 震度2=函館新浜、猿払浅茅野、別海(北海道)大崎鳴子(宮城)▽震度1=上ノ国(北海道)青森、深浦、五戸、むつ(青森)二戸(岩手)栗原金成(宮城)能代市役所(秋田)酒田(山形)など

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2008-12-03 (Wed)
地震火災の常識が間違っている
 昨日(12月2日)放映されたテレビ朝日の「学べるニュースショー」で北海道南西沖地震で起きた津波と火災の話を取り上げていました。http://www.tv-asahi.co.jp/manaberunews/contents/review/cur/index.html
地震直後の火災の様子は以下のサイトでも見られますが、直後から猛火が街を襲っています。自宅から出火した火を消すような時間はありません。逃げ遅れれば焼死に繋がってしまう状況が良く分かります。この地震で火災を体験された方が「振り向くと黒い影に乗った火のかたまりが岸へ向かってきて、家のあたりにぶつかり燃え上がった。」と述べておられます。(セミナー[1239]参照)
http://library.skr.jp/19930712_nanseioki.htm
 津波で水浸しになったはずの青苗の街がなぜ火災になるのか、不思議なことですが、池上彰氏は各家庭にあったプロパンガスのタンクからガスが漏れたこと、あるいは家庭で暖房用に所有していた灯油に、何らかの原因たとえば、電線が切れてショートしたために引火したのが出火の原因ではないかという趣旨のこと述べていました。
 この問題はすでにセミナー[1237]、[1239]で解説してありますが、池上氏が述べるような原因だけで火災になるのではありません。

 津波で水浸しになっているのに、発火するのは、高熱の可燃ガスが地中から噴出し、乾燥させてしまうこと、高熱ガスはそれ自体でも燃焼しますが、高熱ゆえに家屋などの可燃物を乾燥・燃焼させ、火災の原因を作ってしまうのです。上記サイトにある地震直後から舞い上がっている火の焔は地下から噴出する可燃ガスが燃えているのではないかと思います。

 神戸の地震でも、何度消火してもまた出火するということがあったと聞いています。地震直後の火災に関して「避難するのをやめて、家を類焼から守れ」と主張する高名な地震学者の本がありますが、これは大変に危険なことであることを知らせなければいけないと考えています。

 再送電するときにショートが起こって出火することもあるでしょうが、大地震に付随する現象として高熱ガスの噴出が火災の原因になることを地震に関する社会的常識にしないといけないと思います。

 竹内先生の以下の文章は大変気に掛かるところであります。大地震の時にはいち早く避難しないと、逃げ遅れて火災に巻き込まれることを肝に銘ずべきだと思います。地下に水を注入することも、地震を人為的に起こしてしまう危険性があることを知らせなければいけません。(ANSビデオ「地中に水を圧入するのは危険である」参照)
大地震に伴う火災は二次災害と言う次元のものではなく、大地震特有の現象であるということを社会的常識にして欲しいと願っています。

地震による火事をなくすことに全力をつくそう

 日本の特に大都市に起こる地震による災害の大部分は実は火災によるものである。大正十二年の関東大地震にしても、その物的および人的損害は、火炎によって約五十倍にふくれあがっている。したがって仮に、関東大地震で火事が生じなかったとすれば、その物的損害は約一億円、すなわち当時の国家予算の一五分の一にとどまったはずである。一億円の損害でも、それはゼロではない。しかし五〇億円に比べては、一億円の損害はゼロといってよいものである。したがって日本における地震問題のポイントは、地震に伴う火事をなくすことである。原理的にみて、地震の予知が不可能であるのに対して、地震による火事をなくすことは可能である。その可能な分野で全力をつくすべきである。というのが私の年来の主張である。(竹内均著「独創的人間になる法」p.136より)


自助の心を忘れた集団避難は百害あって一利なし

このことと関係して、私が常に憂慮しまた警告を発していることがある。それは東京都などで計画されている集団避難という考えである。たとえば私の家の近くの人たちは、地震の際には駒沢公園へ避難することになっている。「避難」の意味が誤解され、人々は東京大地震が起こったら直ちに自分の家の火元をとめ、さらにカギをかけた後で町内の人たちがそろって集団避難地へ移動するというように考えている。またそれを思わせるような訓練がなされている。私の考えでは、これは百害あって一利もないやり方である。自分の家の火元を断った後で住民のなすべきことは、自分の家あるいは地域目がけてやって来る火と闘うことである。火事の方は消防署に任せた形で集団避難などしてもらっては困るのである。
このような自助の精神のない人たちが集団避難所から帰ってきて見いだすのは焼け落ちた自分の家や町内であろう。集団避難所それ自身も危険である。関東大地震の際には、本所被服廠跡ヘ集団避難した約四万人の人たちがそこで焼け死んでいる。(竹内均著「独創的人間になる法」p.140より)

地震を無害にするには地下水を注入すればよい、だが・・・・

「東京地域で確かに大地震が起こるのですか」とよく聞かれる。「いつの日にか」という前置きをして言えば、その答えはイエスである。日本の太平洋岸に、南関東といった広さの地域を考えると、その一つの地域内では、約一〇〇年に一回ずつ、関東大地震程度の大きさの大地震が起こる。
太平洋はフィリピン海の海底が、日本へ向けて移動してきて、日本海溝のような太平洋沖の海の深い部分から、地球内部へ向けてもぐりこむために起こることである。このような太平洋やフィリピン海の動きは、ここ数千万年間は止まらないだろう。したがって太平洋岸のどの地域も、これから数千万年間は、約一〇〇年おきの大地震にみまわれ続けるであろう。
「そのような地震のエネルギーを小出しにして、無害にする方法はないのか」とよく聞かれる。方法はある。地下への水の注入を続ければよいのである。しかしこの方法によって関東大地震程度の大ぎさの地震のエネルギーを小出しにする場合には、昭和四〇年(一九六五)の八月から約一年半にわたって長野県松代地方で起こった群発地震のような数多くの小さい地震を、約二五〇年間にわたってがまんしなければならない。それもまた、とてもがまんならぬ話である。(。(竹内均著「独創的人間になる法」p.135より)

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2008-12-05 (Fri)
スマトラ沖地震のメカニズム再検証
大きな津波被害を引き起こしたスマトラ沖地震(2004年12月26日)からもうじき4年が経過します。海底変化の観測データも出てきていますので、もう一度この地震および津波発生のメカニズムを検証してみたいと思います。
ウィキペディアの解説では、この新地震学セミナーの認識([2])も含めて、以下のように説明してあります。
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「地震発生時、沈み込むインド・オーストラリアプレートに対して、上にあるユーラシアプレートの海溝に近い西側の帯域が隆起、海溝から少し離れた東側の帯域が沈降したことによって、震源域より西側のスリランカやアフリカなどでは初めに押し波、東側のタイなどでは初めに引き波が押し寄せたと考えられている[1]。しかし、東側での隆起のメカニズムについて疑問を呈する意見もある[2]。」
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[1]は産業技術研究所の左図のようなプレート論に基づいた解釈で、[2]はニューオフィス46を指しています。
その後、セミナー[1453]では海洋研究開発機構が行った調査結果に基づいて、押し円錐軸を垂直に近いものと解釈するメカニズムを提示しました。

しかし、吟味してみると、[1453]の解釈では震源地が地震記録から決定される地点より西になければならず、海溝よりも東側の浅海域にある震源とは矛盾します。 12月26日に起きたマグニチュード9.3の本震はスマトラ島の西方約160km、深さ10kmで発生しましたが、これはピボットラインに近い場所です。


[1453]では以下のように、
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「写真に見られる大きな崩落は衝上げ断層(Thrust)によるものか、または岩手・宮城内陸地震において荒砥沢ダム上流に発生したような崩落が起こって、やせ尾根のように残っているものなのかは不明です。」
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と書きましたが、大きな崩落は衝上げ断層によるものではなく、爆発によって生じた「荒砥沢ダム上流に発生したような崩落」と考えるほうが妥当のように思います。
したがって、「爆発の角度(押し円錐の傾斜角度)は[1449]およびニューオフィス46で述べたような、西上がりになるのではなく、もっと垂直に近いものだと思われます。」という記述も不適切であり、基本的には[1449]およびニューオフィス46のような解釈(つまり[2]の解釈)が妥当だと思います。
ただし、垂直変動はピボットライン付近に現れる断層付近よりも、押し円錐の中心軸辺りが最大になったのではないかという解釈です。図で示すと概略以下のような解釈であります。


つまり、
「インド洋を襲ったあの大津波が、[1449]に紹介したピボットライン付近での地変だけで発生したとは考えにくいので、もっと沖合いのスンダ海溝に近い部分で衝上げ断層が発生したことが推定できます。ピボットライン付近の東西にできる沈降領域と隆起領域も押し円錐の引き領域と押し領域に該当しますが、より大きな断層が出来るのは、沖合いのThrustではなかったかと思われます。」
という[1453]の解釈を訂正することにいたします。Thrustのように見える海底形状は、爆発によって海溝斜面に発生した崩落であり、荒砥沢ダム上流に現れた爆発による崩落と同じであるという解釈であります。

海洋研究開発機構・調査結果速報より

なお、新解釈の図は単震源の場合を示してあり、スマトラ地震の場合は[1454]のように単震源が連鎖したケースを考えると理解できると思います。隆起と沈降が帯上になって北方に伸びている原因は連鎖震源が連なっているからで、下図のようなメカニズムで生じていると解釈できます。


ユーラシアプレートが跳ね上げて、先端が隆起し、その後ろが沈降すると言うニューオフィス46でコメントした「こんにゃく板プレート」のような議論よりは説得性があると思います。

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2008-12-06 (Sat)
三陸沖で地震が多発する理由
三陸沖近辺で二日間に6回程の地震が発生しています。震源が近い三つの地震を並べたのが次の図です。

射水市防災気象情報サイトより

震源の深さが10km程度のごく浅い地震です。M5.7はM6.1の4時間後に起こり、M5.2は2日後に起こっています。このような短時間で歪が再び蓄積されるはずがありませんから、定説地震学による地震の原因説では説明がつかないと思います。

三つの震源は次の図に示すように、地震空白域と見られている領域の南に位置します。
黒点は過去に起きた地震の震央を示し、この辺りではたくさんの地震が発生することが分かります。

東大地震研究所公開講座の資料より


この辺りで地震が多発する理由はニューオフィス35「地震空白域ができる理由」にありますように、地下にマグマの流れが毛細血管のように流れていて、解離ガスが発生し易い場所に当たるからです。


マントルの流れによる影響や起潮力などの影響で毛細血管のようなマグマの流路内でマグマの移動が起こり、解離ガスがマグマ溜りなどに蓄積され、それが爆発して地震となっているというのが「地震爆発説」による解釈です。こちらのほうが断層地震説による解釈より説得性があると思います。

1524
2008-12-08 (Mon)
地震の分類に関する考察
定説の地震学説では地震の種類をプレートの境界又はプレート内など、プレートと関連して分類しています。
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■ 地震の種類
 地震には、プレート境界地震( プレート間地震 )、海側のプレート内地震( スラブ内地震も含む )、陸側のプレート内地震活断層で発生する地震を含む地殻内地震 )など、様々な種類があります。


防災科学技術研究所サイトより

そして、境界型地震は巨大地震を引き起こし、プレート内ではそれほど大きな地震は起こらないという説明があります。

地震爆発説ではこのような分類はしていませんし、地震が起きる場所によってその規模に違いがあると言う見解はとっておりません。しいて分類すれば地殻内部のマグマ溜り内部で起きる地震なのか、対流している熔融マントルの内部で起きている地震なのかという違いだけです。
これまでも、深発地震と分類される地震はマントル内部での地震であると解説していますが、浅発地震でも海域付近ではマントル内部で起きている地震もあることになります。
東北地域(北緯37度〜42度の範囲)における地震の深さと経度の関係を図示すると以下のようになります。

[1523]に紹介した東北の三陸沖で発生している地震は薄い海域地殻内部で起きている地震ですが、30kmより深い場所ではマントル内で起きる地震と考えられます。

地震の規模は蓄積される解離ガスの量によって決まりますから、プレート境界と見られている場所でなくても、解離ガスが多量に蓄積されれば内陸での地殻内地震であっても、巨大地震になる可能性はあるわけです。中国大陸では四川地震や、唐山地震という巨大地震が起きています。境界型地震は巨大地震であるというのは理屈に合わないと思います。

図中に解説してありますが、マントルウェッジ(楔)([1123])と呼ばれている場所など、マントルの移動が少ない場所または、移動が水平である場所では水の解離度に変化が少ないですから、解離ガスが蓄積されることがなく、地震は起きません。

マントルが潜り込むときに、解離ガスがなぜ発生するのかは、温度と圧力が変化するからですが、そのメカニズムはニューオフィス23、および26を参照してください。

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2008-12-09 (Tue)
小笠原〜台湾間のマントル流の推定
[1524]では東北地域(北緯37度〜42度の範囲)の地震源と深度の関係を見てみました。
次に、北緯24度から26度という狭い範囲に限定して、小笠原諸島から台湾までの一帯での地震源と深度の関係を次の図のように調べてみました。資料はUSGSのサイトから利用させていただきました。

[1524]で示したように、東北地域では大陸方面に向けて緩やかな傾斜を描いていますが、この図を見ると、この辺りではほぼ垂直になっているのが分かります。震度500km〜600kmでは逆に太平洋側へと反転しているのが分かります。太平洋プレートという一枚の剛体であるとすれば、場所によって傾斜が変ったり、垂直に折れ曲がったり、先端が反転するというような「剛板」の変形は矛盾があります。
また、台湾付近では図中に白い矢印で示したような一条の傾向が見られますが、これが定説論者の「台湾を載せたプレートがフィリピン海プレートの下に潜り込んでいる」と解釈する理由なのかと思います。
[1506]で述べた「フィリピン海プレートの怪」つまり、「なぜ、四国付近では潜り込み、台湾では乗り上げるのか?」という疑問にはまだ誰からも回答が寄せられていませんが、上の図に基づいて地震爆発論の立場からの全く違った解釈を提示します。

 地震爆発論では地震が起きている分布図をプレートの挙動と関連させるのではなく、熔融マントルが対流している姿を表現していると考えています。[1158]「マントル対流の二つの解釈」では小笠原近海で沈み込んでいくマントル流と、上昇してくるマントル流の二つが存在すると解釈して図で解説していますが、必ずしも小笠原付近で上昇してくる対流の存在を考えなくても良いのかもしれません。太平洋中央海嶺から上昇するマントル流が一部は小笠原海域で地球内部に沈み込んでいきますが、一部はそのまま琉球諸島や台湾方面にまで移動して、台湾付近で地球内部に沈み込んでいくという解釈も成り立つと思われます。もちろんフィリピン海の南方海域の地殻下を流れて北流するマントルの流れもあると思われます。
ところで、東北地域や小笠原付近で潜り込む対流は600km付近までは結合水を含んでいて、地震が起こりますが、台湾付近では300km付近で地震が起こらなくなっています。この理由は良く分かりませんが、このあたりのマントル対流がフィリピン海方面から移動してくるものが主流であり、そのマントル内部に結合水が少ないのが原因しているのかもしれません。推定にしか過ぎず、詳しいことは全く分かりません。
しかし、フィリピン海プレートといわれる「板」には誕生する海嶺がないことや、「日本付近では潜り込むのに、台湾付近では逆に大陸プレートがフィリピン海プレートの下に潜り込む」と言うような曖昧な点があることを考えれば、地震爆発説の解釈のほうが合理的ではないかと思います。

上記の「フィリピン海プレートの怪」・・・私に誤解があるのかも知れず、どなたかご教示していただきたいと思います。

1526
2008-12-09 (Tue)
マントル固体論の矛盾
「地震の横波がマントル内を伝播しているからマントルは固体である」という固定した観念がマントル固体論を強く支えています。これが初等教育でも教えられているので、成人しても真の地球の姿を理解する障害になっていると私は思っています。

・ マントルが熔融していれば横波を通さない。
・ マントルが固体なら、対流は起こらない。


この二つの事実を整合させて、「横波も伝播させ、対流も起こす」という考え方が、レオロジーだと思います。レオロジーの解釈として定説と石田説では次のような違いがあります。

定説の解釈:固体だけれども、長い年月の間には対流を起こす。
石田の解釈:熔融した岩石であるけれども、爆発のような短周期の震動は固体のように伝播させる。

どちらの解釈でも、地震の横波はマントルを伝播することになります。
どちらが地震や地球に関する現象をよりよく説明しうるか、ということになります。

長い間定説のような考え方が採用されてきましたが、矛盾もたくさんあります。

・ 固体の上に載せた固体が、固体の中に沈み込むような現象を見たことがない。
・ 原始の地球はマグマの海であったことがあるはずだ。その後冷却して表面が薄皮のように固まったのが地球の殻であるはず。それならばその下は固まっていないはず、つまり地球内部は今も固まっていないに違いない。
・ 長期的には対流を起こす高熱の固体が、地震エネルギーとされる歪を長期間に亘って蓄積できるはずがない。
・ 地球の磁場を生じさせるのは流動体でなければ無理のはず。マントル部分が固体では磁場が出来ないのではないか。

などが考えられます。
これらの矛盾は石田説ならば起こりません。「熔融しているけれども、高密度で高圧の環境下だから、爆発的な短周期震動だけは固体であるかのように伝播させる」と言う解釈のほうが現実をうまく説明するのではないでしょうか。
つまり、[1473]で紹介した石本博士の「粘弾性物質は極めて緩慢に作用する力に対しては、恰も粘性ある液体の如く、急激に変化する力に対しては所謂弾性体の性質を現すのである。」というのが正しい理解だと思います。

[1386] プレート論は完全に破綻しているに示したようにプレートテクトニクス理論は海底調査の結果から破綻しているのは間違いありません。

 それならば、新しい考え方を見つけなければなりません。それがこれまでこのセミナーで展開してきた「地震爆発説」であります。一つの説として検討し、反論があればどしどしこのセミナーの場に意見を展開して欲しいと思います。

 匿名で陰湿な攻撃をするのはまともな科学者のとる態度ではありません。



最新の解説は[2341]を参照。

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2008-12-09 (Tue)
内陸のタジキスタンで起きる深発地震
[1482]で紹介したタジキスタンのパミール高原周辺で見られる内陸性の深発地震について、(東経60度〜80度、北緯38度〜40度の範囲で)震源と深度の関係を調べてみました。大陸の地殻を100kmとすると以下のような図になりますが、なぜこのような大陸奥地で深発地震が起きるのか不思議です。深度が200kmちょっとしかないのもなぜなのかその理由が分かりません。分かる方があったら教えてください。


地球内部に潜り込むマントル対流があるものと考えられますが、ヒマラヤ山脈が海底にあったころの太古の時代のマントルの流れが残っているのでしょうか。その名残で地殻の厚さが50km程度だとすれば右図のようになります。
因みに2度刻みでこの南についても調べてみました。南方では360kmほどの深さまで地震の範囲が延びているのが分かります。


[1482]にも書きましたが、とてもプレートテクトニクス理論では説明がつかないと思います。

追記:[227]でエリキンさんがこの付近には小さな湖がたくさんあり、古代には海であった場所だと述べています。モンゴルの産品にはいろんな色の付いた岩塩がありますが、岩塩は海が隆起して干上がったために出来たものだと思います。この付近もかつては海底であった場所なのだろうと推定されます。

1528
2008-12-10 (Wed)
太平洋プレートの矛盾
 太平洋プレートは日本付近では[1524]に示すように、大陸に向かって斜めに沈み込んで行くと解釈されています。同じプレートが小笠原付近では垂直に潜り込んでいます。また、小笠原付近の最深部では太平洋側へ反転するような動きをしますが、この解釈はプレートの動きとしては矛盾であることを[1525]に示しました。
定説を信奉する方々は[333]にあるように

・ 「マントルへ沈み込んで垂れ下がっているプレートは、垂れ下がり部分が長くなると張力が増し、途中で切れてしまうことがある(金森サイクル)」とか、
・ 「太平洋プレートのマリアナ海溝に沈み込んでいる部分は古くて厚くて冷たいので、密度が大きいために自ら沈み込む力が強く、真っ直ぐ垂れ下がるように沈み込んでいます(上田・金森のマリアナ型とチリ型)」

という解釈をされるようですが、固体のマントル内で固体のプレートが「垂れ下がって途中で切れる」とか「古くて厚くて冷たいので、自らの重さで垂れ下がっていく」という「水飴」のような挙動をすることを私はとても信ずることが出来ません。

 ところで、さらに南方のバヌアツ共和国があるニューヘブリデス諸島付近では図に示すような深発地震面を持っています。

ここでも、太平洋プレートが潜り込むのだとすれば進行方向と逆向きに潜ることになってしまいます。そのような「剛体の板」は存在が不可能です。仮にこの部分はオーストラリアプレートが太平洋プレートの下に潜り込んでいるという解釈をしても、太平洋プレートが静止していることになって、板の一部は動き、一部は静止ということで、テクトニクスとしては矛盾が生じます。[1506]、[1525]で述べた「フィリピン海プレートの怪」(日本付近では潜り込み、台湾付近では静止)と同じ内容の疑問です。
また、さらに東に向かってトンガ海溝付近までの深発地震面を求めると次のようになります。

トンガ海溝では今度はゆったりとした傾斜(日本の東北地域よりは急傾斜)で地震面が出来ていて、700kmという深度にまで伸びているのが分かります。
トンガでは傾斜して潜りこんでいるのに、同緯度にある同じプレートがバヌアツ付近では少なくとも、同じ方向に潜っているとは思えません。また、マリアナ海溝付近から南方までの区間には深発地震面はありませんから、この区間では太平洋プレートは潜り込んでいないことになります。
なお、「深発地震面の形状分類」(宇津徳治著「地震学」参照)でニューヘブリデス付近の深発地震面がE型として分類してありますが、これは東経側だけを見ているからであって、図のように西経側を見ると、トンガ海溝付近のマントル対流に起因する深発地震であることが分かります。少なくとも、ニューヘブリデス諸島付近はE型ではないと思います。

 太平洋プレート一つの動きをとってみても、プレート論は曖昧なものを含んでいます。日本、小笠原(マリアナ)、ニューヘブリデス、およびトンガの四箇所の深発地震面を矛盾なく解釈できるのは、マントル熔融論であり、地震爆発説であると考えます。

ニューオフィスに「世界各地の深発地震面の形状」「オーストラリアプレート周辺の深発地震面の形状」を追加しました。深発地震面が途切れるように現れる理由も考察しておきました。マントルの対流が複雑なものになっていて、蛇行したり周囲から流れてくるマントル流が影響しているのではないかと考えています。

1529
2008-12-13 (Sat)
余震の解釈も自己責任で
 本日16時21分ごろに、三陸沖でM4.7の地震がありました。同じ場所の同じ深さで、九日前にM6.1の地震が起きています。([1523]参照)
本日の地震はその余震なのでしょうか、それとも余震ではなくてこの間に新しく蓄積された歪が解消されて起きた地震なのでしょうか。気象庁からは何の発表もありません。
気象庁の解説では「なぜ余震が発生するのですか?」という設問に次のような解答が出してあります。

【本震の発生により岩石が不安定な状態になり、それを解消するために余震が発生すると考えられています。】

ということは、本震は歪が開放されることが原因であり、余震はグチャグチャになった地盤内部が落ち着くために起きているのであって、両者の発生機構はまったく別物であるということになります。「グチャグチャになった地盤が落ち着くために地震が発生する。」ということが本当に起きるのでしょうか。
九日で歪が再度蓄積されることは考え難いですから、余震という解釈を気象庁の定説論者はしているのでしょうが、なぜ、4時間後と二日後にも、余震が起きているのに、九日間も余震が起きなかったのか、その理由をどのように説明するのでしょうか。

定説地震学は「不可解なり!」と叫びたくなります。

 地震爆発説では簡単な話で終わります。地下のマグマ内部で解離ガスを発生させる条件(温度と圧力で決まってくる)が揃えば、いつでも解離ガスが蓄積されて、爆発する可能性があるということです。マグマの移動が少なくて安定していれば地震はおきません。大きな地震では解離層(解離が発生しやすい層のこと)が安定するまでにかなりの時間が掛かるために、余震も長引くことになります。
 また、大きな地震の後はそれ以上の大きな地震は起こらないということも保障は出来ません。不安定が重なってどんどん大きな地震になることもあり得るわけです。

瓜生島を沈没させた地震の記録を見ると、群発地震が続いた後に島全体が沈没するという破局的な大地震が襲っています。
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地震は七月三日にはじまり、七月中は群発地震がつづいた。このため一部の島民は、島から避難した。
 翌月は閏(うるう)七月となり、しばらく平穏であったが、十一日に至ってまた群発地震がはじまり、十二日の午後一時には大地震が襲ってきた。島も激震であったが、島の対岸にある例のサルで有名な高崎山などでは、大きな山くずれがおきた。その後も余震が続いたが程なくおさまり、島民はやれやれと風呂に入ったり食事をしたが、それもしばらくで十二日の午後三時には再び地鳴りして大地震となった。島民は舟に乗ったり、泳いだりして逃げ出した。
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 その後瓜生島は沈没したのです。(ニューオフィス12瓜生島沈没ー日本のアトランティス物語参照)
ぐちゃぐちゃになった地盤を安定させるために余震が起こっているなどということを信じていてはいけません。
 群発地震は収まる場合も、破滅的事態につながることともありますから、地震の発生する原因を正しく知って、自分でも予兆を見逃さないように気をつける必要があります。
 当面気象庁からは正しい知識に基づいた地震情報は出ないと思ったほうが良いでしょう

1530
2008-12-17 (Wed)
力学を無視している地震の新説
京大教授が阪神大震災の原因は400年前の大地震の「滑り残し」で起きたという新説をだされたそうです。400年間も歪が蓄積されたまま残っているとは信じられません。歪と応力はフックの法則に拘束されています。歪があるということは圧縮力や、曲げモーメントなどの応力が存在しているということを意味していますが、長期にわたる圧縮力があれば、プレートは移動して歪を開放するはずですし、長期にわたる曲げモーメントがあれば、プレートは曲げられて歪を開放するはずです。それゆえに、長い年月の間にはプレートは移動すると解釈している筈です。400年間も開放されないで歪が残っているということは、プレート論から推論しても矛盾しています。地震学は力学の基本を無視しているように思えてなりません。朝日新聞の記事を紹介します。
http://www.asahi.com/science/update/1122/OSK200811220088.html
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阪神大震災、原因は400年前の地震? 京大教授が新説
2008年11月23日12時7分
地震の連鎖の概念図


 阪神大震災を引き起こした兵庫県南部地震は、その400年前に起きた大地震の「滑り残し」で起きた可能性があるという分析結果を、飯尾能久・京都大地震予知研究センター教授がまとめた。茨城県つくば市である日本地震学会で、24日に発表する。

 兵庫県南部地震のような内陸型地震の周期は一般的に数千年とされ、短くても千年に一度程度と考えられている。しかし、六甲・淡路島断層帯では1596年に慶長伏見地震が起こったとされ、わずか400年後に兵庫県南部地震が起こり、その理由はよくわかっていなかった。

 飯尾教授は九州から近畿の広い範囲の断層帯の動きをコンピューター上で再現し、関連がないか調べた。すると、四国北部にある中央構造線断層帯が動いた場合、六甲・淡路島断層帯が動きやすくなるように地下のひずみの変化が起こることがわかった。

 慶長伏見地震は、九州北部で発生した地震によって、地下のひずみの変化が四国を経由して近畿に伝わって起きたと考えられる。六甲・淡路島断層帯は横から押される形で、動きやすい地表面近くの浅い部分がずれて地震が起きた。地中深くの岩盤のひずみは「滑り残し」として残ったため、その後のわずかな期間で兵庫県南部地震を引き起こしたと考えられるという。

 飯尾教授は「今後、活断層ごとの地震発生確率を評価する場合には、活断層同士が互いに与える影響についても考慮する必要が出てくるのではないか」と話している。
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内陸地震である慶長伏見地震からわずか400年で歪が蓄積される理由がわからない不可思議、というのなら、中越地震のあと3年で中越沖地震が起きたことはもっと不思議なことになります。[1278]荒唐無稽な解説に解説したように現代地震学での解説は合理性の欠落した何でもありのような気がします。力学を学んだ人ならば、地震学者の解説は誰もが信じられないのではないでしょうか。

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